コードギアス 狂王(偽)と狂犬が行くロススト   作:ミストラル0

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割とお気に入りとかUAの伸びが多くて少しビビってます
ロゼもそろそろ4幕始まるし、楽しみです

今回はサイタマゲットーとその後のお話

この偽ライ君、割と行き当たりばったりが多いです


PHASE 03 ゼロ

その日、俺は記憶探しと称して外出していたのだが、ふとシンジュクゲットーを見てみようと思い租界を出てみた。

アニメの描写や噂では聞いていたが、実際にその光景を目の当たりにすると、元日本人としては胸が痛むものだった。

 

「あっ、ここが………」

 

そして、シンジュクゲットーの被害者を悼む慰霊碑の場所にやってくると、その思いは更に強くなった。

幸いな事にゲットーの住人とは出会す事がなかったのでその場を離れるのは簡単であった。

そんな時、1台のトレーラーを見つけ、興味本位で荷台の中を覗き込んだのが不味かった。

なんとそのトレーラーはレジスタンスの物資を輸送する為のトレーラーで、そのレジスタンスというのが、サイタマゲットーを拠点とするヤマト同盟だったのだ。

運悪く荷台の中にいる時にトレーラーが発進してしまい、そのままドナドナとサイタマゲットーまで来てしまったのだ。

更にタイミングが悪く、その日は原作にあったコーネリア新総督のサイタマゲットー殲滅作戦の日だったというのだからほんとついてねぇ………

不幸中の幸いというか、騒ぎに乗じてトレーラーから抜け出した俺は、トレーラーから持ち出したハンドガンを片手にその場を離れた。

しかし、サイタマゲットーを抜け出すには包囲しているブリタニア軍をどうにかしなければならない。

軍に保護を求めようにも今作戦ではレジスタンス以外の住人も問答無用で殲滅しているのでここにいる時点でその方法では助からない。

となれば、レジスタンスを指揮しているであろうゼロことルルーシュに協力するか便乗して隙を見て脱出するのが最善だろう。

そんな事を考えていると、起動状態のまま放置されているサザーランドを発見した。

あっ、これルルーシュが奪取してレジスタンスに与えたはいいが乗り捨てられたやつだ。

 

『おい!B2!何をやっている!?』

 

コックピットに乗り込んでみれば、通信機からルルーシュと思われる声が聞こえる。

うん、変声器くらい使った方がいいと思うよ、ルルーシュ………

 

「あ〜、申し訳ないんだが、これに元々乗ってた人は多分もういないと思うよ」

 

『ん?お前は?』

 

「偶々居合わせた一般人です。死にたかなかったので偶々見つけたこれに乗り込んたら声がしたんで応答してみた」

 

『ちっ!』

 

思いっ切り舌打ちしてる………まあ、この戦いって命令無視や敵前逃亡ばっかでシンジュクの時みたいにいかなくてイライラしてたっぽいから仕方ないか。

 

「で、ものは相談なんだが」

 

『………何だ?』

 

「俺はこんなとこで死にたかない。あんたは手駒が必要………で合ってる?」

 

『………つまり、指示に従うから生き残らせろ、と?』

 

「そういう事」

 

『KMFの操縦経験は?』

 

「初乗りだが問題は無い。丁度良い敵が来たみたいだし、口だけでは信用されないだろうから結果で示すよ!」

 

ランドスピナーの駆動音が迫ってきたので、俺はハッチを閉めてレバーを握る。

 

『くっ!………10時方向から2機、30秒後だ。やれるか?』

 

「やってやるさ!」

 

ゼロの言った時間通りに現れたサザーランド2機にまずはアサルトライフルで射撃をお見舞いする。

最初の1機はそれをもろに食らいそのまま機能停止し、脱出装置が起動する。

 

『アルフ!?貴様っ!』

 

2機目は1機目の影に隠れていたので無傷で、直ぐ様反撃のアサルトライフルを発砲してくるが、俺はスラッシュハーケンで脱け殻となった1機目に突き刺して引き寄せそれを盾にする。

 

『なっ!?』

 

「隙だらけだっての!」

 

