「いーかげんにしてけれっ!!冗談じゃねえ!悟空さ、どこまで2人の勉強を邪魔したら気が済むだよ!」
俺たちは家に帰った後これからの事を母さんに説明する。しかし母さんは猛反対で俺たちは現在怒鳴られていた。
「か、母さん。俺は1日の課題を終わらせた上で修行してるから別に邪魔にはなってないけど、それに悟飯は丸1日机にむかって勉強はどうかと思うし、体にも悪いよ。今後も無理にでも少しは運動させたほうがいいよ。将来絶対目を悪くする」
「そうだぞチチ。この先悟飯の力も必要になるかもしれねえし、べ…勉強も分かるが、3年後には地球そのものがやばくなるかもしんねえんだ…」
「えっらそうに…。大体オラは悟聖ちゃんに拳法教えるのも反対だっただぞ!それに悟空さは結婚してから一銭だって稼いだことあったか!?」
それを言われると父さんは思うところがあったのか困ったように頭を掻いた。たまたま指名手配されている人を捕まえたことがあって、懸賞金を貰ったことはあったが、父さんは働いて稼いだことは一度もたりともない。
「そ…それ言われっと辛えが…。い…今はそれどころじゃ…。悟飯も闘う気になってるし…」
「駄目だ駄目だ何と言おうと許さねえ!!」
「じゃ、じゃあおめえは地球の未来より2人の将来の方が大事だって…言いてんか?」
「そうだっ!当ったりめえだ!何が起ころうと知ったこっちゃねえ!2人の将来がいっとう大事なんだ!」
「いや、言ってることはわかるけど、修行しなかったら俺たち3年後には死亡まっしぐらだよ母さん」
でも、母さんは俺たちのことを心配してるからこうして怒鳴っているんだ。未来で俺が死ぬと聞いた時は信じられない顔をしており泣きそうな顔をしていた。
「ははは、ジョーダンばっかしいー」
父さんは母さんの背をそう言って叩く。すると、家の壁を破壊し、そのまま木を折り岩にぶつかった……って⁉︎
「「か、母さん⁉︎/お母さん⁉︎」」
「わ、悪いチチ!オラ強くなりすぎちまって手加減したつもりが…!」
「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ⁉︎父さんは早く瞬間移動で仙豆取りに行って!!」
「お、おう!」
俺は怒鳴りながら言うと父さんはすぐに瞬間移動でカリン様の元へ瞬間移動する。
「悟飯!俺たちは母さんを!」
「う、うん!」
俺たちは外に出て母さんを救出する。怪我は腕の骨折と頭の打撲で済んだみたいだ。いや、この程度で済む母さんもある意味すごい、普通の人なら死んでいてもおかしくはない。流石は元武闘家なだけはある。
「母さん、大丈夫?」
「う、うう…いたた」
俺たちは母さんを運び椅子に座らせる。意識はあるものの相当痛そうだ。
「仙豆持ってきたぞ!」
座らせたタイミングで父さんが仙豆一粒を持ってきて母さんに食べさせる。仙豆を食べたことで母さんの怪我は完治する。
「ほ、ほんとにすまなかったチチ…オラとしたことが…」
「もういいだ!泣くのはいつだって女なんだ。けど3年経ったら絶対拳法やめさすかんな!」
なんかかっこいい。けど母さんは渋々とだが修行をする事を許してくれた。
「と言うか父さん、父さんはまず修行よりも日常生活を送れるよう力のコントロールを磨くのが先でしょ?あんなのがまたあったらいつか母さんが死ぬ…。俺と悟飯は先にピッコロさんと修行してるから、父さんは力の加減が出来るまでは来ないでね?」
「いいっ⁉︎そ、そりゃねぇよ悟聖…」
「加減が出来てたら母さんを怪我させなくてもすんだはずでしょ!!俺だって最初は力の加減が上手く出来なくていくつか物を壊したんだから…」
俺も地球に戻った際は日常生活が大変だった。コップは壊す、物も軽く押すだけで壊れるわで人にすら触れることも怖くなったくらいだ。数日かけて日常生活を送れるくらいの加減は出来るようになり今は全く問題はない。
「と、言うわけで…父さんは日常生活に支障が出ないよう、力加減が出来るまで修行には来ないで、わかった?」
「お、おう」
父さんには無理にでも納得させる。後は…母さんとの時間を大事にして欲しい、母さんは怒鳴っていたけど、本当は父さんのこと一番心配していたし、この際2人の時間を与えるいい機会だと思う。
「スーパーサイヤ人にも弱点があったか…」
遠くから聞いていたピッコロがそんなことを呟いていた。
そして俺と悟飯、ピッコロさんは家から離れた場所に向かう。
「ここなら修行場所にはいいかもしれません」
