コードギアス 狂王(偽)と狂犬が行くロススト   作:ミストラル0

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かなり駆け足にはなりますが、今話にてR1編は閉幕となります
というのもブラックリベリオンは本来ライが関与しないシナリオ且つマーヤの方もマグダラとの戦いで終結してしまうお話なので、ルルーシュサイドやスザクサイドを書かないと余り書く事が無かったりするんですよね………
なので原作に影響の出ない範囲でとなると今話のような内容になってしまうんじゃないかなぁ、と思っています

それではR1編最終話、黒き反逆をどうぞ


PHASE 22 黒き反逆

政庁と連絡が取れない中、特派はユーフェミア様の遺体をコーネリア総督の元に運ぶという名目でトウキョウ租界へ戻る事を決断する。

だが、おそらくV.V.によってギアスの存在を知り、ルルーシュに疑念を持ったスザクがランスロットエアキャヴァルリーを持ち出してトウキョウ租界へ先行するというトラブルが発生してしまった。

俺はその時何してたかって?

医療スタッフに「その怪我で戦場に出る!?出来ればやめてほしいが、どうしてもというならせめてトウキョウに着くまでは安静にして下さい!」と言われてしまい、空いていた部屋で寝かされてました。

それと最後くらいユーフェミア様の顔を見ておこうと医務室に立ち寄っていたんだが………

 

「君がラインハルトだね?」

 

何でまだ居るんすかね?この黒幕の一味は………

そう、医務室にいたのはV.V.。

現ギアス嚮団トップにしてC.C.の姐さんと同じコードユーザーでブリタニア皇帝シャルル・ジ・ブリタニアの双子の兄で本名はヴィクトル・ジ・ブリタニア。

先も説明したようにスザクにギアスの存在を教え、スザクにルルーシュがゼロであると勘付かせた張本人である。

 

「それともこう言った方がよかったかな?検体L君」

 

そりゃあ知ってますよねぇ………何でこのタイミングで遭遇するかなぁ………

 

「はぁ………何の用です?スザクの焚き付けには成功したみたいですからさっさと次の用件済ませに行けばいいのに………」

 

「つれないなぁ………一応君と僕は血縁だというのに」

 

オリジナルの事も当然知ってやがるか………

 

「今はあんまし余裕無いんで用があるなら手短に願います」

 

「そうだね。君を待っていたのは聞きたい事があったからさ」

 

「聞きたい事?」

 

「うん。君は何で“戻ってきた”んだい?」

 

「………偶々ですよ、偶々親父殿に………ダールトン将軍に拾われたからってだけ、“戻ってきた”つもりは無いですよ」

 

「ダールトン………ああ、コーネリアの………成程ね」

 

やりづれぇ………

 

「今日のところはそういう事にしておこう………“本来目覚めるはずの無かった”君が何故目覚めたのかは何れゆっくり話そうじゃないか」

 

「ーーッ!?」

 

V.V.はそう一方的に告げると医務室を出ていった。

後を追って外に出るが、そこにV.V.の姿はなく、まるで幻だったかのようだ。

ほんと厄介な奴に目付けられたなぁ………

それはそうと改めて医務室にてユーフェミア様の遺体に向き合う。

 

「………」

 

そんな資格は無いと知りながらも彼女の前で黙祷を短い捧げた。

 

「………死後に貴女と同じ場所に行く事は無いでしょう。俺はこうなると知っていて貴女を見捨てた卑怯者です。そんな俺の願いを聞いてくれるのであれば、あの2人を………ルルーシュとスザクを見守っていてやって下さい」

 

そう一方的な願いを口にし、俺は医務室を出る。

すると、そこには心配そうな顔をしたマーヤがいた。

 

「マーヤもユーフェミア様の顔を見に?」

 

「ううん、貴方を探しに………部屋にいなかったからもしかしてここにいるのかもって」

 

「そうか」

 

「トウキョウに着いたらライはどうするの?」

 

「マーヤはマーヤの保護者………クラリスさんを探すんだろ?まずはそれを手伝うよ。俺は特派じゃねぇから政庁に戻って原隊復帰するつもりだが、その途中に少し寄り道する程度なら許されるさ………されなくても俺個人の叱責で済むだろうしな」

 

「ライ………」

 