盾にした1機目を2機目に蹴り飛ばして視界を奪うと、スタントンファーを展開して相手の頭部を横から殴打して潰し、倒れたところでアサルトライフルで脚部を破壊して行動不能にする。

 

「よし、終わったぞ」

 

『………お前、ほんとに今日が初乗りか?』

 

「正真正銘初乗りだぞ」

 

操縦技術読み込ませてくれてサンキュー、バトレー将軍。

今だけはあんたに感謝するよ。

 

『………まあいい。使える駒が増えるに越したことは無い。ならE−3に向かえ』

 

「OK、ボス」

 

それからゼロの指示で穴となったカ所のフォローに回り、いくらか状況はよくなったのだが………

 

「撤退?いや、これは………」

 

いきなり退いていくブリタニア軍。

その時、俺はこの戦いの顛末を思い出す。

この戦いでもルルーシュはクロヴィスの時と同様に撤退するKMF部隊に混じって内部に忍び込むという戦術を使うのだが、コーネリアにはそれが露見しており、逆にピンチを迎える。

その際、C.C.がゼロを装い、囮となっている間に離脱に成功するというもの。

ロスストでは更にマーヤによる陽動もある。

なんて事を考えていると、そのマーヤをサザーランドのカメラが捉えた。

 

「俺がいることで起こるバタフライエフェクトが怖いし、手伝いに行きますか」

 

彼女1人で作業するよりはマシだろうと、俺はサザーランドのハッチを開きながら彼女の傍に近付き、白々しくも声をかけた。

 

「ディゼルちゃん!何でここに!?」

 

「ライ!?貴方こそ何でこんなところに………それにそのサザーランドは………」

 

「道に迷ったらレジスタンスのトレーラーに乗っちゃってここに来ちゃってね!仕方なく乗り捨てられてたコイツに乗ってゼロってやつの指示に従ってた!」

 

「ゼロの!?それで彼は!?」

 

「多分、敵地に乗り込んでピンチなんだろうよ………その様子だとゼロって知り合いなのか?」

 

「えっと………」

 

「それでどうこう言うつもりはないよ。俺もこうして従って行動した身なんだし」

 

「なら手を貸して!レジスタンスが残した爆薬を集めて陽動に使いたいの!」

 

「爆薬があるかはわかんないが、トレーラーが置いてあった場所なら覚えてる!少し狭いが後ろに乗れ!」

 

「わかった!」

 

それからレジスタンスの拠点にあった爆薬を回収し、マーヤが指定したポイントまで輸送すると、起爆装置を彼女に託し、俺も俺で別口の陽動を行なう事にした。

と言っても、わざとブリタニア軍の前に姿を現して追跡させ、スラッシュハーケンとランドスピナーを使って登った廃ビルを、ちょっとだけ借りて仕掛けておいた爆薬で倒壊させて追跡してきた数機のサザーランドを下敷きにし、倒壊しきる前に別のビルへとスラッシュハーケンで跳び乗って逃走しただけではあるが。

 

「エナジーはまだ保ちそうだし、このままシンジュクまで逃げるか」

 

その後、俺はサザーランドでシンジュクまで逃げ延び、小さな整備工場跡地のような場所の倉庫と思われる場所にサザーランドを隠し、トウキョウ租界へと戻ったのであった。

 

***

 

Another Side ルルーシュ

 

サイタマゲットーでの手痛い敗戦から何とか逃げ延びた俺は無事にクラブハウスへと帰還したのだが、そこにはマーヤがおり、C.C.の要請で俺を助けにきてくれたと話してくれた。

 

「あっ、そうだ。あの場所にライもいたんだ」

 

「何?ライが?」

 

ライというのは数日前からこのクラブハウスに住まう事となった記憶喪失の男の事である。

何故奴がそんなところに?

 

「本人は迷ったらレジスタンスのトレーラーに乗ってしまってそのままサイタマゲットーまで行っちゃったって言ってたけど」

 

「………アイツならやりかねんのが何とも言えんな」

 

何せあのオレンジ事件の際に巻き込まれて逃げた先がアッシュフォード学園だったような奴だからな。

 

「しかもサザーランドに乗ってたんだ」

 

「アイツ、KMFにも乗れるのか………ほんと何者なんだ、アイツ」

 

いや、ちょっと待て!?そう言えば途中で逃げ出したレジスタンスの代わりにサザーランドに乗っていた奴がいたではないか!?

