ドラゴンボール 双子のハーフサイヤ人   作:狼ルプス

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青年の正体

「ピッコロさん…」

 

「なんだ」

 

俺は瞑想をしながら時間を潰していたが、俺はどうしても気になる事をピッコロさんと小声で話す。

 

「あのお兄さんとベジータさん、どことなく似ていませんか?雰囲気とかもそうですけど、気の質も…なんか」

 

「……確かに似ているが…あいつもサイヤ人の血を引いていると言っていた」

 

「ベジータさんの家系の血縁関係者…ですかね?」

 

「オレが知るわけがなかろう…」

 

「そう…ですね」

 

 

思ったことを話しながら時間が経過する。お兄さんが時間を確認すると立ち上がった。

 

「そろそろ到着するはずです」

 

それを聞き、全員が感覚を研ぎ澄ませると大きな気を感知した。

 

「ほ、本当だ…!感じる!気を感じるぞ…!」

 

「た…確かに何かが来る…!」

 

「じゃ、じゃあ、あの子の言った時間も場所もズバリだったってわけ!?」

 

「お父さんだ!お父さんの気だ!」

 

「ははっ…なんだか懐かしい気だ!」

 

父さんの気を感じ全員が嬉しそうにする。宇宙から飛来する球体型の小型の宇宙船。あれはベジータさんの乗っていた宇宙船と同じものだ。それが少し離れた場所に着地し、俺たち全員が急いで向かう。

 

クレーターの中心にある宇宙船のハッチが開くと見慣れない服装の父さんの姿があった。

 

「父さーん!」

 

「お父さーん!」

 

「あり?…おめえら…何でここに?どうやってオラのことが分かったんだ?」

 

父さんは不思議そうな顔で舞空術でこっちに来る。

 

「この子よこの子!この子がここに帰ってくるって教えてくれたの!」

 

「…?誰だ?」

 

『へ?』

 

ブルマさんがお兄さんのことを教えると父さんは知らないと返される始末。

そう言えばさっきお兄さんは知ってるだけで会ったことがないって言っていたな…。

 

「こ…この子を知らないって…全然?」

 

「ああ、全然知らねえ」

 

「孫君がこの時間にこの場所に来るって知ってたのよこの子…」

 

「……」

 

「本当か!?妙だな…フリーザ達には宇宙船を発見されていつオラが地球へ着くか分かってたみたいだがな…それにしてもフリーザ達を倒したのは誰だ?すんげえ気だったな?」

 

「フリーザ達はこのオレと悟聖があっという間に倒してやった…オレや悟聖もスーパーサイヤ人になってな…」

 

 

「うん!俺もスーパーサイヤ人に変身出来るようになったんだよ父さん!」

 

と言うか今ベジータさん、俺の事名前で…?

 

「いっ⁉︎おめえら2人がスーパーサイヤ人にか!?そいつは凄えや!オラも相当苦労したのによ!」

 

「うわっ!ちょっと父さん!」

 

父さんは俺を持ち上げ褒めてくれる。俺とベジータさんがスーパーサイヤ人に変身出来ることに驚いているが嬉しそうに見えた。

 

 

 

「孫さん、それとピッコロさんも…お2人にお話があります…ちょっと…」

 

「オレもか?」

 

「何だよ、悟空とピッコロだけでオレ達には内緒ってわけか?」

 

「わりいな、ちょっと待っててくれ、いこうぜピッコロ」

 

「あ、ああ」

 

父さんは俺をおろし、お兄さんと父さん、ピッコロさんだけは少し警戒しながら俺たちから大分離れた場所に移動する。

 

 

 

 

 

 

 

悟空・ピッコロ・謎の青年side

 

「この辺りで…」

 

「そういや礼を言わなきゃな。悟聖やベジータに手を貸してくれてすまねえ。オラがやっぱ甘かったらしい…フリーザはナメック星でやっつけておくべきだった」

 

「フリーザ達はあなたと悟聖さんが倒すはずだったのですが、時間的な食い違いがあって何故か無理でした…そこでやむを得ずオレが悟聖さんと一緒に倒そうと思っていたのですが、想定外の事が起きてしまって…」

