艦隊コレクション~知られざるかんむす~ 作:あららぎ5115
気付けば海の上に居た。
何処までも広がる青い海、水平線にギリギリ見える島。風に靡く自分の髪、眩しい太陽の光。どれも初めて感じる感覚だった。
ふと、遠くで轟音が聞こえた。その方向を向くと海の上に立つ集団と奇妙な奴が居た。集団の方はリーダーなのか眼帯を着け刀を振るう少女が後ろに居る少女達(幼女達?)を守るように奇妙な奴と戦っていた。奇妙な奴はへんちくりんな被り物を頭に被り杖を持った少女だ。頭の被り物からはここからじゃ良く見えないが黒い謎の飛行物体が吐き出されていた。
「………」
集団の方が劣勢の様で戦っている少女も、後ろの少女達も服が破けていたり煤けていたりしていた。
何となく集団は自分と同じ感じがした。確証は無いがそんな感じがした。
だから、俺は(・・)は0からトップスピードで走りだし、一気に接近し、奇妙な奴を大砲と一体化したゴツいガントレットで殴り飛ばした。
天龍side
俺は提督から受けた遠征任務からの帰投途中に敵の深海棲艦の正規空母ヲ級に襲撃され全滅寸前に追い詰められていた。何時もの資材調達任務だからと弾薬を少なくしていたのが迂闊だったぜ……!鎮守府目の前の海域でヲ級が出るなんて思いもしなかった。なけなしの弾薬もとうに尽きていて武器は刀のみ、更に遠征で率いていた第六駆逐隊の奴ら(暁、響、雷、電)も大破寸前の中破、俺自身もこいつらを庇ったりしてダメージを受けている。圧倒的に不利だった。
「くっそ……!」
更にヲ級は艦載機を吐き出してきた。もう駄目だ、そうおもった時、目の前を黒い何かが突風を起こしながら通りすぎたと思ったら打撃音と共に目の前からヲ級が消えた。しかも今の突風で艦載機はデタラメな方向に飛んでいき海に落ちた。
「え……?」
「今のは……なんなのです?」
黒い何かが通りすぎた方向を見るとそこには拳を振り抜いた体勢で止まっている俺達と同じ装備をして海の上に立っている男(・)が居た。
「おと、こ?」
そいつは拳を振り抜いた体勢から普通の体勢に戻り目だけをこっちに向けてこう言ってきた。
「必要ないかも知れねぇが、助太刀するぜ」
その言葉を聞いて何故かは知らないが安心してしまった。
???side
その後、奇妙な奴を殴る蹴るしてボコボコにして沈めたあと彼女たちに歩み寄る。
「大丈夫か?」
「あ、あぁ……。大丈夫じゃねぇな。」
だろうな、見るからにズタボロだ。
「助太刀して正解だった様だな」
「おう、助かったぜ。」
そんな話を眼帯を着けた彼女としていると彼女の後ろにいた黒髪に帽子を被った幼女が彼女の後ろに隠れながら俺に問いかけてきた。
「あ、貴方は何者なの?助けてもらって助かったけど、怪しさ満点よ?」
そう言ってきた幼女に俺は
「ん?あぁ、こりゃすまねぇ。俺は大穿(たいせん)。戦争の為に造られたが戦争に出ず、朽ち果てた筈の戦艦だ」
そう答えた。
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