ポケットモンスター ~少年が進む道はキズナによって切り開かれる~   作:Kod

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ちょっとアレックスがキャラ崩壊しているかもしれません



追記:7月改訂いたしました




パルデア到着、そして決意【改訂】

 

 

ブレイブアサギ号

 

ウィングデッキ

 

 

「ソウハ!見えてきたよ!」

 

「おぉ……あれがパルデア地方か」

 

 

すっかり体調も良くなったリコは、ウィングデッキにてソウハと共に目的地であるパルデア地方を見ていた。

 

ソウハとリコは無事に恋人同士となり、2人の距離は自然と近くなっていた。今もソウハとリコは手を繋ぎながら、肩を揃えていた。

 

なお、テンブがうっかり2人が恋人になったことを洩らしたせいでクルー全員に知れ渡ってしまったが、いずれは知られるものだと思い込み、大人しく受け入れることとした。

尤もテンブは、その後ソウハに1時間程しばかれていたが。

 

 

「パルデアか……」

 

「そういえば、ソウハはまだパルデアには来たことなかったんだっけ?」

 

「あぁ、だからちょっと楽しみなんだ。パルデアのポケモンやジムリーダー、それに……リコの両親にも挨拶に行くんだ」

 

「あっ!そっか、私のお父さんとお母さんにもソウハと恋人になったこと伝えるんだ……(そう思うと、ちょっと緊張してきた)」

 

 

パルデア地方

 

そこは雄大な自然が広がっており非常に起伏の激しい地形に多数の川が流れ、湖や沼地、荒野に砂漠、雪山など様々な環境がひしめき合う地方。

 

そしてリコの生まれ故郷であり、今回の旅の目的地でもある。

 

 

 

「リコの両親って……優しい人か?」

 

「うん、2人とも優しいよ。お父さんは絵本作家で色んなポケモンの絵を描いてて、お母さんはポケモンスクールの教師で色んな事を教えてるよ!」

 

「優しい人か……(でも、娘の恋人に対してはどうなるだろうか……不安だ)」

 

 

ソウハも不安を感じていた。今までの旅では経験したこともないこと、交際している娘さんの親への挨拶。

パルデアに到着するまで何度も頭の中でシミュレーションしていたが、不安は取り除けなかった。

 

 

「ソウハ、大丈夫?」

 

「あぁ……なぁリコ」

 

「どうしたの?」

 

 

ソウハは真剣な眼差しでリコに向き合う。

 

 

「お前の両親への挨拶は、必ず成し遂げてみせる。俺達の交際をちゃんと認めさせてみせる、絶対に」

 

「ソウハ……うん、頑張って!!」

 

 

そう言ってソウハはリコを抱き締めた。

 

 

「(絶対に認めさせてみせる)」

 

 

ソウハはそう強く思っていた。

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

とある森

 

 

ブレイブアサギ号は街から近い、森の開けた場所に停泊した。

ソウハとリコ、フリード、ロイはリコを実家に送り、マードック、モリー、オリオは買い出しに行くことになった。

 

 

「すっごーい!!」

 

 

ソウハ達はリコの実家に行く前にロイの希望もあり、パルデア地方の観光の為にテーブルシティを訪れている。街が目に入るや否やロイは驚愕の声を上げる。だが、それも無理はない。

 

 

「結構でかい街だな……」

 

「ミージュ……」

 

 

ソウハ達が訪れたテーブルシティは、パルデア地方の中心都市であり中に入ると大きく美しい建物が数多く並び街中には人とポケモンが溢れている。

中にはパルデア地方ならではのポケモンもいるため、ロイだけでなくソウハも興味深そうに街を観ていた。

 

 

「あれがオレンジアカデミーだよ!」

 

 

その中でも1番目立っていたのが、テーブルシティの奥に建てられている城のような建物である。

その建物の正体は、パルデア地方最古の学校であるオレンジアカデミーであった。建物の付近には下のズボンがオレンジ色の学生服を着た生徒と思われる人達がポケモンを連れて歩いていた。

 

 

「……年代がバラバラだな」

 

「ミジュ(20代や30代ぐらいの大人もいるぞ)」

 

 

ソウハやテンブはオレンジアカデミーの制服を着ている人が10代ぐらいの子供、20~30代ぐらいの大人、50~60代ぐらいの老人もいることに気付く。

 

 

「オレンジアカデミーには年齢制限がないんだって。色んな地方の大人から子供まで幅広く通ってるらしいよ」

 

