ドラゴンボール 双子のハーフサイヤ人   作:狼ルプス

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変わり始める歴史

 

「母さん!」

 

俺は父さんを抱えているヤムチャさんと一緒に瞬間移動で家に戻りすぐさま母さんに声をかける。

 

「悟聖ちゃん⁉︎よかっただ!無事に帰ってきたんだな!」

 

母さんは俺を見るなり抱きしめるが今は喜んでいる場合じゃない!

 

「か、母さん!そんなことしてる場合じゃないんだ!父さんが!!」

 

「え…ご、悟空さ⁉︎」

 

母さんは苦しそうにしている父さんを見るなり直ぐに駆け寄り心配そうに寄り添う。

 

「母さんとヤムチャさんは父さんを布団に!俺は薬を!!」

 

母さんとヤムチャさんは父さんを布団まで運び俺はお兄さんからもらった薬を薬類をしまっている箱から取り出し直ぐに父さんのところに向かう。

 

 

 

 

「うああっ!!ぐっ…ああっ…ハア!!ハァッ!!」

 

「悟空さ!!しっかりしてけれぇ!!」

 

苦しそうにしている父さんの側には涙を浮かべた母さんが父さんの介護をしているがこのままだとまずい!!

 

「薬持ってきたよ!!」

 

「貸してけれ!!悟空さ薬だ!飲め!」

 

母さんは俺から薬を受け取ると父さんに薬を飲ませる。父さんはなんとか薬を飲む事に成功し…数分してから呼吸が落ち着き始める。薬が効き始めたのだろう。

 

「薬が効き始めたみたいだ…」

 

「ほっ…」

 

「よ、よかったぁ〜」

 

俺は父さんの容体が落ち着いた事に力が抜けその場に座り込む。先程までと違い、薬が効いた父さんはそのまま規則正しい寝息をたて眠っている。

 

 

「チチさん、ピッコロによれば悟空の病気はウイルス性のらしいんで、オレも飲むから2人もちょっと飲んだ方がいいみたいですよ」

 

「あっ…そっか。父さんの病気ウイルス性でしたもんね」

 

俺達は取り敢えず薬を飲み様子を見る事にする。

 

「ところで悟飯ちゃんはどうしてんだ?一緒じゃなかっただか?」

 

「悟飯はまだ戦ってるよ…緊急事態だったから父さんとヤムチャさんと一緒に瞬間移動で戻ってきたんだ」

 

「なっ!悟飯ちゃんが残ってるだってー!」

 

「だ、大丈夫だよ母さん!上手くいけば悟飯の出番はないまま人造人間を倒せそうなんだ!もし父さんが病気にならなかったら、人造人間は倒せてた筈なんだ」

 

あの人造人間の2人は本調子の父さんなら余裕で勝てただろう。おそらくベジータさんとピッコロさんも容易に勝てる筈だが…何故か嫌な予感がしてならない…

 

「みんな…無事だといいが」

 

「大丈夫さ!あっちにはピッコロとベジータがいるんだ!今は味方だが、スーパーサイヤ人になれるベジータもいればなんとかなるはずさ!」

 

「そう、だといいんですけど」

 

ここを任された以上、離れる訳にはいかず…俺はみんなが無事に勝利することを祈るしかなかった。

 

 

 

「っ!こ、この気は…」

 

突如2つの巨大な気を感知した。この気は…3年前未来から来たあのお兄さんの…もう1人は…いったい誰だ?なんだか…知ってるような知らないようなこの気…

 

「どうしたんだ悟聖?」

 

「その、2つの大きな気が…それにこの感じ…スーパーサイヤ人の気なんです」

 

「スーパーサイヤ人の気⁉︎べ、ベジータはともかく、もう1人はもしかして…」

 

「はい、1人は未来から来たあのお兄さんなんですが…もう1人はベジータさんとはまた違う人の気なんです」

 

「ベジータじゃない⁉︎ならいったい誰だって言うんだ?スーパーサイヤ人になれるのは悟空やお前、ベジータと未来から来たやつだけじゃないか⁉︎」

 

「(もしかして)……ヤムチャさん。父さんと母さんをお願いしてもいいですか?ちょっと様子を見てきます!」

 

「あっ、おい悟聖!!」

 

俺は瞬間移動で気を捉え瞬間移動をする。

 

 

 

 

 

 

「なっ!な、なんだこれは⁉︎」

 

瞬間移動で来た途端その場所は戦闘の余波で瓦礫と化してた。周りを見ると何やら山道辺りで山中だった。

 