よくよく思えばアイツの声に似ていたじゃないか!?

また、操縦技量はコイツ(マーヤ)に匹敵するレベル。

コイツの話では陽動と称して派手に暴れた上で包囲網を突破していたと言う。

KMFで逃走したというのならおそらく先に帰ってきているだろう。

 

「私とゼロに繋がりがあるとバレたけれど、彼は口外する気は無いとは言ってた」

 

「それに関してはアイツ自身がそこにいたのもバラすようなものだし、そもそも本人が記憶喪失なんて信憑性の欠片も無い状態だ。そう言う意味では口は堅いだろうよ」

 

「そう………」

 

いざとなればあの力(ギアス)もある。

だが、あの操縦技量に指示に的確な姿勢………こちらに引き込みたいな。

 

「とりあえず、今日は助かった。アイツについては俺の方でも様子を探っておくよ」

 

「わかった」

 

ディゼルと別れてクラブハウスへと戻ると、アイツは案の定既に帰ってきており、ナナリーと共にこちらを出迎えた。

 

「ただいま」

 

「おかえりなさい、兄様」

 

「おかえり、ルルーシュ。遅かったな」

 

「そう言うライさんだって先程帰ってきたばかりじゃないですか」

 

「そうなのか?記憶探しもいいが、程々にしておけよ?」

 

「了解だ“ボス”」

 

「っ!?」

 

その瞬間、俺は目を見開いた。

無理もない、コイツ(ライ)そう(ボスと)呼んだのはサイタマゲットーでのゼロ()なのだ。

つまり、コイツは既にゼロの正体が俺だと気付いている!?

 

「ルルーシュ?どうかしたのか?」

 

「い、いや、何でもない!」

 

「まあいいや、後で話があるんだが、時間はあるか?」

 

「話?わかった後でお前の部屋に行くよ」

 

これは好都合だ!真偽を問い質し、コイツもこちらに引き込む!

 

***

 

帰宅後、ルルーシュを冗談混じりに“ボス”と呼んでみれば面白いくらい反応を示してくれたので部屋に呼び出して話をする事にした。

 

「で、話とは何だ?」

 

「大体分かってるとは思うがね」

 

「やはりあそこにいたのはお前だったのか、B2!いやライ!」

 

「御名答〜」

 

「それで何が目的だ!」

 

「いや、マーヤから聞いてるとは思うが、あそこにいたのはほんと偶々なんだって」

 

ルルーシュが動かないとこの世界はシャルル達のラグナレクでジ・エンドしかねない世界だ。

だから俺がルルーシュの邪魔をする気はサラサラ無い。

 

「だとしてもお前には不明な点が多すぎる!あの場でKMFを操縦出来たのもそうだ!いくらKMFのインターフェイスが優秀とは言え、素人の………記憶喪失のお前があれだけサザーランドを動かせるのは普通ではない!」

 

確かにそこを突かれると痛い………仕方ない、ルルーシュにはさっさとバラしておきますか。

 

「あ〜、その事なんだが………記憶喪失ってのは半分ほんとで半分嘘と言いますか………まだ言ってない事があってな」

 

「何?」

 

「あの場で言っても色々問題になりそうだったから黙ってたんだが、ルルーシュはある意味関係者だろうから話しておくよ………あの場では記憶喪失で着の身着のままシンジュクにいたって言ったが、実は………」

 

それから俺は自分が何処かの研究施設の実験体だった事、その施設の責任者がバトレー将軍でシンジュク事変の騒ぎに乗じて脱走してきた事、実験の一環でKMFの操縦技術等の知識を刷り込まれていた事等を話した。

 

「そこからはまあ前に話した通りなんだけどな」

 

「お前、そんな経歴のくせによくそんな性格でいられるな」

 

暗に嘘じゃないだろうな?という顔をするルルーシュだが、ここで思わぬ助太刀が入る。

 

「おそらくソイツの言っている事は真実だ。私が保証しよう」

 

「あっ、ピザの姐さん」

 

そうC.C.だった。

 

