「………」
スーパーサイヤ人を超え、数ヶ月慣らした後、俺は今瞑想しながら頭の中でトレーニングをしている。ただひたすらに鍛えるだけが修行じゃないしな。
「悟聖!」
目を開けると俺の目の前に未来の悟飯が現れ声をかける。
「……おっ、どうやら瞬間移動はマスターしたみたいだな」
「ああ!時間はかかったがようやくものにできたよ!」
そう、数ヶ月前から俺は未来の悟飯に瞬間移動を教えていた。今後未来に帰った後でも役立つ技だし覚えておいて損はない技だ。
「だが、まさかここまで時間がかかるとは思わなかったが…こっちの悟聖も父さんに教えてもらって直ぐに習得したんだろ?」
悟飯は数ヶ月かけてようやく瞬間移動を習得した。やはり俺がおかしいのかな?父さんからもすごく驚かれたし。
「まあな、まさか未来の俺も説明だけで出来るようになっていたとはな」
それと余談だが、トランクスの方はピッコロさんの技である魔貫光殺砲を使えるようだ。魔閃光もそうだが、未来で俺と悟飯が教えたらしい。
「はは、こっちの悟聖はベジータさんや天津飯さん、クリリンさんの技を見ていただけで習得していたからな」
「成る程、使えるものは取り入れる。俺が考えそうなことだな」
確かに俺は実際界王拳、魔貫光殺砲、気円斬、気功砲、太陽拳、ベジータさんの技であるビックバンアタックなど一度見ていたり教えてもらった技はほぼ使える。後、消耗は激しいが、その中からある技と合体させた技もある。
「さてと、まだ一年も経っていないが…そろそろ出る準備をするか?」
「もう出るのか?」
「ああ、悟飯が瞬間移動を習得したら出ようかと思ってたしな。それに父さんが言ったように、これ以上ここにいても劇的に強くなれるわけでもないし、この環境じゃ本当の意味じゃ充分に休めない。現実世界で体を休めて万全な状態で挑む。父さんと同じ方針で行こうと思ってる」
「そうか、わかった」
悟飯も納得し体の力を抜く。後は最終確認だけだ…
「よし悟飯、出る前の最終確認だ。わかるよな?」
「ああ、勿論だ!!」
俺達は向かい合うようにし、最終確認へ入る。
「「はぁぁああああ……!!!!!!」」
俺達は互いにスーパーサイヤ人を超えたスーパーサイヤ人の姿へ変身する。悟飯もこの修行でスーパーサイヤ人を超えたスーパーサイヤ人に変身する事に成功した。ただ長ったらしいので悟飯と相談した上スーパーサイヤ人を超えたスーパーサイヤ人の姿の名前を考えた。
“スーパーサイヤ人2”
スーパーサイヤ人を超えたスーパーサイヤ人の名だ。ただ決める際に悟飯のネーミングセンスが最悪な事が発覚したりと俺の知らない悟飯を知る事が出来た。
『スーパーサイヤ人稲妻ってのはどうだ悟聖?』
『却下だ…』
『な、ならスーパーサイヤ人ライトニ『それも却下!』…』
このようになんか厨二臭い名前で最悪だった。なので安っぽいネーミングになるがスーパーサイヤ人の第二段階と言う事でスーパーサイヤ人2に決定した。不思議だがこの名前がしっくり来たのだ。
そしてこの状態で数ヶ月組み手を行い、通常のスーパーサイヤ人同様慣れる事に成功し大幅な消耗は克服した。
「お互い問題はなさそうだな悟飯!」
「ああ!油断さえしなければセルにも勝てそうだ!」
確かに油断さえしなければセルに勝てるだろう。ただセルはサイヤ人やフリーザ親子、ピッコロさんのナメック星人の細胞を持っている。追い詰められて厄介な力に目覚める前に倒せるのが理想だろう。
「よし、ここでの修行はここで終わりだ!残った時間はうんと休みながら修行するぞ!」
「ああ!お疲れ様だ悟聖。久しぶりに充実した修行になったよ。今思うとピッコロさんとの修行を思い出すなあ…」
「そうだな、あの時は確か離れ離れになってサバイバル生活だったもんな。その時はまだ泣き虫だったしな…」
「や、やめろよ…今となっては恥ずかしんだから」
「はは!トランクスとは大違いだよな」
「その事、トランクスには絶対に言うなよ?」
「さあて、どうするかなあ?」
「………」
「すいません冗談です。だから無言で殺気を向けるのやめてくれないか?」
割とマジな冷たい目線をしながら無言で殺気を向けてくる。これ以上怒らせたら俺の命が危ない。今の悟飯とは同格とはいえ、潜在パワーは悟飯が上だ。
「全く…ほら、早く出るぞ」
「あ、ああ」
悟飯は扉のドアノブに手をかけ、扉を開け部屋から出る。外に出るとそこには変わらずピッコロさんやベジータさん、トランクスが待っていた。この場に天津飯さんがいなくなっておりおそらく餃子さんの元に戻ったのだろう。
「お久しぶりです皆さん!」
「どうもお待たせしました!」
「悟飯さん、悟聖さん⁉︎もう出てきたんですか?」
「ああ、十分修行出来たからな」
「後は父さん達と同じ地上でゆっくりしながら修行するつもりだ。所で何か動きはあったか?」
「いえ、特にこれと言った目立った事は今の所は起こってはいません」
「そうか」
トランクスから現状の事を聞き先日とは全く変わらない状況のようだ。
「(ご、悟聖なのか?見た目もそうだが…うちに秘められた気が以前より凄まじい物になっている⁉︎)」
「(あの2人もカカロットのように自然体でいやがる…一体どんなトレーニングをしやがった…)」
「あっ、そうだポポさん。オレの道着は」