「っ⁉︎ピッコロさん⁉︎ベジータさん!天津飯さん!!」

 

直ぐ側にはピッコロさん、ベジータさん、天津飯さんが倒れておりまだ生きてはいた。ベジータさんに関しては両腕を折られておりあり得ない方向に曲がっていた。

 

「!未来のお兄さんも!」

 

ベジータさんの近くには未来から来たお兄さんもおり倒れていた。そして、もう1人は…

 

「え…と、父さん?」

 

もう1人、見慣れない人がいた。一瞬父さんと錯覚したが父さんじゃない。同じ山吹色の道着を着ているが…背中の文字が【飯】となっていた。

 

「まさか…お前」

 

 

 

「ご、悟聖か⁉︎」

 

名前を呼ばれ振り向くとそこにはクリリンさんがおり、直ぐ側には見慣れない3人の人物がいた。

 

「クリリンさん!」

 

クリリンさんのところに行き、俺は目の前の3人から気がない事がわかり警戒心を高める。

 

 

「気を感じない…お前達も人造人間なのか?」

 

「お前、孫悟聖か?どうやって気づかれずにここまで来たんだ?一瞬にして現れたように見えたが…」

 

「…!」

 

オレは直ぐにスーパーサイヤ人に変身し戦闘態勢に入る。

 

「や、やめろ悟聖!!今のお前でもアイツらに敵いっこない!!現にスーパーサイヤ人になったベジータ達もアッサリやられてしまったんだぞ!!それに、未来から来た奴の言っていた人造人間はあの2人なんだ!!」

 

「…っ⁉︎どう言う事ですか?」

 

クリリンさんの言ってる事に俺はなんとか踏みとどまる。未来のお兄さん言っていた人造人間はあの2人?じゃあ最初に見た奴らはなんだったんだ?それにもう1人はいったい…

 

「安心しろ、どいつもまだ生きている。戦う意思がないのなら手は出さないさ。流石に子どもを痛めつける趣味はないからな。それと、早く仙豆ってやつを食わせてやるんだな。食べるだけで全快するんだろ?」

 

「は…?」

 

オレは思わず素っ頓狂な声が出てしまった。今なんて言った?戦う意思がないなら手は出さない上、子どもを痛めつける趣味はないと言ったか?それに倒れてるみんなに気を遣っている?話に聞いていたのと随分違うような…最初に見た人造人間の方がかなり冷酷な奴だった。

 

「もし腕を上げることができたらまた相手になってやると言っておいてくれ。じゃあな…」

 

「孫悟空の居場所を聞かないのか?そこのガキは孫悟空の息子なんだろ?」

 

「心配ない。自分達でじっくり探すところが面白いんじゃないか。それに適当に暴れてりゃヤツの方から出てくるかもな」

 

「ふーん……あんたってガキっぽいよ17号…」

 

「そうか?」

 

「………」

 

俺はスーパーサイヤ人を解く、確かに目の前の奴らは気は感じ取れないが、どうも敵意を感じない…何がどうなっているんだ…

 

「ま、待てっ…!!待ってくれ!!」

 

「あっ、クリリンさん待ってください!」

 

俺は人造人間の後を追うクリリンさんを慌てて追いかける。

 

「なんだ、なにか用か?」

 

「お…お前達の目的はい…一体なんだ?悟空を殺すことか…⁉︎それとも世界をひっくり返そうってつもりなのか⁉︎」

 

「取り敢えずは孫悟空を倒すことだ。その後の事はそれから考える」

 

「な、何故だ?何故悟空を狙う…!恨んでいた肝心のドクター・ゲロはお、お前が殺しちまっただろ…」

 

ドクター・ゲロ?目の前のやつが殺した?俺が離れている間に何があったんだ…

 

「ドクター・ゲロは関係ない、こいつはただのゲームなんだ。それに、その子供の父親はこの世で一番強いんだろ?人間では…」

 

「げ、ゲームだって?」

 

「た…ただそれだけの事でお前達は…」

 

こいつらはゲーム感覚で父さんを…ただ、おかしな事を言っていた。目の前の人造人間は父さんを倒す、と言っており【殺す】までとは言っていない…どう言うことだ?

