ドラゴンボール 双子のハーフサイヤ人   作:狼ルプス

31 / 63
これからの方針

「よし、ついたよ」

 

俺たちは瞬間移動で家の前に移動している。

 

「す、すげえ…本当に一瞬で移動しちまった…」

 

クリリンさんは初めての瞬間移動で驚いており、未来の2人は驚いていない。やはり反応から見るに未来の俺も瞬間移動を習得していたのだろう。未来の俺は上手いこと戦ってきたんだな…この2人をスーパーサイヤ人に変身出来るようにした人だったみたいだし。

 

「な、なあ…未来の2人に聞くが…あ、あの人造人間達…ほ…ほんとにむちゃくちゃ悪いやつらなんだよな?」

 

「クリリンさん?」

 

「何言っているんですかクリリンさん。奴らはとんでもなく冷酷なんですよ」

 

「ええ、少なくともオレと悟飯さんのいる時代では…どうしてですか?」

 

「い、いや…も、もしそうじゃなかったら助かるな…!と思ってさ」

 

「そう言う甘い希望は持たない方がいいと思いますが…」

 

「クリリンさん、あまり信用はしないでくださいよ」

 

「わ、わかってるって!未来じゃお前らを苦しめてる存在だもんな!ちょっとそう思っただけだって!」

 

「(クリリンさん…)」

 

未来では2人を今でも苦しめている存在だが、この時代の人造人間は父さんを殺す事以外はどうも冷酷な奴らには見えなかった。おそらくクリリンさんも同じ考えをしているはずだ。

 

それに…18号と呼ばれた女の手つき……優しかった。本当に悪いやつならあんな暖かく感じる撫で方はしないはずだ…

 

「ただいま母さん…」

 

「悟聖!帰ってきたか!突然いなくなったから心配したんだぞ!」

 

「ご、ごめんなさい…」

 

「今度からちゃんと一言言ってけれ!わかったか?」

 

「は、はい」

 

「(母さん…若いな〜)」

 

俺は一言も言わず飛び出た事に反省する。

 

「わかればいいだ。ありゃ?クリリンさんもいるだか?」

 

「ど、どうも…知ってるとは思うが…悟空の奥さんだ」

 

「は、はじめまして…」

 

トランクスはこの時代の母さんに挨拶をする。

 

「あれ?そっちにいるおめえは…」

 

「………」

 

母さんが未来の悟飯に気付き数秒くらいじっと見つめる。するとハッとした表情となり驚いた顔となる。

 

「も、もしかしておめえ…悟空さの言ってた…未来の悟飯ちゃんか⁉︎」

 

母さんは見ただけで直ぐに悟飯と気づいた…やっぱ母親の勘は凄いな…

 

 

「うん。この時代じゃ…はじめましてだね…母さん」

 

「ありまー!悟空さに似た立派な男になって!ほんとに未来の悟飯ちゃんなんだな!」

 

母さんは成長した未来の悟飯の姿を見てそれはもう嬉しそうにしていた。

 

 

「クリリン!!悟聖も無事だったか!!よかった、心配したぞ!!お?お前は未来から来た…もう1人は…悟空…じゃない?」

 

「えっと…この時代じゃはじめましてですね…ヤムチャさん。オレ、孫悟飯です」

 

「…なっ!?お前、未来の悟飯なのか!?随分デカくなったな!そうか!!お前らが人造人間をたおしてくれたんだな!!」

 

「い、いえ」

 

「詳しいことは後で話すけど、急いで武天老師様のところへ移動しなければいけないんです!みんな揃って!」

 

「なに⁉︎」

 

「新手のもっと恐ろしい人造人間がその内ここへやってくるんです」

 

「そ…そりゃ大変だ…」

 

俺たちは直ぐに身支度をし、着替えと貴重品を持ち、ヤムチャさんが所持してるカプセルコーポレーション製の飛行機に布団を敷いた後、父さんを運び寝かせる。

 

「後はこっちの悟飯を待つだけだ…」

 

「そう言えば…こっちの悟飯はブルマさんと赤ん坊のトランクスを家に送ったんでしたっけ?」

 

「ああ、既にこの時代のオレとも顔は合わせてるよ。かなり驚かれたけどな…」

 

「そりゃそうだろう。俺もまさか未来の悟飯も来るとは思ってもなかったからな…」

 

こっちの悟飯に関してはどんな気持ちなんだろうな…未来の自分が目の前にいる感覚…

 

「帰ってきただ!!」

 

母さんの声と同時にこっちの悟飯が帰ってくる。

 

「あれ?ど、どうしてみんなが!?何かあったんですか!?」

 

「話すからとにかく飛行機に乗ってくれ!!直ぐに出発する!」

 

全員飛行機に乗りパオズ山を出発する。その間、これまでの事をクリリンさんが詳しく説明した。

 

「…で、奴らにとってはゲームみたいなもんだろうが、とにかく悟空を殺しにやってくるつもりだ…」

 

