ポケットモンスター ~少年が進む道はキズナによって切り開かれる~ 作:Kod
ロイとの出会い編が結構長くなってしまいました。
多分次話で島編は最後になると思います。
今回はソウハのピカチュウを最後に載せましたので、どうぞ!
夜
ブレイブアサギ号
ソウハの部屋
ソウハは部屋に備え付けられていたシャワーを浴び終わった後に、手持ちポケモンのビクティニとメロエッタと今日あったことを話していた。
「ティーニ!(そんなことがあったんだね!)」
「ロッタ!ロッタ!(まったく!はた迷惑な!)」
「まぁ誰も怪我をしなかったから、良かったんだけどね」
「(それに興味深い話も聞けたから、ラッキーだったな!)」
「ティニ?(興味深い話?)」
「あぁ、古の冒険者っていう話なんだけど」
コンッコンッ(ドアを叩く音)
「ん?」
「「「???」」」
ソウハが2体に古の冒険者の話をしようとした時、ドアをノックする音が聞こえた。
「ソウハ、私だけど話したいことがあって……部屋に入っても良いかな?」
「(リコか?)あぁ、どうぞ」
ドアをノックしたのはリコであった。ニャオハを両腕で抱え、寝間着の格好をしていた。
「ありがとう。ごめんねこんな時間に」
「いや、大丈夫だ。それより、話ってなんだ?」
「実はね、このペンダントについてなんだけど」
「ペンダント?」
「うん。前にポケモンセンターに泊まった時に、ペンダントが光ったの覚えてるよね?」
「あぁ、その後見たことがないポケモンが一瞬現れたよな」
「実はこの島に入ってまた、ペンダントが少しだけ光った時があったの」
「え?ホントか?」
「うん、だけど光っただけであの不思議なポケモンは現れなかったけど」
「そうか……ちなみにいつ頃光り出したんだ?」
「え~と……ロイとホゲータに初めて会った時ぐらいかな?」
「・・・・・・」
ソウハは考える、そして1つの仮説を立てた。
ペンダントがポケモンセンターの1件以来光り輝くことはなかった。それが光ったということはこの島にある何かを感じ取り、反応して光ったかもしれないというのがソウハの予測であった。
「(そして、その
「ミジュミジュ!!(おいソウハ!!)」
「メロメロ!!(誰かがいる!!)」
「クックッティ!!(この船のメンバーじゃない!!)」
「皆も感じたか!?」
「えぇ!?なになにどうしたの!?」
ソウハ達は何かを感じ取ったのか突然顔を上げ、はっ!とした表情になり、リコとニャオハを驚かせる。
「リコ、この船に誰か侵入してきてる!!」
「え!?侵入!?」
「ニャ!?」
その直後
ギャァァーーーー!!
誰かの叫び声が聞こえてきた
「きゃ!!なになに!?」
「リコとニャオハ、お前はここにいろ!俺達で見てくるからそれまでここから出るんじゃないぞ!」
「う、うん!」
「ニャオハ!」
「行くぞ皆!」
「ミジュ!」
「メロッタ!」
「ビティ!」
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ブレイブアサギ号
とあるデッキ
叫び声の聞こえた方向に走るとそこには
「ピカッチュ!」
「うぅ……シビレビレ……」
「ロイ?」
「ミジュ?(何でここに?)」
今日島で会った少年ロイがキャップの下敷きになっていた。
「どうした!侵入者か!」
「あ、フリードさん」
「ソウハ!侵入者は!?」
「フリードさん、大丈夫です。この子は知り合いです」
「知り合い?」
「どうした!何があった!!」
騒ぎを聞きつけフリードを初めとし、メンバーが続々と集まって来た。リコとニャオハも侵入者がロイだと分かり、部屋から出てきた。
「島の住民か?」
「えぇ、昼間ホゲータが森に迷い混んでしまったときに見つけてくれた子です。ロイって言います。」
「でも、何でここに?」
「ホゲータだよ!ホゲータに会いに来たんだ!!」
「ホゲータ?」
「ニャ?」
ロイはホゲータに会いに来たとリコに言う。
「ロイ、だからって夜中に勝手に乗り込んで来るのは良くないぞ」
「そ、それは~……」
「ソウハの言う通り、この船は俺達ライジングボルテッカーズのだ」
「言うなれば、私達の家みたいなものなんだよね」
「ご、ごめんなさい!もうしません!」
ロイは申し訳なさそうに頭を下げる。
