コードギアス 狂王(偽)と狂犬が行くロススト   作:ミストラル0

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ストックが切れて投稿が少し遅れました
今回は半分復刻イベントのやつです


PHASE 07 濡れるなら雨よりも

Another Side マーヤ

 

「着替えは咲世子さんに頼んどいたからちゃんと温まっとけよ?」

 

「う、うん………」

 

ライに手を引かれるがままクラブハウスまで来てしまった私はそのままシャワールームまで案内され、濡れて冷え切った身体を温めていた。

 

「ライ、か………」

 

少し前に私が学園の近くで倒れていたのを保護した記憶喪失だと言う人。

サイタマで偶々一緒になり、それ以降は私と同様にゼロの正体を知る側近というポジションで黒の騎士団にも参加している。

その正体は過去に存在した人物のクローンにしてブリタニアの違法研究の実験体として生み出された存在だという。

しかも、それはルルーシュの追加調査によりブリタニア皇族の血が含まれていると判明した。

私やカレンに匹敵するKMFの操作技術はその実験で知識を植え付けられたものなんだとも。

そんな暗い背景がありつつも本人の性格は明るく社交的で、彼より後にやってきたスザクを含む生徒会メンバーとも直ぐに親しくなっていた。

また、彼は私やカレンと同じくブリタニアと日本の混血………日本人であった母親については詳しくはわからなかったが、父親はブリタニア皇族であるのは間違いないらしい。

これらをルルーシュから聞かされたライは特に驚いた様子もなく、「だとしたら母親も相応の家系の出だったのかもな」と他人事のようだった。

まあ、ライはその本人ではないので確かに他人事なのかもしれないが………

とまあ、彼も現在のブリタニアが支配する世界では生き辛い出自を抱えており、ルルーシュやカレン、それに私とも通ずる点が多い人物だ。

けれど、どうして私をわざわざ探しに来てくれたのだろうか?

もし、クラリスさんが遅れてくる事がなく、そのまま食事に行っていれば彼の行動は無意味なものだったはずなのに………

一先ずそれは置いておいて、シャワーを終えて脱衣場で先程咲世子さんが持ってきてくれた着替えに着替えるのだが………

 

「えっ………サイズぴったり………」

 

その着替えは私のサイズぴったりであった。

私のスリーサイズ等は伝えていないはずなのにである。

な、何者なんだ、咲世子さん………

 

***

 

シャワーを終えたマーヤが戻ってくると、何故か険しい顔をしていた。

理由を聞くと何のとは言わなかったが、サイズがぴったりだったらしい。

咲世子さんだもんなぁ………そのくらい御見通しなんだろう。

 

「その様子だと少しは落ち着いたみたいだな」

 

「うん、ありがとう、ライ」

 

「マーヤが泊まる部屋も準備終わってるそうだから案内するよ」

 

そう言って元々客室の1つだった俺の部屋の傍にあるもう1つの客室へとマーヤを案内する。

 

「ここを使ってくれ。近くに俺の部屋もあるから何かあれば俺か咲世子さんに言ってくれればいいよ」

 

「うん………」

 

「そんじゃ、おやすみ」

 

そうして自分の部屋に戻ろうとすると………

 

「あっ、あの!」

 

マーヤが俺を呼び止める。

 

「うん?」

 

「今日は色々とありがとう」

 

それだけ言ってマーヤは部屋へと引っ込んでいった。

 

「うん、余計なお世話かもとは思ったが、探しに行って正解だったな」

 

結局、マーヤはそれからしばらくクラブハウスで寝泊まりするようになった。

 

***

 

その翌日、珍しく俺を訪ねてきたリヴァルに頭を下げられていた。

 

「バイトの手伝い?」

 

「そっ!前の接客の手際なら即戦力だからさ!人手が足りないんだよ」

 

聞けば今度オープンするプールをメインとしたリゾート施設のプレ・オープンのスタッフとしてバイト先から推薦を受けたそうなのだが、人手が足りてないらしく、リヴァルの方でも人手を探してほしいと頼まれたとのこと。

そこで、先日のスザクの歓迎会で披露した接客能力を思い出したらしい。

 

「まあ、その日は予定もないから構わないが………」

 

「サンキュー!」

 

というか、これロスストのイベントであったやつじゃなかったか?

