コードギアス 狂王(偽)と狂犬が行くロススト   作:ミストラル0

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今回はヴィンセントプランのお話です
ロスストでもほぼスキップされていたパートなので「こんなやり取りがあったのかな」と想像して書いております


PHASE 26 ヴィンセント

着任時のゴタゴタはあったものの、無事にキャメロットの次世代量産機開発チーム………ヴィンセントプランに合流した俺。

簡単な歓迎会を終え、日も落ちた時間に俺はマーヤの呼び出しを受けて訓練場のビルの屋上へとやってきた。

 

「盗聴や監視カメラの類いは無し………まあ、試験とかでは撮影用ドローンとか飛ばしてるから使わない時には必要も無いか」

 

「そういう事………ごめんなさい、着任早々、あんな事もあったというのに」

 

「いや、明日から本格的な試験となれば時間も取り難いだろうしな………とりあえずマーヤが元気そうで良かった」

 

「ライっ………」

 

「おっと」

 

突然マーヤに胸元へ飛び込まれて驚きはしたが、なんとか抱きとめる。

あ〜、そうか………ブラックリベリオンで黒の騎士団の面々が散り散りとなり、故郷の日本を離れて敵国であるブリタニア本国にいる彼女からしたら俺は数少ない全てを知る仲間なのだ。

そんな俺との再会で他の人には見せられない不安などが噴出してもおかしくはないか。

ブラックリベリオンの後はお互いに色々とゴタゴタしていて会う機会も無かったし、俺は早々にノネット師匠のとこへ行っちまったもんなぁ………

 

「クラウディオ義兄さんからあの後に例の金飾りとやり合ったって聞いて心配したが、無事で良かった」

 

「うん………」

 

「あ〜その、大変な時に傍に居てやれなくてごめん………」

 

あ〜!!何で彼氏彼女でもねぇのにこんな黙って長期間彼女放ったらかした彼氏みたいな言い訳してんだ、俺!?

 

「………ふふっ」

 

そんな内心が顔に出ていたのか、まだ目に涙は残ってはいるが、マーヤはようやく笑みを浮かべた。

 

「おい」

 

「ごめんなさい………なんだかこういうやり取りが懐かしくて」

 

「………そういやアッシュフォード学園もしばらく休校だったな」

 

あれだけの事があったわけだし、再開したとしても既に“あの状態”だからな………

 

「さて、こういう話をする為に呼んだわけじゃないんだろ?」

 

「そうだった………ライはあれから黒の騎士団やゼロ………ルルーシュについて何か聞いてる?」

 

「ゼロが処刑されたとは聞いたが、その正体等は伏せられていたから真偽は定かではないな………まあ、公開すんのは難しいだろうけどなぁ。自国の元皇族がリーダーでしたなんてさ」

 

「そうね………ってライも知っていたの?」

 

「学園祭でユーフェミア殿下の護衛しててな、そん時にナナリーとユーフェミア殿下がバッタリしちゃってね」

 

「ユーフェミアの………」

 

「あの虐殺についてはまだ色々と納得が出来ない点が多い。式典直前まで彼女やスザクと一緒にいる機会が多かった俺からしたらな」

 

「そう………」

 

「けど、俺はアイツ(ルルーシュ)に最後まで付き合うと決めている。今こうしているのも少しでも力をつけていざという時に備えるのと情報収集の為だからな」

 

必要であればブリタニアだけでなく、今は味方の黒の騎士団とも戦う覚悟はしている。

まあ、今の黒の騎士団に俺を味方だと思っているのが何人残っているかは分からないけどな………

 

「それは私も同じよ」

 

「で、黒の騎士団の残存勢力だが、カレンやC.C.の姐さんに四聖剣の卜部って人、ラクシャータ博士にキョウト六家の生き残りが何人かいるとの情報だ………まあ、その四聖剣の1人を捕らえたのは俺なんだけどさ」

 

「四聖剣って元日本解放戦線の?」

 

「ゼロに藤堂を救出されて以降、藤堂共々傘下に加わったらしい。俺達とは丁度入れ替わりだし面識は無いけどな」

 

「そう………」

 

「あと、エリア11に残ってる義兄らの話では今のエリア11の総督のカラレスって奴は典型的なブリタニア人らしく、ゲットーへの弾圧も見られるそうだ」

 

「弾圧!?」

 

「エリアの格下げが相当響いてるらしい。ゲットーのあの子らが心配だし、保護できそうなら動いてみるつもりだ」

 

「あこ達を………お願いできる?」

 