「へぇ……(それは良いな)」

 

 

あらゆる地方のあらゆる年代のトレーナーが通えるということは、普通の学校と違って触れ合う人の数や種類が多いということだ。そこで手に入る経験や交友関係の広さはどの学校よりも多いだろう。

 

 

「(……こっちの学園にも通ってみたかったな)」

 

 

その後もソウハ達はリコにテーブルシティを案内してもらった。テーブルシティには数多くの店があり都会に慣れてないロイは常に興奮した様子を見せていた。

ソウハはこれから行くリコの両親への第1印象を良くするため手土産を買っていた。

 

街を回り終え、今はベンチのある休憩所で休憩していた。

 

 

「楽しかった~~!!」

 

「ホンゲッ!」

 

「あぁ、この街はたくさんの見所があって面白かったよ。リコは良い所に住んでるな?」

 

「ミジュミジュ!」

 

「うん!(そっか、私にとっては普段と何も変わらない景色だったんだけど……ソウハやロイが喜んでる姿を見てたら、ちょっとくすぐったい)」

 

「やっぱ出ないな……」

 

 

ソウハ達がベンチで休んでいる間、フリードは依頼主でもあるリコの母親に電話をかけていた。だが、電話は繋がらないらしい。リコによれば母親は教師の仕事中は電話に出ないことも多い様だ。

 

 

「確か、リコのお父さんは絵本作家だったっけ?家で仕事をしてるんじゃないか?」

 

「うん。多分、家にいると思うよ」

 

「そっか、それなら取り合えず家に行ってみるか?」

 

「……よし!行くか!!」

 

「お!気合い入ってるなソウハ!」

 

「あぁ!いよいよ、リコのお父さんに合うんだ!気を引き締めていかないと、リコとの付き合いを許してもらえないからな!」

 

「ソウハ……/////」

 

「へへっ!良かったなリコ、頼もしい彼氏が出来て」

 

「うん!」

 

 

ソウハ達は立ち上がり、リコの実家へと向かった。

道中で手土産にと購入したケーキを狙ってパルデア地方のポケモンのグルトンが襲い掛かってきたが、テンブが難なく撃退した。

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

「あ!私の家が見えてきたよ!」

 

「おぉ~……あれがリコの家か」

 

「ミジュ……(でっか……)」

 

 

先頭を歩いていたリコの発言を聞き、視線を向けるとそこには、普通の一般家庭の家よりも一回りは大きい家が建っていた。周囲には広い庭を有しており、果物の木や家の裏側には遊具のような物まで確認できる。

 

 

「フリード達に護衛の依頼をするぐらいだから、お金持ちなのかと思ってたが……リコってひょっとしてお嬢様なのか?」

 

「そ、そんなこと!……ないと思うけど……」

 

 

リコの家に少し衝撃を受けていたとき、リコの家から真っ白い犬の姿をしたポケモンが飛び出し、リコへと向かってきた。

 

 

「ワン!ワンワン!!」

 

 

「あっ!パピモッチ、ただいま!!」

 

「ワン!」

 

「リコ、このポケモンは?」

 

「パピモッチって言うの、お父さんのポケモンなんだ!……フフッくすぐったいよ~」

 

「ワンワン!!」

 

 

パピモッチはリコの帰りが嬉しいのかリコの周囲をくるくると走って回り、頬を擦りつけていた。

 

 

「パルデアのポケモンか……」ピッ!(スマホロトムをかざす)

 

 

『パピモッチ:こいぬポケモン フェアリータイプ しっとりスベスベの触り心地。吐息に含まれている酵母で回りの物を発酵させる』

 

 

「ホゲッホゲッ!」

 

「!!ワンワン!!」

 

 

ホゲータがパピモッチに向かって挨拶をするとパピモッチは今度はホゲータに飛び付き、2匹は楽しそうにじゃれつき始めた。

 

 

「・・・・・」

 

「ん?」

 

 

ニャオハは、パピモッチとリコの様子を見るや少し後ずさり、どこか複雑な表情を浮かべていた。それに気付いたソウハはニャオハに話しかける。

 

 

「ニャオハ、リコとパピモッチは━━━━」

 

「ニャー……ニャオ……ニャオハ……(分かってるわよ……あの子はリコのポケモンじゃない……だからこんな気持ちを持つのは可笑しいってこと……)」

 

 

ニャオハはリコと戯れているパピモッチに嫉妬していた。

 

 