「そうだね」
悟飯は一度戦闘服からいつもの魔族道着に着替えている。俺はもちろん山吹色の道着だ。
「さてと、ピッコロさん。どうしますか?」
「ふん、決まっている。早速修行を始めるぞ」
そう言うとピッコロさんは手と首をポキポキと鳴らし準備する。
「そうだピッコロさん、あの時みたいに服を重くすることってできませんか?」
「可能だ」
「ほんとですか!なら早速お願いします!あっ、道着はこのままで重さだけお願いします」
「いいだろう。はっ!」
ピッコロさんは俺に手をかざし服が光る。その瞬間俺の道着は重くなり負荷がくる。
「おおっ、あの時よりもかなり重たいですね…」
「ああ、合計で4tの重さはある。今のお前にはちょうどいいだろう」
「ありがとうございますピッコロさん。これならいい修行が出来そうです」
俺は重さを加えてくれたピッコロさんにお礼を言う。
「さてと、取り敢えずしばらくは父さん抜きでやりますけど、組み手からしますか?」
「いいだろう。まずはオレが悟飯と相手をする。お前のその腑抜けた身体を叩き直してやる」
「よ、よろしくお願いします!」
悟飯もいい感じに緊張感が募り気合いを入れる。2人はその場から舞空術で浮かび組み手を始める。
「さて、俺もはじめるか…はああ!!!」
オレはスーパーサイヤ人になり1人で修行をはじめる。取り敢えずはスーパーサイヤ人の状態で基本からはじめよう。悟飯はピッコロさんに任せれば大丈夫だろう。ある程度悟飯の力が戻ったらオレも組み手に参加する。父さんなら数日くらいで力のコントロールもマスターするはずだ。
「ただいま母さん!」
「ただいま!」
「……」
今日1日の修行を終え、オレと悟飯は家に戻る。ピッコロさんは基本外で過ごすことが多いが今回は食事も一緒だ。ただピッコロさんは水だけで充分なので母さんにも言っておかないといけない
「おかえりだ2人とも、晩御飯出来るから先に風呂でも……」
母さんはこっちに振り向くと持っていた菜箸を落とす。その顔は衝撃を受けている様子だった。
「母さん?」
「お母さんどうしたの?」
「ご、悟聖…おめぇその髪どうしちまっただ⁉︎」
「え?あ……」
そういえばオレはスーパーサイヤ人の状態だった。ついつい戻るのを忘れていた。それにこの状態で母さんに見せるのは初めてだった。
「な、何があったんだいったい⁉︎染めちまっただか⁉︎」
「イテテ!引っ張らないで!染めてもないしカツラでもないよ!こ、これはスーパーサイヤ人って言ってサイヤ人ができる変身で…」
母さんはオレを見つめてかがむと、カツラと思いたかったのか髪を触り引っ張り確認する。
「うわあああ!!お、オラの悟聖ちゃんが不良になっちまただー!」
「いや…悟飯が母さんに反抗した時も思ったけど母さんの不良の基準ってどうなってんだ⁉︎」
母さんはその場に座り込んでしまい大泣き……。悟飯が初めて反抗した時もそうだけど、母さんの場合金髪=不良って感じがあるし基準がわからん。最近は金髪もおしゃれの一環だし、自毛の人だって普通にいる。
その後落ち着かせるのが大変だったが、わかったことがある。母さんはスーパーサイヤ人の姿が大嫌いと言うことだ。
そして数日して父さんは力加減が日常生活に支障が出ないようになり本格的に修行に参加する。
「よし悟聖…さっそくはじめっぞ!」
「うん、最初から飛ばしていくよ!はああ!!」
「へへっ…ならオラも!はああああ!!」
オレ達は同時にスーパーサイヤ人に変身し構える。そしてオレのスーパーサイヤ人を見た父さんは嬉しそうに不敵な笑みを浮かべる。
「改めて大したもんだ…まだオレがお前の歳くらいの時はそこまでの力はなかったぜ?」
「ふふっ、父さんとピッコロさんのおかげさ。2人がいなかったらスーパーサイヤ人にすらなれなかった」
悟飯とピッコロさんは今回もマンツーマンで修行だ。この3年間の修行でまず個人のレベルアップは勿論、悟飯をスーパーサイヤ人になれる土台まで強くし、出来ることならスーパーサイヤ人に覚醒させたい。
「そうか、ならおめえの今の力、見せてもらうぞ?」
「ああ、思いっきりいくよ!」
オレは先に攻撃を仕掛け、父さんは攻撃を受け止める。その衝撃は凄まじく地面にヒビが入る。オレと父さんは互いに好戦的な笑みを浮かべながら拳と蹴りを繰り出していく。
人造人間が現れるまで3年…。オレ達は己の未来を掴み取るため、修行に打ち込む。残酷な未来を変えるために…。