「そ、そんな…スーパーサイヤ人になったトランクスさんと未来の僕でも敵わなかったんですか?」

 

「ああ、正直この時代の17号と18号はオレとトランクスが知ってる2人よりも遥かに強かった…未来じゃオレとトランクスでもそこそこ戦えたんだが、この時代の2人にオレとトランクスは一撃でやられてしまった」

 

「…ど、どうすんだよ…スーパーサイヤ人になった2人やベジータでも敵わない相手なんだろ?」

 

「俺はある程度方針は決まってるつもりです…おそらくベジータさんも俺と同じ考えに辿り着くはずですよ…もちろん父さんも」

 

「え…そうなのか悟聖?」

 

「なにか策があるんですか?」

 

「ああ。けど…今は父さんが起きない事にはどうしようもない…聞きたい事もあるし…」

 

2人は俺の考えが気になり聞いてくるが、今後の方針は俺の中では決まっていて、こればかりは父さんが目を覚まさない事には実行しようがない…ベジータさんもきっと同じ考えに辿り着く筈だ。

 

「こ、こう言うのはどうでしょうか…オレと悟飯さんでタイムマシンでもっと昔へ行って動き出す前に壊してしまうんです…ドクター・ゲロの研究所の場所はもうわかるので」

 

「いや、その方法はやめた方がいい…トランクスもわかってるだろ?オレ達の時代のブルマさんが作ったタイムマシンは完璧じゃない。それにエネルギーはどうするつもりだ?その方法だとオレ達は元の未来に帰れなくなるんだぞ?」

 

「す、すみません。軽率な考えでした」

 

その後も時間移動の話は続きどうやら仮に過去で人造人間を破壊したとしてもその時代の未来の世界は救われるが既に動き出してしまった時代は何も変わらないらしい。

この時代の父さんが特効薬によって死なずにすむが、未来の2人のいる時代では父さんは心臓病により死んだまま…どうやら歴史を変えても新たな歴史を生むことになってしまいパラレルワールドを生み出してしまうらしい。

 

 

「どうやらオレ達の知っている過去とはちょっと違う過去に来てしまったようですね。父さんがスーパーサイヤ人に覚醒したのも、悟空さんが心臓病になるタイミングも違っていたし、人造人間も3人になってしまった。そして強さもより異常だった」

 

「……」

 

トランクスの言葉に未来の悟飯は無言だった。未来の悟飯もここまで歴史が変わるとは思っておらず、想定外のことが続いてしまって、もうどうなっているのか把握しきれないのだろう。

 

「で、でもなんでそんなに違ってしまったんですか?」

 

「わからない。どうしてここまで…お、オレがタイムマシンで来てしまったせいなんだろうか」

 

「気にすることなんかねえだよ!おめえが来なかったら悟空さは病気で死んでたんだもんな!おらすっげえ感謝してるだよ!それに…成長した悟飯の姿も見る事もできたしな!」

 

「母さん…」

 

「チチさん…」

 

「そう言う事だ!なんとかなるさ!」

 

「ははは……」

 

「なんとかなる……かな…」

 

「なんとかなるかなじゃない…なんとかするんですよ!俺たちで!だろ?2人とも…」

 

 

「悟聖」

 

「悟聖さん(やっぱり…歴史が違っても、あなたは変わらないですね…悟聖さん)」

 

なんともならない事なんてない!絶対になんとかしてみせないと…この世界の未来の為にも…あいつが、笑顔でいられる為にも…

 

 

 

 

 

 

「もう直ぐ武天老師様の島に着く。クリリン、一応ブルマに事の成り行きを伝えておいた方が良いんじゃないか?」

 

飛行機を飛ばして数時間後…飛行機は海の上空を飛んでおり、もう少しでカメハウスに着くようだ。

 

「そ…そうすね…でもオレが連絡するんすか?…やだなあ…お前のおっかさん、きついんだよな言うことが…」

 

「はは…未来でも変わってませんよ」

 

「ああ、どの時代でもブルマさんはブルマさんだからなあ」

 

「ははは!その様子だと未来でも変わらないみたいだなブルマさん。けど、人はあるがままが一番さ」

 

クリリンさんは事の成り行きを説明する為、カプセルコーポレーションに連絡する。

 

「あ、あの、クリリンと言いますが、ブルマさんおられますか?え?あ、はい。ブルマお嬢様です………あ、ブルマさん?あの、クリリンすけど…」

 

『クリリン!?何よ無事だったわけ!?今どこから連絡してるわけ!?小さい方の悟飯君が帰った頃だと思って家に電話しても誰も出ないしさ!ねえっ!そこにでかくなった未来の私の息子のトランクスか未来の悟飯はいない?!』

 

びっくりしたあ…いきなり大声で話してくるなんて…それに知らないとは言え父さんが寝てるのに。

 

 

「え?あ…はい、丁度2人ともいますが…」

 