 

「だから居場所を教えてもらわんでもいいと言ったじゃないか。探すのもゲームのうちなんだ」

 

「……父さんを殺すのをやめてくれと言っても無駄なのか?」

 

「残念だが無駄だ。息子のお前には悪いが、オレ達は孫悟空を殺す為に造られた」

 

「……だそうだ。早く行って倒れている連中に仙豆を食わせてやった方がいいぞ。死んでしまう」

 

すると金髪の女性がクリリンさんに近づくと、クリリンさんの頬にキスをし……俺の頭をひと撫でする。

 

「…!!?」

 

「え?」

 

「じゃあね…バーイ」

 

突然の行動に思わず呆けた声が出たが、3人はその場から飛び立ちどこかへ行ってしまう。今の所方角的には家ではないので一安心する。

 

「あっ、みっ…みんなを助けないと!悟聖、お前も手伝ってくれ!」

 

「は、はい!」

 

俺はクリリンさんから仙豆を受け取り倒れているみんなの元へ向かう。

 

 

「ピッコロさん、ベジータさん、仙豆です。食べてください!」

 

俺は仙豆をピッコロさんとベジータさんに仙豆を食べさせた後、近くにいるお兄さんのところに向かう。

 

「お兄さん、仙豆です。食べて!」

 

俺はお兄さんの口に仙豆を入れるとお兄さんは食べる事に成功しゆっくり目を開ける。

 

「う…うう、ご…悟聖、さん?」

 

「よかった。それとお久しぶりですお兄さん、いや…トランクス、って呼んだ方がいいのかな?」

 

「っ!」

 

「気づかないとでも思った?こっちのブルマさんの抱えていた赤ん坊の父親がベジータさんって聞いて直ぐにわかったよ。通りで初めて会った時ベジータさんと雰囲気が似てた上、スーパーサイヤ人になれたわけだ」

 

「そ、そう…でしたか」

 

「ああ、それと口調はこれでいいかな?そっちじゃ一応俺が歳が上だけど…」

 

「はい。問題ないですよ。悟聖さんが接し易いのなら」

 

「わかった。それと……」

 

「………」

 

視線を向けるとクリリンさんから仙豆を食べさせてもう1人復活した青年がいた。雰囲気は父さんに似て一瞬勘違いした程だが…俺にはわかる。目の前の人が何者なのか…

 

 

 

 

 

 

「悟飯…なんだろ?未来の…」

 

「ああ、この時代じゃ初めましてだね。悟聖」

 

「ああ、しかしでっかくなったなぁ悟飯!一瞬見た時は父さんと勘違いしたよ!」

 

雰囲気は本当に戦士としての顔つきとなっており、現代の悟飯とは大違いだ。環境がそうさせてしまったと思うと複雑ではあるが

 

「悟聖…」

 

「それに、俺はお前が生きている事が何よりも嬉しいよ!」

 

「……っ!」

 

背丈も体格も父さんそっくりに成長した悟飯に俺は本当に嬉しいし安心する。未来では地獄のような日々と聞いていたから心配もしていた。

 

「そ、そうかな…?ベジータさんには見た目だけって言われたけど…」

 

「あはは、ベジータさんからすればそうかもな。けど、未来のお前はスーパーサイヤ人になれるんだろ??大したもんだよ」

 

「未来の悟聖が教えてくれたんだ。君が死んでから…後悔ばかりだ…父さんが心臓病で死んだ時………沈んでないで一緒に修行してスーパーサイヤ人のなり方を教えてもらって強くなれば……オレが甘ったれで、弱かったから…ピッコロさん達も人造人間に…そして挙げ句の果てにはたった1人の弟まで死なせて……大切な人達を悲しませてしまった…!オレは…オレは兄として失格なんだ!!」

 

「悟飯…」

 

「悟飯さん…」

 

「……」

 

ピッコロさんは黙って見守っていた。未来の俺はおそらく、父さんが心臓病で死んだ後、引きずりながらも修行を続けガムシャラに己を鍛えたのだろう。悟飯の瞳には涙が流れておりその悔しさが伝わってくる。

 

 

「ったく…」

 

未来の悟飯の頭を撫でると涙でぐしゃぐしゃになった顔が上がった。

 

「悟聖…?」

 

「昔と変わらず泣き虫だなぁお前、これじゃあどっちが兄かわからないな。大きくはなっても、そう言うところは変わってないんだな。それにこっちじゃみんな生きてるんだ。泣くのは全部終わってからだ」

 

「っ、ああ…そうだな」

 

「よし、それでいい。それとピッコロさん、俺が離れている間に何があったのか聞いていいですか?」

 

「ああ、いいだろう」

 