「それで、ホゲータに会いたいってのは?」
「ホゲータとこのままお別れしたくないんです!」
「え?」
「ニャ~?」
「ティニティニ(これってもしかして)」
「ミジュ(もしかするかも)」
「もっと一緒に木の実食べたいし、歌の練習もしたいんだ!」
「もしかして……ホゲータのパートナーになりたいってこと?」
「!!……そうなのかも!!」
「待て待て、2人とも。お前等だけで勝手に話を進めるな。ロイ……だっけ、気持ちは分かった、だがもう1つ大事ものがあるだろ?」
「もう1つ?」
「ホゲータの気持ちだ」
「!!!」
フリードはロイの胸に手を当てる
「パートナーになりたいお前の気持ち、そしてホゲータの気持ち、それが互いにピタリと合って初めて本物のパートナーになれる」
「……僕、どうすれば?」
「………今夜はここに泊まっていけ、ホゲータともう1度会ってお互いの気持ちを確かめれば良い」
「良いんですか!?やったー!!」
「リコ、ソウハ!ホゲータどこにいるか分かる?」
「当てはあるよ!」
「ニャ!」
「しょうがない、早く見つけよう」
「ミジュジュ」
こうして、夜のホゲータ探しが始まった。
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キッチン
「あれ?……いない?」
「ニャオハ?」
リコが当てがあると言い来たのは食材などが多くあるキッチンだった。ホゲータは食いしん坊のため、ここで寝ていると思ったみたいだが。
「あれ~、ホゲータここにいると思ったんだけど……」
「ニャニャ」
「どこかに隠れてるのかも……ホッホッホッホゲ~♪」
ロイは突然歌いながらキッチンにある鍋や戸棚を調べ始めた。
「それってホゲータの歌?」
「うん!居れば応えてくれるかな~って思ってさ」
「ロメロメロッタ(フフッ、中々面白い歌)」
「ロイ、ここには居ないみたいだから次の場所に行こう」
「次って?」
「う~ん、展望室とかミーティングルームとかかな?」
「よし!じゃあ早速━━」
「待った」
リコはホゲータが他にも行きそうな場所を挙げ、ロイも行こうとした時にソウハが待ったをかけた。
「ソウハ?」
「………ホゲータの居場所が分かった」
「え!?ホント!?」
「あぁ、こっちだ。付いてきて」
「う、うん。」
3人は食堂を出る。ソウハを先頭にリコとロイが付いていく。ソウハは廊下を歩いていき、下に続いている階段を見つける。
「(この近くか、ホゲータの
そして階段を下っていくと、そこにはいくつかの木箱があり、並べられていた。その内の蓋が開いてる木箱には
「あ!」
「!!ホゲータァ!」
大きく口を開けて寝ているホゲータがいた。
「ZZZ~ZZZ~ZZZ~ZZZ~ZZZ~」
「ね、寝てる……」
「ニャ~……(だらしないわね~)」
「ねぇソウハ、何でここにホゲータがいるって分かったの?」
「あ、確かに!何でなんで!!」
「……まぁ、長年の勘かな?」
「え?」
「ホント!?やっぱり凄いなぁ!!ポケモンがどこにいるのかまで分かっちゃうなんて!!」
「(いやいや、普通は無理だと思うけど……)」
「ニャ~(この男、ホントに人間?)」
「まぁとにかく、ホゲータは今寝ているから無理に起こしちゃ可哀想だ。ロイ、今日はここに泊まってくんだろ?だったら明日の朝またここに来て、ホゲータと話すんだ、良いな?」
「うん!分かった!」
「それじゃあ今日はここまでにして、早く寝よう」
「うん、そうだね!それじゃあ僕、フリードさんが用意してくれた部屋で寝るね!お休み2人とも!」
「う、うん。お休み~」
「ニャオハ~(お休みなさい)」
「ゆっくり寝なよ」
「ミージュ!」
「ロメッタ!」
「ティニティニ!」
ソウハとリコは自分の部屋に、ロイはブレイブアサギ号の割り当てられた部屋に泊まることとなった。
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ソウハの部屋
ソウハはベッドで、テンブは部屋にあるソファーで横になっていた。テンブは眠ってしまったのか、顔は見えないが規則的に呼吸をしながら寝ているようであった。
それに反して、ソウハは両手を頭の後ろで組みながら天井をじっと見つめていた。
