東方masquerade外伝 〜Riders Resistance〜(凍結中) 作:リョウタロス
それでは本編です、どうぞ
「変身!」
『KAMEN RIDE DECADE』
紀斗は再びディケイドに変身するとライドブッカーをソードモードにして構える
「お前の強さ、見せてもらうぞ。海堂」
「さっきみたいにはいかねえからな!」
バロンとナックルもバナスピアーと拳を構え臨戦態勢に入る
「言われなくてもそっちが納得するくらいの強さ、見せてやるぜ!」
三人は同時に動き出し紀斗のライドブッカーとバロンのバナスピアーがぶつかり合う
最初の両者の得物のぶつかり合いから武器同士の打ち合いは何度も続き蹴りや拳の体術も繰り出される
そこへ隙を見てナックルの拳も紀斗目掛けて放たれるが紀斗はライドブッカーで防ぐかいなすかして直撃は避けている
「さすがにリーチが面倒だな。こっちも長物でいくか!」
『KAMEN RIDE POSEIDON』
『ATACK RIDE DEEPESTHARPOON』
紀斗は先程元に戻ったポセイドンのカードをディケイドライバーに挿入すると仮面ライダーポセイドンに変身し更にポセイドンの武器、ディーペストハープーンのカードをディケイドライバーに挿入し手元にディーペストハープーンを召喚する
「姿が変わった!?」
「奴はそういうライダーだ。こちらに合わせて得物や戦法を変えてくるから気をつけろ」
「そら、いくぜぇ!」
ディケイドのカメンライドを初めて見るナックルは驚くが以前にその戦いを少しだけ見たことのあるバロンが説明をいれる
そこへポセイドンの姿となった紀斗はディーペストハープーンによる刺突を繰り出すがナックルの拳によるアッパーでかち上げられる
「そう簡単にやらせるかよ!」
「甘い!」
紀斗はかち上げられたエネルギーを利用しディーペストハープーンを回転させ刃の反対側の石突きでナックルの腹や喉などアーマーの薄いところを連続で突き更に鳩尾へ蹴りをくらわせる
「ぐほぉっ!?」
「ザック!?おのれ!」
バロンのバナスピアーと紀斗のディーペストハープーンがぶつかり合い毛色の違う槍術同士の打ち合いになりその勢いはどんどんと激しくなっていく
刺突、袈裟斬り、かち上げ、叩き落とし、回し斬り、斬り払い、基本的な槍術から槍を支え棒高跳びのように相手の頭上を越えるようなアクロバティックなものまで使い二人は自分の強さを相手に刻みつけようとする
「くそっ、戒斗にばっかりいいカッコさせっかよ!」
『スイカ! スイカアームズ 大玉ビックバン!』
『ヨロイモード!』
復活したナックルはスイカロックシードを付けカッティングブレードを下ろすと上空から巨大なスイカが現れナックルに覆い被さると変形し巨大な人型のヨロイモードとなる
ナックルは両拳にスイカをそのまま手にはめたようなエネルギー型グローブを装備すると紀斗めがけてその拳を振り下ろす
「うおらぁ!」
「なっ!?スイカアームズか!ぐあぁ!?」
紀斗はディーペストハープーンを盾に防ごうとするがスイカアームズのパワーの前では一秒も持たず吹き飛ばされディケイドの姿へ戻ってしまう
「まず最初の一発分返させてもらったぜ!」
「ザックか、ちょうど攻めあぐねていたところだ。助かった」
「へっ、このくらい気にすんなって」
「がふっ、ははっ、いいパンチしてんじゃねえか。でかい物にはでかい物でいくぜ!」
『KAMEN RIDE KAIXA』
『ATACK RIDE SIDE BASSHAR』
