ポケットモンスター ~少年が進む道はキズナによって切り開かれる~ 作:Kod
レックウザライジング終わっても、リコ達の冒険が終わらなくて良かったです。メガボルテージも超楽しみです。
今回はソウハのマーシャドーについて最後に記載しております。それでは、どうぞ!
ブレイブアサギ号
ソウハの部屋
ハッコウシティでのナンジャモとのバトルを終え、リコの祖母が居るというガラル地方に向けて出発したソウハ達ライジングボルテッカーズ一行。現在ブレイブアサギ号は空の上にいる。各々が自分の時間を過ごしている中、ソウハは自分の部屋のベッドの上で目を瞑り、座禅を組んでいた
「………………」
「…………ロメ」
「…………ティニ」
座禅を組んでいるソウハの前方には、ビクティニとメロエッタがいた。2体はお互い向かい合うようにして目を瞑り、座禅を組んでいる。第三者から見れば精神修行を行っているように見えるが、今ビクティニとメロエッタは心の中、いわゆる心象世界にてバトルを行っていた。ブレイブアサギ号のバトルフィールドを使用すれば良いではないかと思えるが、ソウハのポケモン達が本気で戦うには狭すぎた。飛行船に攻撃が当たらないようにバリア機能も搭載されているが、ソウハのポケモン達の本気の攻撃を受け止められる程の耐久力はないのだ。バトルをするためだけに飛行船を地上に降ろすのも忍びないため、こうやって心象世界でバトルを行っていた。バトルと言ってもソウハは指示を出さず、2体のバトルの様子を見ているだけ。2体は指示なしで戦っていた
「………」
「………」
「そこまで!」
「「ッ!!」」
ソウハの掛け声に、ビクティニとメロエッタは閉じていた目をパッと開ける。2体は少し汗をかき、息もあがっていた。ソウハはタオルとおいしい水を取り出し、2体にあげる
「ビクティニ、メロエッタ、ナイスファイトだったぞ」
「ティニ!(ありがとうソウハ!)」
「メロッタ(ありがとう、いただきます)」
タオルで汗を拭き、おいしい水で喉を潤す
「ティニティニ(今回は僕の勝ちだね、メロエッタ)」
「ロッタロッタ(そうね、素直に負けは認めるわ)」
「だけど、メロエッタも良い動きだったぞ。特に『つるぎのまい』と『インファイト』を併用しながら攻撃してたのは驚いたぞ。目が飛び出しそうになった」
「メロエッタ!ロメッタ!(でしょでしょ!実はこの前思いついて、練習してたの!)」
「クッティ~(アレは僕もひやっとさせられたよ~)」
「ビクティニはよく対処しながら反撃出来たな、流石だ」
「ビックティニ(えへへ~)」
「今回のバトルはビクティニの勝ちだったけど、お前達が現実でキズナ変化を使っていれば、勝敗は分からなかった」
「ロメッタ(たしかに、心象世界では使えないもんね)」
「ティーニティーニ(心象世界でのバトルは周囲に何の被害も与えないから便利だけど、本気が上手く出せないのがもどかしいよね)」
「ロメー?(そう言えば、ピカチュウ久しぶりにナルカミになったのよね?)」
「あぁ、バズるバトルをして欲しいって頼みだったからな。あの姿は全世界に配信されたよ」
「ビ~クティ?(キズナ変化を撮らせちゃって大丈夫だったの?)」
ビクティニは座禅を組んでいた場所から、フワフワと飛び、ソウハの頭の上にちょこんと乗る。そんなビクティニをソウハは優しく撫でる
「良いんだ。ずっと隠していてもいつかはバレるもんだと思ってるしな。それにアララギ博士をはじめとした色んな地方のポケモン博士にはこの事を伝えてるし」
「ロメッタ?メロエッタ?(エクスプローラーズはどうするの?ソウハもこのニュース見たでしょ?)」
メロエッタはソウハの右肩に乗りながら、スマホロトムを操作し、ニュース画面を見せる。画面には昨夜、ポケモン警察署が何者かに襲撃され、留置所から1人脱走者が出たということだった
「ティニティーニ(絶対にエクスプローラーズの仕業だよね、ソウハが捕まえたあの男を脱獄させるために)」
「メッタ、ロメロメ(間違いないわ、脱獄したエクスプローラーズの男は指名手配されてるけど、見つかる可能性は低いわよね)」
「そうだな………」