「・・・・・・」
「ティニティニ?(な~に考えてるのソウハ?)」
そんな時、ビクティニがソウハの頭を上から覗き込むようにして話し掛ける。
「ビクティニ、モンスターボールで休まなくて良いのか?」
「ティ~ニ。ククッティ(なんだか眠れなくて。ソウハの布団で一緒に寝ても良い?)」
「まぁ構わないけど」
「ティー二(やった!)」
ビクティニは嬉しかったのか、小さな手でピースサインをして、ソウハの布団に潜り込み、バッと布団から顔だけをソウハの隣に出した。
「………」
「ティニ(こうしてると思い出すね……)」
「………」
「ティーニ(ソウハは覚えてる?あの時のこと、ソウハが必死に僕の身体を温めてくれたこと?)」
「……忘れるわけない……お前もそうだろ?」
「ティーニ(うん)」
そう言うと、ソウハはビクティニの小さい身体を手で優しく包み込む。
「あの時も、お前やテンブ達のおかげで何度も命を救われた。」
「ティーニ(ううん、僕もテンブも……今いる皆も君に救われてんだよ)」
「いや俺は、ただ皆に寄り添ったり、絶対死なないように作戦を立てたり、技を指示しただけだ。実際に戦ってくれたのは、お前達なんだ。だから俺は━━━━」
「ティーニ!(ソウハ!)」
ビクティニは大声を出し、ソウハの言葉を遮る。
「わ、悪い……」
「ティニティニ!ククッティーニ!(まったく、ソウハの悪い癖!昔の話になると急にマイナス思考にはしっちゃって!!)」
「ごめん」
「………ティニティニ(……ううん、元はと言えば僕から切り出しちゃったんだ。謝るんだったら僕の方だ、ごめん)」
「……ありがとな、ビクティニ。」
「………クッティー?(……それで、何を考えてたの?)」
「……リコが持っているペンダントとロイが持っている古のモンスターボールのことだ。やっぱりあの2つは何か関係している。」
「ティニ?(関係?)」
リコとロイは気付いてなかったようだが、リコの首にかかっていたペンダントとロイが恐らくリュックの中に入れていた古のモンスターボール。
ソウハは2つの物がまるで共鳴し合うかのように、光っているのを見たのだ。だがそれはほんの一瞬だけだった。
「(あのペンダントから現れた謎のポケモン……それに見たことないモンスターボール……やっぱりまた何かとんでもないことが起きるかもしれない)」
「ティニ?(ソウハ?)」
「ビクティニ……またお前達の力を借りる時が来るかもしれない。辛い思いもさせてしまうかもしれないけど、それでも一緒に戦ってくれないか?」
「ティニティニ。ビークティーニ!(何言ってるの、当たり前だよ。僕だけじゃない、皆が君に付いていくんだよ。何があっても)」
「………ありがとう」
「・・・(馬鹿野郎、俺達は一蓮托生だってーの……
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朝
ブレイブアサギ号 食堂
そこでは、ロイも含めたメンバー全員がマードックの作った朝ごはんを食べていた。
「遠慮せずにじゃんじゃん食えよ~!」
「すっごい美味しい!!なぁホゲータ!!」
「ホゲホゲ!」
「ホントに美味いな」
「ミジュ!」
「美味しいね!ニャオハ!」
「ニャー!」
ロイとホゲータはすっかり意気投合していた。朝食の前からずっと話しており、昨日あったばかりとは思えない程の仲の良さである。
マードックの料理に絶賛している中、フリードは話を切り出した。
「よし、それじゃあ食べながら聞いてくれ。この船の修理についてだが、オリオから聞いた通り、気球に穴が空いていて応急処置も限界らしい。今日こそどっかで材料を揃えて修理しないと船底がやられるのも時間の問題だ」
「ほんっと、塞いでも塞いでもまた別の穴が出来てオタチごっこだった……」
オリオは徹夜して作業を行っていたためか、目元の隈が酷い状態であった。
「だったらさ、島のポケモンに手伝ってもらうってのはどうかな?」
「ホゲァ?」
「島のポケモンか……なるほど、昨日出会ったストライクやキャタピー、ビードル達に協力を頼めば!」
「そうか!キャタピーやビードル達の吐く糸は粘着性が高い!ストライク達はその糸を切ることが出来る!」
「ナイスアイディアだぞ!ロイ!」
「えへへ~」
