元気玉の破壊力は想像を絶するもので、父さん含む俺たちは海に落ちたものの何とか生き延びていていた。
「お父さん!ピッコロさん!」
「悟空!ピッコロ!」
「はぁ…はぁ…へへ、オラは、なんとか…無事だ」
悟飯とクリリンさん達は合流したが、俺とベジータさんの姿が見えない。
「ま、まさか…悟聖達…元気玉の爆発に巻き込まれて」
「いや、きっと生きてるさ…あいつらはそう簡単に死ぬ奴らじゃない」
「………」
不安そうに周囲を見渡す悟飯の前に1つの大きな水飛沫が上がる。
「ベジータ…それに悟聖も!」
ベジータさんの手は俺の腕を掴んでおり、ベジータさんは深呼吸すると俺を地面に手放した。
「はぁ…はぁ、チッ…世話のかかるやつだぜ」
「ごほっ!ごほっ!オエっ…」
俺は思い切り水を飲んでしまい吐き出す…危うく溺死するところだった。
「悟聖!」
「ベジータ、サンキューな」
悟飯が咳き込む俺の背を擦り、助けてくれたベジータさんに父さんは礼を言う。
「あ、ありがとう…悟聖を助けてくれて…」
「ふん、たまたまコイツが近くにいただけだ」
悟飯も礼を言うが、その礼にベジータさんは素っ気ない態度を取る。
「さあ、地球に帰るか。オラの乗ってきた宇宙船なら5日か6日で地球に帰れるぜ…ベジータ、おめえはどうすんだ?」
「ふん、オレには自分が乗ってきた宇宙船がある。これ以上貴様らといる理由はない。フリーザも死んだことだ。装備を整え…いずれ地球に行き、貴様らを木っ端微塵にしてやる…楽しみにしていろ」
「ああ…けどその時はオラももっともっと強くなっておめえに勝ってみせるさ…」
「ふっ、強がっていられるのも今のうちだ」
「(2人は相変わらずか…けど、これがサイヤ人、なんだろうな)」
ここにいる全員が疲弊しており、流石の純粋なサイヤ人も闘いたいとは思わないみたいだ。
「あっ!」
「な、何だ!?クリリン!」
突然声を上げたクリリンさんに全員の視線が集中する。
「すっかり忘れてた!ブ、ブルマさんのこと…!」
「驚かすなよ…またフリーザが出てきたかと思ったじゃねえか」
「あ…ある意味じゃブルマさん、フリーザより怖いよ…」
「はは…」
「はっはははは…わ、笑わすなよ。か…体中が痛えんだから!」
「チッ…紛らわしいやつめ」
ベジータさんは舌打ちをし、クリリンさんの言葉にみんな笑った。ダメージの大きい父さんについては笑うだけで体が悲鳴を上げるが、やはり笑ってしまうものは笑ってしまう。
ピッコロさんは空を見上げながら呟いた。
「ナメック星も酷い事になってしまった……だが、これで最長老様や、死んで行った皆も安らかに眠ることが出来るだろうな…」
「…?何でお前が最長老さんの事を知ってんだ……?」
ピタリと言葉が止まる。
「あ…ああ、あ」
「クリリンさん?」
「どうしたんだクリリン?」
どうかしたかとクリリンさんの顔を見る。クリリンさんの表情は完全に固まって青ざめていた。
「そ、そんな……そんな…フリーザだーーーー!!」
「な、なにっ!?」
クリリンさんの言葉にベジータが振り返った瞬間、ベジータの心臓をフリーザの気弾が貫いた。
「が…がはっ…!」
ベジータさんが血を吐きながら仰向けに倒れた。
「べ、ベジータさん!?」
俺はベジータさんに駆け寄る。し、心臓を貫かれてる…!こ、これじゃあ…俺はフリーザを見遣る。
フリーザは黒紫のオーラを発しているが、そのオーラはさらに濃くなっており、目も血走っているように真っ赤に光っていた…