 

「フリーザ達の宇宙船の方が速くて抜かれちまったんだ。ちっとも反省してねえようだからやっつけてやろうとしたら悟聖達が先にやっつけちまってたからなあ。だよな、ピッコロ?」

 

「ああ、悟聖のやつも相当強くなっている。貴様もうかうかしていられないのではないか?」

 

「ははは!今度悟聖とスーパーサイヤ人同士で組み手してみてぇな!」

 

「あなたが到着するまで3時間もあって無理だったようですね」

 

「いやあ…そうでもねえ。新しい技を手に入れてさ」

 

「なに⁉︎」

 

「新しい技!?」

 

「ああ、瞬間移動って奴だ」

 

「「瞬間移動!?」」

 

 

悟空はそれを気にせずに瞬間移動のことを2人に説明した。

 

「ヤードラットって星の連中が教えてくれたんだ。不思議な連中でさ。力はそんなに強くねえが、色んな技を知ってんだ」

 

「そ…そうだったのですか…オレは無意味に歴史を変えてしまった…そのせいで孫さんと悟聖さんだけに会うつもりだったのにみんなと出会ってしまった…いや、そもそもあの人がスーパーサイヤ人に変身している時点で何かが変わっている…」

 

「歴史…?どういうことだ?」

 

「貴様、いったい何を言っている?」

 

青年の言葉が気になった悟空とピッコロは不思議そうに見つめる。

 

「その前にお伺いしたいのですが…孫さんは自分の意志で自由にスーパーサイヤ人になることが出来ますか?」

 

「ああ、最初は駄目だったが、苦労して今はコントロール出来るようになった」

 

「今ここで…なって頂けませんか?お願いします…」

 

「…分かった。ふっ!!」

 

気合を入れると悟空はベジータと悟聖と同じようにスーパーサイヤ人へと変身する。

 

 

「これでいいのか?」

 

「ど…どうもありがとうございます…驚いた…スーパーサイヤ人になった悟飯さんと悟聖さんと瓜二つだ…」

 

「悟飯と悟聖…?どういうことだ?」

 

遠くで驚いている悟飯を少しだけ見遣りピッコロは疑念を浮かべる。

 

「悟飯はスーパーサイヤ人になれない…悟聖から地球に戻って以来ずっと机に向き合っていると聞いている。修行をサボっているやつがスーパーサイヤ人になれるわけがない」

 

悟飯は地球に帰ってから修行はしておらず力が落ちている。スーパーサイヤ人になる事自体悟飯には無理とピッコロはわかっており悟空は話を聞いて理解する。

 

「…まあいいさ、で…どうするんだ?」

 

「オレもスーパーサイヤ人に…」

 

「へ?」

 

「な、なんだと⁉︎」

 

「ふっ…!」

 

青年もスーパーサイヤ人へ変身すると悟空とピッコロの目が見開かれた。

 

 

「な…⁉︎」

 

「あ、あのお兄さんも…スーパーサイヤ人に⁉︎」

 

遠くから見ていたベジータと悟聖もそれは驚いていた。まさかあの青年もスーパーサイヤ人に変身出来るとは思ってもいなかったから。

 

 

 

 

 

 

 

 

「その若さで大したもんだ。オレが苦労したスーパーサイヤ人になれるなんてな…いや、悟聖のやつもあの歳でスーパーサイヤ人になれるんだ。おかしくはないか…」

 

「ピッコロさん、少し離れていただけませんか」

 

「あ、ああ」

 

「ありがとうございます。では…失礼します」

 

ピッコロが少し離れたのを確認した次の瞬間、背負っていた剣を抜いて悟空に振り下ろすが当たる寸前で寸止めする。

 

「…な…何故避けなかったのですか…?」

 

「殺気がなかったからだ。止めると分かっていた」

 

「…なるほど…では今度は止めません。良いですね?」

 

「分かった」

 

剣を構える青年に対して悟空は人差し指を立てると気を集中させる。

 

「はあっ!!」

 

青年はそのまま連撃を与えるが、悟空の指は青年の剣を受け止める程の硬度となり捌いていた。

 