「…………久しぶりに会ったから、ちょっと舞い上がってるだけだ。……………リコのお父さんに挨拶する時、ニャオハもリコにきちんと話してごらん、俺が仲介になるからさ」

 

「……ニャ?(……本当?)」

 

「勿論」

 

「ニャ~オ……(ありがとう……)」

 

 

ソウハの説得によってニャオハが不機嫌そうな表情から笑顔を浮かべた。

 

 

「リコ?」

 

 

ソウハ達がそんなやり取りをしていると家の中からこちらを見ていた眼鏡をかけた男性が声をかけてくる。その男性はリコに気付くと、慌てて玄関へと回りドアを開け、満面の笑みを浮かべながら飛び出してくる。

 

 

「おかえり!!リコ!!」

 

「た、ただいま、お父さん」

 

「この人が……リコのお父さん……」

 

「ミージュ……」

 

「あぁ、どうも。お世話になりました、リコの父のアレックスです」

 

 

リコの父、アレックスは外に出たことで初めてソウハ達の存在に気付いたようで慌てて挨拶をしてくる。ソウハ達もそれに続く形で挨拶を行ったが

 

 

「ソウハです。こっちが相棒のミジュマルこと、テンブです」

 

「ミージュ!」

 

「……そうか、君がソウハ君か……君のことは娘からよく聞いているよ。学校ではリコがとてもお世話になったみたいだね。本当にありがとう」

 

「い、いえ……当然のことをしただけです」

 

「(なぁソウハ、あの人の視線が冷たいのは気のせいか?)」

 

 

アレックスはソウハに感謝を伝えている筈なのに、ソウハは何故か寒気を感じていた。

 

 

「さぁ皆さん……立ち話もなんですから、家の中へどうぞ」

 

 

どうやらこの寒気はソウハとテンブにしか感じ取れていないようで、リコ達は何事もないかのように普通の態度で家の中へと入っていった。

 

 

「……ソウハ君、君も中に入ってくれ。色々と話したいことがあるだろう?お互いにね」

 

「は、はい……そうですね」

 

 

ソウハもアレックスに促され、家の中に入っていった。

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

リコの家

 

 

「お邪魔します」

 

「わぁ~ウインディにギャロップだ!」

 

「ホンゲッ!」

 

 

家の中に入ると玄関入口には、ウインディとギャロップの絵が飾られていた。ロイはアレックスに許可を取ると、ポケモンの絵本を見にホゲータと共に書斎へと向かって行った。

 

現在リコの家には父親のアレックスとパピモッチしかおらず、母親のルッカは今、学園の課外授業で今日は帰らないという。それを聞いたリコは少しがっかりしながらも自分とソウハの関係を話すため

 

「……お父さん時間ある?話しておきたいことがあるの」

 

「そ、そうか……分かった、聞くよ」

 

「ありがとう!じゃあ、荷物置いてくるからちょっと待ってて!」

 

 

リコはニャオハとパピモッチを連れ、階段を上がって自室がある2階へと向かった。ソウハはアレックスに言われ、リビングに置かれたソファーに座りながらニャオハの様子を見ていた。家に入る前は、不機嫌そうであったニャオハだが、普通にリコに付いて行った所を見ると、大丈夫そうであった。

 

「あ、アレックスさん……こちら、ささやかではございますが宜しければお納めください」

 

緊張し、手土産を渡すことを忘れていたソウハはアレックスにコーヒー豆の入った袋を手渡す。

 

「これはこれは、ご丁寧にありがとう……」

 

「いえ………リコ……さんのお勧めで、アレックスさんがこの豆が好きだと伺いましたので……」

 

「……これは確かに私のお気に入りの豆だ。丁度切らしていたところだったから助かったよ、ありがとう」

 

それからアレックスはそのコーヒー豆を利用し、ソウハとフリードにコーヒーを入れた。

 

「ありがとうございます」

 

「……いただきます」

 

「そっちのミジュマル……テンブ君だったね。コーヒーは飲めるかい?」

 

「えぇ、大丈夫ですよ」

 

「ミージュ!」

 

ソウハとフリードはソファーで部屋に飾りられている絵を見ながら待っていると

 

「ごめんお待たせ!」

 

「あ、リコ!」

 

「お待たせしました、コーヒーです」

 

 

2階からリコが降りて来たのとほぼ同時にアレックスもコーヒーカップを持って戻って来た。するとリコは、そのまま自然な様子でソウハの隣へと座る。

 

 

「……………」

 

 