エクスプローラーズは大きな組織。隠れ家やアジト、人員などはいくらでもいるため、人1人を隠しておくことなど容易いだろう
「アイツは顔が割れているから、表に出てきて派手に動くことは出来ないと思うが………変わらず警戒しておくことに越したことはないだろ」
ソウハの言葉に2体ともコクりと頷いた
「よし、気分転換に散歩にでも行くか」
「ティニ!」
「ロメッタ!」
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ランドウの釣り場
ソウハとビクティニ、メロエッタは気分転換に外の風に当たりながらデッキを散歩していた。散歩の途中、ランドウがいつも釣りを行っている所の近くまで来ると、何やら騒がしい声が聞こえて来た
「(なんだ?)」
「ロメッタ?(この声、ホゲータと……カイデンだったかしら?)」
声がする方に行くとメロエッタの予想通り、そこにいたのはホゲータと、この前ピクニックの時にロイが出会った飛べないカイデンであった。カイデンはあの後、ロイが立てた作戦で何とか飛べるようになったらしく、カイデンはロイと一緒に来たがったため群れには戻らず、ロイの2体目のポケモンとしてゲットされたらしい
「(ロイのホゲータとカイデン、喧嘩してるな)」
「あ、ソウハ~!!」
「ホゲータとカイデンもいる!!お~い!!」
向こうからロイとニャオハを抱えているリコが駆け寄ってきた
「あれ?ホゲータとカイデン、喧嘩?」
「ホゲータ、カイデン!ストップストップ!!」
「………おいホゲータ、カイデン………止めろ!!」
「ホゲッ!?」
「カイッ!?」
ソウハは2体に大声で一喝し、あまりの迫力に驚いた2体は喧嘩を止める
「それで、何があったんだ?」
静まり返ったのを見て、ソウハはホゲータとカイデンに何故喧嘩をしていたのかを尋ねる。2体は「ホゲッホゲッ!」「カイッカイッ!」と言いながら起こったことを喋り出す
「なるほど、カイデンはここで日向ぼっこをしていた。だけどそこにホゲータがやって来て自分の隣に居座ったから日陰が出来てしまって距離を取った。だけどまたホゲータが近付いて来た。それが何度も続いて喧嘩になったみたいだな」
「ホゲータ、どうしてそんなことしたんだよ?」
「ホゲッ!ホゲホゲ!!」
「どうやらホゲータは、新しく仲間になったカイデンと仲を深めたくて近付いたみたいだぞ」
「何だ、そうだったんだ」
「カーイ!カイカイ!」
「ホンゲ~!」
ホゲータに悪気はないようだが、カイデンにとっては鬱陶しいみたいだ。顔に怒りのマークが浮かんでいる。そのままカイデンはホゲータの頭に乗り、嘴でつつき始めた。ロイはカイデンに止めるように間に入るが怒りは収まらないようであった。そんな時、向こうからマードックの声が聞こえてきた
「お~い皆!おやつの時間だぞ~!!」
「あっおやつだって!ほら、行こう行こう!」
「ホンゲ!!」
「…………カーイ」
おやつを食べにロイはホゲータとカイデンを連れていく。喧嘩は一旦おさまったが、カイデンの表情はあまり嬉しそうではなかった
ウィングデッキにてマードックが用意してくれたおやつをポケモン達が美味しそうに食べているが、ここでもホゲータはカイデンと一緒に食べようとしたのか、自分の皿を持ってカイデンの隣に来る。カイデンは離れるがホゲータはしつこく来たため、またもや同じように喧嘩が始まりロイが必死に仲裁するという状況になった
「はぁ……どうしよう……」
「やっぱり、カイデンはホゲータのこと苦手なのかな?」
「ニャ?」
「…………」
「ねぇソウハ、何か良い方法ないかな?」
「………方法ならあるぞ、しかもすぐ近くにある」
「えっ!?本当、なに!?」
「バトルだよ、バトル」
「バ、バトル?」
「そっ………今バトルフィールドでフリードがリザードンとキャップのトレーニングやってるみたいだから、タッグバトルを申し込んでみたらどうだ?バトルをすれば自然と協力する機会が出てくるし、キズナも深められる筈」
「そうか!その手があった!僕ホゲータとカイデンを連れて行ってみるよ、ありがとうソウハ!」
ロイは本当にカイデンを呼びに、走っていった
