「はぁ…はぁ…はぁ」
フリーザに渾身のかめはめ波の直撃を与えたことに安堵し呼吸を整える。
次の瞬間、全身に身を切られるような激痛が走った。
「ぐ…あ…っ!?が…ああああああっ!!!」
体の内側から壊れていくような感覚に絶叫を上げる。無理なギア上げはやはり負担がやばいな…
「悟聖!」
即座にピッコロさんがそばに駆け寄って支えてくれる
「ううっ…あ、ありがとう…ピッコロさん…」
「気にするな、全く大した奴だぜ…」
「それでも…フリーザは倒せませんでしたけど…」
「ああ、奴の気は衰えを感じん…」
探してとどめを刺しに行きたいが、気は多少減ってるが返り討ちに会う可能性もある。
「だが…やつもダメージは大きいはず…」
「ぴ、ピッコロさん、俺をデンデの所に…いてて…」
「分かった」
ピッコロさんは岩陰に隠れているデンデの元に俺を連れていってくれる。そこにはベジータさんもおり先ほどの怪我も治っていた。
「悟聖さん!」
「デンデ…すまない…界王拳で無理したから体が凄くきつくて…」
「はい!すぐに治しますね!そちらのピッコロさんも!」
デンデの治癒能力で傷と界王拳による肉体のダメージが癒されて全快となる。
デンデがピッコロの怪我も治すとピッコロは信じられないように自分の怪我をしていた頬などに触れた。
「お、俺にもこんな力があるのか…?」
「いえ、あなたは戦闘タイプのナメック星人ですから…」
ピッコロさんの疑問にデンデが答えるとクリリンさんが俺に尋ねてきた。
「悟聖!さっきの凄えかめはめ波だったな!俺じゃあんな威力出せないぞ!」
「うん!あれならフリーザも…」
「いや、まだフリーザは死んでない…」
「そいつの言う通りだ、呑気な奴らめ!あの程度でフリーザは死なん。それに気づかないか?フリーザの野郎、戦闘力を限りなくゼロにしてやがるぜ」
「ベジータさんの言う通り、おそらくこの闘いで気のコントロールを上達させたみたいです。フリーザの気が感じられない」
俺とベジータさんの答えにクリリンさんと悟飯の表情が凍り付く。
「バン」
次の瞬間、爆発の音が聞こえ振り返る。突然のことにベジータさん、俺も対応出来なかった。振り返るとデンデが殺されていた。
「なっ…⁉︎」
「デンデーーーっ!!」
「デンデが殺された…!」
悟飯が突然のデンデの死に絶叫し、突然のことに俺も動揺せざるえない。
「くそっ!これでもう俺達のパワーアップは望めんと言うことか…!」
「や、やつめ……隠れながら俺達があいつのおかげで復活したのを見てやがったんだな!!」
ベジータさんも最悪とも言える状況に表情を険しくし、ピッコロさんは歯軋りしながらデンデの死体を見る。
次の瞬間、フリーザが目の前に現れた。
「これでもう君達は復活できない…まさかそこのおチビのナメック星人に癒しの力があるのはとても驚きましたがね」
「クリリンさん!ピッコロさん!悟飯をお願い!」
「悟聖!僕も闘う!デンデの仇を…」
「ダメだ!お前じゃ足手纏いだ!!サッサっとここから離れるんだ!!」
「で、でもっ…!」
「邪魔だと言うのが分からんのかクソガキ!最早この闘いは超サイヤ人に近付いているサイヤ人にしか踏み込めん領域だ!雑魚共は引っ込んでいろ!!」
悟飯はデンデの仇を討とうと闘おうとするが、ベジータさん一蹴される。正直今の悟飯にはフリーザの攻撃は見えず、瞬殺されてしまうだろう。ベジータさんの言う通りここからは俺やベジータさん並の領域でないとまともに戦えないだろう。
「ピッコロさん…デンデの遺体と2人と一緒に下がっててください…」
「わ、わかった。死ぬなよ…悟聖」
ピッコロさんは今の状況を理解し、死んでいるデンデを抱え2人と一緒にこの場から離れる。
「ふふっ、逃がすと思うかい?」
フリーザが3人に向けて気弾を放つ。
「やらせるか!」
「チィ!」
俺は一瞬だけ界王拳を発動させ、俺とベジータさんがピッコロさん達に放たれた気功波を弾く。そして弾かれた気弾は別の場所に着弾すると巨大な爆発が起き、ここまで衝撃が伝わってくる。
