「……かー…めー…はー…めー…」
両手に気を集中させて、青色のエネルギーを生成する。この技は父さんも使っており、近くで修行している父さんの姿を見て一番覚えたかった技…
「波ぁあッッ!」
青い放射線上の光線が両手か放たれ、波が大きく揺れる。
「よっしゃー!出来たぁーッ!!」
サバイバル生活をはじめて数ヶ月経ち、見様見真似だったがとうとう『かめはめ波』を撃てるようになった。ただ所々で服が更に重くなったりするなどあったが、これは上手く修行を続けられたからだろう。
「修行の成果も確実に出始めてる。後はどう実戦で生かすかだな…」
自分の進歩に喜びながらも、今後の実戦にどう生かすか考える。個人が強くなっても、実戦で上手く扱えないと宝の持ち腐れになる。
「はー……スゥ……」
俺は修行の疲れをとるために、川岸に寝っ転がり深呼吸をする。
「……悟飯、今頃どうしてるかな」
ふと、兄弟の悟飯が心配になる。
「いや……悟飯なら大丈夫な気がする」
そう自分に言い聞かせて、少し休憩した後…俺はまた修行を再開した。
それからどれくらいの時間が経ったのだろう。もう日にちを考えるのをやめ、ガムシャラに修行の日々に明け暮れていた。俺はかめはめ波を空に向けて放ちながら修行していると
「ふん、前よりマシになったようだな」
「ぴ、ピッコロさん!」
すると後ろにピッコロが降りてきて、俺は思わず声を上げる。
「も、もう、その時期ですか?」
「ああ、それにしてもこの6カ月何をやっていたかは知らんが、前より幾分マシになったように見えるぞ」
「そう言ってもらえると…頑張った甲斐があります」
「ふん。ならばついてこい。もう1人のところに向かうぞ」
「は、はい!」
ピッコロさん来て、俺は共に空を飛び悟飯の元に向かう。道中何も言わなかったが少しは認めてもらえたような感じがした。
「悟飯!」
「悟聖!」
そして、悟飯との再会を喜ぶ。それに随分と見違える。気と雰囲気もそうだが、
「悟飯……お前随分雰囲気が変わったな…見違えたよ」
「うん!悟聖も随分逞しくなったね」
「そうかな?」
悟飯は主に精神面が強くなっているのだろう。あの弱気な性格があまり感じられない。
「ふん。では、本格的にしごいてやるとするか」
そんなこともつかの間。ピッコロさんとの修業が始まる。ただし俺は重りをつけたままらしい、なんで?
「孫悟聖、まずは貴様からだ」
最初は、俺からするようだ。ちょうどいい…この人にギャフンと言わせるチャンスだ。
「よろしくお願いします」
「ふんっ、殺す気でくるんだな。オレも手加減はしないぞ」
「なら、遠慮なく行かせてもらいます!」
俺は陸上でよくあるクラウチングスタートで勢いをつけピッコロさんにパンチをする。
「(っ!あの動きは、それにあの時の孫悟空よりもはやい!!)」
「ずありぁ!」
俺の拳は受け止められる。そして反撃するピッコロさんの拳をギリギリで躱し、距離を取る。
「ほう、なかなかの動きは出来るようだな。ならこれは、どうだ!」
ピッコロさんは上空に上がり、複数の気弾を放つ。
「いっ!嘘だろ⁈」
いきなり気弾撃ってくるかよ⁈組み手だと思ったが気弾を使うところを見ると殺す気で来いってマジだな。取り敢えず回避しないと死ぬ!!俺は避けられる気弾は回避し
「ハッ!」
両手を前にかざし気弾を放ち、互いの放った気弾が当たりその場で爆発が起きる。その隙にピッコロさんが降りてきた。
「ほう。意外とやるみたいだな」
「へへっ…ここまで出来るのに苦労しましたよ」
「ふんっ!だが、まだまだだな」
「くっ!はぁあ!!」
俺はまた飛び立ち今度はかめはめ波を撃つ。
「波ァァァァ!!」
「ふんっ!かめはめ波か……」