「(こ、これがスーパーサイヤ人同士の戦いなのか…)」

 

ピッコロはスーパーサイヤ人同士のぶつかり合いに言葉が出なかった。青年は距離を取って剣を上に投げ飛ばし器用に鞘に納めるとスーパーサイヤ人を解いて笑みを浮かべた。

 

「流石です。噂は本当でした。いや…それ以上です…」

 

「おめえが本気じゃなかったからさ」

 

悟空もスーパーサイヤ人の状態を解くと青年が口を開いた。

 

「それでは全てをお話します。これからお話することは全てあなた達の心の中だけにしまっておいて下さい」

 

「分かった、安心して喋ってくれ。オラとピッコロは口の固い方だ」

 

「内容にもよる。くだらん内容ならば容赦はせん」

 

「この時代のあなた達には信じられないかもしれませんが…オレは約20年後の未来からタイムマシンに乗ってやってきたのです」

 

「いいっ⁉︎」

 

「に、20年後の未来からだと⁉︎」

 

 

「はい、名前はトランクス…何故オレがサイヤ人の血を引いているのかと言うと…あそこにいるベジータさんの息子だからです…」

 

「な、なんだと⁉︎」

 

「べ、ベジータの息子ぉ!?」

 

衝撃の告白に悟空とピッコロの目は大きく見開かれた。

 

「ほ、本当におめえベジータの息子なのか?」

 

「はい」

 

「に、似てる…確かに、よく見たら似てる…」 

 

「成る程。通りでスーパーサイヤ人にもなれる上、気の質も似ていたわけだ」

 

「はい。今から2年後にオレが生まれたんです。でもそんなことを言いにタイムマシンで来たわけじゃないんです…是非あなた方に知っておいて欲しい重大なことが…」

 

「重大なこと?」

 

「なんだ、話してみろ」

 

ピッコロはこの話が嘘ではない事がわかり、トランクスと名乗った青年は説明を始めた。

 

「今のこの時代から3年後の5月12日、午前10時頃。南の都の南西9㎞地点の島に恐ろしい2人組が現れます…この世の物とは思えない程の怪物が…」

 

「…何者だ。宇宙人なんか?」

 

「いえ…この地球で生み出された人造人間…所謂、サイボーグという奴です。造り上げたのは元レッドリボン軍の狂人的科学者、ドクター・ゲロ…」

 

「レッドリボン軍!」

 

「知っているのか…孫?」

 

聞き覚えのある組織の名前に悟空が反応し、知らないピッコロは悟空に聞く。

 

「昔、軍その物はあなたが叩き潰したらしいのですが、ドクター・ゲロは生き残り、研究を続けていた…」

 

「いったいなんのためだ、また世界征服が目的なんか…?」

 

「良くは分かりませんが、少なくともドクター・ゲロの狙いはそうだったと思います…。しかし究極の殺人マシンとして造られてしまったその人造人間達は生みの親であるドクター・ゲロをも殺してしまった…。つまりただ殺戮と破壊だけを楽しみとする人造人間だけが残ってしまったのです…」

 

スーパーサイヤ人に変身出来るトランクスが怪物というくらいなのだから相当に強いのだろうと悟空とピッコロは理解する。

 

 

「スーパーサイヤ人になれるお前が怪物と言う程だ。その人造人間とやらはとんでもない奴みたいだな?」

 

「はい…悟飯さんと一緒に立ち向かったのですが…相手も2人…1対1に持ち込んでも勝てませんでした」

 

「悟飯と…?待て、トランクスと言ったか?お前…悟飯以外の味方はいないのか…?」

 

「…いません。20年後に戦士は5人いるのですが、まだその内の3人はまともに戦えるレベルではないので、実質戦えるのはオレと悟飯さんしか残っていないんです…」

 

「な…⁉︎」

 

「お、お前と未来の悟飯だけだと⁉︎」

 

「3年後の闘いでそこにいる父もクリリンさんもヤムチャさん、天津飯さん、餃子さん、ピッコロさん…みんな殺されてしまったのです」

 