「ま、またフリーザの攻撃が見えなかった…!」
「あ、あの2人には見えていた…こいつらの実力がそれだけアップしているのか…」
クリリンさんとピッコロさんが2人が弾いた気弾の着弾点を見ながら呟いた。
「(…今のピッコロさんでも、フリーザの攻撃は見えなかったのか…)」
言い方はどうであれ、ベジータさんの主張は間違っていない。フリーザの攻撃が見えない上に一撃でやられそうな味方がいては戦闘に集中出来ない。それにピッコロさんが死んでしまっては地球のドラゴンボールがまた使えなくなってしまう。
「13倍…界王拳!」
死の淵から繰り返し復活した為か12以上の界王拳も耐えられるようになった。ただどこまで耐えらるかわからないため馴染ませながらギアを上げるしかない。
「おいガキ…!足を引っ張るなよ!!」
「わかってる!!」
界王拳を発動し、ベジータはもう後がないことを理解しながらも己を鼓舞するように言う。ここまで交流してわかったが、ベジータさんはプライドが高く誰かと一緒に戦うのは望まない性格だ。けど今回ばかりはそうせざるを得ないらしい。
「…さあ、始めようか…キッ!!」
フリーザの目が見開かれた瞬間、俺達は離脱した。2人のいた場所に小規模の爆発が起きた。恐らく気合いと似た類のものだろう…
「見えているぞ!だりゃぁっ!!」
「くらえっ!!」
ベジータさんはフリーザに向けて気弾を連射し、俺は片手でエネルギー波を放ってフリーザを攻撃するが、姿が消える。
「そこだっ!」
「逃すか!」
フリーザのスピードに反応して俺たちはフリーザに突っ込む。流石に自分のスピードに対応されたのが予想外だったのか、フリーザの目が多少見開かれた。
「なるほど、このスピードではちょっと遅いか…ならもう少し本気を出そうかな?」
俺たちの2人がかりの攻撃をかわしながらフリーザは笑みを深めると距離を取った。
「「!!」」
俺とベジータさんは悪寒を感じ顔を横に逸らすと、フリーザの肘が頬に掠る。
「ほう!良くかわしたね、ギリギリとは言え大したものだよ」
「くっ…!」
「調子に乗るなよ…!」
冷や汗を流しながらフリーザを睨むベジータさん。フリーザは余裕の笑みを浮かべるだけだ。
「ふっふっふ…ベジータさんとおチビさんもそろそろ本気を出した方が良いよ。特にそこのおチビさんはまだ全力を出してないんじゃないのかい?」
「(言ってくれる…さっきの15倍の界王拳のかめはめ波が俺の渾身の一撃だってのに…)」
さっきのかめはめ波はフリーザを倒すつもりで使ったが、フリーザは目立った外傷はほぼ無い。デンデの治癒能力のおかげで力は上がったとはいえ…界王拳は一歩間違えれば自分がやられてしまう諸刃の剣の技のため限界以上のギア上げは命にすら関わる。
「先程見せた君の限界を超えたパワーアップとベジータのサポートを考えに入れても僕の計算では…」
「「………」」
フリーザは腕組みをしながらサポート込みでの計算を行い、そして即座に答えを導き出すと人差し指を立てた。
「マックスパワーの約40%…」
「え!?」
「なっ!?」
「僕がマックスパワーの40%の力を出せば君達を宇宙の塵にすることが出来るんだよ」
「は、ははっ…冗談きついよ…流石にそれは笑えないや…」
フリーザの4割の力で自分達を倒せると言うのはもはや笑うしかなかった…
「残念だったね、ベジータは知っているだろうけど、僕は下らない冗談は嫌いなんだ。それに本当に久々だよ、ここまで運動をするのは…」
フリーザは構えをとった次の瞬間、フリーザの姿が消え、ベジータさんにフリーザの頭突きが炸裂した。
「ぐがあっ!?」
「ふんっ!!」
「なっ…(ベジータさんが動きを捉えられなかった⁉︎)」
吹き飛ばされるベジータさんにフリーザが一瞬で真上に移動し、尻尾による一撃で地面に叩き付けた。
「ベジータさん!」
「あ…ぐう…う…!」
「ベジータ、君がこれくらいで参っちゃ困るよ。もっと堪能してもらわないとね…地獄以上の恐怖を…」