「ミー……ジュ……(おいやべぇぞ………ソウハ……)」

 

「(分かってるって!)」

 

 

ソウハはアレックスからビシビシと来ている視線を受けている。近くにいるテンブはひきつった顔でソウハに忠告するが、ソウハが座っているソファーにはフリードとリコも座っている。

 

ソウハは2人の間に座っている上にソファーはそれ程大きい訳ではないため距離も取れず、どうしようもない状況であった。

 

そんな状態からアレックスは話し出した

 

「それで………リコ、話と言うのは?」

 

「うん………実は私………「リコ」……ソウハ?」

 

「やっぱり最初は俺から話をさせてくれ」

 

ソウハは立ち上がり、アレックスの目を見て話し出す。

 

「アレックスさん。改めまして、現在リコさんとお付き合いしております、ソウハです。此度は私とリコさんの交際を許して頂きたく挨拶に参りました。どうか、私達の交際を認めて頂けないでしょうか?」

 

そう言い、ソウハはアレックスに向かって頭を下げる。

 

「…………………」

 

アレックスは怒っているようにも見える表情でソウハを見ていた。ソウハとアレックス、2人から放たれている空気にリコやフリード、ニャオハは喋ることも出来ず、ただじっと様子を見ていた。

 

それから両者の間に暫し無言が続いたが、沈黙を打ち破ったのはアレックスであった。

 

「………ソウハ君、君に聞きたいことがある。頭を上げてくれないか?」

 

「………何でしょうか?」

 

「君はリコのどこが好きになったんだい?」

 

「へぁっ!?//////」

 

思ってもみないリコは驚き、一瞬にして頬を赤らめさせる。

 

「ちょっ!?お父さん何を!?/////////」

 

「全てです。満開のキマワリのような笑顔、花のように優しい心、いつも一生懸命で何事にも全力で取り組む姿勢、何よりも………一緒にいるととっても楽しいんです」

 

「ッ~~ッ~~////////」

 

「だから私は、この人と一緒に人生を歩みたい……ずっと傍にいたいと思ったんです」

 

「ソッソソソ、ソソッソウハ!?////////」

 

「私は、どんなことが起ころうともリコさんを守り抜くと誓います。どうか、私達の交際を許していただけないでしょうか!!お願いします!!」

 

そう言い放つとソウハは椅子から立ち上がり、頭を思いっきり下げた。

 

するとアレックスは話し始める。

 

「ソウハ君。私は君がポケモンリーグの最年少優勝者であることを知っている。リコから学園で初めて出来た友達のことを電話で聞いた時、どこかで聞いた名前かと思って調べてみたら……驚いたよ。まさかそんな有名人がリコの友達になっていたとはね……」

 

「……………」

 

「君は『未来のチャンピオン』とも呼ばれている。そんな有名人である君は、どんな人物なのか知りたかった……本当にリコを任せても良い人物なのか」

 

「(お父さん………)」

 

リコは、娘の自分でさえ見たことのない父親の真剣な表情に驚いていた。

 

そんな中、ソウハはアレックスからの鋭い眼光からも眼を逸らさずに話を続ける。

 

「君のリコに対する想いは……口先だけのものではない。こうして対面してみて、しっかりと心の底からリコのことを想っての言葉だと分かったよ」

 

「ッ!!それじゃあ!!」

 

アレックスは椅子から立ち上がり、立っているソウハの正面まで移動してきた。

 

 

「あぁ………リコ、ソウハ君、君達の交際を認めるよ」

 

「「!!!」」

 

「お父さん!」

 

「アレックスさん!」

 

「ソウハ君、娘をよろしく頼む」

 

今度はアレックスがソウハに向かって頭を下げた。

 

「ッ!!はい!!ありがとうございます!!」

 

こうして2人は、アレックスから交際の許可を貰うことが出来た。

 

その後、リコはソウハやニャオハ、フリード達ライジングボルテッカーズの皆と出会い、一緒に飛行船で生活をしながら決意したことをアレックスに話した。

 

学園からここまでの旅のことを、そして自身の祖母の言葉を理解出来たことを包み隠さず話し出した。

 

話し終わると、今度はアレックスが微笑みを浮かべる。

 

「……リコの冒険への憧れは、おばあちゃん譲りだな」

 

「それじゃあ……」

 

「あぁ、色んな場所を冒険して世界を見ておいで。お父さんはここでずっと、リコが帰ってくるのを待ってるよ」

 

「お父さん、ありがとう!!」

 

