「父さん見てよ!こんなにうまく飛べるようになったよ!」
「おっでぇれぇたなぁ…悟聖のやつ、いつの間にあんなうまく飛べるようになってたんか…」
父さんに稽古をつけてもらって一年、俺はいま空を自在に飛んでいる。ある程度組み手をして、かめはめ波を教えてと頼んだのだが『まだ悟聖には早ぇかもな』と言われた。その代わりに他人の気の感知や舞空術を教わり今に至る。他人の気の感知は苦労はしなかったが、舞空術に関しては浮くのに苦労した。けど浮いてしまえば後は苦労しなかった。今では自在に飛べるようになっており父さんも驚いている。
それにしても生前はこんな事出来なかったからすごい心地がいい……空を飛ぶってこんなに気持ちがいいんだ。
「悟聖!そろそろ戻ってこーい!今日は、武天老師のじっちゃんに会いに行くぞ」
「はーい!」
お父さんが呼んでるので俺は地面におりる。俺は一度家に戻り、父さんは筋斗雲を呼び、それに乗り悟飯を探しに飛び立った。悟飯の気はそこまで遠くには行っていないからすぐに見つかるだろう。父さんが戻ってくるまでに着替えを済ませる。人に会うのだから服装もしっかりしないといけない。しばらくすると父さんが悟飯を抱えて帰ってきて準備は完了だ。
「んじゃ、行ってくる」
「悟空さ、悟飯ちゃんと悟聖ちゃんをよろしく頼むだ。悟飯ちゃん、悟聖ちゃんもいい子にしてるだぞ?」
「うん!」
「いってきます母さん!」
父さんは俺と悟飯を抱え、筋斗雲に乗せた。そして、空へ飛んでいく。
「晩御飯までにはぜってぇ帰るだそー!」
そう言い見送る母さん。この筋斗雲は心が綺麗な人が乗れるらしく、心が濁ってる人は乗れないらしい。俺は生前の事があるからどうだろうと心配したが、どうやら心が綺麗判定された。どのくらいの判定かはわからないが、おそらく悪人とか悪い人とかは無理なのだろう。
しばらくすると、島にポツリと建つ家が見えてくる。これは本当にポツンと一軒家だな。
「ほら、あれが亀仙人のじっちゃん家だぞ」
お父さんは、2人を抱えて筋斗雲を降りる。
「やっほー!」
中から嬉しそうに誰かが出てきた。1人のツルツル頭の男性と水色髪の女性と老人、おそらくサングラスをかけているお爺さんのほうが父さんの師匠である武天老師様だろう。
「おおっ!」
「孫くん!」
「悟空っ!」
そして、3人とも俺達を見てきた。家族以外での交流は久しぶりだから少し緊張する
「あら、何その子達?」
「子守りのバイトでも始めたのか?」
「いや、オラの子だ」
「「「ええーーーっ!!」」」
「ご、悟空の子!?」
みんなが驚く。まぁ数年も顔を見せてなかったし報告もしてないから驚くのも当然だよな。
「そうだぞ。変か?そら、あいさつ」
「こ「こんにちは」」
俺と悟飯は、少し緊張しながら挨拶をする。
「「「は、はい…こ、こんにちは」」」
「孫悟飯と孫悟聖って言うんだ」
「孫悟飯!?そうか、片方は死んだじいさんの名前を付けたのか?」
「ああ」
「し、しかし、こいつはたまげたわい。まさか、悟空が子供を連れてくるとは…」
ブルマさんが近づき、目線を合わせるためにしゃがむ。
「悟飯君と悟聖君、何歳かな?」
「「4さいです」」
俺と悟飯は声をそろえて答える。
「もしかして双子!?よく見ればそっくりねぇ…」
「そうだぞ」
「孫君の子にしては礼儀正しいのね」
ブルマさんはそう言って、頭をなでる。俺は生前のこともあるが悟飯の方は母さんの教育の賜物だろう。
「チチのやつがうるせえんだ」
ブルマさんは俺たちを見ると悟飯の尻尾に気づく。
「し、尻尾が…」
「ああ、悟飯の方は前のオラと一緒だろ!」
「ほ、ほんとだ…!」
「ね、ねえ孫君。悟飯くんの方は特に妙なことがあったりしない?」
急に立ち上がったブルマさんがお父さんに聞く。妙な事?特にないと思うけど
「妙なこと?」
「た、例えば、満月の夜、何か変化はないか…?」
「満月の夜?さあなあ、オラんち早く寝ちまうから…なんで?」
満月の夜に何か起こるのだろうか?あの反応だと過去に何かよからぬ事があったのか?
