ドラゴンボール 双子のハーフサイヤ人   作:狼ルプス

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一番星は飛ぶ

 

「母さん、落ち着いた?」

 

母さんの驚いた叫びから数分後、ようやく落ち着いた母さんはお茶を飲みリラックスする。悟飯は部屋に戻り勉強中だ。さっき見た時は丁度休憩していたみたいですぐに部屋に戻った。

 

「ああ、すまねぇ…ま、まさか悟聖ちゃんが女の子を連れてくるとは思わなくてな…」

 

「…言ってなかったけ?」

 

「聞いてねぇだよ!!全く、そう言う変なところは悟空さそっくりだな」

 

確かに、友達と言っていただけで女の子とは一言も言ってなかったな…俺も父さんの事言えないな…

 

「……」

 

アイはまだ緊張してるのか出されたジュース飲んだりお菓子を食べている。

 

 

「ああ…驚かせてすまねぇな。アイちゃん、だったか?おめぇが悟聖のお友達でいいんだな?」

 

「は…はい!」

 

母さんは何か見定めるようにアイの目を見つめる。アイは緊張しながらも晒すことなく見つめる。

 

「おめぇみてぇな子なら大歓迎だよ!これからも悟聖と仲良くしてやってけれ!」

 

「…!もちろん!」

 

どうやら母さんはアイの事を気に入ったようだ…母さんは以外と人を見る目もあるし過去にちょいとクズな家庭教師がいたが、余りにも過激な事をした為俺がぶっ飛ばして父さんの事を侮辱するような事を言うと母さんはその家庭教師を追いかけまわしトラウマを植え付けた事がある。まぁその家庭教師は証拠を提出した上て然るべき法で裁きを受けさせたけどな。後に聞いた事だがその家庭教師は余罪があったらしく他の生徒も被害を受けていたらしい…

 

「……アイちゃんは悟聖ちゃんのことをどう思ってるだ?」

 

「え…ど、どう思ってる?」

 

「単に興味本意だべ。どうもアイちゃんの目は普通のお友達とは思えねぇ目してるからな」

 

 

「えっと…最初はなんだこの人って思ったけど…話していく内に優しくて、あんな真っ直ぐで純粋な綺麗な目をした人を見たのは初めてで…」

 

純粋で綺麗?俺ってそんな純粋なのか?そんなこと言ったら父さんや悟飯の方が俺よりも純粋だと思うが…俺に関しては記憶は薄れつつあるが転生者だ…純粋とは程遠いと思うが…

 

 

「ほほう!…それで?」

 

「あとは、優しくて一緒にいるだけでもここがポカポカして不思議な気持ちになって…もっと知りたいと思えて、そばにいてくれるだけでも安心する。後は…戦ってる悟聖君の姿が普段見ない顔をしててかっこよくて…」

 

「ストップだアイ…それ以上はもうやめてくれ…」

  

 

「え?どうして?」

 

アイの純粋な気持ちに俺は恥ずかしさで顔が熱くなる……と言うかこいつ恥ずかしい事をよく言えるな。

 

「……なるほどな、悟聖。おめぇも隅に置けねぇだな?」

 

母さんはニヤニヤとしながら俺を見る。

 

「そんなんじゃないよ……ただ、一緒にいても嫌じゃないだけだよ……」

 

「ふーん…?」

 

母さんはすごいニヤニヤした顔で温かい眼差しをむけている。何を考えてるのか表情を見てすぐにわかる!

 

「だから違うって!」

 

「んな照れなくてもいいだよ!それで、二人はいつ結婚すんだ?」

 

「けっ⁉︎母さん!!冗談でそういうこと言うのはやめてよ!!」

 

「オラは冗談で言ってるつもりはねえだぞ?本気だぞ?」

 

言っていいことと悪い事があるだろ流石に!

 

「だからって…俺達まだ10歳だよ!その、アイ…母さんの言ってる事は間に受けないでくれ…」

 

「…結婚…家族……」

 

アイは何やら星の瞳を輝かせながら控えめな声で呟いている。

 

「アイ?」

 

「あ、な、なんでもないよ!うん!大丈夫!」

 

アイは慌てた様子で手をブンブンと振る。……本当に大丈夫か?