「ニャ~!!」

 

「ニャオハ!!」

 

 

ニャオハは笑顔を浮かべながらリコに飛び付く。

 

 

「ニャオハもリコの願いが叶って喜んでるぞ」

 

「ニャーニャー!!」

 

「ほんと!?ニャオハ、ありがとう!!」

 

「ニャオハ!!」

 

 

リコもニャオハを優しく抱きしめ返した。

 

 

「フリードさん、ソウハ君………改めて娘の事をよろしくお願いします」

 

「えぇ、任せてください。うちの船には一流の料理人とドクターがいます。栄養面でも健康面でもしっかりサポート出来ます。責任を持って預かりますよ」

 

 

こうして、リコの旅の許可も貰うことが出来た。それからソウハ達は書斎から戻ってきたロイとホゲータも加わり、今までにあった冒険の話やアレックスの仕事の話、リコの小さい頃の話等で盛り上がった。

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

リコの部屋

 

 

話を終え、ソウハとリコはアレックスの提案で今夜はこの家に2人で泊まって行くこととなった。フリードとロイも誘われたが、2人に気を使ってかブレイブアサギ号に一旦戻り、明日の朝もう一度迎えに来るということであった。

 

 

「なぁ、本当にここで寝ても良いのか?」

 

「良いって言ってるでしょ?お父さんもソウハの事を信用してるって言ってたんだから」

 

「だけど流石に男女が一緒の部屋に寝るのは、少し早い気もするんだが」

 

 

リコの部屋にはソウハが寝るための布団が敷かれていた。なんとソウハはリコの部屋で寝ることを2人に許可されていたのだ。流石にソウハは違う所で寝ると断った。だが、リコはともかくアレックスは恋人同士になったからもっと仲を深めたらどうかと積極的に進めてきていた。

 

 

「ミージュ、ミジュ(ソウハ、もう諦めなって)」

 

「ニャオハ、ニャーオハッ(ポケモンセンターの時と同じ、リコに何かしようものなら私がひっかいてやるから)」

 

「テンブ、ニャオハ……ハアッ、そうだな、そうしてくれ」

 

 

ソウハは諦めたように敷かれた布団の上に寝っ転がった。

 

 

「結局おばあちゃんの部屋には、手がかりになりそうな物は無かったね」

 

「そうだな……」

 

 

フリード達が帰った後、ソウハとリコは祖母の部屋を調査した。だが、ペンダントに関係するような物は何一つ無く、何も分からないままに終わってしまった。

 

リコはペンダントを眺めながら呟く

 

 

「一体このペンダントは、何なんだろうね」

 

「ニャ~?」

 

「さぁな……だけど、俺はそのペンダントには感謝しているんだ」

 

「えっ?」

 

「ちょっと不謹慎かもしれないが、そのペンダントがあったからこそ、こうして今もリコやロイ、皆と冒険が出来てるんだなぁ~って思っててさ。まぁエクスプローラーズっていう奴らに追われるはめにもなったけど、それでもこうしてリコと気持ちを通じ合わせて付き合うことが出来たから、俺はそのペンダント……いや、ポケモンに感謝しているんだ」

 

「ソウハ……(確かに、もしこれがなかったらライジングボルテッカーズにも入れなかったかもしれないし、ソウハとも……付き合えなかったかもしれない)」

 

 

リコは改めて思う。このペンダントによって危険なこともあったが、楽しいことも沢山あった。

 

 

「(ありがとう)」

 

 

リコはペンダントを胸の中で優しく抱きしめ、その様子をソウハは笑みを浮かべる。

 

 

「なぁリコ」

 

「なに?」

 

「俺は改めて誓うよ、どんな危険からも君を守ってみせる」

 

「ッッ!!//////////」

 

 

ソウハはリコに向かって片膝を突き、騎士が姫に跪くようにして言い放った。その姿にリコは、自分が姫のようになったかのような気分となった。

 

「(ソウハ、カッコ良すぎ!!//////)」

 

そんなこんなで夜は過ぎて行き、結局2人が寝付いたのは深夜0時頃であった。

 

 




リコの部屋

端っこにて

「(なぁニャオハ、アイツらに『ハイドロポンプ』ぶちまけて良いかな?)」

「ニャニャ、ニャオハ(やめてあげて、ここはリコの部屋なんだから)」

「(だけどなぁ……あの2人見てると、胸焼けしそうだ)」

「ニャー(さっさと寝ましょう)」
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