コードギアス 狂王(偽)と狂犬が行くロススト 作:ミストラル0
今回はグロースター・カスタムの初陣となる九州での戦闘です
それはグロースター・カスタムの試運転を終えた夕刻の事だった。
『我々は、ここに正当なる独立主権国家、日本の再興を宣言する!』
「始まったか………」
それはアニメ1期終盤に起こった九州戦役という戦いで、以前にも少し話題にはしたが、元枢木政権のNо.2であった澤崎という男が亡命していた中華連邦の力を借りて九州フクオカ基地を占拠し、日本の再建をしようとした戦いだ。
とはいえ、中華連邦の傀儡に近い再建とあって乗り気だった日本人は少数で、ゼロも論外だと切り捨てるどころかスザクと共闘してボッコボコにしたくらいにはダメダメだったのだが………
この世界では片瀬も亡命に成功しているので多少は戦力アップしているかもしれないけども、あの藤堂さん頼りの癖に助け出しもしなかった腰抜けが加わったところで大差なさそうではあるが。
そんなニュースを見てコーネリア総督の呼び出しを受けた俺は現在アヴァロンに乗船していた。
何でこうなったかって?
途中までは原作通りにスザクがフロートシステムを装備したランスロット・エアキャヴァルリーで単独突入する作戦だったのだが、ユーフェミア様がスザク単独では危険過ぎると言い出し、ロイドさんが予備のフロートシステムはあるけど使いこなせるデバイサーが今は不在だといい、あれ?そこに丁度良い人材いるやん、と俺にお鉢が回ってきたという理由である。
てっきりコーネリア総督達と別ルートかと思えばオリジナル同様本拠地強襲班である。
おかげでさっきまでフロートシステムのシミュレーター漬けだぞ。
***
Another Side 枢木スザク
澤崎さん達に占拠されたフクオカ基地を奪還すべく航空艦アヴァロンで九州へと向かう道中、俺は共に死地へと向かう事になったライに声を掛けた。
「まさかこんな形で君と共闘する事になるなんてね」
「おかげで今日初乗りで慣らしたばっかの機体に追加装備つけてシミュレーターやり直しだぞ、こっちは」
「あははは………でも僕としては君で良かったよ」
これは本心だ。
以前のマーヤも含めた3人でナイトオブナイン………エニアグラム卿との模擬戦でも彼の判断は適切だった。
本来なら俺1人で先行するはずだった今回の作戦もユフィ………ユーフェミア殿下達の計らいで彼を同行させてくれる事となった。
「フロートシステムが付くとウェポンラックに干渉するから最悪電磁ランスは途中で放棄しねぇと駄目か………鉄血のランスユニットみたいなのがあれば良かったんだが………今度ロイドさんに頼んでみるか?」
今も何やら装備についてアレコレと考えているようだけど、その知識は何処からくるんだろうか?
「そろそろ作戦区域か………敵の主力は中華連邦の
『だろうねぇ〜』
「モドキとはいえ鋼髏は数がいるからな、エナジーの管理はしっかりな」
「そうだね」
そうして出撃準備を始める。
「スザク、死ぬなよ?」
「君こそね」
そして俺はランスロットに、ライはグロースター・カスタムに乗り込む。
『嚮導兵器Z‐01ランスロット、発艦』
「発艦!」
Side Out
***
中華連邦の航空戦力の攻撃を受けるアヴァロンから発艦した俺とスザクは最低限の迎撃をしつつフクオカ基地を目指す。
「目標は首謀者・澤崎敦の確保………油断するなよ?」
『わかってる』
フクオカ基地へと侵入したところへオープンチャンネルで澤崎から通信が入る。
『君が枢木玄武の息子か』
そこから澤崎は寝返り日本再興に協力しないか?とスザクを誘うが、「こんな方法は正しくない」と断られ、その舌戦の隙にランスロットはヴァリスを失ってしまう。
「スザク!」
『ヴァリスをやられただけだ』
「敵の言葉に同意すんのは癪だが、舌戦に気を取られ過ぎだ!」
『すまない』
群がってくる鋼髏を蹴散らしながら先に進んでいくと、今度は解放戦線のものと思われる無頼が現れる。
その出会い頭に小回りの利かない電磁ランスを投擲して1機を串刺しにして撃墜しロングソードを抜く。
「こっちは俺がやる。スザクは司令部に向かえ!」
『わかった!』
『行かせん!』
「それはこっちの台詞だ!」
ランスロットへ向かう無頼の前にスラッシュハーケンを射出して牽制しその間に割り込む。
『前衛は我らの無頼が務める!鋼髏隊は後方より援護を!』
「ちっ!何処ぞの連邦みたいな運用しやがって………ん?」
そこで隊長機と思われる無頼が持っているとある武装に気付く。
「廻転刃刀………良いもん持ってんじゃねぇか!」
まずは邪魔な鋼髏を始末すべくバックラーハーケンを機動させて射出し、そのまま腕を横に振って横一列に並んでいた鋼髏を薙ぎ払う。
鋼髏側もハンドガンでバックラーを撃ち落とそうとはしたみたいだが、威力が足りなかったようだ。
鋼髏は卵型の前面開き型コックピットの胴体に固定武装のハンドガン腕*1とバランスが上手く取れなかったせいで三脚式ランドスピナーの脚部という歪な構造となっており、KMFモドキとも言われている。
例えるならば陸戦仕様ボー〇といったところだろう。