『2人ともいるの!?』

 

「ブルマさん。もう少し声を小さくしてもらっていいですか?父さん薬が効いて寝てるんですから」

 

耳を塞がないといけないくらいスピーカーごしからの声も大きくお構いなしに話してくるブルマさんに注意する。

 

『あら、ごめんなさいね。それとトランクスか悟飯君にちょっと変わってくんない?』

 

「あ、そのまま喋ってもいいすよ。スピーカーから聞こえてますから」

 

ブルマさんは俺の注意に声を小さくする。なんか、耳がキーンっとなってる気がする…

 

『何日か前にさ、西の方の田舎の人からうちの会社に問い合わせがあったらしいのよ。山を歩いてたら不思議な乗り物が捨ててあったから貰っちゃおうと思ったんだってー。でも全然動かし方が分かんないから教えてくれってね…』

 

不思議な乗り物?一体なんだろう…

 

「は…はあ…」

 

『ところがさあ、電話でその乗り物の型式を聞いてみてもわかんないわけ!ウチの製品じゃないんじゃないかって言ったら確かにボディにカプセルコーポレーションのマークがあったのよ』

 

ブルマさんの会社でも作った覚えがないのにカプセルコーポレーションのマークがある?どう言う事だろう?ブルマさんなら作ったものは全て把握してそうだが型式すらわからないとなると模造品か何かだろうか?

 

『そんでもって写真撮ってもらって送ってもらったんだけど、私その写真を見て驚いたわよ!その乗り物…トランクスと悟飯君が乗ってきたタイムマシンなのよ。壊れているみたいだけど…』

 

「え、タイムマシンがですか⁉︎」

 

「ま、まさか…い…いえ、ありますよ。オレ、カプセルに戻してここに持ってますから」

 

トランクスはポケットからケースを取り出してタイムマシンのカプセルを確認する。

 

「ちゃんとあるって言ってますよ」

 

『あ…そう。やっぱり2人が乗ってきたやつじゃないのか、苔とかついてて古っぽい感じがしたからおかしいと思ったのよ。ねえ、未来の私ってタイムマシンをいくつ作ったのかなあ…』

 

「タイムマシン試作機、か何かなのかな?」

 

「い、いえ、オレのいる時代じゃ資源や物資も不足していて試作機を作る余裕もありませんでした。あれを1機作るのだけでもやっとだったんです」

 

『試作でもないのか、でもこれ絶対にタイムマシンなんだけど、前に乗ってたのを見たことあるんだから見間違えるはずがないわ…ねえ、そこファックスある?写真送るから』

 

送られてきた写真をクリリンさんが手に取り、トランクスに渡すとトランクスの目が見開かれた。

 

「え!?ご、悟飯さん…これを!」 

 

「なっ⁉︎これは!!」

 

ブルマさんから送られてきた写真を見た2人は、それはもう衝撃を受けるように驚いた。俺も横から除くがそこには穴が空いており、苔だらけになっているタイムマシンが確かに写っていた。

 

「ま、間違いない…これは」

 

「オレと悟飯さんが乗ってきたタイムマシンそのものだ…い…一体どういうことなんだ…こ、この写真の詳しい位置分かりますか!?」

 

「そのタイムマシンのある詳しい場所分かりますかって」

 

『詳しくはないけど…西の1050地区の辺りのどこかだと思うわ。行くの?』

 

「はい…!この目で見てみたいんです…」

 

『じゃあ私も行くわ。そんなに遠くないから』

 

「わ、分かりました」

 

『じゃあ後でね』

 

通信が切れると、俺はトランクスと未来の悟飯に聞く。

 

 

「トランクス、未来の悟飯、改めて確認するけど、タイムマシンは本当に1機しかないのか?」

 

「はい、間違いなく…」

 

「さっきも言ったが、オレ達の時代じゃ資源と物資は本当に余裕がないんだ…試作機すら作る事自不可能なんだ」

 

じゃあ…この写真に写ってるタイムマシンはいったい…物が一緒なら誰がなんのためにこの時代に…色々考察と推測が出てくるが、それは直接現物を見た方がいいだろう。

 

「なら、俺も行くよ。物探しなら人手は多い方がいいだろ?」

 

「僕も一緒に行きます!」

 

「もちろん!ありがとうございます。悟聖さん、過去の悟飯さんも」

 

「2人ともありがとう。助かるよ!」

 

 

 

 

「2人とも…!!」

 

「大丈夫だよ母さん」

 

「うん、危険な所へ行くわけじゃありませんから」

 

 

俺たちはヤムチャさんに窓を開けてもらい飛行艇から飛び出し、タイムマシンがあるらしい場所に向かう。

 

 

「(もう1機のタイムマシンか…なんだろうな…この先、なにか大きな事態になりそうな気がしてならない…)」

 

 

 

 

 

 

この予感が世界を揺るがす規模で悪い方向に当たる事になる事を…まだ俺達は知らなかった…

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。