この後、俺とV.V.が話している間にスザクが飛び出していった事を知ったわけ。

前みたいにフロートシステムは借りれなかったが*1、政庁ではなくアッシュフォード学園の救援に向かうというアヴァロンに政庁に向かいたい俺が乗ったままなのもアレなのでマーヤと共に降ろしてもらう事となった。

 

「ここまでありがとうございます………修理までしてくれたみたいですし」

 

『な〜に、ここからまた激戦になるだろうからね』

 

「そちらも御武運を」

 

『グロースター・カスタム、発艦!』

 

「ラインハルト・A・ダールトン!グロースター・カスタム、出る!」

 

***

 

そうしてクラリスさんがいると思われるDGEコーポへ向かうと、その門は破り開けられており、その中には数機の無頼が我が物顔で佇んでいた。

見れば社屋にも侵入した痕跡が見られ、それを見てしまったマーヤは激昂する。

 

『お前達!クラリスさんに何をしたっ!?』

 

「マーヤ!?チッ、俺もやるか」

 

ここはマーヤとさっさと制圧した方が良いと判断し、マーヤが向かったのとは別の無頼へと強襲する。

 

「怨むなら命令違反で目標外に手を出した自分達を怨むんだな!」

 

そもそも婦女暴行未遂もだからな………ほんと組織ってのは急に大きくなると統制取れなくなるんだから面倒臭い!

そうして名も知らぬ団員達を蹴散らした俺とマーヤは襲われていたクラリスさんを救出。

間一髪のところを助け出されたのとやっとマーヤと再会出来た安心感から俺がいるのも忘れて抱きしめ合うマーヤとクラリスさん。

服を破かれていたクラリスさんを直視するわけにもいかない俺は機内に持ってきていた着替えの上着を取りに戻り、彼女を見ないようにマーヤ経由でそれを渡す。

 

「悪い、今はそんな服しか持ってなくてな」

 

「「あっ………」」

 

そこでようやく自分の格好と俺がいる事を思い出した2人はバツの悪そうにそれを受け取った。

 

「………さてと、とりあえずクラリスさんの保護は達成したし、俺は政庁に戻るぞ?」

 

「う、うん………」

 

ほんとならあのクレイジーサイコレズBBAとの戦いも手伝ってやりたいとこだが、そこはマーヤを信じる事にしよう。

それよりも鎮圧される(・・・・・)この戦いにおいてブリタニア側の点数稼ぎしとかないとな。

マーヤは結果的に金飾りことマグダラの撃退という功績を挙げることになるからな。

俺も何か功績挙げて空白期に動き易いようにしたい。

 

「貴方も気を付けて」

 

「ええ、では」

 

そうして俺はマーヤとクラリスさんと別れ、激戦区となっているだろう政庁周辺へと向かうのだった。

 

***

 

道中仕掛けてきた黒の騎士団やそれに便乗したレジスタンス達を蹴散らしながら政庁周辺まで戻ると、通信が回復したのかクラウディオ義兄さんから通信が入る。

 

『ラインハルト!無事だったか!』

 

「はい、ダールトン将軍は負傷しシズハマ基地に搬送されたそうで、自分は特派のアヴァロンに同乗させてもらいこちらに」

 

『そうか………今は少しでも戦力がほしい。お前は遊撃で各地の援護を頼む』

 

「いいんですか?」

 

『お前は下手に周りに合わせさせるよりも単独で動き回らせた方が良いからな』

 

そういう理由で俺は遊撃として自由に暴れる許可を得た。

ならアヴァロンで受け取った“新兵器”の出番かな?これは………

新兵器とはやっぱそのままでは返ってこなかった廻転刃刀のギミックを採用した武装で、前に出したアイディア帳に混ぜておいたものを特派が面白半分で作ってしまったのだ………そのパーツとして分解された廻転刃刀のパーツが使われているのでそのお詫びとして譲渡されたのだ。

で、それは何かって?“レンチメイス”である。

レンチメイスとは?ガンダムシリーズでもかなり異色であったガンダム鉄血のオルフェンズ1期終盤に登場したガンダムバルバトスが使用した武器。

打撃武器として使うだけでなく、打突部が開いて相手を挟み込みそのままチェーンソーで削り斬るというえげつない武器なのである。

そんなレンチメイスを先の式典会場で無頼に投擲してぶっ刺したせいで失ってしまった電磁ランスの代わりに装備している。

さっきは使う前に終わってしまったので、使うのが少し楽しみだったりする。

そして会敵したのは………

 

『こんな時にまたお前か!青兜っ!』

 

「それはこっちのセリフだっつうの!」

 

式典会場でも遭遇した朝比奈だった。

確かコイツというか卜部さん以外の四聖剣と藤堂さんはこの戦いで捕まってたはずだし、俺が点数稼ぎにしちまっても問題ねぇな!