フリーザは尻尾でベジータさんの首を締めながらそのまま投げ飛ばし岩壁に叩きつけた。
「さて、ベジータが立てるほど回復するまで今度は君と遊んであげよう。サービスで片足だけしか使わないであげますよ?」
「くそ…なめるなぁ!!はあああっ!!」
界王拳を限界まで発動してフリーザに特攻する。フリーザは笑みを深めて俺の界王拳状態の攻撃を全て腕組みをしながら片足だけで捌いて見せた。
「どうしたんだい?僕は片足しか使ってないのにそれでは拍子抜けだよ」
「魔閃丸っ!!」
俺は魔閃光の気弾バージョンの魔閃丸を放ち流石のフリーザもこれを受ければただでは済まないだろう。
「はっ!」
目を見開き、念力で魔閃丸を無効化してしまった。
「そ、そんな…」
「これでおしまいかい?」
「くっ!くそっ!ならこれならどうだ!はあああ!!」
俺は界王拳のギアを上げ限界突破して、両手に気を集中させ青い気の球体が溜まっていく。
「……かー…めー…はー…めー…!!」
俺の限界を超えたかめはめ波…コイツの40%の言葉がハッタリだろうが…そうでなかろうと…この一撃に全てを掛ける!!
「波ぁああああああああああああああああッッ!!!!!!!」
ズォオオオオオオオオオオオッッ!!!!!!
最大まで気を溜めたかめはめ波がフリーザに迫る。
「きえええっ!!」
次の瞬間フリーザの顔つきが変わり、気も数倍に膨れ上がってかめはめ波
を容易く蹴り飛ばし、かめはめ波は空の彼方へと飛んで行った。
「は、はは、悪い…冗談だ…」
俺の攻撃は通用しないこと、そして一瞬感じたフリーザの圧倒的な気に…俺は笑うしかなかった。
「ふむ、さっきよりは良い威力だった。まともに喰らったら僕もただでは済まなかっただろうね。ご褒美に両足を使ってあげよう」
フリーザは距離を詰めて強烈な膝蹴りを喰らわせ、ベジータと同様に地面に叩き付けた。
「ゴ…ゴホッ…くう……」
「ふふ、もうダウンか。少しやり過ぎたかな?僕としたことが少し大人げなかった」
「く、くそお…っ!」
「まだ…終わっていない!」
ふらつきながら立ち上がるベジータさんに、なんとか膝をつきながらも起き上がる俺。空中から俺たちを見下ろすフリーザは笑みを浮かべた。
「そうそう、そうこなくちゃ…でもその前に…おチビさんにとどめを刺そうか…」
フリーザの手のひらに形成される気弾。俺達を消し飛ばすには充分過ぎる威力だった。
「うわあああ!!やめろぉーっ!!」
遠くで見ていた悟飯が我慢できず飛び出すが、フリーザの軽く振るった尻尾に触れただけで吹き飛ばされてしまう。
「「悟飯っ!」」
「…ご、悟飯…!」
「ば、バカヤロウ…余計にやられに来やがって…!」
吹き飛ばされた悟飯にピッコロとクリリンが叫びベジータさんは罵倒する。
「さて、邪魔が入りましたが、今度こそトドメを刺してあげますよ」
フリーザの気弾が無慈悲に発射される。
「く、くそお…!」
死を悟った瞬間……
「………」
目の前に俺と同じ山吹色の道着を身に纏い護るようにフリーザの気弾の前に降り立つ。
フリーザの気弾を片腕でそれを受け流し別方向へ飛ばし、その気弾は途方で大爆発を起こし巨大なきのこ雲が発生する。
「と、父さん…」
「遅くなってすまなかったな。悟聖…ここまでよく頑張ってくれた。後はオラに任せてくれ」
遂に…希望の戦士が復活を遂げた。
悟聖のヒロインについて
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星野アイ
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黒川あかね
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有馬かな
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寿みなみ
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不知火フリル