「ホゲホゲッ!」
こうして、島のポケモン達に協力を頼むことになった。
フリードはリザードンとキャップと共にこの事を島の長老に伝えに行くこととなった。リコとロイ、ニャオハとホゲータもフリードと同行する。
ソウハは森のポケモン達に協力を頼むため、先に森の方へ行くこととなった。
その際、フリードがこれから行く長老の家がロイの祖父の家だったと言うことが発覚して、フリードが「マジか……」と言って驚いていた。
オリオ達は船が着水しないように砂浜にブレイブアサギ号を移動させることとなった。
「それじゃあ行って来る!リコ、ロイしっかり捕まってろよ!」
「「はい!」」
「ニャオ!」
「ホゲー!」
「リザードン、頼むぞ!」
「グォォ!!」
「ピカピカッ!」
「それじゃあ俺は、森のポケモン達と話をしてきます!」
「ミジュミジュ!」
「メロエッタ、ビクティニ、他の皆は船の護衛を頼む」
「ロメッタ!」
「ティニ!」
「気をつけてな~」
「ワン!」
ソウハはテンブと共にラティオスの背中に乗り、森の方へ飛んで行く。ブレイブアサギ号にはビクティニとメロエッタ、ゲノセクト、マーシャドー、ウーラオス、ダークライを護衛として置き、他の手持ちポケモンはモンスターボールに戻してソウハが持って行った。
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島の近海
エクスプローラーズの潜水艦内
「ハンベル様の命により参りました、私を含め総勢10名の構成員です。」
「ご苦労であった、ハンベルから事前に話は聞いているな?」
「はい、我々の目的であるのはリコと呼ばれる少女が持つペンダント、そしてそれを邪魔する者達がライジングボルテッカーズ、最大の障害がポケモンリーグ優勝者であるソウハというポケモントレーナーですね?」
「そうだ、あくまで我々の目的はペンダントを手に入れること。それを成し遂げるために作戦を立てた。」
「作戦とはどのような?」
「奴等は今、カントー沖合いの島にいる。1日中島にいるところを見ると、奴等の飛行船は恐らく何かトラブルが生じ、その島に留まっているのだろう。……その隙をつく」
「なるほど、襲撃ですか」
「あぁ、奴等はこちらが追跡していることにまだ気付いていない。ソウハが飛行船から離れるタイミングを見計らい、お前達構成員は飛行船を制圧しろ、奴等の足を奪うんだ」
「了解しました。アメジオ様は?」
「俺は飛行船から離れたソウハを足止めする。ポケモンバトルでも仕掛けて時間稼ぎをし、その間お前達はペンダントを奪取しろ」
「了解です、必ず目的を果たして見せます!」
「あぁ、期待している。お前達、ポケモンバトルの腕は立つんだろうな?」
「はっ、それなりには……」
「ライジングボルテッカーズは、フリードと呼ばれるリーダー以外のメンバーはそれほど腕の立つ奴は居ないと聞いている……だが油断はするな」
「了解!」
「アメジオ様!間もなく奴等が居る島に到着します!」
「よし、全員準備を整えろ!!」
「「「「「はっ!」」」」」
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ロイの家
「馬ッ鹿も~~ん!!」
「ひッッ!?」
「ホゲッ!!」
「!!」
「ニャ!?」
島の長老の家に着いたフリード達は、長老に話をしようとしたが、朝からロイの姿が見当たらず、探し回っていたらしい。そんな時に空からリザードンに乗ってフリード達と一緒に自分の孫が一緒に来たとなるとどういうことなのかと説明を求められる。そしてロイは祖父に無断に家を出て、ブレイブアサギ号に乗り込み、泊まったことを説明した。
当然、怒るのも無理はない。
「夜に無断で家を出て!!人の船に勝手に乗り込んだじゃと!」
「ご、ごごごめんなさい!!じいちゃん!!」
「まぁまぁじいさん、子供のちょっとした出来心さ。俺達も迷惑じゃなかったし、そんなに怒らなくても……」
「………フン!」
そう言うと、長老は家の中に入って行った。暫くすると、長老が手にお菓子と急須を持って戻って来た
「まぁ、食え」
「あ、ありがとうございます。」
「ニャオハ!」
「じいちゃん……」
「うちの孫が迷惑をかけたのじゃ。これくらいはさせてくれ。それでフリード、昨日の困り事は済んだのか?」