そもそも四聖剣で壱番隊隊長のコイツは幹部として充分功績になる。

ムカつく奴をボッコボコにして捕らえて功績に出来るならモチベーションも上がろうというもの!

 

「おらぁ!」

 

『な、何なんだその武器は!?』

 

廻転刃刀を難なく弾き返すレンチメイスに朝比奈も驚愕する。

うん、これランスロットの規格外パーツ使ってるこの機体じゃなきゃまともに使えねぇぞ!?

腕部への負荷ハンパねぇ………

 

『まともに食らったらひとたまりもないだろうけど!そんな大振りな武器じゃ!』

 

「甘えよ!」

 

『なっ!?』

 

隙を突いたつもりで廻転刃刀を振るう朝比奈機だったが、俺がレンチメイスを開いて廻転刃刀を咥え込むというのは予測出来なかったようで*2、そのまま削り斬ってやれば残された残骸となった廻転刃刀を捨て後退する。

廻転刃刀を失ってもハンドガンで応戦してくる朝比奈。

まあ、あちらさんは今頃はゼロが戦線を離脱して大混乱状態だからな、退くにも退けないだろう。

であろうが容赦はしないけどな!

メイスの堅さを利用して盾代わりにしながら接近し、朝比奈機の左腕にレンチメイスを喰らいつかせる。

 

『朝比奈隊長!』

 

『ば、馬鹿!?来るな!』

 

そこへ朝比奈を助けようと無頼が1機突撃してくる。

うん、ほんと馬鹿だなぁ………俺はレンチメイスのチェーンソーを起動させつつ左腕でロングソードを引き抜くとその無頼へと投擲し、それは吸い込まれるように無頼のコックピットへと突き刺さる。

 

『お前ぇ!』

 

そこで朝比奈機は左腕をパージし、あちらのスラッシュハーケンこと飛燕爪牙を放ってくるが、こちらもスラッシュハーケンでそれを相殺し、レンチメイスで挟んだ左腕を投げ返す。

 

『朝比奈!下がれ!』

 

『藤堂さん!?』

 

その投げ返した左腕は朝比奈機に到達する前に乱入してきた藤堂専用機のカスタム機が持つ制動刃吶喊衝角刀によって斬り払われる。

 

「ここで実質大将のエントリーかよ………」

 

逆に言えばここでこの機体を落とせば後は烏合の衆であると考えれば朝比奈共々ここで逃がす理由にはいかない。

だが、この人はこの世界において最強格の1人であり、今乗っている専用の月下の後継機となる斬月に乗せればラウンズクラスとも渡り合えるとかいうコーネリア総督に並ぶ正真正銘の実力者。

そんな人を相手に俺が勝つのはかなり厳しい戦いになりそうだ。

幸いなのは他の四聖剣が義兄らグラストンナイツやギルフォード卿に抑えられている点やそれらとの激戦で既に消耗している点だろう。

 

「まさかこんな形で再会しようとはな………」

 

ナリタではギルフォード卿との戦いにて撤退時に殿を務めてもらった借りがある。

そんな彼と今度はブリタニア側として対峙する事になるとは………

 

『行くぞ、青兜!』

 

くっ、制動刃吶喊衝角刀相手にレンチメイスとかロマン武器は無理!

という事でレンチメイスを手放して無頼にぶっ刺したロングソードを回収し斬り結ぶも制動刃吶喊衝角刀は峰側がスラスターになっていて剣の軌道を変幻自在に操ったり、機体制御に使う事が出来る武装。

更には柄にスラッシュハーケンまで付いているのでかなり厄介だ。

それにこの人にはアレがある。

 

『ふっ!』

 

「くっ!」

 

そう、スザクもコックピット上部を斬り飛ばされた“三段突き”だ。

オリジナルも日本解放戦線ルートにて彼らの試しを受けた際にこの技を放たれ、それを破った事がある。

しかし、それが俺にも可能かと言われたらキツイの一言である。

ならばそもそも使わせなければいい!