「洗濯しておいた。それとお前達も食事するか?」
「………」ぐぎゅるるる〜
俺のお腹から物凄い空腹の音が鳴る。すごい顔が熱くなる感じがする。
「ポポさん、お願いします」
「わかった」
数十分後ポポさんは料理を出してくれて俺と未来の悟飯は父さん達の時のように一心不乱に食べる。
「美味しい…7ヶ月振りのマトモな食事だ…」
「モグ…ああ、普通の食材もあったが一年も保たなかったからな」
「あはは、悟空さん達同様凄いですね」
たくさん出てきた料理はものの十数分でなくなり全て完食する。
「「ご馳走様でした!」」
俺達は食事を終えると未来の悟飯はポポさんが持ってきてくれた道着に着替えを始める。
「ピッコロさん。俺も悟飯同様新しい道着お願いしてもいいですか?」
「ふっ、いいだろう。要望があれば聞こう」
「そうですね…なら」
俺はピッコロさんに俺の要望を伝える。
「いいだろう。はっ!」
ピッコロさんが手をかざすと俺の体は光、戦闘服から新たな道着に変わっていた。
「ははっ…ありがとうピッコロさん!」
俺の道着はベースは父さんが着ているものと一緒だが、色は黒で下のシャツが山吹色となっており、リストバンドは水色で靴は現代風な感じの靴で白のカラーだ。
「………」
「ご、悟聖…その道着は」
「かっこいいだろ!ピッコロさんに頼んで新調してもらったんだ。こっちの悟飯同様背も伸びたせいで前のは入らなくなってさ」
「「……」」
「?どうした2人とも…だんまりして、もしかして可笑しかったか?」
「あ、いや!そう言うわけじゃなくて!」
「す、すまない。今悟聖が着てる道着…オレ達の方の悟聖が着ていた物とまったく一緒で驚いたんだ」
「…!そうなのか?」
「ああ…」
「はい、思わずオレ達が知ってる悟聖さんだと思ってしまいました」
「そっか」
そうなのか、今来ている道着のスタイルは未来の俺も着ていたのか…なら、未来の俺に恥のない戦いをしなきゃな。
「所で、お前達2人も精神と時の部屋にはもう入らないと言うことでいいのか?」
「はい」
「まだ丸1日は充分に入っていられる。何も悟空達の真似をする必要はないのだぞ?」
「ピッコロさんの言う通りかもしれませんが、俺達も精神と時の部屋でギリギリまで修行してきたつもりです」
「父さんの言った通り、これ以上部屋に入っていても劇的に強くなれるわけじゃありません。父さんや過去のオレ同様に、充分に体を休めて万全な状態でセルゲームに挑むつもりです」
「そうか、ならオレはこれ以上は何も言わん。お前達が決めた事ならな」
ピッコロさんは納得しこれ以上は何も言わなかった。
「それじゃあ皆さん、次会う時はセルゲームの時に!ピッコロさん達も修行頑張ってください!」
「トランクス、修行頑張れよ!」
「はい!」
「よし未来の悟飯、早速頼むぞ」
「ああ!」
未来の悟飯は額に中指と人差し指を添え、瞬間移動の準備に入る。俺は未来の悟飯の背に触れて未来の悟飯が気を捉えるのを待つ。それを見たピッコロさんとトランクスは驚いていた。
「ご、悟飯さん。もしかして瞬間移動を?」
「ああ、俺が教えた。トランクスも時間があれば教えようか?」
「い、いえ。今は遠慮しておきます」
「そっか、気が向いたらいつでも言ってくれ。それと、準備できたか悟飯?」
「ああ、いつでも行けるぞ」
「よし、それじゃあ皆さん…また!」
俺達は未来の悟飯の瞬間移動で家の前に移動する。うん、移動もピッタリだな…教えた甲斐があった。
「ただいま!」
「た、ただいま」
俺達は玄関から家に入り久しぶりの帰宅だ。そこには父さんや母さん、悟飯がちょうど3人がいた。
「悟聖ちゃん!未来の悟飯も帰ってきただな!」
「よお、おめえ達!お帰り」
「お帰りなさい悟聖!未来の僕も!」
未来の悟飯は過去だからか少し気まずそうだったがしっかりと返事を返した。
「うう、覚悟はしてたがおめえ達も不良のまま帰ってきちまっただな…」
母さんは案の定スーパーサイヤ人の姿の俺達に嫌そうな顔をしていた。やはり母さんはスーパーサイヤ人=不良なんだな。
「…おめえ達、相当腕を上げたみてえだな。見ただけでわかったぞ」
「うん、おかげ様で。そうだ父さん、確か記憶読み取る事が出来たでしょ?ちょっと修行の時の記憶を見てほしいんだ」
「…?ああ、構わねぇけど…」
俺は父さんの側により、額に手を添えてくる。数秒後、父さんは物凄い驚いた表情となり俺と未来の悟飯を交互に見つめる。
「…っ⁉︎お、おめぇら…」
「そう言う事、父さん」
「……」
未来の悟飯は無言で頷く、父さんは俺達が本当の意味でスーパーサイヤ人を超えた事に驚きを隠せなかった。この様子だとやはり、2人はスーパーサイヤ人2になれたわけではなかった。しかしその表情は何処か喜んでいるように見え、悔しそうにも感じた。
「そっか、おめえら…本当に強くなったな」
「ありがとう、父さん」
「父さんやピッコロさん達のおかげです。みんながいたから、オレ達は強くなれたんです」
この日、俺と未来の悟飯が父さんを超えた瞬間だった。セルゲームまでの残りの時間…ゆっくりしながら修行をしていく。
それと…
「(時間を見つけて…アイの所にも顔を出しに行かないとな。この姿で行ったらどんな反応するかな…)」