コードギアス 狂王(偽)と狂犬が行くロススト   作:ミストラル0

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随分と時間が空いてしまいすみませんでした
大分難産だった上に仕事の配置替えであまり執筆時間が取れてませんでした
とりあえず難所は終えたので次はそんなに時間が掛からないとは思います(毎回言ってる気がするな、これ)


PHASE 27 護衛任務

「ラインハルト・A・ダールトン、参上いたしました」

 

「うむ」

 

「お、お前は………」

 

マーヤと別れた俺は呼び出しを受けてシュナイゼル殿下の元を訪れたのだが、そこにはもう1人見知った顔の人物がいた。

それはバトレー将軍だった。

 

「おや?これはこれはバトレー将軍。神根島の一件以来ですね」

 

「で、殿下、まさかとは思いますが、護衛というのは………」

 

「護衛?シュナイゼル殿下、話が見えないのですが………」

 

「そうだね、中尉には一から説明が必要だね」

 

どうやら俺が呼ばれたのはバトレー将軍の護衛役を頼みたいという事らしい。

わざわざ俺を護衛にという事はキナ臭いなぁ、この案件………“クラブ”も持ってけって言うし。

しかし、この一件が思わぬ出会いの切っ掛けになるとはこの時の俺は思ってもいなかった。

 

***

 

「………」

 

移動中の輸送機の中にて、護衛という事で同室で控えていると、バトレー将軍の恐る恐るといった視線が付き纏う。

 

「………」

 

「………バトレー将軍、言いたい事があるのでしたら口に出していただけますか?」

 

「あっ、いや、その………」

 

どうもまだバトレー将軍は俺が自分に恨んでいると思っており、危害を加えられるのではないかと疑っているようだ。

 

「はぁ………護衛対象からそうも警戒されたらやり難いのですが」

 

「し、しかしだな!」

 

「以前にも申しましたが、自分は将軍を怨んでもいませんし、危害を加えるつもりもありませんよ」

 

「な、なら何で戻ってきた!?」

 

「親父殿………ダールトン将軍に拾われたから以外に理由はありませんって………そういう意味ではむしろ将軍に感謝してるんですよ?」

 

「感謝、だと?」

 

「将軍達が自分にKMFの操作技術とか覚えさせてくれてたからこうしていられるんですから」

 

「………」

 

「あっ、ついでに借りてた財布とID、持ち主に返しておいてもらってもいいですか?中身はむしろ増やしておいたんで」

 

使った分は勿論、迷惑料込みで使い切れない給金から補填しておいたのだ。

 

「お前さん自由過ぎんか!?」

 

そう言って呆れつつもバトレー将軍はその財布とIDカードを受け取った。

 

「はぁ………財布はともかく、このIDはもう使えん、こちらで処分しておく」

 

そして、呆れたせいか警戒が薄れたようにも見えた。

 

***

 

その後、トレーラーへと乗り換え、山中の目的地へと向かっていたのだが、途中で不審な車輌とすれ違う。

将軍曰く、この先は目的の研究施設があるだけなので他の車輌等まず通らないという。

なので直に研究施設へと連絡を取ると………

 

「何!?“検体S”が!?………よりにもよってコイツがいる時に………」

 

あっ、何かC.C.の姐さんの時みたいに何かの実験体が盗まれたっぽいな。

しかも、どうも俺も関係あるっぽい?

 

「ええい!やむを得ん!ダールトン中尉!KMFで先程の車輌を止めろ!」

 

「自分は貴方の護衛として派遣されたのですがね」

 

「そうも言ってはいられんのだ!それに積荷は中尉と無関係ではないのだ!」

 

やっぱり関係あるらしい。

 

「わかりました。クラブを出します」

 

という事でクラブに乗り込むと道を遡り先程の車輌に追い付く。

 

「そこの車輌、今すぐに停止しろ。従わぬ場合は実力行使が許可されている」

 

従うとは思わないが、念の為スピーカーで呼び掛けるも相手は無視。

むしろスピードを上げてクラブを振り切ろうとしてくる。

 

「そんな車輌でKMFを振り切ろうとか、馬鹿か?」

 