「俺達も、バトルフィールドに行ってみるか」
「う、うん……ね、ねぇソウハ……/////」
「ん?」
「手、繋いでも良いかな?/////」
「あ……あぁ、良いぞ/////」
リコとソウハは少しオドオドしながらも、互いの手を繋いだ。リコは自分から手を開き、ソウハの指と指の間に滑り込ませる。所謂恋人繋ぎというものだ。ソウハはびくっとしたが、優しく握り返し、2人はバトルフィールドの方へと歩いていった
「クティ……(完全に僕達空気だったね……)」
「ロメッタ(あぁ言うのが、バカップルっていうのね)」
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バトルフィールド
「ピッカ!」
「グォ!!」
「いいぞ!キャップ、リザードン!」
そこでは、キャップとリザードンがバトルを行っていた。フリードはフィールドの外から2体の様子を見ている。運動不足解消やストレス発散のために時々バトルを行ってはいるが、最近は行う頻度が多くなりつつあった。特にキャップのやる気は凄まじいものであった。その理由は言わずもがな、ソウハが原因だった。リコとロイの特訓時にバトルしてから、キャップは空いた時間を使ってトレーニングを自ら行っていた。いつかまたバトルする時にリベンジするため、鍛えていた………その時に見たのが、あのナンジャモとのライブバトル、そして『キズナ変化』により姿が変わったピカチュウだった
あのバトルを見て、キャップは思った。あのときは本気のほの字も出さずにバトルをしていたのだと。負けたくないという対抗心が燃え、キャップはこれまで日課としていたトレーニング量を増やし、ひたすら強くなろうとしていた。フリードもキャップの気持ちを汲み取り、体調に支障をきたないようにしてキャップのトレーニングを見ていた
「あ、いた!お~い、フリード!」
「ロイ、どうかしたか?」
「実は、頼みがあるんだ!」
ロイは事情を説明し、ソウハのアドバイス通りにフリードにタッグバトルを申し込んだ
「なるほどな……」
「そういうことだから、フリードお願い!」
「あぁこっちは良いぜ。だけど、ちょっとルールを変えようか」
「変えるって何を?」
「な~に単純なことだ。ロイはホゲータとカイデン、俺はキャップだけで戦う」
「えっ、良いのフリード?」
「あぁ、キャップも良いよな?」
「ピカッ!」
「よーし!この前のリベンジだ!ホゲータ、カイデン!」
「ホゲ~!(やってやる~!)」
「カイ?(リベンジ?)」
こうして、フリードはキャップ、ロイはホゲータとカイデンの2対1でのバトルが始まった。フィールドの外にはリコとソウハがおり、様子を見ている
「先行は譲るぞロイ」
「じゃあ遠慮なく!ホゲータ『ひのこ』!」
「ホォォンゲー!」
キャップに向かって『ひのこ』が放たれたが、キャップはサイドステップで右に避ける
「カイデン『さわぐ』!」
「カァァァァァ!!!」
カイデンは低空飛行でキャップに向かって口からうるさい『さわぐ』を放出した。キャップは思わず耳を塞いだが、バックステップで放出範囲から出る。するとカイデンはキャップに向かって電気を帯びた翼をぶつけようとしてくる
「カァァイッ!」
「ピッ!」(ジャンプして避ける)
「今の技……ロトム教えて!」
「ピピッ!『スパーク』です」
「『スパーク』……よし、カイデンもう一回『スパーク』!ホゲータは『たいあたり』!」
「ホンゲッゲッ!」
「カァァ!!」
ホゲータとカイデンは『たいあたり』と『スパーク』を連発し、キャップに当てようとするが、キャップはそれを悉く避けていく
「ホゲータとカイデン、少しずつだが息が合ってきたな」
「ロメッ……(ほんとね)」
「クッティ……(良い感じになってきた……)」
「さっきまで喧嘩してたのに……」
リコはホゲータとカイデンがいつの間にか一緒に戦っていることに、少し驚く
そう思っていると、ホゲータとカイデンはキャップを挟み撃ちにしていた。ロイはチャンスだと思い、素早く指示を出す
「そこだ!『スパーク』と『たいあたり』!!」
「ホゲーー!!」
「カイーーー!!」