「ああ、その為にブリタニアで地位を得てきたようなもんだからな」

 

多分、名誉ブリタニア人として使用人みたいな扱いでなら可能だろうけど、問題はまだあのゲットーにいるかどうかだな。

そんなこんなと情報交換をしてから貸与された宿舎に戻り、その日は休む事にした。

 

***

 

翌日………

 

「ダールトン中尉はガーフィールド准尉と旧知の仲だと聞いたのだが」

 

「ちゃんとした場所以外ならラインハルト、もしくはライでいい。ダールトンだと義兄らと区別し難いからな。それにしばらくは同じチームの一員なんだ、気楽にいこうや」

 

「ならばライと………僕の事もシュネーで構わない」

 

「俺もライと呼ばせてもらおう」

 

「よろしくな、シュネー、レド」

 

早速シュネーやレドと交流する。

ちとレドの視線に探りがあるのは彼の“裏の顔”を考えれば仕方ない。

そうして始まったヴィンセントプランはトライアルを元にマーヤ達がそれぞれの試作機で試していた新技術やグレイル、クラブ、アロンダイト等のランスタイプと呼称される機体群の運用データ、俺が以前提出していたアイデア等を取り入れるとの事。

その為にクラブの稼働データが取りたいとの事で、キンメル卿やシュネー、レドが乗ったトライアルやマーヤのアロンダイトとの模擬戦も連日行うこととなった。

それが1週間程続き、本体の方は充分データが集まったという事で次は標準装備となる武装の選定となった。

 

「やはりMVSは欲しいな」

 

「ああ、ライのダブルセイバー型には相当手を焼かされたからな。モーションパターンもクラブから得たデータが流用できそうだな」

 

「俺のモーションパターン?癖が強いと思うんだが………トーマスさんはどう思います?」

 

「確かに癖が強いモーションもありますが、使えそうなモーションもいくつかあると思いますね」

 

「となるとトライアルにももう1組用意してもらって色々試してみるって事で」

 

「「異議無し」」

 

「あとはあのランスユニットですね」

 

「既存のアサルトライフルにならほぼ無改造で取り付けられるのは確かに便利だな」

 

「まあ、アレは片手でランスチャージしながら牽制射撃出来たら楽かなぁ、って思い付いた装備だからな。その代わり片手で保持できるように電磁ランスより少し小さ目にしてあるんだ」

 

「なるほど、片手で使える分貫通力等の低下のようなデメリットも発生したのか」

 

「貫通力………なら、穂先を回転させてドリルみたいにしてみるとか?」

 

「折りたたみ式のグリップを横に付けてはどうでしょうか?」

 

「ドリルで貫通力を上げる、か………確かに有りだな。グリップを追加して両手持ちにすれば射撃姿勢の安定やランスのブレも減るし、こっちも有りだな」

 

こんな感じでパイロット側からの要望等をまとめていき、技術者側とも話し合いを行う事で最終的な基本装備について決めていった。

 

***

 

それから2週間が経ち………出向組の出向が終わりとなった。

 

「マーヤ以外の全員が出向終了か」

 

「元々俺達はデータ取りの為の出向だしな」

 

「長いようで短かったな」

 

シュネー、レド、トーマスさんとはここでお別れだ。

シュネーとレドはこの後スザクの親衛隊へと転属となり、欧州へ向かうはずだ。

マーヤも後追いで合流するんだったかな?

トーマスさんはこのまま原隊復帰となり、後にエリア11へと派遣される事となる。

俺も原隊復帰としてエリア11のグラストンナイツに合流する予定ではあるが、何かシュナイゼル殿下から個別で呼び出し受けてんだよなぁ………嫌な予感しかしねぇ。

シュネー達が先に発ち、残されたのは俺とマーヤ。

 

「欧州は色々とキナ臭いから気を付けろよ?」

 

「お見通しなんだね、ライには………」

 

「先にあっち(日本)に戻っておく………あと、あの女(カーリー)には気を付けろ」

 

「えっ?」

 

「しばらく動きが無いみたいだが、あの手の奴がすんなり諦めるとは思えないからな」

 

「う、うん………」

 

「色々言いはしたが、元気でな」

 

「ライもね」

 

念の為、あのクレイジーサイコレズへの注意を促し、俺はシュナイゼル殿下の元へと向かうのであった。




という事でヴィンセントプランに関しては駆け足でいきました

次回からはまたオリジナルのお話となります
新しいオリキャラも出てくる予定なのでお楽しみに


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