俺は離脱している間の出来事を聞き、父さんは今薬を飲んで効果がでて安静にしてる事を報告するとピッコロさんベジータさんを除いた者はほっと胸を撫で下ろす。そしてみんなが意識を失っている間の事を話す。

 

「なに…⁉︎仙豆の事まで知っていたと言うのか⁉︎」

 

「はい」

 

「ど…どう言う事だ。そこまで知っておきながら何故オレ達を殺さなかった…」

 

「お…オレ達など、殺すまでもないと言うことか…相手にもしていないんだ……当然だ。奴らはとてつもなく強い…強すぎる……まさかあれ程とは…」

 

「そ、そんなに強かったんですか…あの2人は」

 

 

「チッ!」

 

ベジータさんは怒りを募らせながらその場から1人で何処かに行ってしまった。

 

「と、父さん!!」

 

「よせ!追うんじゃない!!放っておくんだ!!」

 

ピッコロさんの制止でトランクスはなんとかその場に踏み止まった。

 

「ヤツは絶対の自信とプライドを持って奴らに挑んだ。だが、それが人造人間とは言え、女にコテンパンにやられてはショックは大きいだろう…」

 

「……」

 

「す…すまなかった…オ、オレは足がすくんじまって立ち向かうことも出来なかったんだ…」

 

「気にするな。未来の悟飯、トランクスだってスーパーサイヤ人でありながら一撃でやられてしまった程の相手だ…貴様が来たところで結果は変わらないはずだ。たとえスーパーサイヤ人の悟聖だとしてもだ」

 

「べ、ベジータと悟聖はあのフリーザさえやっつけちまった男だぞ…そ…それが人造人間には手も足も出せなかった…は、ハッキリ言うぞ…!悟空がいくら強いと言っても、トランクスやベジータ、そして悟聖、未来の悟飯とそれほど変わるもんじゃない筈だ…絶対に勝てっこない…悟空でも…!!」

 

天津飯さんも圧倒的な実力の差を感じており、このままでは勝てないと断言する。その証拠にスーパーサイヤ人になったベジータさんや未来の2人も負けたんだ。俺でも勝てないだろう…

 

「ピッコロさん。アイツらはオレ達の知る人造人間とはなにかが違うんです…」

 

「なに?どう言う事だ悟飯?」

 

「オレやトランクスの知っている人造人間達はあれ程とんでもない強さじゃないんです…オレ達でもそこそこは闘えるくらいの力だった筈なんです」

 

「お、おそらく、オレが過去に来た事によって歴史その物が変わり始めてるのかも知れません…」

 

「…とにかくお先真っ暗だな…どうするこれから…」

 

「お前達はまず孫悟空の家に行ってヤツを何処か別の場所に移すんだ…あれこれ考えるのはどっちにしても孫悟空の病気が治ってからだ」

 

「そ…そうだな」

 

「ピッコロさんはこれからどうするつもりですか?」

 

「……さあな。とにかくお前達は孫悟空を移動させろ。オレは暫く別行動をとる。孫悟空のことは任せたぞ」

 

「…はい」

 

ピッコロさんは1人何処かに飛び立ってしまった。あの顔は何か考えがあるのだろう。俺と未来の悟飯はそれに気づいている。

 

「ピッコロのやつ、どうするつもりだ?」

 

「…多分、ピッコロは最後のとっておきの手段の為に飛んでいったんだ」

 

「なんだ?その最後の手段と言うのは…」

 

「ピッコロはあっちの方角に飛んでいった。そこに何があるかわかるか?」

 

「…いや、思い当たらんな…オレも知っているところか?」

 

「クリリンさん、ピッコロさんが何をしようとしてるのかわかるんですか?」

 

「そっか、悟聖と未来の2人は知らないんだったな…」

 

「ピッコロが向かった先には神様の家がある」

 

「神様の?」

 

「一体どう言う事だクリリン…説明しろ」

 

クリリンさんはナメック星にいた際、亡くなった最長老さんに潜在パワーを上げてもらった時、ピッコロさんと神様がわかれてなければサイヤ人にすら負けない力を待っていたと言われたらしい。そのためピッコロさんは再び1人のナメック星人に戻ろうとしているのだろうとのらしい。

 

「でもクリリンさん、それだとこの時代のドラゴンボールもなくなってしまうのでは…」

 

「そりゃそうだろうな。だけどピッコロか神様のどちらかが殺されてしまえばどっちにしろドラゴンボールはなくなっちまうんだぜ…もし本当に神様と合体するつもりだとしたら、それだけピッコロが追い詰められる程とんでもない敵だって感じたんだ。あ、あいつ神様の事大っ嫌いだったのによ…」