2体がキャップに向かってそれぞれ技を当てようと迫るが
「ピカッ!」ニヤッ
キャップは迫ってくる2体を交互に見てニヤリと笑うと
「チュ!」
「「ホゲホゲホゲッ!!?(カァカァァカァ!!?)」」
大きくジャンプして躱した。ホゲータとカイデンはお互いにぶつかり合い、ダメージを受けて倒れてしまった
「あちゃ~……」
「ニャオハッ(痛そう)」
「惜しかったな」
2体は起き上がると、お互いの技が当たったことによってまたもや喧嘩が起こってしまった。カイデンはホゲータに乗り、口ばしでつついている。ロイは慌てて2体の間に立ち喧嘩の仲裁をするが2体は落ち着いてくれない
「ホンゲッ!(怒)」
「カァイッ!(怒)」
「やめやめ!もう~さっきまで一緒にバトルしてたじゃん!」
「ロイも大変だな」
「ビックティ……(もうちょっとお互いを思いやれば良いのに……)」
その時、フリードのスマホロトムが鳴った
ロトロトロト……ロトロトロト……
『フリード!』
「どうした、ドット?」
『2キロ先に乱気流。広範囲だから回避は多分無理、備えた方が良いと思う』
「分かった」
「乱気流だって?」
「あぁ、俺は他の皆に知らせて来る。ソウハ達は中に入って船のポケモン達を落ち着かせてやってくれ」
「分かった」
「了解」
「ロイ達も、早く中に入れよ!」
「う、うん!分かった!」
フリードはスマホロトムのグループチャットを使い、オリオ達に乱気流のことを知らせる。ソウハとリコはデッキに残っているポケモンがいないか確認し、飛行船の中へと入る。ソウハとリコは、モリーと合流し、船のポケモン達を落ち着かせている
「大丈夫……皆、落ち着いて」
「大丈夫、すぐに乱気流から抜け出すから」
「ホゲータ達来ないけど、まさかまだ外に居るんじゃないだろうね」
「……私、見てきます!」
「ニャオハ!」
「俺も行く。ビクティニとメロエッタも」
「ビック!(分かった!)」
「ロメッ(早く行きましょう)」
中々来ないロイ達を心配し、リコとソウハはデッキに様子を見に行く。案の定、ロイ達はまだバトルフィールドにいた。今やっと、ホゲータとカイデンが落ち着いてくれたのだ
「はぁっ……一緒のチームでバトルしたら仲良くなれると思ったんだけどな。しっかし強すぎるでしょキャップ……まさか1発も当たらないだなんて」
ロイが愚痴を言っていると、だんだんと強い風が吹いてきて、流石にヤバいと思いロイはホゲータとカイデンに急いで中に入ろうと言う
「早く中へ入ろう!」
「ホゲッ!」
「カイッ!」
ロイ達は1番近い展望室の方に入ろうと階段を上ろうとする。その時、一際強い突風が吹き、カイデンが吹き飛ばされてしまった
「あっ!!」
「カカッーー!!?」
「カイデン!?」
カイデンは何とか翼の角度を調節し、更に上のデッキのところにしがみついた。ロイはホゲータを風が当たらない所に降ろすと自身の帽子を被せ、カイデンの元へと走る
「カッカッッッカッ~~」
カイデンは手すりを嘴で咥えて飛ばされないようにしている。ロイは強い風を受けながらも何とかカイデンの元にたどり着き、両手で抱える
「カイデン!!良かった飛ばされなくて……」
そこに様子を見に来たリコとソウハ、ニャオハ、メロエッタ、ビクティニがやってきた
「ロイ!!」
「ロイ!中に入って早く!!」
「ニャー!!」
「(ん?あれって………)」
「ッ!?カイデン?」
ソウハとロイは、カイデンの両翼が光輝いていることに気付く
「ホンゲッー!(危ない!)」
「ッ!!」
ホゲータが突然叫んだ。ロイとカイデンがいる場所に大きめの枝が風によって飛んで来た
「危ない!」
ビクティニとメロエッタは技を出して破壊しようとしていたが、ソウハはスッと手をかざし止めた。2体はなぜ?と言う顔をしたが、ソウハは見てろと言う
「カッ!!」
「カイデン!?」
「カァァーーー!!!」
カイデンはロイの腕の中から飛び立ち、『スパーク』を出しながら枝へと突っ込んだ。その『スパーク』はさっきキャップとのバトルで見せたものよりも明らかに威力も速さも上がっており、枝を木っ端微塵に破壊した
「す、すげぇ……」
「ホゲー……」
「ロイ!急げ!」
