「す、凄い気の高まりだ…だけど父さん、まだスーパーサイヤ人3は長く維持出来ない筈じゃ…」
俺はあの世におり凄まじい気がぶつかり合っている場所に向かう。スーパーサイヤ人3はスーパーサイヤ人2を超えた姿であり通常のスーパーサイヤ人、2と違い肉体的負荷と体力の消耗も遥かに激しい形態だ。
「それ程今回の敵は厄介なのか…」
父さんはここまでの間神殿にある精神と時の部屋を使っていた事がある。
時折神殿にいたピッコロさんと組み手をしていた時、デンデが今後またいつセルみたいなのが現れるかわからない事から精神と時の部屋をアップグレードし24時間しか入れなかったのが時間の制限なしに使用でるのと同時に定員も2人から4人入れるようになった。ただしその他備品や食料は変わらず一年分しか無いらしい。
その際父さんはスーパーサイヤ人3に変身が可能となりベジータさんも使う事があったようだ。
「仙豆を持ってきて正解だった…早く合流しないと」
俺は急ぐ為気を解放し気が激しくぶつかっている場所に向かう。これだけの激しい衝突が起きてる中状況を知らずに瞬間移動で向かったら戦闘の余波に巻き込まれる可能性がある為こうして自分の足で向かっている。
「いた、あそか!」
視界の先には父さんと図体のデカい怪物が戦っており少し離れた場所にベジータさんがいた。
「ベジータさん!」
「お前、何故ここに?」
「フリーザ達を倒したので地球の方は悟飯やピッコロさん達に任せてます。それより、あの怪物は一体なんなんです?凄い悪の気を感じますけど」
俺がそう問うとベジータさんは腕を組んだまま答える。
「奴が今回の元凶らしい。お前が来た所で出番は無いだろうがな…」
「父さん…」
あいつが今回の事件の元凶、父さんはスーパーサイヤ人3に変身していて相手を圧倒しいつ終わってもおかしくないくらいだった。それくらい父さんの力がアイツの力を上回っている証拠だ。
「でありゃあーーっ!!!!」
「ジャネ…っ!!!!?」
父さんは怪物の攻撃を避け懐に入り込むと強烈な一撃を与える。その一撃は凄まじいもので途轍もない重い打撃とわかる。
「だだだだだだだだだだ!!!!!」
父さんはそのまま連打を与え怪物は宙に浮いたまま殴られ続けるが、辺りの結晶が動き始めそのまま落下し始めた。
「な、もしかして辺りの結晶を操って⁉︎」
「ふんっ…」
俺は相手の力を知らない為驚くがベジータさんは冷静に対処し落下してくる結晶を回避していく。ものすごい数の為辺りはその結晶の海と化してしまうほどだ。
「ふんっ!!!」
父さんはその結晶をものともせずゴリ押しで怪物を殴り飛ばし宙に吹っ飛ばされた怪物を瞬間移動で追い
「だぁりゃああああ……っ!!!!」
そのまま右ストレートを叩き込み怪物は勢いよく落下していき地面に叩きつけられる。
「はあああああ…っ!!!!」
父さんは両手にエネルギー弾を形成しそのまま怪物に向かって降下し顔面に叩きつけた。
「ジャネンバーっ!!!」
怪物は悲鳴を上げるように叫び、父さんは少し離れた場所に着地し怪物の様子を伺う。
「ジャネンバァァァァァ……」
「勝負ありだな」
「ええ…」
俺が来る必要はなかったみたいだ。しかし…何故気が減少していないんだ?