そんな車輌を飛び越え*1目の前に着地する。

すると、車輌はハンドルを切り過ぎてガードレールを突き破って谷に真っ逆さまに落下しそうになるが、咄嗟にスラッシュハーケンを撃ち込んで阻止する。

 

「危ない危ない」

 

で、乗っていたテロリストと思われる連中を拘束して問題の積荷を確かめに向かうとそこに“いた”のは黒髪ロングのC.C.の姐さんみたいな拘束衣を着た少女だった。

しかも、その髪は一房だけが白くなっており特異さを醸し出している。

だが、そんな事よりも俺を戸惑わせていたのは口元の拘束具を外そうと彼女に触れた瞬間、頭痛と共に“知らないはずの記憶”………おそらくはオリジナルである“狂王ライ”の記憶………この少女とは異なる少女、“妹”との思い出が頭を過ぎる。

 

「なん、で、こんなもんが………」

 

「………んん」

 

そこで少女が目を醒まし、こちらを見ると一瞬だけ顔を顰め、恐る恐る俺にこう告げた。

 

「………お兄、ちゃん?」

 

おそらく彼女にも俺と同じようなビジョンが視えたのだろう。

原因は俺達がオリジナルと姐さんの血を元に作られた“限りなく近しい要素で構成されている”からだろう。

つまり、この少女は俺と同じ“狂王ライ”の血から複製された人造人間ということだ。

少女なのは姐さんの要素を多く含んだ個体ならばというケースで造られたからだろう。

確かにこれは俺も関係有りだわ。

丁度そこへ引き返してきたトレーラーが合流し、俺達の元へバトレー将軍と研究員達が駆けてきた。

 

「無事だったか………」

 

「将軍、流石に説明していただけるんですよね?」

 

研究員達の姿を見て怯えるように俺の腕にしがみついてくる妹(仮)についてバトレー将軍に問うと、将軍は観念したかのようにこう答えた。

 

「その娘が“検体S”………お前さんと同じ血液サンプルから造られた実験体だ」

 

「やっぱりか………で?それを知った俺はどうなるんだ?」

 

「………どうもせんよ。貴様はコーネリア様の直属でシュナイゼル殿下のお気に入りでもある」

 

「じゃあ、この娘はどうするんだよ?」

 

「そうだな………どのみち扱いに困っていたのだ。殿下の言う通りお前さんに預けるのが良いだろう」

 

「はぁ!?何でそうなるんだよ!?」

 

聞けば、俺の事をシュナイゼル殿下に報告した際にこの娘の事も報せていたそうで、「ふむ、事が彼に知られれば私達へ矛先が向きかねんか………以後の実験は控え、然るべき時に彼に預けるとしよう」とか言っていたそうな………あの腹黒宰相!思いっきり俺に首輪着けに来やがったな!というか、今回の護衛任務の本当の目的ってこれだろ!?

 

「………お兄ちゃん?」

 

完全にこの娘に兄認定されてしまった上にシュナイゼル殿下からの命ともなれば断るのはほぼ不可能。

俺自身も本能がこの娘を“妹”だと認めてしまっているので突っぱねるのは抵抗がある。

あの腹黒宰相………憶えとけよ?

こうして俺に“妹”が出来た。

名前はシーナ………検体SのSからつけた安直なものだったが、思ったより気に入ったようで「シーナ………私はシーナ」と何度も呟いていた。

義兄達には任務の途中で保護した身寄りの無い娘に懐かれてしまってと説明する事になり、その関係で後日に親父殿の義理の娘であるもう1人の“義妹”と顔合わせする事にもなるのだが、それはまた別の機会に話すとしよう。

*1
少しふざけてトロワの曲芸ジャンプで




という事でオリジナルキャラ・シーナ参戦です
この娘、ライと同じ処置を受けているのでKMFも乗れます
その他詳しい事はまた別ところで………
ちなみにこの娘の登場は執筆開始当初から決まっていたのですが、後にロスストにダールトンの義娘が出ると知り「そんな事ってある!?」とめっちゃ驚きましたわ………ガチャは残念ながら引けませんでしたが

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