「う、うん!」
カイデンはロイの元に戻り、全員が飛行船の中へと入って行った
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その後、船は特に支障をきたすことなく乱気流を過ぎ、穏やかな空へと戻った
そんな中、ロイはさっきのカイデンの『スパーク』を使えばキャップとのバトルに勝てる、そう確信した。だが、起こすにはバトル中に強い風を発生させなければならないため、どうするかと思い悩む
「う~んどうすれば……」
「ね、ねぇ、ソウハ。ロイはホゲータとカイデンに仲良くなって欲しいんだよね?何だか目的が違ってる気が……」
「ニャッ~……」
「まぁ……さっきみたいにバトルすれば自然と仲も良くなるだろう」
「ロメッ」
「ティニ」
「ソウハ、何か良いアイディア無い?」
「そうだな……図鑑によればカイデンは元々飛ぶことで翼に風を受けて電気を作るポケモン。だけどこのカイデンは平均的な個体より小さいし、飛ぶのもあまり得意じゃないからな……」
さっきのバトルでカイデンは走ることで翼に風を受け、『スパーク』を発生させていた
「走っただけの風じゃあ威力の高い『スパーク』は出せないからなぁ……」
「でもでも!こいつの『スパーク』はバトルに勝てるだけの威力があるんだって!!絶対にさ!!」
「ホゲッ~」
「カァ~」
「ロイ……」
「………例えばだが、高い所から飛び降りれば一瞬強い風を受けられるんじゃないか?」
「高い所から……うん!それならいけるかも!ありがとうソウハ!」
ロイはホゲータとカイデンを連れて再びバトルフィールドへ向かった
「大丈夫かな………」
「まぁ、暫く様子見だな」
「私達これからどうしようか?」
「そうだな……リコさえ良ければもうちょっと一緒に居ても良いか?」
「ソウハ!……うん!私も!」
それからソウハとリコは、夕食の時間まで一緒に飛行船の中を散歩したり、部屋の中でソウハの冒険の話をしたりして楽しい時間を過ごした。なお、ニャオハとビクティニとメロエッタは2人に気を遣い、ウィングデッキで気持ち良く日向ぼっこをした
「ニャ~(気持ち良い~)」
「ティニ~(お日様の光、暖かいね)」
「ロメッタ(ほんとね)」
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夕方
ソウハ達はミーティングルームで夕食を食べ終えていた。だがロイやホゲータ達は夕食の時間にも来ず、未だにバトルフィールドで特訓を行っているようであった
「ロイ、来なかったね」
「まだ特訓してんじゃないの?」
「珍しいな……飯の時間になったら誰よりも1番に来るのに」
「スープも冷めちまったぞ」
「まぁまぁ、それほどやる気になっているんだから」
「ソウハ、ロイにご飯を届けに行こうよ」
「そうだな、特訓の様子も気になるし」
「(特訓ってなんだ?)」
「(あぁ、テンブは今日ボールの中でずっと寝てたんだっけか)」
テンブは今日ほぼ1日、ボールの中で寝ていて知らなかったため、ソウハはテレパシーで説明する
「(へぇ~、キャップに勝つための特訓ね……)」
「(あぁ……何か懐かしいなって思わないか?俺達もジムリーダーに勝てるように、食事も忘れて無我夢中で特訓してた……)」
「(へへっ!そうだな、それで腹が鳴るまで時間も忘れちまってた)」
ソウハとテンブは、まだ新米トレーナーとしてイッシュ地方のジムを巡り、ジムリーダーに勝つために時間も気にせずバトル特訓をしていたことを思い出していた
それからソウハとリコは、ロイの分のご飯を盆皿に乗せると、ロイ達のいるバトルフィールドに向かうことにした。そして、エレベーターに乗りながらソウハとテンブは、まだ新米トレーナーとしてイッシュ地方のジムを巡り、ジムリーダーに勝つために時間も気にせずバトル特訓をしていたことを思い出していた
バトルフィールドにやって来ると、そこには屍のように倒れているロイ達の姿があった
「はぁっ…はぁっ…はぁっ…」
「ホー……ゲー……」
「カッ……カッカ……」
「おいロイ、大丈夫か?」
「ミージュ?」
「サンドイッチ持ってきたよ!」