「い、いや、何でもない!それならええんじゃ!」
みんなの焦りようが凄いような…絶対何かあったな
「な、なあ悟空、この子もお前みたいに強いのか?」
「かなりの力を持っていると思うんだけどさあ…チチのやつ、最初は鍛えてやろうとしたら怒るんだ」
「なんで?勿体ないじゃないか…」
「だろ! 悟飯の方は鍛えてねぇんだけど、一年前から悟聖の方は鍛えてんだ!中々筋が良いんだぞ」
父さんは俺の肩に手を置き自慢する。
「はっはっは。あのはねっかえり娘がなかなかの教育ママさんじゃったわけか。それにしても悟聖、お主中々良い腕をしておるな。父に相当鍛えてもらってあるようじゃ」
父さんの師匠と言うことだけあって見ただけでわかるのだろう。この人は雰囲気は普通のお爺さんだが、内に秘められた気の量がそこらの人よりも多い。
「はい!最近は舞空術も出来るようになりました」
俺はその場で少し浮かび周辺を飛び父さんの隣に戻ると武天老師様は驚く
「なんと!その歳で既に舞空術を会得しておるのか!」
「すげぇだろじっちゃん。ちょっとコツを掴んだらいつの間にか飛べるようになってたんだ」
父さんは俺の頭を撫でながら自慢げに言う。悟飯は海辺の近くいるカニをじっと見つめたりウミガメと遊んでいた。
「…っ!」
突然大きな気を感じ体中が震え上がった。この感じ……普通の気じゃない……。
「!!」
父さんも同じ気を感じ空に目を向ける。
「な、なんだ!?どうしたんだ悟空、悟聖も」
「な、何かがこっちにやってくる!す、すげぇパワーを感じる!」
「…」
気の大きさはこの中より一番大きい…そしてこの世界に来て初めて恐怖を感じた。こんな邪悪な気は初めてだった。
「きたっ!!!」
非常に威圧感のある男性が降りてきた。俺と悟飯はブルマさんの後ろに隠れる。
「ふっふっふ…成長したな。だが一目で分かったぞ、カカロットよ。父親そっくりだ」
「へ!?」
「な、なんだよこいつ…」
相手はお父さんのことを知っているらしい、それにカカロット?父さんは孫悟空と言う名前だ…そんな名前じゃない
「カカロット、この星の有様は何だ。人類を死滅させることが貴様の使命だったはずだ。一体なにを遊んでいた!」
「ねぇ、あんた何処の誰かは知らないけど、帰って帰って!」
クリリンさんがその男性に近寄る。
「クリリン!近寄るな!!」
父さんの止める声も遅く、クリリンさんは尻尾で弾き飛ばされる。そう、男性には悟飯と同じ尻尾があるのだ。
「貴様…!! し、尻尾だ…!こいつにも尻尾がある!」
「ふふふ…やっとこの俺の正体が分かったようだな。」
「正体!?どういうことだ…!」
しかし、そう言われても分からない父さんはそう聞く。
「カカロット… 貴様そんなことまで忘れてしまったのか?なんということだ!おい!以前頭に強いショックを受けたことがあるか?」
「オラはそんなおかしな名前じゃねえ!孫悟空だ!!」
「質問に答えろ!」
「…ある!オラは覚えちゃいないが、うんと小せえ頃に頭を打った!いまでもその傷が残ってる…」
「クソ!やはりそうだったか…!」
「だけどそれがどうしたっていうんだ!」
一体何が関係あるのだろうか。そして、武天老師様に父さんの過去が告げられる。父さんは少しの間、絶句するが
「お、お前いったい誰だ!!なにもんなんだ!!」
「何もかも忘れてしまったとは、厄介な野郎だ。いいだろう、思い出させてやる」
そして、その男性は戦闘民族サイヤ人という種族で、惑星ベジータという星の生まれで、男性が父さんの兄、ラディッツと言った。地球人にとっては宇宙人と言うことになる。
さらにサイヤ人は、環境の良い星を探しそこにすむものを絶滅させてから他の異星人に高値で売っているのだと。そして戦闘力が低い者は赤ん坊の頃に父さんのように何処かの星に送り込む
その事実に誰もが一瞬言葉を失う。そんなひどいこと信じられない。
「…幸いにもこの星にも月があるしな。」
「も、もしそれが本当のことだったら、ひでぇやつだ。ピッコロ大魔王がかわいくみえらあ…」
「おい、なんでここに月があるから幸いなんだ?」
「ま、まさか!貴様、尻尾は、尻尾はどうしたっ!」
「ずっと前に切れてなくなった!オラがよその星から来た何とかってやつだろうが、おめえが兄ちゃんだろうが関係ねぇ!!そんな奴らは最低だ!とっとと帰れ!」
その言葉を続き、みんなは父さんを擁護する。それほどの信頼と絆が確かにあるのだろう…