「ご、悟聖もそいつらにやられたんか?」

 

「…はい、悟聖さんはオレと悟飯さん、他の3人を鍛えてくれてオレをスーパーサイヤ人に変身出来るようにしてくれた師匠だったのですが、単身で人造人間に挑んで…オレの時代で4年前に……」

 

「そうか、未来の悟聖は最後まで闘ったのだな…」

 

 

「はい。あなた方も知っておられるように、ピッコロさんが死んでドラゴンボールも無くなり、誰も生き返ることが出来なくなってしまったんです…。年月をかけ、楽しみながらじわじわと命を奪っていく人造人間のせいでオレのいる未来の世界は地獄のような物です…。強すぎる…!強すぎるんですよ奴らは…!」

 

「ま、待てよ。オラは?オラはどうなったんだ!?オラもやられちまったのか!?」

 

「あなたは闘っていない…。今から間もなく病気に冒されてしまうんです…。そして死んでしまわれる…」

 

「え…!?」

 

「孫が病気でだと!?」

 

「ウイルス性の心臓病です…。流石のスーパーサイヤ人も病気には勝てなかったんです…」

 

「…ま…参ったな…。仙豆も病気には効かねえのか…。く、くっそ~死んじまうのか…。悔しいな…。闘いてえよ、そいつらと…」

 

そして闘えずに死んでしまうことに悔しがる悟空を見てトランクスはポカンと目を見開く。

 

「…た…闘えないのが残念なんですか…。恐怖はないのですか…?」

 

「そりゃ怖いけどよ…。すっげえ強い奴らなんだろ?やってみてえよな…」

 

「ふんっ、相変わらずだな貴様は…」

 

「…あなたはやはり本物のサイヤ人の戦士だ…。母さん達の言った通りの人だった…。頼もしいですよ。来てよかった…。症状が現れたらこれを飲んで下さい」

 

トランクスが悟空に差し出したのは小さな小瓶であった。

 

 

「なんだこれ?」

 

「悟空さんの薬です。この時代には不治の病でも約20年後には特効薬があるんです。この薬であなたは死なずに済みます…。一応ウイルス性なので悟空さんが発症したら念のため悟飯さん達にも飲ませてください」

 

「本当か!やった!サンキュー!早くそれ言ってくれりゃいいのによ、もう!」

 

薬によって死なずに人造人間と闘えることに喜ぶ悟空。

 

「本当はこういうことはまずいんです…。歴史を変えてしまうことになって…。でもあんな歴史なら…。あなたなら必ず何とかして下さると信じています。母さんもそのことだけを願い、苦労してやっとタイムマシンを完成させてくれたんです…」

 

「おめえの母ちゃん…オラのこと知ってんのか?」

 

「はい、良く…」

 

それを聞いた悟空は相手がわかったのか表情が引き攣る。

 

「た、タイムマシンを完成させたって……ま…まさか、そ…その母ちゃん…って…」

 

「はい、あそこにいる…」

 

「どっひゃーーーーっ!!! ブッ、ブルマが…!!?」

 

「………」

 

悟空は声に出して驚いており、ピッコロは声には出さないが目と口を開きながら驚いていた。

 

 

「ひええ、い…今のが一番おどれえた…!あいつヤムチャのやつとくっつくのかと思ってたのに…よりによってベジータと…」

 

 

「どうもヤムチャさんは浮気性だったらしくて…。頭にきて、母さんが別れを切り出したらしいんです。その後、寂しそうな父を見てつい何となくらしいんですが…。でも結婚はしてなくて…。あ…ああいう性格の母ですから…」

 

「わ、分かんねえな~…。ま…まあ、そこんとこがあいつらしいっちゃ、あいつらしいけど…」

 

「(は…話の内容が全くわからん…)」

 

ピッコロはこう言う恋沙汰の話は分からず話についていけなかった。

 

「父はオレが物心つく前に死んでしまったものですから、初めて会えて感激しました。あ…あの、このことは特に絶対に内緒にしておいて下さいね。喋っちゃって2人が気まずくなってしまうと、お…オレは存在そのものが無くなってしまって…」

 

「分かった分かった」

 