「ニャッ!」
「サンドイッチ!?サンキュー!!」
リコはサンドイッチが乗っている皿をロイに渡すと、ロイはサンドイッチを食べ始め、ホゲータとカイデンにもサンドイッチを食べさせた
「特訓は順調か?」
「うん!明日までには完成すると思う!」
「どんな特訓をしてるの?」
「それは秘密、明日の秘密にしててよ!」
リコはどんな特訓をしているのか尋ねるが、明日の楽しみということで教えてはくれなかった。仕方なくリコとソウハは船の中に戻る
「秘密特訓……隠さなくたって良いのに」
「明日には見れるんだから、ロイの言うように楽しみにしておけば良いさ」
そう言いながらソウハとリコはエレベーターに乗り、それぞれの部屋に戻ろうとした時
「ね、ねぇソウハ!//////」
「ん?」
「そ、その………私達カップルになったからさ、夜寝る前……その………キスしても良いかな?/////」
リコはニャオハを両腕で抱き締めながらもじもじとしている。頬は赤く染まり、その愛らしい仕草と言動にソウハは心打たれる
「(俺の彼女可愛すぎだろ!)……あ、あぁ勿論!リコさえよければ!///////」
「本当!!ありがとう!!/////」
ソウハとリコは自分達以外誰もいないエレベーターの中にて、優しくキスを交わした
「ニャ~(まぁ、私達もいるんだけどね)」
「(シーッ!静かに!)」
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翌朝
ロイとホゲータとカイデンは、操舵室にいるフリードとキャップの元に向かい、キャップにバトルを申し込んだ
「キャップ!もう1回バトルお願いします!!」
「ホンゲェーー!」
「カァーーー!」
「ピカッ?」
ロイ達がキャップにバトルを挑むと、キャップもバトルすることに了承してくれた。ソウハ達も昨日のロイの特訓の成果が気になり、ロイとフリードのバトルを観戦するためにバトルフィールドにやって来た
「さぁーて、何を見せてくれるんだ?」
「ピーカッ」
「ホゲータ!カイデン!いくよ!」
「ホーーッ!」
「カーーッ!」
ポケモンバトルが始まると、ロイの合図でカイデンはホゲータの頭の上に乗っかり、更にホゲータがカイデンを乗せたままロイの頭の上に乗っかり、同じポーズをとった
「……なんだ、あれ?」
「えっ、なに?ロイもバトルするの?」
「ソウハ……あれって?」
「特訓の成果だと思う……多分」
「ミジュジュ(組体操かよ)」
ソウハ達も、バトル相手のキャップも何それ?という顔をしている
「ロイ!」
「ホゲッ!(ホゲータ!)」
「カイ!(カイデン!)」
「「「『スペシャルアタック』だ!((『スペシャルアタック』だ!))」」」
「………なんて?」
「……聞き取れなかった」
「『スペシャルアタック』だってさ」
「なに……それ?」
「メチャクチャだ……」
「クワ~ッ………」
展望室から見ていたドットとクワッスも思わずそう呟く
「ピーカッ!(よく分からんが、かかってこい!)」
キャップは構えをとる。ロイは身体を傾けさせながら、上に乗っているホゲータとカイデンを━━━━━
「いっけぇ!!」
━━━━━━思いっきり投げ飛ばした
「投げた……」
「ミジュ(投げたな)」
「ホゲータ!下に向かって連続で『ひのこ』!!」
「ホーゲッ、ゲッ、ゲッ、ゲッ」
上に投げ飛ばされたホゲータは下に向かって『ひのこ』を連続で放ち、更に上昇していく
「飛べ!カイデン!」
「カッ、カーイ!!」
ロイの指示でカイデンはホゲータの頭から高くジャンプした。そして、ホゲータはバトルフィールドに着地する
「ホゲータ連続で『ひのこ』だ!!」
「ホーッ、ゲッゲッゲッ!」
ホゲータは着地後、キャップに向かって『ひのこ』を連続して放つ。キャップはジャンプして『ひのこ』を躱したが
「今だカイデン!!『スパーク』!!」
「カーイッ!!」
「なるほど。あぁやってカイデンを高い所まで飛ばせれば、翼に風が沢山当たって電気を作れる」
「そっか!ロイ凄い!」
「ニャッ!」
「ミージュ(しかも、当てやすくするためにキャップを上手く空中に誘導したな)」