「さ…流石のオレも死ぬかと思った…このフリーザ様が死にかけたんだぞ…!!」
どう見ても怒りを露わにしており、いつ殺しに来るかわからない状況だ…相当ダメージは負っているがこちらも満身創痍…もう戦う力はほぼ残っていない
「逃げろおめえ達!オラと悟聖が最初にやって来た所のすぐ近くに宇宙船がある!ブルマを連れてこの星を離れろ!」
「で、でも父さんは…?」
「さ…さっさと行け!お前たちは邪魔だ!!みんな揃って死にてえのか!!悟聖、おめえが生き残っていつかフリーザを…オラに何かあったら…その時はおめえが最後の希望なんだ!」
「そ、そんな…」
自分を犠牲にする覚悟を決めた父さんは俺が生き残って修行し、何時か地球に来るであろうフリーザを倒せるくらいに強くなることを願いながらフリーザと戦おうとする。
「貴様らを許すと思うか?1匹残らず生かしては返さんぞ…」
フリーザは人差し指を向けると赤い小さな球体状をクリリンさんに放つ
「クリリンさん!!」
「フフフ…」
と不気味に笑うフリーザ 、すると手を上空に向けるとクリリンさんもそれに合わせて上空に上昇する
「あっ…ああ…あああ」
「クリリン!」
「うあぁぁぁぁ!」
「クリリンさん!」
「貴様何を⁉︎」
どんどん上昇していくクリリンさん。するとフリーザは不気味に笑い続ける。
「…フフフフフフ」
「やっ…ヤメロォー!フリーザ‼︎」
そしてフリーザは父さんの言葉を聞く耳を持たず、拳を握りしめる…。
「悟空ーーーーーー‼︎」
クリリンさん父さんの名を呼びながら上空で爆発を起こした。
「く、クリリン…さん?」
あまりの衝撃に俺は呆然とする、クリリンさんの気が消えた…殺されてしまった…。
「フフフ…お次はガキの方かな…」
「く、くそ……っ⁉︎」
フリーザのその言葉に父さんに異変が起き始めた…俺は思わず父さんの方を見る。
「ゆ…ゆ…許さん……よくも……よくも……っ!!」
父さんの気が異常なほど上昇し始め、すると空から突然雷が落ち、大地が、空気が揺れるような、地面は抉れるかのように石が浮かびはじめる。
「よくも……よくも!」
すると父さんの髪が逆立ちその異変に動揺を隠せない俺たち、フリーザも例外ではなかった。その瞬間、髪の色が金色になり始めそれは徐々に激しく変化し始める、そして…。
「ああああああ……ダァァぁぁぁぁぁ‼︎」
「なっ…なに⁉︎」
「え……」
父さんは雄叫びを上げた瞬間、父さんの怒りの咆哮に呼応するように噴き出した金色のオーラ。そして混じりけのなかった黒髪は逆立った金髪に、瞳の色は碧へと変化した。
「カ…カカロット…!?」
「と、と、父……さん?」
心臓を貫かれてもまだ生きていたベジータは父さんの変化に驚くのと同時に即座に父さんの状態を本能で理解した。いや、俺もわかっていた…父さんは…。
“スーパーサイヤ人”に覚醒したのだと。
「そ、孫…!?」
「お…お…お父…さん…!?」
あまりのことに状況の理解が出来ないフリーザを含めた者達。父さんは振り返りフリーザを睨んだ。
「なっ、何だあいつの変化は…!サイヤ人は大猿にしか変わらんはず…どういうことだ…!?」
「は、はっはっは…わ、分からんのかフリーザ…こ、こいつが…貴様が最も恐れていた……す、スーパーサイヤ人だ…!」
「なにっ!スーパーサイヤ人だと…!?」
「そ…そうだ!あ…あの伝説の全宇宙最強の戦士…スーパーサイヤ人だ…ふ…ふっふっふ…皮肉だな…フリーザ…!貴様が最も恐れていた存在を…貴様自身がトリガーとなり…呼び起こしたんだ…ふっ……ふっふ…ざ…ざまあみやがれ…!き、貴様の……負けだ…フリーザ …!はっははは!」