「内容はわかった。お前の存在を消すような真似はせん。他の連中には上手いこと説明しておこう」

 

「ありがとうございます。やはりあなたはお二人の師匠ですね」

 

「ふん」

 

2人の言葉にトランクスは安堵すると、トランクスはそろそろ未来に戻ろうとする。

 

「では、オレはこの辺りで失礼します。早く母さん達を安心させてあげたいので」

 

「ああ、これ助かったって伝えてくれ。変わるといいな…未来…」

 

「はい、悟空さんの強さを知って少し希望が持てました」

 

「また会えるか?」

 

「分かりません…。タイムマシンの往復分のエネルギーを得るにはかなりの時間が必要なんです…。もし、それまでに生きていられたら必ず応援に来ます。3年後に…。今度は悟飯さんも一緒に!」

 

それを聞いた悟空は笑みを浮かべる。

 

「生きろよ、おかげでいい目標が出来た。こっちもそのつもりで3年間たっぷりと修行するさ」

 

「トランクス、未来の悟飯にも伝えておいてくれ…。無理はするなと」

 

「はい!必ず伝えます。それではまた!」

 

トランクスは笑みを浮かべてこの場から飛び立ち、去っていった。

 

「よーし、まずはみんなに説明しないと」

 

「今の話はオレが説明する。貴様が説明すると不安しかないからな」

 

「わりぃなピッコロ、頼んでもいいか?オラさっきみたいな難しい説明は苦手だからよ…」

 

 

悟空・ピッコロ・トランクスside End

 

 

 

 

 

 

 

話を終えたのか、お兄さんはどこかに行ってしまい父さんとピッコロさんがこちらに戻ってくる。

 

 

「悟空、ピッコロ!あいつとなんの話をしてたんだ?」

 

「あ、いや……その」

 

「オレが説明する。今後のオレ達にとっても重大な話になる。良く聞いておけ…」

 

さっきのお兄さんと話していた内容をピッコロさんは全てを話す。流石に誰もがショックの色を隠せず、少し信じられない内容でもあった。

 

 

 

「タイムマシン?」

 

「ちょっと嘘臭い話だが、まさかレッドリボン軍の名をまた聞くことになるとはな…」

 

「俄かに信じられんが、やつが未来から来た戦士とはな…」

 

「オレは修行するぞ…。死にたくはないからな」

 

「お、俺も修行しますよ!」

 

未来の俺や皆んなはその人造人間に殺される…。そして未来ではあのお兄さんと未来の悟飯しか戦える者がいないと言うこと…。

 

俺は3年後の人造人間との闘いに向けて修行することを決意する。更に強くなる為に。

 

「あ、あれ…」

 

「ん?あ…」

 

悟飯の指さす方に振り向いた先にはタイムマシンに乗ったお兄さんがいた。そしてある程度上昇するとタイムマシンは消え未来へと帰っていった。

 

「お…オレは修行をするぞ…」

 

「お、オレも…」

 

「(くそったれ…3年後には必ずオレが生き残ってやる…!)」

 

これを見た皆はそれぞれ3年後に向けて修行をする決意を決める。

 

 

 

 

 

 

 

 

「それよりもカカロット、教えろ…貴様ナメック星の消滅からどうやって生き残った…?」

 

 

「そういやそうだ…オレ達お前が死んだのかと思って心配したんだからな?」

 

「ああ、オラだって駄目だと思ったさ。だけど運良くすぐ近くにその玉っころみてえな宇宙船があってよ。4つか5つか…」

 

「そ…そうか…ギニュー特戦隊…!奴らの乗ってきた船だ…!」

 

「あ、あの変なポーズをする奴らの…」

 

そう言えばフリーザの宇宙船の近くにはクレーターが幾つもあったのを見たが、そいつらが乗ってきた宇宙船だったのか…。

 

「ああ…とにかくそいつに乗ってスイッチを押したら上手く飛んで脱出出来たんだ。そんでもって宇宙船は勝手にヤードラットって星に着いちまった…」

 

「ギニュー達はヤードラットを攻めていた…そこに着くようにインプットされていたんだ…なるほど、その妙な服はヤードラット人の物か…」

 