紀斗は新しいカードを挿入するとカイザの姿となり更に能力で出したマシンディケイダーをサイドバッシャーのカードを挿入することで黒と金色を主としたサイドカー、サイドバッシャーに姿を変える
そして紀斗がサイドバッシャーに乗るとサイドバッシャーは変形しサイドカー部分が足となりバイク部が手と胴体になった二足歩行のバトルモードとなる
「プレゼントだ!受け取れ!」
紀斗はそのセリフと共にサイドバッシャーからミサイルとフォトンブラッドバルカン砲をナックルとバロンめがけて撃ち放つ
「バイクがミサイル撃つなんてありかよ!?」
『ジャイロモード!』
「戒斗、掴まれ!」
ナックルはスイカアームズをヨロイモードから拳が開かれバルカン砲に変わり装甲の一部がスラスターとなったジャイロモードに変えるとバロンはその腕の部分に掴まり空を飛んでミサイルや弾を避ける
「逃がすか!」
サイドバッシャーが飛び上がるとスイカアームズの左翼を右手部分のバルカン砲で掴み飛行を阻害する
「その手を離せ!」
「嫌だね!」
『ATACK RIDE BLAST』
「ぐはっ!?」
バロンがサイドバッシャーに乗る紀斗に向かってバナスピアーを突き出そうとするがそれより早くライドブッカー ガンモードの銃口が分身しながら火を吹きバロンを地面へ叩き落とす
「戒斗!?」
「人の心配してる場合か?」
ナックルが落ちたバロンに気を取られた隙に紀斗はサイドバッシャーを操作しサイドバッシャーの空いている左手部分で殴ると同時に零距離でミサイルを放った
「ぐああああああ!?」
「くっ!?」
ミサイルの威力に耐えきれずナックルはそのまま煙を上げながら地面に墜落し紀斗もミサイルの威力の反動で振り落とされ地面に落ちそのダメージでカイザからディケイドの姿へ、サイドバッシャーもマシンディケイダーに戻る
「やっぱり反動がデカすぎるな。次から零距離はやめとくか」
『マンゴーアームズ! Fight of hammer!』
「よくもザックを!」
「あぶねっ!?」
紀斗は煙を出しながら墜落し倒れているナックルへ意識を向けていたせいで正面から迫っていたバロンの打撃部分がマンゴーの果肉を模したメイス、マンゴパニッシャーによる一撃にギリギリまで気づかず間一髪後ろに跳ぶことで避けられた
「俺がいることを忘れるな。それとも貴様は一対一しか認めないとでもほざく弱者か?」
「ハッ、そんなわけあるかよ。今のは余所見してた俺が悪い、ただそれだけだ!」
『KAMEN RIDE SHILBARA』
『ATACK RIDE KANABOU』
紀斗は背に赤いマントを装備し二本の下向きの角を生やしたパワータイプのマンゴーアームズにアームズチェンジしたバロンに対抗するようにシルバラへと姿を変えシルバラの純銀製の金棒を召喚しそれを振るう
「今度はパワー対決といこうかぁ!」
「望むところだ!」
金棒とマンゴパニッシャーがぶつかり合い火花を散らす
両者ともそのパワーを全力で相手に叩きつけ反動で一歩後ろに下がりまた一歩踏み出し得物を力の限り叩きつける。それが何度も続いた後それぞれカードとベルトに手をかけるタイミングは事前に示しあわせたかのように同時だった
『FINAL ATACK RIDE SHI,SHI,SHI,SHILBARA』
『カモォン! マンゴースカッシュ!』
紀斗は金棒に銀色のオーラを、バロンはマンゴパニッシャーに山吹色のオーラをそれぞれ纏わせ同時に振りかぶりぶつけた
ドゴォン!!