 

 

「とにかく!俺とアイはそんな仲じゃないから…」

 

「んだ。だけど悟聖、おめぇも満更でもないんだろ?そうなんだろ?」

 

「だから!そう言う事じゃないんだって!!」

 

くそ、今回ばかりは母さんのニヤニヤした顔に腹が立つ。だがここで俺が怒れば思うツボだ……落ち着け俺……そうだ、深呼吸して落ち着こう。すぅーはぁ〜すぅ〜はぁ〜 

 

「よし、とりあえずアイ、空の飛び方を教える約束だったから一旦外に出よう…」

 

「あ…う、うん」

 

 

 

俺はアイを連れて外に出る。流石に母さんにからかわれるのが癪だった為、落ち着いた後に空を飛びながら説明する事にしたのだ。

 

「星野アイちゃんか…いつかすごい事しそうな子だっただなあ…」

 

そんな中チチは将来嫁さんがもらえないと思っていた息子の片割れに歓喜し、アイを見て2人の将来が楽しみで仕方がなったが、とんでもないことが数年後に起こってしまうことをチチはまだ知らなかった。

 

 

 

「よし、ここで問題ないだろ…」

 

「…それで悟聖君、空の飛び方ってどうすればいいの?」

 

「そうだな。じゃあまず、軽く浮くから少し離れて見ててくれ」

 

「うん!」

 

俺はその場で舞空術を使いフワリと浮いた。

 

「改めて見るけど本当に浮いてる……」

 

「目標は先ずは浮く事だな。その前に先ずは気と言うものを教えるからしっかり聞いてくれ」

 

「はーい!よろしくお願いします悟聖せんせー!」

 

「先生はやめて…んんっ!えっと…まず気と言うのは誰もが持つ体内エネルギーの事を言うんだが…」

 

「……?」

 

アイはわからないと言わんばかりに首を傾げる。頭の上に?のマークが目に見える。

 

「そうだな…わかりやすく言えばゲームや漫画によくある魔力やMPと思ってくれればいいよ」

 

「なるほど!」

 

「流石に言葉だけじゃわからないと思うから実際どんな物か見せるからよく見てて」

 

アイに分かりやすくするために、目の前で実演をすることにする。俺達はその場に座り意識を落ち着かせ、手に気を集中させる。すると、ホワッと光の玉が出現する。

 

「わぁ……!」

 

「おっと…あまり近づくなよ。今のアイがこれに触れたら火傷じゃ済まないからな…」

 

アイは瞳を輝かせながら気で形成した光の玉を凝視し見つめる。

 

「よし、アイにはまずはこれをやってもらおうと思う」

 

「……え、空の飛び方を教えるんじゃないの?」

 

「先ずは基礎からしっかりやらなきゃ舞空術は教えられない。まぁこれはそのためのステップ1だ」

 

基礎をしっかりしないと舞空術を扱うなど夢のまた夢だ…だから基礎を叩き込んだ上でやらないと危険だからな。

 

「…わかった。やってみる!」

 

「よし、先ずは心を落ち着かせて集中してみて、自分の中にある力を手に集中させる感じで」

 

「うん!」

 

アイは俺がさっきやったように見よう見まねで気を具現化させようとする。しかしいくら経っても気の具現化をする事はできなかった。

 

 

「ウーン!だ、だめだぁ…」

 

「あはは、まぁ…それが普通だよ…」

 

途中アドバイスもしてはみたが具現化できる様子はなかった…気の流れはいいのだが具現化には至らなかった。

 

 

「悟聖君はどうやってるの?」

 

「俺?俺は父さんや師匠に教えてもらって自然と出来るようになったから、その辺のアドバイスは期待しない方がいいかも…」

 

「むぅぅぅ…悟聖君もしかして天才肌?」

 

「いや、そう言う訳じゃないんだが…ウーン、そうだ!アイ、俺の手に触れてみな」

 

「え…どうして?」

 

「アイに俺の気を軽く流し込む…それでどんな物なのかを感じて欲しいんだ」

 

「こ…こう?」

 

「うん、そんな感じ。んじゃ、軽く俺の気を流し込むからどんな感じか教えてくれ」

 

俺は軽くアイに気を流し込む。すると何かを感じたのか少し驚いた様子でコチラを見つめる。

 

「暖かい…それになんだか不思議な感覚…」

 

「それが気だよ…まぁ、正確に言えば俺の気をアイに与えたんだけどな…」

 

「悟聖君の…」

 