「へぇ…それがヤードラット星の服なんだ」

 

俺は父さんの着ているヤードラットの衣装を見る。おそらくこの衣装は民族衣装と同じで統一されている物なのだろう。

 

 

「貴様のことだ…。ヤードラットに行ってただ帰っては来るまい…。奴らは力はないが不思議な術を使う…。そいつを習っていやがったな…?」

 

「当たり~!流石に良く知ってんな」

 

「そうか!お前それで今まで地球に帰ってこなかったのかよ!」

 

「ねえねえ、どんな術なの!?教えてよ!」

 

 

「時間が無くてよ、教えてもらった技は1つだけなんだ。そんでも結構苦労したんだけどさ。瞬間移動って奴が出来るようになったんだ!」

 

『しゅ、瞬間移動⁉︎』

 

瞬間移動⁉︎やばい…前世でもかなりロマンのある物だ!俺にも出来るかな…瞬間移動?

 

「ほ…本当か…!見せてくれよ!」

 

「これはさ、場所じゃなくて人を思い浮かべるんだ。そんでもってそいつの気を感じ取る…。だから知った奴のいねえ場所とかは行けねえんだ。え…と、どこ行ってみっかな…よし!」

 

「「あっ!」」

 

場所を決めたのか父さん姿が一瞬で消えたと思うとすぐに父さんが戻ってくる。

 

「ただいまー!」

 

「ふ…何が瞬間移動だ。超スピードで誤魔化したにすぎん……」

 

「ジャジャーン!これ、なーんだ?」

 

父さんの目にはサングラスが付けられていた。と言うかあのサングラスは確か。

 

「と、父さん…それ、武天老師様のサングラスだよね?」

 

「ほ、ほんとだ!武天老師様のサングラスだ!」

 

「こ…こことカメハウスは1万㎞以上離れている⁉︎す…凄え…」

 

「な?本当だったろ!クリリン、これ後でじっちゃんに返しておいてくれ」

 

「あ、ああ。わかった」

 

「あ…あんた今やもう何でもありね…」

 

クリリンさんにサングラスを返すように頼むとブルマさんはぽつりと呟いた。確かに…父さんならもはやなんでもありかもしれない…。相手の記憶とかも読み取ることもできるし。

 

「よし…ではみんな、3年後に現地で集合しよう。ピッコロ、3年後のいつどこへ行けば良いんだ?」

 

天津飯さんが確認のため改めて3年後人造人間が現れる場所を聞く。

 

「3年後の5月12日の午前10時頃。南の都の南西9㎞地点にある島だ。言っておくが自信のない奴は来るな!今度の敵はスーパーサイヤ人になって今より強いはずの未来の悟聖でさえ敵わなかったらしいからな」

 

「………」

 

「ご、悟聖…」

 

悟飯が心配そうに声をかける。俺はお兄さんのいる未来では死んでいることが今でも信じられなかった。未来は一体どうなるんだ…。

 

「ね、ねえねえ!ちょっと考えたんだけどさあ!その人造人間を造ったドクター・ゲロってのを今のうちにやっつけちゃったら!?居場所が分かんなくても神龍に聞けばきっと教えてくれるわよ!そうすりゃ何も3年後にわざわざ苦労することはないわ!」

 

 

「ふざけるな!!そんな余計なことをしやがったら…オレが貴様をぶっ殺すぞ!!」

 

ブルマさんの発言に突然ベジータさんが怒鳴る。

 

 

「あんた何考えてんのよ!ゲームなんかじゃないのよ!地球の運命がかかってんのよ!孫君だってそう思うでしょ!?ねっねっ!!」

 

「わ…悪い、正直言ってオラも闘いてえ…」

 

「みっ、みんな!こ、こんなサイヤ人達なんかに付き合うことなんかないわよ!こいつら戦闘マニアの人種なんだから!今度死んじゃったら二度と生き返れないのよ!」

 

「オレも闘う…自分の可能性を試してみたい…死ねばそれだけの物だったと諦めるさ…」

 