「あぁ、それについてなんだが━━━━」
フリードはこの島の森に住んでいるキャタピーやビードル、ストライク等のポケモン達に協力を仰ぎ、船の修理を手伝って貰おうということだった。
「そうか、それは別に構わんが」
「ありがとなじいさん!あと、それともう1つ話があるんだ」
「なんじゃ?」
「それは、ロイについてだ」
「ロイじゃと?」
「おじいちゃん!!」
ロイはホゲータを抱えて立ち上がると、普段の穏やかな表情とは打って変わって真面目な顔になる。
「僕この子と、ホゲータのパートナーになって一緒にライジングボルテッカーズと冒険の旅に出たい!!」
「なんじゃと?」
「昔、じいちゃんから聞いた古の冒険者の話を聞いて、僕もそんなポケモントレーナーになりたいんだって思ったんだ!いつか島を出て伝説のポケモンに会うって夢見てたんだ!だから旅に出たいんだ!」
「それがお前の夢か?」
「もう1つある、ホゲータの夢だよ!」
「ホゲ?」
「飛行船でホゲータと話したんだ、ホゲータはフリードのリザードンみたいに強くてかっこよくなりたいんだ!だから僕がホゲータを、ホゲータのトレーナーとして強く育てる!ホゲータの夢を叶えてみせるんだ!2人で一緒に!」
「ホゲッ!!」
「…………」
「ロイ……」
「ニャ」
「………」
「………よかろう」
「え?良いの?」
「今までのお前は自分の夢しか語れなかった。だが今は違う、パートナーとなるそのポケモンの夢も語れた。ポケモンとトレーナーは一心同体、その子のためにも力を合わせて頑張るんじゃぞ」
「!!!……うん!ありがとう!やったなホゲータ!!」
「ホーゲー!」
ロイとホゲータはお互い笑顔を浮かべながら抱き合っている。
「ロイ、良かったね!」
「ニャオハ!」
「ありがとう、リコ、ニャオハ!」
「気持ちが伝わって良かったな」
「はい、フリードさん!」
「フリード博士、ワシの孫をよろしく頼む。」
「はい、責任を持ってお預かりします。任せて下さい。」
こうして、ロイが新しくライジングボルテッカーズに加わった!
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森の中
ソウハはラティオスに乗り、昨日のストライク達の食糧庫のある木の幹に来た。そこにはちょうど、キャタピーやビードル達も集まっていた。
「(居た!……力を貸してくれれば良いんだけど)」
ソウハはラティオスから降り、ストライク達に事情を話した。
「━━━━っていう訳なんだ。すまないが、皆の力を貸して欲しいんだ」
「ストォラァ!トラァイク!(良いぞ、お前がくれた木の実はとても美味かったからな!それくらいならお安いご用だ、皆も良いよな!)」
ストライクが呼び掛けると、他のポケモン達も同意するように鳴き声をあげてくれた。
「ミジュミジュ!(ありがとな皆!)」
「それじゃあ皆、ミュウの『テレポート』で砂浜まで行くから、1ヶ所に集まってくれ」
ソウハもストライク達から協力をもらうことが出来た。
ミュウをモンスターボールから出し、昨日と同じように『テレポート』をしてもらおうとした時だった。
「よ~し、それじゃあ……!!?」
「ミジュ!?(この気配は!?)」
ソウハとテンブは波動によってブレイブアサギ号に、あのエクスプローラーズの3人の波動と見知らぬ複数人の波動を感じ取っていた。しかも波動の乱れがあることから、既に戦闘になっていると思われた。
「(ソウハ!!)」
「あぁ分かってる、急いで戻らないとな!すまん、ストライク達はちょっと待ってて………!?」
「(どうしたソウハ!早く飛行船に戻らないと、もうバトルが始まってっぞ!)」
「テンブ、どうやら向こうから来てくれたみたいだぞ」
「(あ?……!!)」
ソウハはミュウをボールから出すのを止め、空を見上げていると段々と近付いてくる黒い鳥ポケモンが見えた。そのポケモンの波動とポケモンに乗ってる人間の波動をソウハはよく覚えてる。
「久しぶり……でもないな、アメジオ」
「そうだな」
その正体は、アーマーガアに乗っているアメジオだった。
「何でここが分かった?」
「素直に教えると思うか?」
「まぁ、そうだよな。それで、大体予想はつくけど、何しに来た?」