ピッコロさんは両手を前にかざし、かめはめ波を受け止める。だがそれが狙いで敢えて威力を抑えその隙に俺は蹴りを繰り出す。
「でやぁ!!」
「甘い!」
だが、それも受け止められる。そして、俺は足を掴まれそのまま上空に投げ飛ばされ、目の前に気弾が迫り回避するが…
「アババババババババッ!」
ピッコロさんが目からビームを出し、避け切れずもろにくらってしまう。全身に電気が迸り体が痺れ、地面にそのまま落下する。
「まだまだだな。避けたからといって気を抜くんじゃない!」
「く、くそ……」
これが経験の違いってやつか…いくら父さんと組み手をしていたとはいえここまで実戦的な修行はしていない。
けど、ここで諦めたら駄目だ!何としてもあの人にギャフンと言わせないと……
「どうした孫悟聖、もう終わりか?」
「ま、まだだ!!」
俺はまた飛び立ち今度はピッコロさんに殴りにかかる。
「だりぁっ!!」
「ふんっ、それも悪手だ」
俺が殴っても余裕で躱される。そして、腹パンをくらう。
「がはっ!……く、くそっ!」
俺はまた立ち上がり構える。
「す、すごい…」
悟飯はその様子に見惚れている様子だった。
「ふんっ。お前はここまでだ。次は孫悟飯、貴様の番だ」
「え?」
ピッコロさんは構えを解き悟飯の方に視線をやる。しかしその声は何処か満足そうな感じがして少しは認めてもらえたんじゃないかと少し嬉しくもなった。
次は悟飯の番だ。しかし、動きが読めず簡単にピッコロさんから攻撃を受ける。
「うしろだ!」
「ぎゃっ!」
俺は父さんとの修業のおかげか見えていた。当然だ。精神面は強くなったかもしれないが、悟飯は俺と違い修行を始めた時期、時間も短く誰かと組み手や修行をしたことがないから当然だ。悟飯はまだ対人での経験が全くないのだ。
「そ、そんなにはやいの、見えっこないよ…」
「見るのではない、感じるんだ。孫悟聖は出来ていたぞ。貴様にもできない道理はない」
これに関しては気の流れを感知出来ないと難しいだろう。だが悟飯なら直ぐに習得するはずだ。
「食事と睡眠以外は、この俺との闘いだ!覚悟しておけ。」
「そそ、そんな…し、死んじゃうよ…」
「だったら強くなれ。この俺よりも、そして6か月後にやってくるサイヤ人よりもな」
「……」
何故だろう、こんなにもキツいのにワクワクする自分もいる。それにピッコロさんは父さんの言う通り前よりも悪い人じゃないと言うのがわかる気がする。
その後も交代でピッコロさんと実戦形式の組み手が続き、ヘトヘトのまま夜を迎えた。
「ねえ、ピッコロさん。昔お父さんと闘ったんでしょ?」
焚き火の温まってる中、ピッコロにボコボコにされ、顔を腫らした悟飯はそう聞く。俺も気になっていたことだ。
「まだ闘いは終わっていない。 サイヤ人を倒すことが出来たら次は貴様の父の番だ」
「父さんはそう簡単には負けませんよ。もしかしたら俺たちが想像できないくらい強くなって戻ったりして…」
「それにお父さん言ってたよ。生まれ変わったピッコロさんは前みたいにむちゃくちゃ悪い人じゃないみたいだって」
「あ、俺もそれはちょっと思います」
父さんの言う通り言葉遣いもキツイが今のピッコロさんはそこまで悪い人じゃない。本当に悪い人なら今頃世界中はパニック状態に陥ってるだろう
「下らんことを言ってないでさっさと寝てしまえ!明日は、こんな優しいしごきじゃないぞ!!」
「「はっ、はい!」」
怒鳴られて俺と悟飯は睡眠をとる。不思議と、この人とならもっと強くなれると思う自分もいるし、充実した修行になりそうだ。
悟聖のヒロインについて
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