どうやら天津飯さんは根っからの武道家で人造人間にどれだけ通じるか試してみたいようだ。

 

「あ…呆れた…」

 

「…ブルマさん、俺も父さんやベジータさん、天津飯さんに賛成ですよ。俺たちはドラゴンボールに頼りすぎなんですよ。時には自分達の力で解決しないとどうしようもないです。それに…ナメック星での父さんの事の発言…俺は許したつもりはありませんよ?あなたはドラゴンボールがあるからって物事や人の命を軽くみすぎている所がある…。本来、人の命は一度きりなんです…。俺たちはただ、運がいいだけなんですよ」

 

本来人の命とは一度きりで蘇生する事は不可能だ。この世界はドラゴンボールと言う反則級の代物があり死者の蘇生すらも可能だ。俺たちはドラゴンボールのせいで少し物事を軽く見ている気がする。ドラゴンボールはどうしようもない時の最終手段として使いたい。

 

「……わ、分かったわよ。好きにしたらいいでしょ。あんた達に巻き込まれるあたしみたいなか弱い一般市民はたまったもんじゃないけどね」

 

ブルマさんは俺の発言に思った事があったのか、納得はしてくれたみたいだ。

 

「カカロット……この件が終わったらオレはそのうち必ず貴様ら親子を叩きのめしてみせる…。ナンバーワンはオレだと言うことを忘れるな…」

 

「ああ…おめえとも、ちゃんと決着をつけてぇしな」

 

「ふんっ…せいぜい覚悟しておくんだな」

 

ベジータさんは舌打ちしながら1人飛び立った。それに3年後には今以上に強くなっているんだろうな。俺も負けてられない!

 

「よし!じゃあ3年後にピッコロが言った時間と場所に!本当に自信のある奴だけで構わねえからな!」

 

「わかった。ならオレ達も行く。また3年後に…」

 

「はい!お二人も修行頑張ってください!」

 

天津飯さんと餃子さんも飛び立ちこの場から去る。

 

「よし…オラ達も行くとするか」

 

「まずは母さんに顔を出してよね、父さん。母さん…すごい心配してたんだから…」

 

「もちろんさ!そうだピッコロ、オラと悟飯、悟聖で一緒に修行しねぇか?組み手とかもやりてぇし」

 

「フン…いいだろう。臨むところだ」

 

「やった!ピッコロさんと修行出来るんですね!」

 

「特に悟飯は一番厳しくした方がいいよ。お前ずっと勉強ばかりで運動すらまともにしてなかったからな」

 

「それもそうだな。悟飯、お前には厳しくいくつもりだ。覚悟しておけ?」

 

「そ、そんなぁ…」

 

「ははは!そんじゃみんな、3年後にまた会おうな!」

 

「オウ!」

 

俺たちは3年後に向けそれぞれ飛び立っていく、残酷な未来を変えるために…。

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてトランクスのいる未来の方は…。

 

「ただいま母さん!」

 

 

「トランクス!よかったぁ、その様子だとタイムマシンは上手く出来ていたみたいね!」

 

「はい!悟空さんにも無事薬を渡すことができました。後、過去の皆さんにも会う事も出来ました」

 

未来のブルマがトランクスの帰還に安心し、タイムマシンが問題なく時間移動をしたこと胸を撫で下ろす。

 

「「おかえりなさいトランクスさん!」」

 

するとそこに2人の小さな子どもがトランクスの帰還を出迎え抱きつき、トランクスは優しく受け止める。

 

「2人ともただいま。悟飯さん達は?」

 

「悟飯伯父さんなら今“パン”と一緒に修行に行っていますよ」

 

「そっか…オレも後で悟飯さんに顔を出してくるよ」

 

「ねえねぇトランクスさん、過去のこと聞かせてよ!ママもきっと聞きたがってるはずだよ!過去のパパの事!ねっ、お兄ちゃん!」

 

「うん、僕も聞きたいです。過去の父さんの事!」

 

「わかった。あとでゆっくり話すから落ちついて“アクア”、“ルビー”も」

 

アクアとルビーと呼ばれた少年少女…この2人の片方の瞳には星を宿していた。

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