しかし、向こうはそう簡単には帰らない。そしてようやく、ラディッツがここへ来た理由が語られ、別の星を攻めるには、父さん以外の3人では苦戦しそうとだとみた。
そこで父さんの存在を思い出し、戦力に加えようと思い来たのだと。
「目を覚ませカカロット!!楽しいぞ!サイヤ人の血が騒がんか!?」
「馬鹿言ってろ!そんな事オラ、死んだってしねぇし手を貸すもんか!」
すると、ラディッツは俺たちの方を見てきた。
「さっきから気になっていたのだが、後ろにいるのはおまえの子ではないのか?片方は尻尾はないみたいだが…しかも双子か?」
ブルマさんが二人をしっかり抱える。
「ち、違う!!」
「父親のおまえが聞き分けが悪いんでな。ちょっと息子達を貸してもらうとするか」
しかし悟飯の尻尾と同じ顔だったのが証拠だったらしく、ラディッツは俺達に近寄ってくる。
「それ以上近寄って見ろ!!ぶっ飛ばすぞ!!!」
父さんが俺達を守ろうとするが、ラディッツの腹への蹴りをくらった。
「ウグァァッ!!」
「と、父さん!!」
思わず声が出た。あの蹴りは立ち上がられないほど強かったらしく、苦しんでいる。
それを見て何かが込み上がってくるのを感じた…生前含め…初めての感情だ
「よ、よくも…よくも父さんをっ!!」
「あっ!だ、だめよ悟聖君!!」
ブルマさんの声を無視し俺は後先考えずに目の前の敵に殴りかかるが、ラディッツは避けずに顔面に拳を喰らうが少しのけぞるだけでダメージはなかった。
「ほぉ、カカロットのガキにしては大した動きだ。が、そんな戦闘力でこの俺に勝てると思ったか雑魚が!!」
「ガッ⁉︎」
「ご、悟聖!!」
強烈な腹パンをくらい意識が朦朧としてしまう。悟飯が父さんに駆け寄ろうとするが、すぐに捕まってしまった。
俺は痛みに耐えるのに必死でされるがまま捕まってしまう…一方、悟飯は大泣きしている。
「カカロットよ。ガキどもは預かっておく。生きて返して欲しければ、兄の命令を聞くんだな。1日だけやるから苦しんで考えてみるがいい」
ラディッツは地球人の死体を百人ほど用意しろというものだった。それができなければ、俺たちを殺すと。
「そんなのムチャクチャだ…!」
父さんが必死に立ち上がろうとするが、ダメージが大きかったのか立てない。
「ひ、卑怯だぞ…!子供を利用するなんて…!」
「そ、そうじゃ!大体、悟空に人など殺せるわけがないぞ…!」
武天老師様とクリリンさんは反論する。
「いいとも…ただ、この星の人間どもはどのみち近いうちにほろびる運命だぞ…今度の星を攻め落としたら次のターゲットはこの星に決めた!」
「いっ!?」
「な、なんじゃと…!?」
「この星のやつらなど我々サイヤ人3人にかかれば、たったの1ヶ月で絶滅できるだろう。カカロットが今百人殺してみせても、結局は同じことではないのか…?分かったなカカロット!どうあがいても、貴様は、この兄たちの仲間に加わるしかないのだ!」
「こ…お、オラの息子達を…か…えせ!!」
「お父さーーん!!」
「と、父さん…!」
「悟飯、悟聖っ!!」
「じゃあな!明日を楽しみにしているぞ!フハハハハッ!」
ラディッツは笑いながら俺たちを連れ去る。抵抗したいのは山々だけど、悟飯がいるから無闇に暴れられない。下手に暴れたらその場で殺される可能性がある。
目的地に着くと、クレーターの中にある丸い玉の乗り物の中に閉じ込められてしまった。
ラディッツ戦はほぼ原作通りなので次回は少しすっ飛ばしてピッコロの地獄のサバイバルと修行に入ろうと思います。
孫悟聖のプロフィール
孫悟飯の双子の兄弟の為見た目はほぼ一緒。ただ髪型は今後変えるつもり。
現在の戦闘力はドラゴンボール編のピッコロ大魔王をギリ倒せるレベル。潜在能力は悟飯が上
使える技 気の感知と舞空術、気功波や気弾の類はまだできない。
悟聖のヒロインについて
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星野アイ
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黒川あかね
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有馬かな
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寿みなみ
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不知火フリル