「ジャネン………バァ……」
怪物は動きを止めそのまま動かなくなった。
「ふっ……やった」
父さんは解放していた気を解き勝利を確信する。
「……(妙だ、致命的な攻撃を受けたのに何故気が減っていないんだ。ま、まさか⁉︎)父さん!!まだ終わってない!!」
「……!」
俺の言葉に父さんは警戒すると、倒されたように見えた怪物が突然身体を液状になりながら人間サイズに変化を始めた。液体は徐々に形になっていき、腰には尻尾、かなりスリムな姿へと変貌した。見た目は赤い体色に紫の角を生やし、まるでこの場にふさわしい地獄の羅刹が如しと言ってもいい姿だった。
「なんて奴だ…」
「ちっ!あの化け物め、まだ力を隠していやがったか!」
「そ、それに…さっきよりも気が上がって!」
不気味なほどに悪の気が充満してる相手は初めてだ。
「ベジータさん、今回の相手は一筋縄じゃいかないみたいですね…」
「ああ…」
ベジータさんは表情を変えず父さんとあの怪物の様子を伺う。
「悟聖!!」
「!なに!」
「お前ぇ仙豆持ってきてるか!」
突然父さんから名前を呼ばれて少し驚いたがなんとか返事をする。
「持ってきてる!数はそんなにないけど、こんな事もあろうかと持ってきたんだ!!」
「一粒くれ!」
「わかった!」
俺は帯から悟飯から貰った仙豆を取り出して父さんに投げ渡す。
「父さん!」
「サンキュー!」
父さんは投げた仙豆をキャッチし口に含み噛みくだき飲み込む。
「はあぁぁぁぁ………っ!!!」
父さんの体力は完全に回復しスーパーサイヤ人3の状態で気を再び解放し気の嵐が吹き荒れる。
「へへ、本当の勝負はここからって事か…」
「(父さんが仙豆を要求するなんて…それ程今回の相手はやばいらしいな)」
「ベジータさん、いつでも父さんと交代できるように準備を…」
「お前に言われんでもわかっている…言っておくが、次にヤツと戦うのはこのオレだ。余計な真似はするなよ」
「わかってますよ(やっぱベジータさん、協力して戦う気はゼロだな…)」
俺達は父さんと変化した怪物の戦闘を見守る事にした。
「……」
「……」
俺とベジータさんは父さんと変化をした怪物の戦闘を見守る。しかし両者は距離を保ちつつ様子を伺っていた。
「にぃ……っ!」
すると先に仕掛けたのは怪物でその場から踏み込むと地面は陥没し父さんに接近する。
「(はやい!)」
「ふっ…!」
攻撃を躱す父さんは蹴りを入れ怪物は片腕で防ぐと尻尾による攻撃を繰り出し父さんは体制を低くし躱し、片手でバランスをとり両足で蹴りを喰らわすと怪物は父さんの足を掴み振り回そうとするが会いた片足で首元を蹴り手が離りを取る。
「ふっ!」
「……ヌッ!」
「……っ⁉︎」
エネルギー弾を放つと怪物は手を前に出すと父さんの放ったエネルギー弾が吸収され、背後から先程放ったエネルギー弾が迫ってきた。
「あ、あいつ…エネルギー弾を跳ね返して…いや、次元を通してきたのか?」
「ああ、さっきの腑抜けた姿でも使ってやがったが、エネルギー弾による攻撃も次元を越えられるようだな」
「なんて奴だ。次元を通した攻撃が可能だなんて……」
さっきのエネルギー弾は間違いなく父さんが放った物、それをそのままお返しされる形になってしまうが父さんは突然の事で一瞬驚いたもののエネルギー弾を回避する。
「だりゃぁっ!!」
そのまま接近戦に持ち込み何発か攻撃を与え、硬直した瞬間を遠距離によるエネルギー弾は無理だと判断したのか、ゼロ距離でエネルギー弾を当てようとすると怪物は分解するようにその場から消え父さんの大振りは空を切った。
「っ⁉︎」
突然見たことのない能力を見た父さんは何が起こったのかわからず後ろに怪物の腕が現れると怪物はパーツが組み上がるように姿を表し、しかもエネルギー弾を形成しておりゼロ距離の状態からエネルギー弾をぶつけようとする
「くっ!?」
父さんは咄嗟に瞬間移動で背後に回避し距離を取るが怪物はニィと不適な笑みを浮かべると…
「ウヴァァッ!!!!」
「なっ……!!!?」
「と、父さん⁉︎」
「ちっ!」
怪物は予備動作なしに口からとてつもないエネルギー波を放ち父さんはなんとか防御を取るも喰らってしまいその場からかなり離されてしまった。怪物はまた体を分解させるように消え、恐らくこの場から移動したのだろう。
「くっ……!」
父さんの体からは煙が上がっており防御をとったとはいえかなりのダメージは受けていた様子だった。
「父さん!」
俺は父さんの元に向かおうと気を解放した時
「ふふふ、中々面白い事になってるじゃない」
すると父さんと怪物の間の上空から声がし見上げると杖を持った魔族のような女性がいた。
「だ、誰だ?」
「ふふふ、この時代では初めましてね…孫悟聖、それに孫悟空にベジータも…」
「(この時代では?)」
「オレ達名前を知ってんのか?」
「貴様、何者だ?」
「そうね。ただの時を渡る科学者……とでも言っておきましょうか」
「時を渡る?」
「貴様、未来から来たトランクスや悟飯と同じ、この時代とは別の時代から来たやつか?」