まだこの機体には黒の騎士団に見せていない武装がある!

藤堂機に押し返された勢いを利用して後退し、追撃の構えを取る相手に俺はハーケンバックラーを射出する。

 

『何っ!?』

 

これには藤堂も驚きバックラーを斬り払ってしまう。

 

「そこっ!」

 

その隙に戦場故に落ちていた友軍のサザーランドが持っていたと思われる電磁ランスを拾いあげて投擲、そして先程投げ捨てた“レンチメイス”を拾い、電磁ランスを回避した藤堂機………の制動刃吶喊衝角刀を挟み込む。

 

『しまった!?』

 

そのままチェーンソーを起動させ、制動刃吶喊衝角刀をへし折る。

その厄介な得物さえどうにかしてしまえば俺にも勝機はある!

 

『藤堂さん!』

 

しかし、ここで朝比奈機が飛燕爪牙を放って俺の追撃を妨害してくる。

 

『朝比奈!?下がれと言っただろう!』

 

『藤堂さんがいる場所が僕の居場所だって言ったでしょ?』

 

だが、ここで俺の側にも援軍が現れる。

 

『ラインハルト!』

 

「ギルフォード卿!?」

 

そうギルフォード卿だった。

 

『よく持ち堪えた!』

 

「相手は四聖剣の朝比奈と藤堂鏡志郎です。ここで奴らを落とせば………」

 

『ゆくぞ!』

 

そこからはギルフォード卿が藤堂を、俺が朝比奈を相手にする事となり、先に俺が朝比奈機の残る右腕をレンチメイスで砕き戦闘不能にしたところでギルフォード卿も藤堂機を戦闘不能に追い込み捕縛。

藤堂機が落ちた事により黒の騎士団の士気と統率は崩れ戦線が崩壊。

そこへダメ押しのスザクによるゼロの捕縛が報じられ、一部は逃げのびたものの黒の騎士団は事実上の壊滅となった。

マーヤも無事に金飾り(マグダラ)を撃退したらしい。

こうして失ったものは多かったが、長かった1日がようやく幕を降ろした。

 

***

 

まだ残党の追跡等が残ってはいたが、式典から続く激戦の疲れを考慮して休むように指示を受けた俺は無事だった自室へと帰りそのままベッドへと倒れ込む。

やはり疲れには逆らえぬようだ。

 

「とりあえずの山場は越えたか………」

 

これからしばらくはこの日本(エリア11)が主戦場になる事は無い。

その代わり、ゼロの残した火種………“ブリタニアは決して無敵ではない”という事実から各地でピースマーク等のテロ組織やヨーロッパ諸国がブリタニアに反旗を翻す事になる。

その辺りは“双貌のオズ”や“亡国のアキト”等で語られたお話ではあるが、“双貌のオズ”は兎も角、“亡国のアキト”に関しては俺が関わる事は無いだろう。

 

「………」

 

それよりも………俺は思ったより親父殿やユーフェミア様に好意を持っていたようだ。

こうして1人きり、差し迫った状況から解放された事であの2人を失った悲しみにようやく実感が湧いてきたらしい。

泣く資格なんてない………そうわかってはいても、これは抑えられそうにない。

ユーフェミア様、そして親父殿………今日だけは泣く事を赦してくれ………明日からはもう泣かないって誓うからさ………

*1
この後、スザク救出にセシルさんが使うので借りるわけにもいかないんだが

*2
初見でそれは無理




という事でR1編閉幕です

今回藤堂とやり合えたのは本編でも書いたように既にギルフォードやグラストンナイツとの戦闘で消耗していた事と、黒の騎士団に指示を出さねばならない中での戦闘であったからであって、何の制約も無い状態でのタイマンだと現状のライ君では藤堂には勝てません
確実に戦闘経験では負けてますからね………

次回からは1.5章ことアニメ空白期のお話となります
主にマーヤらと一緒にヴィンセントプランに関わったり、様々なキャラクターと関わっていくことになります
他にもオリジナルの新キャラとかも出てくる事になると思います
当然マーヤがアロンダイトに乗り換えるようにライ君も新しいKMFに乗り換えますのでそちらもお楽しみに………

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