「うん。自分の気を知覚して具現化出来ればステップ1はクリアだ」

 

「今のを踏まえてもう一度やってみな」

 

「わかった!それに、なんだかいけちゃう気がする!」

 

アイはもう一度気の具現化に挑戦する。

 

「いいだなぁ…いわゆる青春ってやつだなあ〜」

 

チチは家の窓越しから2人のやりとりをそれはもう暖かい目で見守っていた。

 

 

「あ、悟聖君……出来たよ!!!」

 

「おお…!」

 

アイはなんと気を具現化させることに成功した。俺の気を流し込み感じさせただけで具現化に成功したのだ。

 

「凄いじゃんアイ!まさか数時間で気の具現化に成功するなんて…」

 

「これが私の気、なんだよね……?」

 

「ああ、アイが自分の力で気を具現化したものさ(まさかたった数時間で具現化に成功するなんてな。気のコントロールに関しては才能があるのか…)」

 

「悟聖君、気って空を飛ぶ事以外はどんな事が出来るの?」

 

「そうだな。まぁ今アイは具現化しただけだからまだ何もできないけど……例えば」

 

俺は気を右手に集中し剣を形成する。

 

「おお!すごい剣だ!」

 

「コントロールを極めるとこんな感じに気を刃として使う事も出来るし、武器に纏えば切れ味が鋭くなるんだ」

 

「なるほど〜……」

 

「まぁ、これはあくまで基礎の応用の上級版だからな…これを形にするには相当な量の気とコントロール技術が必要とするからな」

 

「そうなんだ……」

 

俺は説明を終え気功剣を解く。しかしアイは何処か上の空で、何やら考えている。それでも具現化した状態を維持してるからコントロールに今の所は問題はなさそうだ。

 

「よし、とりあえずそこまで出来ればステップ1はクリアだ!次はステップ2、舞空術だ」

 

「ぶくう術?あ…もしかして!」

 

俺は口で説明するより舞空術で浮き近くを軽く飛び回る。

 

 

「ああ、お待ちかねの空の飛び方を教える!」

 

「わーい!」

 

アイは手を上げながら喜んだ。可愛いなこいつ…

 

「ふっ…」

 

「…?どしたの?」

 

「いや……なんでもない……」

 

とにかくアイにステップ2である舞空術を習得させよう。

 

「さて、アイにはまず舞空術で浮く所からだな。気を具現化できるならそんなに難しいことじゃないはずだ。自分が空を飛ぶことをイメージしながら気を集中させればいいんだよ。感覚も人それぞれだからコツさえ掴めば浮くことが出来る」

 

「わかった!」

 

アイはその場で目を瞑って集中する……そして暫くすると、フワッと体が浮いていた。

 

「マジか…」

 

なんとアイはなんとものの数分でその場から浮かび始め、しかも高度も徐々に上げていき三階建ての建物くらいの高さまで浮いていた。

 

「や、やった…凄い、浮いてるよ!」

 

初めてでここまで出来るとは……これぞ正しく天才肌と言うべきなのか……いや、これはアイ才能だな。

 

「アイ!いきなりその高さは危ないからそのままゆっくり降りて来てくれ!」

 

「うん!」

 

俺はアイにゆっくりと降りるよう促すが、アイは初めて浮いた為そのまま気のコントロールが上手くいかず勢いよく高度が下がってくる。

 

「おわわ!?」

 

「危ない!!」

 

慌てて俺も舞空術で飛んでいき落下する寸前のところでキャッチした。

 

「ふぅ……危なかった。アイ、大丈夫か?」

 

「う、うん!大丈夫だよ!」

 

「(顔赤いな…熱でもあるのか?)よかった…まさか初めてであんな高いとこまで浮くのは想定外だったからな…」

 

見たところ怪我はしてないみたいだから一安心だがこれからは俺が注意しておかないとな…

 

「さて、初めての舞空術にしては上出来だったぞ。流石の俺も浮くのにそこまで早くはなかったよ…」

 

「えへへ…ありがとう悟聖君!」

 

「どういたしまして。さて、これで浮かぶ事が出来るようになったから後はアイ自身の感覚で空を飛ぶだけだな」

 

「うん!私頑張るよ!」

 

そのままアイは自分の感覚で舞空術に挑戦し、その後、母さんの提案で孫家でアイを交え施設の方にも連絡し許可を得て夕食を楽しんだ。

 

 

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