「ふふ、察しが早くて助かるわ。それにしてもジャネンバにかなり苦戦してるようね?あんた達は本来の歴史よりもかなり強くなってるから、仕込んだ甲斐があったわ」
「ジャネンバ?オメェあの怪物の事を知ってんのか?それに仕込んだ?まさか、今回の件を引き起こしたのも……」
「ふふ、まぁいいじゃない。おかげで面白いものが見れたし、キリもかなり集まった。あまり長居するとあいつらが来ちゃし、私達はこのまま行かせて貰うわ…」
「逃すか!!」
俺は逃すまいとこの事態を引き起こし魔族の女を捕まえようと迫るが
「……」
「なっ⁉︎」
突如ともう1人男が現れ後ろの魔族の女を守るように立つ。
「(こ、こいつ…強い⁉︎)」
対峙するだけでもわかる…こいつはかなりヤバい!!下手したらジャネンバと呼ばれた怪物や父さん達よりも…
「それじゃあ、バイバーイ」
「待て!!」
魔族の女と男はこの場から消え去る。気を全く感じられなくなった。
恐らくなんらかの方法で別の時代に移動したのだろう。セルゲームの時に現れたあの時の少年少女と似た感じだ。
「……クソッ!」
逃げられてしまったからにはどうしようもなく父さんの援護に向かおうとした時にジャネンバと呼ばれる怪物に異変が起こる。
「ムグ…グググ…」
「…?おい、どうした?」
「…なんだ?」
「な、何か様子が変ですよ?」
ジャネンバは頭を抱えながら紫色のオーラを発し始めた。それに邪悪な気が充満し始め更に気が上昇している⁉︎
「グアアアアアアッ!!!!」
するとジャネンバは気を開放しその圧力に俺たちは顔を両腕で手を覆う。
「くっ……!」
「こ、この圧力は……!」
「一体ヤツに何が起きたんだ!」
風圧が治るとジャネンバは赤黒いオーラに加え、額にはXの紋様が刻まれており、周りには俺たちを取り囲むように無数のジャネンバが現れ始めた。
「な、なにぃっ⁉︎」
「ま、マジかよ⁉︎」
「な、なんて数だ!」
ジャネンバは俺たちを取り囲むように現れ、その数は目視で確認出来るだけで数百体以上はいる。
「な、なんで急に増殖して……まさか、さっきの女があいつに何かしたのか?」
あの女は『仕込んだ甲斐があった』と確かに言っていた。恐らくアイツに何かしらの方法で強化したのだろう。
「こりゃあ…ちとマズイかもな…」
「父さん!!ベジータさん!!こうなった以上…一対一とかそんな事に拘ってる場合じゃない!!」
「オレに指図するな!!お前に言われなくても分かっている!!」
「ああ…どうやらそうらしいな…」
俺とベジータさんは父さんと円陣を組むように背中合わせで構える。
「「はあああっ!!!!!/だぁあああッッ!!!!!」」
俺とベジータさんもスーパーサイヤ人2に変身し構えた。父さんもスーパーサイヤ人3の状態から再び気を解放させる。
「オメェら、アイツの力はオレ達の想像を超えている。油断したら直ぐにやられっぞ…」
「…貴様に言われんでも分かっている。スーパーサイヤ人2では無理ならば、ならばその壁を超えた力で対抗するだけだ」
「え…?」
「カカロット、悟聖!スーパーサイヤ人2を超えたのは貴様ら親子だけではないことを見せてやる!!!………はあああああっ!!!!!!!」
雄叫びと共にベジータさんのオーラが激しく光出し、大気が揺らぎ始める。すると父さんのスーパーサイヤ人3と同様気が急激に増大していくのを俺と父さんは感じ取った。
「やっぱり…ベジータさんも!!」
「うおおおおおおおっ!!!!!!」
ベジータさんこ気は更に膨れ上がっていき、黄金のオーラがベジータさんを包み込み、周囲一帯を照らしていく。徐々に光が収まり始め、ベジータさんの姿が鮮明に映し出される。
髪は腰あたりまで伸びている父さんのスーパーサイヤ人3とは違い更に髪が天に向かって伸び顔は更に強面な顔立ちになり、炎のように溢れる金色のオーラにバチバチと激しいスパークを散らしていた。
「貴様やカカロットだけじゃない。オレもなれるんだよ…スーパーサイヤ人2を超える姿にな!」
「へへっ!やっぱオメェもスーパーサイヤ人2を超えてたんだな!!」
「すごいですよ…ベジータさん!」
「フンッ!何時までも貴様ら親子に遅れを取るオレじゃない。オレもまた限界を超え、強くなり続けているんだ!」
「なら俺も、今出せる力を一気に出さないといけませんね!………かああああああっ!!!!」
俺は2の状態から更に気を限界まで解放させ、そのまま爆発させる!!
「はーーーーーっ!!!!」
そのまま金色の光に包まれ、光が晴れると俺の体からは2以上の稲妻が纏い、青い粒子状の物も発生しており金色のオーラも濃くなっている。そして父さんも再び気を解放させ戦闘態勢を取る。
「悟聖!ベジータ!!やるぞ!」
「うん!!」
「力を出し惜しみして、先にやられたら許さんぞ!!」
「「「「グアアアアアアッ!!」」」」
「「「はあああああっ!!!!」」」
ジャネンバ達は一斉に襲いかかり、3人は持てる力を解放し、増殖したジャネンバの大軍に立ち向かっていく。