カイデンはキャップに向かって『スパーク』を纏い急降下してくる。バトルを見ている全員がどうなるか固唾を飲んでいる中、キャップはカイデンに向かって『かみなりパンチ』で迎え撃つ
「ピカピカチューピッ!!」
「カァーーーイッ!」
『スパーク』と『かみなりパンチ』がぶつかり合い相殺される。その衝撃でカイデンとキャップはお互い吹っ飛ぶ。キャップの帽子も後ろに飛んでいってしまった
「ホゲータ『たいあたり』だ!!」
「ホォーーゲッ!!」
ホゲータは落ちてくるキャップにジャンプして『たいあたり』をしようとする。空中では逃げ場がないためキャップに『たいあたり』が命中する、そう思われた時だった
「ピッカァ!」フワッ
「………ホゲッ!?」
「えっ……」
「えっ?」
「んっ?」
キャップは自分の尻尾を上下に動かすと、その瞬間、フワッと空に浮かんだ。ロイとリコとソウハには、まるでキャップが空を飛んでホゲータの攻撃を回避したかのように見えた
「ホゲホゲホゲ!?………ホッ、ゲッ……」
「カァ………カァッ……」
そして、ホゲータとカイデンは地面に落ちて戦闘不能となってしまった
「ホゲッ~……」
「カー……」
「ホゲータ、カイデン……これでもダメか……」
ロイはあれだけ特訓しても負けてしまったことにがっかりしてしまう。フリードは飛んでしまったキャップの帽子を拾い、ロイの方に近寄る
「お疲れさん」
「ピカチュウ!」
「惜しかったな、ロイ」
「頑張ったじゃないか!」
「悪くない作戦だったよ!」
「(何か……凄かった……)……ロイ、ナイスファイト!」
「ニャハッー!!」
「ロイもまた少し、トレーナーとして成長出来たな」
「ミジュ!」
「みんな……ありがとう!」
バトルはキャップの勝利で終わったが、ホゲータとカイデンは仲を深めることが出来た
「負けちゃったけど……また特訓して挑戦しよう!」
「ホゲッ!」
「カァイ!」
「ホッホッホッホ~ゲッ♪」
「ホッゲホッゲホッゲ~♪」
ランドウの釣り場にてホゲータとロイは歌い出す。それを見ていたカイデンも
「………カァァカァァカァァ~♪」
「ホッホッホッホ~ゲ~♪」
「ホッゲホッゲホッゲッゲ~♪」
ロイ達は仲良く、笑みを浮かべ、歌を歌っていた
その様子をソウハとリコは、遠くから微笑んで見ていた
「いつの間にかホゲータとカイデン仲良しになってる……」
「ニャオハ」
「良かったな、ロイ」
「ミ~ジュ」
「仲間が増えるのも、いいかも」
「じゃあリコも、そろそろ新しい仲間をゲットしないとな」
「うん……ねぇソウハ、気になったんだけど、さっきのバトルでホゲータがキャップの『たいあたり』を躱した時、キャップが空を飛んだように見えたの」
「……やっぱ、リコにもそう見えたか」
「ソウハも?」
「あぁ、どうやらキャップにはまだ秘密があるみたいだな」
「秘密……?」
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バトルフィールド
そこでは、キャップがトレーニングを行っていた。ひたすら『ボルテッカー』を繰り返しながらフィールドを駆け回り、時々『かみなりパンチ』を撃っている。それを見ているフリードとリザードン
「キャップの帽子を飛ばすとは……ロイ達も成長しているな」
「グォー」
「ピカッ」
「キャップ、一瞬本気になったんじゃないか?」
「………ピカピカッ!」
チュドォーーーン!!
『ボルテッカー』の勢いを利用し、『かみなりパンチ』を放ったことで電撃が空へと轟く
「………ピカッ」
「準備は整ったか?」
「ピカチュウ!」
フリードに向かって、キャップはグーサインを出す
「よし!じゃあ明日
ソウハにバトルを申し込むか!」
「ピカッチュー!!」
マーシャドー
ゴースト・かくとうタイプ
特性:まけんき
《敵から能力を下げられた時、攻撃が2段階上がる》
技:シャドースチール インファイト はどうだん
れいとうパンチ ブレイズキック はっけい
⇓
マーシャドー(???のすがた)
ゴースト・かくとう・???タイプ
特性:???
技:シャドースチール ??? ??? ???
??? ??? ??? ???