「チィ!死に損ないのゴミが!!」
次の瞬間、フリーザはベジータさんに再び気弾を放つが、父さんに容易く弾かれた。
「な、何だと!?」
「………」
驚くフリーザに父さんの気合砲が炸裂した。今までの父さんが繰り出せる威力とは思えない気合砲で、フリーザは吹き飛ばされて海に叩き付けられた。
「ふ、フリーザが、あんなあっさりと…」
それを見た俺とベジータさんは今の父さん、スーパーサイヤ人となった父さんならば勝てると確信した。
「カ…カカロット…良く聞け…お…俺や貴様の生まれた星…惑星ベジータがき…消えてなくなったのは…きょ…巨大隕石の衝突のせいなんかじゃ…な…な…なかったんだ…」
「それ以上喋るな!…死を早めるだけだ…!」
「それ以上はだめですベジータさん!!」
父さんと俺は止めようとするが、ベジータさんは止めようとしない。
「フ…フリーザが攻撃しやがったんだ…!お…オレ達サイヤ人は、あ…あいつの手となり足となり、命令通りに働いたってのに…」
「………」
「お…オレ達以外は全員殺された…貴様の両親も、オレの親である王も…フリーザは…ち…力を付け始めたサ…サイヤ人の中からスーパーサイヤ人が生まれるのをお…恐れていたからだ…た…頼む…フリーザを…フリーザを倒してくれ…た…のむ…スーパー…サイヤ人の…力…で…」
「べ、ベジータさん…」
そう言い遺してベジータさんは息を引き取った。閉じられた目から、生きているかのように涙が溢れて落ちる。
「…っ、ううっ…!」
俺は涙を流すしか無かった。この人は悪人だけど…確かな誇りは持っていた。いいようにフリーザに利用され本当は悔しかったのだとわかった瞬間だった。
その姿を複雑そうに父さんは見つめた。
「ベジータ…お前が泣くなんて…お前がオレに頼むなんて…よっぽど悔しかったんだろうな…分かってる…サイヤ人の仲間が殺されたのが悔しいんじゃねえんだろ?あのクズ野郎にいいようにされちまったのが悔しくて仕方がなかったんだろ…?お前のことは大嫌いだったが、サイヤ人の誇りは持っていた。オレにも分けて貰うぞ。お前の誇りと…怒りを……ピッコロ、ベジータを頼む…ここにいたら死体が滅茶苦茶になってしまうからな…」
ベジータさんの死体をピッコロさんに任せると父さんは背を向けフリーザと向き合う。
「あ…ああ…」
「お前達は早くオレと悟聖が乗ってきた宇宙船で地球に帰れ。フリーザはこのオレが倒す」
「い、嫌だ!僕も残って闘う!闘って、クリリンさんの仇を取るんだ!」
「さっさと行け!邪魔だ!オレの理性がちょっとでも残ってるうちにさっさと地球に帰るんだ!」
クリリンさんを殺したフリーザを許せない悟飯は、残って戦おうとするが、超サイヤ人となったことで性格が荒くなっているのか、父さんの怒声に悟飯は身を強張らせる。
「悟飯!父さんの言う事を聞くんだ!俺たちはブルマさんを連れて地球に帰るぞ。父さん、絶対に勝って…地球で無事に父さんが帰ってくるのを待ってるから!死んだら…母さんが一番悲しむから!!」
「ああ」
俺の言葉に頷くとピッコロさんは死んでいるベジータさんを抱え俺は悟飯の腕を掴んだ。
「孫、必ずフリーザを倒せ…頼んだぞ」
飛び立った瞬間、フリーザは海から飛び出して俺達に気弾を放とうとするが、父さんが即座に動いて気弾を作り上げている腕を掴んだ。
「(はやい、一瞬にして…)」
「いい加減にしろ…このクズ野郎…罪のない者を次から次へと殺しやがって……おめえ、クリリンまで…」