「……お前達にポケモンバトルを挑みに来た」
「ん?」
「ミジュ?」
ソウハはその発言に少し違和感を持つ。
「(てっきり、リコのペンダントを奪いに来たって言うのかと思ったけど)」
「俺の本当の実力はあんなものではない。それを証明するために、今ここでお前にバトルを申し込む!」
「………」
「ミジュ!(ソウハ!)」
ソウハは考える、まだ一度しかバトルをしたことがないアメジオであるが、こんなバトルジャンキーのような男であったか?アメジオが当初の目的であるリコのペンダントという任務を放棄し、私情を優先するような性格とはソウハはどうしても思えなかった。
「(考えろ、アメジオの狙いはなんだ?……そもそも何でこの場所が分かった?俺がこの島の森にいることなんて船の皆しか知らない筈、それに俺もフリードもいないタイミングで船が襲撃されるなんて偶然にしちゃあ出来すぎる………まさか!?船に発信器か盗聴器が!?)」
こちらの動きを完全に把握してなければ、こんなタイミング良く仕掛けることは出来ない。
「(狙いは、戦力をバラバラにすること!?そうか!ここでアメジオが俺を足止めしていれば、リコを守ってくれるのは現状フリードさんしかいなくなる!フリードさんの手持ちは恐らく、キャップとリザードンの2体だけ!それを大人数で抑えてしまえば、負ける可能性が高くなってしまう!……いや、バトルしている内にリコが連れ去られる可能性もある!)」
ソウハはアメジオが、ペンダントを部下に奪わせるための時間稼ぎをするためにポケモンバトルを申し込んで来たのだと結果付ける。
「……分かった、受けて立つ」
「ミジュ!(おい、ホントにやるのかよ!)」
「(テンブ、1つ頼みがある)」
「(え?)」
「(━━━━━━ということだ、出来るか?)」
「(あぁ分かった!1発デカイのかましてやる!)」
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ブレイブアサギ号
ソウハとテンブがエクスプローラーズに気付く少し前、ブレイブアサギ号はオリオの指示のもと、船底が壊れて浸水しないように、浅い砂浜まで移動させていた。だがそれでも船はバランスを少し失っており、いつ着水してもおかしくない状況であった。
移動を完了させたのが昼過ぎであったため、いつもより遅めの昼食となってしまい、マードック達は大急ぎでポケモン達の食事を作り、食べさせようとした時であった。
「グガガァ?」
「ん?どうかしたか、ゲノセクト?」
ゲノセクトは何かを感じ取ったのか食事を止め、身体の四肢と砲形を折り畳み、『高速飛行形態』となって空を飛んだ。
「グガガ!?」
ゲノセクトの複眼に映ったのは、アーマーガアとエアームドに乗り、こちらに向けて一直線にやってくるエクスプローラーズ達であった。
ゲノセクトは飛びながら下に向かって叫ぶ。
「(テキダ!コチラニムカッテクル!!)」
「え?敵?……!?あれはエクスプローラーズ!?あんなにいっぱい!?」
「不味い!!見つかった!!」
「最悪だ!」
「あんな人数!私達のポケモンだけじゃあ、この船を守りきれない!」
「フリードとソウハが戻ってくるまで、俺達がやるしかない!!早く降りるぞ!」
マードック、オリオ、モリーも大人数のエクスプローラーズがエアームドに乗り、こっちに向かって来ていることに気付いた。3人はこの船のコック、メカニック、ドクターであってポケモンバトルの腕は精々毛が生えた程でしかない。ましてや、あの大人数となれば、数で一気に攻められる。
絶望的な状況である事は本人達も理解していたが、やるしかないと思い、自分達のパートナーポケモンと一緒に船を降りようとしたときであった。
「(マテ!)」
「「「!!!」」」
ゲノセクトがテレパシーで3人に話し掛ける。そして、それに反応するかのようにダークライ、マーシャドー、ウーラオス、そしてビクティニとメロエッタが一足先に船から降り、エクスプローラーズを睨み付ける。
「(ココハオレタチガヤル、オマエタチハソコニイロ)」
「ゲノセクト、何言ってる!?」
「(オレタチハソウハカラ、コノフネトフネニイルゼンインヲマモッテクレトイワレタ。アノニンズウテイドデアレバ、オレタチデジュウブンダ)」