「くっ!」
「ぬぅ!」
二人の得物がぶつかると爆発し二人共後ろに吹き飛ばされる。その衝撃で紀斗は再びディケイドの姿へ戻りバロンはマンゴパニッシャーをかなり遠くまで飛ばされてしまった
「これでも決着がつけられないか……。ならばこれだ!」
バロンが取り出したのはゲネシスドライバーと周りがクリアカラーのロックシード、レモンエナジーロックシードだ
バロンは戦極ドライバーを腰から外すとゲネシスドライバーを装着しレモンエナジーロックシードをつけシーボルコンプレッサーを押しこむ
『レモンエナジーアームズ! ファイトパワー!ファイトパワー!ファイファイファイファイファファファファファイッ!』
マンゴーアームズの鎧が消え新たに上空に現れたのはレモン、それは変形しながらバロンに装着され頭部にはレモンを横に半分に切った形のものをヘッドホンのように付け表面を銀、裏面を黄のマントを背に左胸にはバロン自身のエンブレムをもった仮面ライダーバロン レモンエナジーアームズになった
『KAMEN RIDE GOLDLA』
『ATACK RIDE SYAKUJOU』
それに対し紀斗はゴルドラの姿となりゴルドラの黄金の錫杖を召喚する
「はあああああ!!」
「ふっふっはぁっ!」
バロンは紀斗に向かって駆けながら赤い機械的な弓、ソニックアローから連続で黄色のエネルギーの矢を放つ
その攻撃を紀斗は錫杖を振り的確に全ての矢を弾いていく
「はあっ!」
「ぐっ!」
紀斗の近くまで接近したバロンはソニックアローを逆手に持ちソニックアローの両端に付いた刃で斬りかかる
それを紀斗は錫杖で受けるがスペックの差か、少し後ろに押される
「どうした海堂、貴様の強さはこの程度か?」
「んなわけ、あるかよ!」
「うおっ!?」
紀斗はバロンに足払いをかけるとバロンは体制を崩しソニックアローへの力が緩む。その隙に紀斗はソニックアローを押し返すと錫杖でバロンの腹を突き錫杖を伸ばす
「かはっ!?」
「如意棒じゃないが伸びろ錫杖ってな!」
バロンは地面に仰向けに倒れそこからまだ伸びる錫杖は錫杖の柄を持っている紀斗ごとバロンから離れていく
「よっと」
「ぐぅ、姑息な手を……」
「こういうのは姑息というより機転が利くと言ってほしいな」
ある程度離れたところで地面に降り錫杖の長さを戻した紀斗をバロンは睨むが紀斗はそれに対し皮肉って返す
「ならばこれを防いでみせろ!」
『レモンエナジー ロック、オン』
『レモンエナジー!』
バロンはレモンエナジーロックシードをソニックアローに取り付けると弦のレバーを離し先程よりも大きく高濃度のエネルギーの矢を紀斗に向かって放った
「上等!」
『FINAL ATACK RIDE GO,GO,GO,GOLDLA』
「オラァ!」
それに対し紀斗は自分の真上に金色の光球を生み出し矢に向けて放つ
矢と光球、高濃度のエネルギー同士がぶつかり合い爆発し土煙りが辺りを覆い二人の姿は見えなくなる
(奴の姿が見えなくなった……。一体どこから来る気だ)
バロンは視力が役に立たない今、辺りの気配を探り紀斗がどこから攻撃してくるかを察知しようする
「…………そこだ!」
バロンは気配の感じた方向にソニックアローを向けると煙ごしに見えた人影めがけ矢を放つ
「なっ!?消えた!?」
しかし矢が突き進んで当たるかと思った直前にその人影は消え矢は近くの土煙りを払いながら飛んでいくに終わった
だがそれと同時に聞こえたのはズザーッという土を滑る音
「まさか!?」
「どりゃあ!」
土煙りの中から出てきたのはディケイドの状態でライドブッカー ソードモードを持ちスライディングで地面を滑ってくる紀斗だった
紀斗はライドブッカーを振るうとバロンがソニックアローを逆手に持つ前にかち上げバロンの背後へ回る