事件や戦闘になるやつじゃなかったはずだし、まあいっか………と流していたらリヴァルが補習となり、代理でマーヤとカレンが行く事となり、リッチアイランドビーチに3人で向かう事となった。

 

***

 

バイト当日。

俺は紺のトランクスタイプの水着にライトグレーのジャケットという姿でリッチアイランドビーチに来ていた。

 

「ライ」

 

「マーヤ達も着替え終わったんだな………うん、2人共イメージカラーの水着がよく似合ってる」

 

「………そうかな?」

 

「褒めても何も出ないわよ?」

 

「そういう目的で口にしたわけじゃないって」

 

それから係の人からバイトの説明を受け、マーヤは東エリア、カレンは西エリア、俺は中央で両者のフォローという形で給仕の仕事をすることになった。

またバイト代の何割かはコラボグッズ付きの限定ピザ2セットにしてもらった。

C.C.の姐さんへのお土産である。*1

そうしてバイトに勤しんでいると、東エリアにルルーシュとC.C.の姿が見えた。

マーヤが対応しているのも見えたので俺も行くことにした。

 

「なんだ、ルルーシュと姐さんも結局来てたのか」

 

「ライ!」

 

「ライ、バイトというのはここだったのか」

 

「おう、言ってなかったか?」

 

どうも臨時でバイトをする話はしたが、何処とは言ってなかったみたいだ。

 

「ライ!限定ピザは!?コラボグッズは!?」

 

「安心してくれ、2セット分確保済みだ。帰り際に焼いてもらって持ち帰る予定」

 

「でかした!」

 

ほんとピザ好きだな、姐さん………

 

「クソ、最初からお前のバイト先がここと聞いていればこんな苦労は………」

 

「ドンマイ、ルルーシュ」

 

それから姐さんが「せっかく来たのだから少しは泳いて帰るぞ」とルルーシュを連れて去っていった。

 

『2人共!緊急事態よ!』

 

その後、カレンからの連絡で西エリアに向かうと、酔っ払って周囲の客に妙な酒を飲ませて撃墜しているセシル・クルーミーの姿があった。

このセシルという人物はスザクが所属する特別派遣嚮導技術部………通称・特派の技術者で、ロイドやラクシャータに隠れがちではあるが優れた技術者なのだが、味覚というか料理のセンスが独特過ぎる事でもギアスファンには有名であった。

おにぎりの具にブルーベリージャムを使ったりとか………

その独特のセンスで妙なカクテルを作らせては他の客に飲ませているというのがこの惨状の原因のようだ。

 

「緊急事態ってそういう………」

 

そこにスザクも現れてセシルが自分の上司の1人で、優待券をもう1人の上司に渡されて遊びに来たと説明される。

 

「とりあえずこの惨状を何とかするか」

 

「どうにかできるのかい?」

 

「ちょっと強い酒混ぜて酔い潰す」

 

「それ、大丈夫なの?」

 

「責任者に聞いたら他のお客様の迷惑になるよりマシだってさ………というわけでスザク、やっていい?」

 

「実際他のお客さんの迷惑になってるしね………後で僕からも口添えはしておくよ」

 

「オッケー」

 

ということでマーヤとカレンには持ち場に戻ってもらい、スザクのフォローを受けつつ、バーテンダーの真似事をしてセシルさんを酔い潰した。

その後、同僚の人に持ち帰っていただき、残りのバイトに精を出した。

ルルーシュらは騒ぎに乗じて帰っており、スザクらと鉢合わせる事もなく、バイトもいい働きだったと色を付けてもらえ、「本オープン後のスタッフにならない?」とも誘われたが、都合がつかないと断ったり、持ち帰ったピザは皆で美味しくいただきました。

コラボグッズのもこちーピザカッターを使って。

*1
1つは自分用




ライが介入したことでトラブルは回避されました………セシルの犠牲で(半ば自業自得なんだけどねぇ)

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