「く…!な…何故貴様にそ…そんな力が…ま…ま…まさか…本当に…」
フリーザは何とか手を振り払って距離を取った。
「オレは……オレは怒ったぞ!!フリーザーーッ!!」
金色のオーラを爆発させて父さんはフリーザを殴り飛ばした。
俺達は父さんの気の爆発を感じ取りながら父さんの勝利を願ったのであった。
「ピッコロさん、悟飯、俺はこのままブルマさんを連れてくる。ピッコロさん達は先に宇宙船に、悟飯…最初に俺と父さんがきた場所は覚えてるな?」
「う、うん。覚えてる」
「なら悟飯はピッコロさんの案内を頼む…俺はブルマさんを連れてから宇宙船に向かう」
「わかった。オレたちは先に宇宙船に向かうとする。悟飯、案内を頼む」
「は、はい!」
「よし、また後で宇宙船で!」
俺は急いでフリーザの宇宙船へ向かう…向かう際も2人が戦いの衝撃がこちらにも伝わってくる。気は圧倒的に父さんが上回ってる。界王拳なんて比べ物にならないくらいだ。
「(急がないと、なんだかいやな予感がする…)」
フリーザの宇宙船に向かう途中に遠くで大爆発が起きる。その衝撃はここまで伝わりなんとか衝撃に耐えた。
「な、なんだったんだ一体…それにフリーザの気が大きく…とにかく急がないと!」
フリーザの気が父さんの匹敵する程に増大したため、俺は急いでフリーザの宇宙船にいるブルマさんのところに向かう。
俺は急いでフリーザの宇宙船に辿り着き、メディカルマシーンのある部屋に向かう。
「ブルマさん!!」
「悟聖君!何やってたのよあんたっ!孫くんは機械を強引に壊して行っちゃうし!オマケにこの異常事態で不安だったんだから!」
「無事でよかった!今は説明する暇はないので、急いでナメック星を脱出します!」
「ええ⁉︎い、一体何があったのよ?」
「説明は後で!とにかく急いで!」
「わ、わかったわ!」
俺はブルマさんを背負うと治療室の天井に穴が空いていたためそこから船外へ出る。
「な、なんだ!なんで空が暗く…」
外に出たら空が暗くなり夜となっていた。
「ご、悟聖君。あ…あれ!」
ブルマさんが指差す方向を見るとそこには…
「なっ…ナメック星の神龍⁉︎ど、どうして⁉︎」
そこにはもう使えなくなったはずのナメック星のドラゴンボール、ポルンガいたのだ。最長老さんが寿命で亡くなられたとデンデに聞いたが一体何が…
「あ、あれがナメック星の神龍なの⁉︎ち、地球の神龍とは随分違うのね…」
「っ!もしかして…!ブルマさん、しっかり捕まっててください!」
「え、ええ!」
俺はすぐさま神龍、ポルンガの元に向かう。気をよく探ると初めて感じる気が増え始めた。おそらくナメック星人の気だろう。
多分地球のドラゴンボールでフリーザ達に殺されたナメック星人を復活させたと推測する。
「あ、あれって…やっぱり!」
俺は父さんとフリーザの凄まじい気を感じながらポルンガの元へ飛んでいると死んだはずのデンデの姿を発見した。
「デンデーーー!」
「悟聖さん!それにブルマさん…でしたよね?」
「良かった!やっぱり生き返ってた!デンデもポルンガのところに?」
「はい!どうやら地球のドラゴンボールで最長老様含めナメック星の皆さんが生き返ったのでポルンガも復活しています。ドラゴンボールでナメック星にいる孫悟空という人とフリーザを除いたみんなを地球に移動させるんです!」
「そっか…父さん…」
「じゃ、じゃあ私達、すぐに地球に帰れるのね!」