そしてバロンが後ろに振り返る為に上半身を後ろに向けた瞬間……
ドシュ
「がはっ……ぐ、ぐふっ」
「俺の勝ちだ、駆紋 戒斗」
ライドブッカーがバロンの腹を刺し貫いた
「見、事だ、海堂……俺も……貴様、を、強者として、認、めてやる。もし、俺の力を使っ、て、無様な、姿を……晒、し、たら、承知、しな……い……か、ら……な」
そう言い残すとバロンは光となり紀斗の中へ吸い込まれていった
「ああ、絶対にあんたの力を使って格好悪いところは見せねえよ。最後まで強者として振る舞ったあんたに、俺は敬意を表するぜ、駆紋 戒斗」
紀斗はバロンが立っていた場所を少し見つめるとスイカアームズからクルミアームズにアームズチェンジし倒れているナックルに近づく
「そっちはまだやるか?」
「いや、そんな力残ってねえよ。戒斗があんたを認めたなら俺からは何も言うことねえし、それに今度くらい戒斗に着いてってやんなきゃ戒斗のやつ拗ねちまいそうだしな」
そう言いながら笑うナックルの姿も光になり始め紀斗へ顔を向ける
「あんたは自分の大切な人の道、間違えさせるなよ」
ナックルはそう言って完全に光になり紀斗の中へ吸い込まれる
「わかってるさ。俺自身もまた間違えないように気をつけないといけないけどな」
「いい戦いだった。ありがとうな、戒斗を倒してくれて」
「確かに俺自身いい戦いを経験できたとは思ってるがお礼を言われる覚えはないぞ」
「あいつは、戒斗はあんたから自分達があんたの中の力の一部だって聞いた時から少しあんたの中に戻りたがってた感じがしたんだ。多分ここで力を示してもそれは駆門 戒斗としての力じゃなくてバロンとしてだけの力だと感じたんだろうな。でもあいつはあんな性格だから素直に言うわけない。だからあんたみたいな強い奴と戦って倒してもらいたかったんだろう」
「そうか……。それは戦友だからわかることか?」
「ああ、それと神様の勘ってやつだな」
変身を解いた紀斗に話しかけた鎧武は少し笑いながら言うとそのそばに龍玄が来て紀斗に向かいあう
「僕は、あなたをまだ完全に信じたわけじゃない」
「ミッチ……」
「でも紘汰さんが、お人好しで他人の嘘まで簡単に信じて騙されるけど、それでも仲間のことだけは最後まで信じる紘汰さんがあなたを信じたから……僕もあなたを信じてあなたの中に戻る」
「……ありがとう。こんな俺を信じてくれて」
「おいおい、こんなとか言うなよ。お前自身を卑下したらお前を信じた俺達やお前の仲間からの信頼の価値まで下がっちまうぜ」
「ああ、そうだな。悪い、まだ少しネガティブになってたみたいだ」
そうやって笑いあうと鎧武は右手を差し出しその手を紀斗は握り握手をする
「紀斗、お前もこの世界が好きなら守りきってみせろよ。そのためなら俺の力、いくらでも借すからな」
「ありがとう、この世界を守るのはもう俺の果たすべき義務みたいなもんだ。必ず守りきってみせるさ」
その会話を最後に鎧武と龍玄の身体も光となり紀斗の中へ入っていった
「必ず……守りきってみせるからな」
強く拳を握る紀斗の中で黄金の精神はその輝きを取り戻したのだった
ナックルがほとんど出番が無かったことはマジで謝ります。ナックルファンの皆様本当にごめんなさい。これも全部俺の発想力が足りないせいです、誠に申し訳ございません
そしてバロンの最後の倒し方はMovie大戦フルスロットルのプロフェッサーの最期をイメージしました。通常フォームでも強化ライダー倒せるってことを示したかったんや……
そしてこれで紀斗は鎧武、龍玄、バロン、ナックルの力を取り戻しました。初の主役ライダー回収です、やっと他の主役ライダーやラスボスライダーも倒せる可能性が湧いてきました。さて、次は誰をだそうか……
次回もお楽しみに!