「お前達、面識があったのか!?」

 

「そりゃあ、あんだけピザ宅配されてりゃねぇ」

 

「前に受け取りの際に偶々出会してな」

 

「はぁ………」

 

ルルーシュからしたら別の弱味も知られていた様なものなので溜息もつきたくなろう。

 

「別に俺は吹いて回る気もないから安心してくれ」

 

「………今はそれを信用しておこう。ところでどうしてゼロが俺だと気付いた?」

 

「いや、声聞けば普通に分かるくないか?変声器とか使ってたわけでもねぇし」

 

「………」

 

「それと、指示の時のコールサイン。あれってチェスの駒に例えた配役だろ?Pはポーン、Bはビショップ、Kはナイトで、Qがクイーン。そんで司令塔のゼロはキング。リヴァルからルルーシュはチェスが得意だって聞いてたからな」

 

まあ、元から知ってたのもあるんだけども、こんだけ判断材料あればねぇ………というか、カレンの時もバレ掛けてたし、ルルーシュってちょいちょい雑なミスするよな。

 

「だからちょいとカマかけてみたらあの反応だろ?」

 

あの“ボス”呼びの事だ。

ルルーシュの顔芸は前世でも散々ネタにされていたが、想像以上に反応が面白くて笑いそうだったのは黙っておこう。

 

「お前、思ったよりも頭が回るみたいだな?」

 

「そうでもなきゃサイタマで死に晒してるよ………ブリタニア軍に助けを求めて、な」

 

うん、本当原作知らなかったらそうなってた自信がある。

 

「という訳で俺も仲間に入れてくんね?」

 

「何?」

 

「今日みたいな指示聞かないようなやつらより、ちゃんと指示に従う手駒は有用だろ?正体も知ってるから裏で疑って謀叛起こす事も無いしさ」

 

原作2期の扇とか朝比奈がこれ。

まあ、ルルーシュにも非はあったが、あいつ等はほんとありえねぇ………

 

「………」

 

考え込んでいるようだが、あれはギアスをかけて保険とするか、信用するかってとこかな?

 

「まあ、直ぐに信用出来ないのはわかる。なんなら裏切り防止用に首に爆弾付きチョーカーとか着けてもいいぞ?」

 

「爆弾付きってお前………その思い切りの良さと俺に対する信頼の高さは何なんだ!?」

 

「う〜ん、何でだろ?」

 

原作のルルーシュを知っているのもあるが、しばらく一緒に生活してみてルルーシュの人の良さを体感したからだろうか?

赤の他人には冷たいが、一度でも身内判定すると甘いんだよなぁ、ルルーシュって。

 

「………はぁ。確かにお前は使い勝手は良さそうだな………わかった、お前にも協力してもらおう」

 

「オッケ、ならチョーカー用意しといて」

 

「用意しないからな!?」

 

「ふふふ」

 

あっ、C.C.笑った。

今のやり取りがツボに入ったっぽい。

 

「………とりあえず、後日改めてマーヤに紹介を兼ねてテストをするからそのつもりでな」

 

「テスト?」

 

「KMFのシミュレーターだ。お前の実力を正しく測っておきたい」

 

「わかった」

 

ルルーシュもやってたっていう学園地下のアレか………

場所教えてもらったら今度から暇潰しにやって練習しとこ。

 

「と、KMFで思い出したが………お前、あのサザーランドはどうした?」

 

「あ〜、あれね。エナジーは半分切ってるけど、損傷はほとんど無いし、勿体ないからシンジュクの廃墟に隠してきた。キーもほれ」

 

そう言ってポケットからサザーランドのキーを見せるとルルーシュは再び考え出す。

 

「なら、エナジーフィラーを交換すれば使えそうだな………これも後日ちゃんとした場所に移動させよう。今の俺達にはサザーランド1機でも貴重な戦力だ」

 

「なら色塗ってもいい?敵味方の識別もあるが、専用カラーってなんか惹かれるものあるし」

 

「好きにしろ」

 

「よっしゃ!」

 

こうして俺はルルーシュ達の仲間となった。




爆弾付きチョーカーは某ガンダムマイスターが元ネタ

次回はようやく彼がちゃんと登場

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