並べて一斉射撃等で運用すれば中々に脅威ではあるが、建物が密集しているこのフクオカ基地の敷地内で無頼との混成運用なせいで射線が上手く取れていない。
続けて建物を使って敵陣の後方に回り込むと隊長機の無頼に後ろからロングソードをコックピットに突き刺し無力化する。
『ぐはっ!?』
『笹嶋隊長!?よくも隊長をっ!』
「戦場で熱くなったら駄目だろ………」
向かってくる無頼にそのまま隊長機を押し出すように叩きつけ、その衝撃で隊長機の手から廻転刃刀が離れたので突き刺したままのロングソードを手放し廻転刃刀を拾い上げ身動きが取れなくなった無頼を起動させた廻転刃刀で両断する。
『北嶋!?お前ぇ!!』
残った無頼のパイロットと思われる女性が怨嗟の叫びをあげながら突っ込んでくるが、直情的になった突撃なんぞ軌道を読むのは容易く、すれ違いざまに廻転刃刀を叩き込んで真っ二つにする。
「悪いが俺は女だろうが容赦しない主義でな………まあ、この世界の女性って結構強い人多いけど」
コーネリア総督やノネット師匠にカレンや咲世子さんとか………マーヤもか。
その後、まだ残っていた鋼髏を始末し、最初に投擲したランスや刺さったままのロングソードを回収してスザクの向かった方へ向かおうとしたところで空からハドロン砲と思われる光がフクオカ基地の一角を薙ぎ払うように照射された。
「ガウェインが来たって事はそろそろ大詰めかな?」
こっちもエナジー大分使ってしまったのでついでに交換してもらいたいが、ゼロも流石に2つも替えのエナジーフィラー持ってきてはいないだろうしなぁ………
何処かであまり消耗してなさそうな無頼をバラしてエナジーフィラー確保するか。
***
Another Side ゼロ(ルルーシュ)
フクオカ基地にて何とかスザクを説得して共闘する事になり、白兜………ランスロットのエナジーフィラーを交換している時、“アイツ”はやってきた。
『ついでで申し訳ないんだが、俺の機体のエナジーフィラーも交換してくれると助かるんだが』
そう言って現れたのはランスロットと同様にフロートシステムを装備したグロースターの改修機と思われる機体に乗っているであろう
頭部がランスロットに似たツインアイタイプでカラーリングも青系なのでとりあえず青兜と呼称しよう。
『ライ!無事だったんだね!』
『まあな』
一応定期報告で本人から聞かされてはいたが、ライはブリタニア軍でも専用機を与えられる程には地位を得ているらしい。
「………残念ながら替えのエナジーフィラーは1つしか持ってきていなくてな」
『だから“替え”は自分で調達してきた』
そう言ってライは四肢を切断して達磨にした無頼を投げて寄越す。
『コイツのを俺のと交換してくれ』
よく見ればライの青兜は廻転刃刀を持っており、おそらく敵の持っていたものを奪取したのだろう。
「いいだろう」
そう言って俺はランスロットのエナジーフィラーの交換を終えると続いて青兜のエナジーフィラーを交換する。
『サンキュー。エナジー残量は7割ってとこか………フロートあんま使わなきゃ保つだろ』
その後、俺とスザクは中枢へと仕掛け、ライはこちらに回ってくる敵を減らす陽動役を買って出るという。
『ライ、気を付けて』
『お前こそな、スザク………それとゼロ』
「何だ?」
『スザクを頼むな』
「本来敵であるはずの私にそんな事を言うとはな………まあいい、今回は目的が同じだ。善処しよう」
それからライの陽動もあってか俺とスザクは澤崎と中華連邦の支援者を捕らえる事に成功し、この戦いを終わらせる事が出来た。
ライはちゃっかり今回使用していたフロートシステムのデータも入手しており、後日俺にそのデータを送ってきていた。
ラクシャータにそれを渡したところ、ガウェインのような大型機ではなく既存のKMFでの運用データというのは参考になるとの事だ。
また、澤崎に従う形で出戻ってきた片瀬はやはりというか藤堂に自分達と合流するよう連絡を寄越してきたものの、藤堂本人は「我らを切り捨てて中華連邦に亡命しておきながら抜け抜けと」と怒りを通り越して呆れており、そのまま袂を分かつと返して通信を切っていた。
尚、その片瀬はライの報告によるとコーネリアの部隊に討ち取られたそうだ。
こうして後に九州事変や九州戦役と呼ばれる事になる戦いは終わった。
………のだが、俺とスザク、それから退院したマーヤは揃って出席日数不足を補う補習を受ける事になった。
ライもライで色々とレポートをまとめなくてはならなくなったそうなのだが、スザク曰く半分はアイツ自身が自ら書いているものもあるそうだ。
そんなこんながありつつもアッシュフォード学園は学園祭を決行するらしく、ゼロとの二重生活もあって忙しい日々が続いている。
ライが残っていれば手を借りられたものを………いかんいかん、会長と同じ思考になっていた!
その学園祭であんな事が起きるとはその時の俺は思いもしていなかった。
Side Out
特に締めが思いつかなかったのでこんな終わり形で申し訳ないです
ライが書いてたレポートは戦闘記録の他にグロースター・カスタムの使用感やスザクに零していた武器のアイディアとかです
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