ブルマさんは直ぐに地球に帰れることを嬉しそうにしらポルンガのいる所までつき、ポルンガが尋ねてきた。
「さあ、どうした?願いはもうないのか?」
「で、では3つ目…さ、最後の願いを…」
「このフリーザを…不老不死にしろーーーっ!!」
「な、何⁉︎誰の声よ⁉︎」
「ふ、フリーザ ⁉︎」
「ええ⁉︎」
デンデが願いを言おうとする前にフリーザが姿を現してポルンガに叫んだ。
「このフリーザを、不老不死にしろ!!」
「しっ、しまったーっ!」
「えっ…この声、孫くん⁉︎ど、どうしちゃったのよあのワイルドな姿…も、もしかして近くにいる奴がフリーザなの?」
ブルマさんはスーパーサイヤ人となった父さんに最初は気づかず声を聞いて父さんだと気づいた。
「くらえ!!!」
フリーザに気弾を放って直撃させた。願い事を叶えられる事に夢中になりこちらの事は気にしていなかった。
「フリーザーーー!!」
そして死んだはずのベジータさんも姿を現した。
「ベジータ……!」
「ベジータさん⁉︎」
「お、お前まで…何故だ…何故生きているのだ!?」
「デンデ!今のうちに願いを!」
「は、はい!」
ここのドラゴンボールはナメック語でないと願いは叶えられない。だからフリーザの願いは叶えることはできない。
「へっ!オレが知るかそんなこと!くたばれフリーザ ーーーーっ!!」
フリーザに攻撃しようとしたベジータさんだが、デンデがこの隙に願いを叶えたことでベジータさんは地球に飛ばされた。
「父さん!フリーザをやっつけて!地球で帰りを待ってるから!」
「ああ!」
俺の言葉に不敵な笑みを浮かべながら頷いた。すると俺の視界は青空の広がった緑いっぱいの自然の中にいた。周りを見ると全員おり、ピッコロさんと悟飯の姿があった。
地球に飛ばされた俺たちは父さんの勝利を祈る中、最長老さん達に今起きていることを説明する。
最長老さんは生き残ったナメック星人のみんなを集め1人の長老のナメック星人に託し、再び寿命で亡くなられた。その顔はとても穏やかで満足そうに旅立った。
俺はその後クリリンさんの事をブルマさんに説明しもう生き返らせることが出来ないことに落ち込んでいると
「二度と生き返れないって…地球のドラゴンボールはそうなんですか?ナメック星のでは自然死でなければ多分何度でも…」
「それほんと⁉︎」
ナメック星のドラゴンボールさえ使えるようになれば一度死んでいる餃子さんとを復活させられる。
【ブルマ…!ブルマ聞こえるか、俺だ…ヤムチャだ…!】
「…!?え?ヤムチャ…?…あれ?」
【そうだヤムチャだ。界王様を通じてお前の心に直接話しかけている】
「心に!?本当!?」
こちらにはヤムチャさんの声が聞こえないのでほとんどブルマの独り言に聞こえる。
「どうしたんですか?もしかして界王様から?」
「…あんた良く分かったわね」
「はい、ナメック星に向かっていた際にも同じ事があったので…」
「そうなの。今喋ってんのはヤムチャだけど…で、元気?ヤムチャ」
【死んではいるが、元気と言えば元気だ…それより落ち着いて聞いて欲しい…悟空のことだ…悟空はフリーザを倒した…そ…そして…】
「ねえ、聞いて聞いて!孫君さ、フリーザをやっつけたって!」
「本当ですか!やったーーっ!」
「父さん!」
ブルマさんの言葉に喜ぶ俺たち。あのフリーザを倒した。もうフリーザが地球に来ることはないだろう
「そうか……カカロットが…」
ベジータさんは顔には出さなかったが嬉しそうな、何処か悔しそうにも見えた。