 

「もしかしたら、未来でピッコロさんも生きていたら、この手段をとっていたのかな…」

 

「…そうかもしれないな。オレのいた世界のピッコロさんならきっと同じ手段をとっていたかもしれない」

 

ピッコロさんがそれほど追い詰められる程余裕がないとは…もはや手段すら選べないくらい今回の敵はやばいのだろう。

 

 

「その、父さんはどうするつもりなんでしょうか…」

 

「ベジータさんなら必ずこの悔しさをバネにしてもっと強くなる為に修行すると思いますよ。プライドだけは俺たちの中じゃ一番高い人ですし」

 

ベジータさんならきっとあの考えに辿り着く筈だ…だが、それを実現するには父さんの病気が治らない事には行動できないしこれからの事も考えなければならない。

 

「トランクスか未来の悟飯、父さんに渡した特効薬はどのくらいで元気に動けるようになるのかわかる?」

 

「ああ、父さんなら多分10日くらいで大丈夫だと思う。まぁ…こればかりは父さん次第としか言えないけど…」

 

「10日か…それぐらいなら充分隠れていられそうだな。もっとも悟空が戦えりゃ勝てるってのも怪しくなって来たけどな…けど、あの3人にはスカウターみたいに気をキャッチするレーダーがないらしいってのだけはラッキーだったよな…」

 

「はい…」

 

クリリンさんはこの先の事を不安に感じ、敗北という文字が頭に浮かんでいるだろう。

 

 

「取り敢えず、今後のことを考える前に、まずは一度家に戻って父さんを移動させないと…俺の瞬間移動なら直ぐに家に戻れますよ」

 

「そうだな。今はそれがいいかもな…」

 

「なら、みんな俺の何処かに触れてください。或いは繋ぐようにしたら一緒に移動できますから」

 

俺は瞬間移動の準備をする為、母さんかヤムチャさんの気を探る。

 

「すまんが、オレはこのまま一度餃子のところへ戻る。心配しているだろうからな。再び雲行きが怪しくなったらかけつける。役に立つとは思えんが一応な…」

 

「わかりました」

 

「天津飯、オレ達は悟空をつれて武天老師様のところへ移動する。あそこなら当分時間が稼げるはずだ」

 

「わかった。悟空に伝えておいてくれ、無理はするなと…」

 

「あ、ああ…」

 

「天津飯さんもどうか気をつけて…」

 

天津飯さんは餃子さんを迎えに行く為1人飛び立った。

 

 

「無理するな…か、今度ばっかりはいくら悟空でも…」

 

「ど…どうしてここまで歴史が間違ってしまったんでしょう…オレと悟飯さんが知ってる人造人間達はあそこまでケタ違いのパワーじゃなかった。しかもオレ達の知らない人造人間までも増えている…」

 

「もしかしてあの大きい奴のことか?」

 

「はい。それと…オレが初めて過去に来た時…本来父さんはスーパーサイヤ人になれなかったはずなんです…」

 

「え…ベジータさんがスーパーサイヤ人に変身出来ない?どう言う事だトランクス?そっちの時代もフリーザが地球に来た時にベジータさんもスーパーサイヤ人になれたんじゃないのか?」

 

未来の方のベジータさんはフリーザが地球に来た時、まだスーパーサイヤ人にすら覚醒していなかった?何がどうなっているんだ…

 

「その話をトランクスから聞いた時オレも驚いたよ…この時代じゃフリーザが襲来した時点でスーパーサイヤ人に覚醒していたなんて…オレの知ってる範囲では…ベジータさんがスーパーサイヤ人に変身できるようになったのは父さんと悟聖がフリーザを倒した後のことなんだ」

 

「…いったい何がどうなって」

 

もしかして、トランクスが来た3年前以前から何かしら変わっている?今はそんなこと考えてる場合じゃないな。

 

「取り敢えずその事は後で考えよう。まずは父さんを移動させないと。みんな、取り敢えず俺に触れてくれないか?」

 

「ああ」

 

「わかりました」

 

「こ、こうでいいのか?」

 

未来の2人は手慣れたように俺の肩に触れ、クリリンさんは未来の悟飯の背に触れる。

 

「よし、なら行きますよ!」

 

俺は全員触れていることを確認して瞬間移動で家に移動する。この先どうなるかなんてもはやわからなくなった。取り敢えず俺はある程度今後の方針は決まっているが、今は父さんの回復を待つことが先だろう。

 

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