「いや、いくら何でも無理だよ!相手は
「(ダメダ、オマエタチノポケモンハタタカイニナレテナイ、タダキズツクダケダ)」
「「「………」」」
3人はゲノセクトの的を射た発言に何も言えなくなってしまう。
「(ハナシハココマデダ、アンシンシロ、オレタチハマケナイ)」
そう言うと、ゲノセクトも砂浜に降りていった。
「マードック、オリオ……」
「たしかに、ゲノセクトの言う通りだ。あの人数じゃあ俺達の腕では勝ち目が無い……ソウハのポケモン達の勝利を祈ろう」
「う、うん……」
「………」
そんな中、モリーは些細な違和感に気付く。
「(アイツらの中に、あの3人がいない?)」
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ロイの家
そこではフリード、リコ、ロイ、ニャオハ、ホゲータが島の住民とポケモン達と一緒にお茶菓子等を食べて交流を深めていた。ロイが島を出て旅に出るということになり、島の住民全員でその旅路を祝おうと、ロイの家の庭で小さいパーティーを開いていた。
そんな時、上空から5人の乱入者が来た。
ジル、コニアとエクスプローラーズの構成員3人である。
「お前が、ペンダントを持つ少女だな!」
「え!?貴方達は!?……!!あの2人!!」
「俺達の顔は覚えてるみたいだな」
「エクスプローラーズ!!また性懲りもなくやってきたのか!!」
「私達は目的を達成するまでどこまでも追い掛ける!さぁ、痛い目に遭いたくなければペンダントを渡せ!!」
「絶っ対!!渡しません!!貴方達には絶対!!」
「フシャァァ!!」
リコは断固拒否し、ニャオハもエクスプローラーズに向かって威嚇している。ロイや島の住民は何が何だか分からなかったが、雰囲気からしてエクスプローラーズと呼ばれていた者達は悪者であると感じた。
「おいエクスプローラーズ!お前達の相手は俺達だ!」
「ピカピカチュ!」
「リザァ!!」
フリードはキャップとリザードンと共に前に出る。すると向こうからはジルとコニアが2人一緒に前に出て
「行くぞ、サイドン!」
「出番よ、ゴルダック!」
PON!PON!
「サァイドォ!」
「ゴルァァ!」
モンスターボールから2人の相棒ポケモンであるサイドンとゴルダックを出した。
「お前を倒せば、ペンダントは手に入れたも同じだ」
「こちらは人数が多いのだ、必ず勝てる」
「長老、リコとロイをお願いします」
「フリードさん!!」
「フリード、奴等がどういう連中なのかは知らんが、お前はあの者達に勝てるのか?」
「そうだよ!アイツら5人もいるから、最低でも5体はポケモンを持ってるんだよ!?フリードさんはピカチュウとリザードンだけだなんて!僕もホゲータと一緒に戦うよ!」
「ホゲッホゲッ!!」
「私もニャオハと一緒に戦います!」
「ニャオハ!」
「……駄目だ」
「どうしてですか!?」
「アイツらの雰囲気、あの2人以外の奴も相当な腕を持ってる筈だ。それにニャオハもホゲータもまだバトルに不慣れだ、下手にバトルすれば重傷を負う。それでも良いのか?」
「「・・・」」
「ニャ……」
「ホゲ……」
フリードの的を射た発言に、ロイもリコも歯痒い表情となる。そしてそれは、ニャオハとホゲータも同じだった。
「安心しろ、俺達は何度もこういう危機を乗り越えて来たんだ。俺達を信じて待ってろ、リコ、ロイ」
「ピカピカッ!(良い機会だ、俺の強さを新米のお前達に見せてやろう!)」
「リザァ!!(ホゲータ、ニャオハ安心しろ!俺達がついてる!)」
「ホゲェ~!(リザードン、やっぱりかっこいい~!)」
「ニャオハ!!(力になれなくてごめんなさい、キャップ、リザードン頑張って!!)」
こうして各々の場所でエクスプローラーズとの戦いが始まった。
ピカチュウ
でんきタイプ
特性:ひらいしん
《でんきタイプの技を受けるとダメージが無効化され、自分のとくこうが1段階上がる。》
技:10万ボルト アイアンテール エレキネット
がむしゃら ボルテッカー めざめるパワー
⇓
ピカチュウ(???フォルム)
でんき・???・???タイプ
特性:???
技:??? ??? ??? ??? ???
??? ??? ??? ??? ???