『静かに…静かに聞いてくれ…!…そ…それだけじゃないんだ…ご、悟空は…必死で脱出を試みたが…ナ…ナメック星の爆発に間に合わず…死んだ…』
「ちょっとー!孫君も星が爆発して死んじゃったってよー!ショックよねー!」
「お父さん」
「……」
『ば、馬鹿野郎!す、少しは息子2人の事を考えやがれ!そっ、そんな言い方があるかよ…!』
「ほーっほっほっほ!なぁーんにも知らないんだから!ナメック星の人達とね、向こうのドラゴンボールも地球に来たんだけどさ…驚くわよ~。ナメック星のドラゴンボールではね、何回でも生き返らせることが出来るんだって!」
『え!?』
「つまり!孫君やクリリン、餃子君も生き返れるってこと!」
『まったく…何も知らんのはお前達の方だ。餃子はここで生き返ることが出来るが、悟空とクリリンはナメック星で生き返る…だが、そのナメック星はもうないのだ…宇宙空間だ…。生き返った瞬間にまた死が待っている…どうにもならん…あそこは私の区域ではないのだ…』
「ふ、2人とも生き返れないですって…!?そ…そんな…」
界王様の説明で暗い雰囲気になりかけた時、ベジータさんが口を開いた。
「少しは頭を使ったらどうだ。こっちの方に2人の魂を移動させてから生き返らせりゃ良いだろ…多分な…」
「…あ…そ、そうよ!その通りだわっ!あんた良いこと言うじゃん」
「ありがとうベジータさん、ナメック星でも父さんのことでもたくさん助けてくれて」
「ど、どうもありがとう…」
「勘違いするな、奴に勝ち逃げなどされたくないだけだ(スーパーサイヤ人となったカカロットに勝ってみせる…オレもスーパーサイヤ人となり、いつか必ず…!)」
「それでもありがとう。何がどうあれ、助けられた事には変わりはないですから」
「ふんっ…」
ベジータさんは俺の言葉に素っ気なかったが…拒絶する様子はなかった。
「失礼、地球人のお方…」
「あ、はい」
今まで黙っていたナメック星人の長老の1人が話しかけてきた。
「我々はドラゴンボールが復活し次第、ナメック星に似た星を見つけ、そこに移るつもりです。それまでの間を過ごすため、どこか良い場所に案内して下さらんか」
「だったらあたしんちに住んだら良いわ!すっごく広いから平気よ!こっちだってあなた達のドラゴンボールでもう少しお世話になりたいし!そうしなさいよ!その人数でどこかにウロウロしてたら見つかっちゃって大騒ぎになっちゃうわ。あんたも来たらー!どうせ宿賃もないんでしょ?」
「ふん…」
昔、地球ではピッコロ大魔王の騒動があったので、ピッコロさんそっくりな者達が集団で彷徨いていたら大騒ぎになるレベルではないだろう。ブルマさんの家でお世話になった方が安全と生活面は保証される。
ついでにベジータさんも誘うことにしたブルマさん、流石に行く宛もないのでベジータさんも強くは言えないのだろう。
「そうしたらベジータさん?地球にいれば父さんに会えて決着もつけられるんだし…」
俺たちの言葉にベジータさんは顔を背けた。
「ご馳走たくさん出すわよ!どうせ孫君と一緒でサイヤ人はすっごく食べるんでしょ?ただし!いくらあたしが魅力的だからって悪いことしちゃ駄目よー?」
「げ…下品な女だ…でかい声で…」
「あはは…」
ベジータさんはブルマの言葉に動揺しながら呟いた。その後ブルマさんはブリーフ博士に連絡をとり迎えに来てもらい無事に母さんとも再会を果たした。
「スーパーサイヤ人か…俺もいつか…!」
悟聖のヒロインについて
-
星野アイ
-
黒川あかね
-
有馬かな
-
寿みなみ
-
不知火フリル