東方masquerade外伝 〜Riders Resistance〜(凍結中) 作:リョウタロス
あまり言うことも無いので本編です、どうぞ
「グルォアァァ!!」
「こっちもさっさとあいつを追いたいんだ。、悪いが早々に片付けさせてもらうぞ」
『KAMEN RIDE ZOLDA』
『ATACK RIDE SHOOT VENT』
俺はゾルダのカードをディケイドライバーに挿れゾルダの姿に変身しゾルダの武器であるギガランチャーをカードを挿れ装備する
「吹き飛びやがれ!」
「グルァ!?」
そしてその砲身を走ってきた人狼型ドーパントへと向け砲弾を撃ち放つ。だが撃ち放たれた砲弾は人狼型ドーパントに当たる直前でギャレンの放った弾丸に撃ち抜かれ爆発する
「チッ、あのギャレンはそういう役回りか。厄介、だな!っと」
「キャウン!?」
爆風に紛れて人狼型ドーパントが飛び出してきたがギガランチャーの砲身でバットのように打ち返す。北岡さんみたいな普通の人間が使う場合じゃできない馬鹿力を持つ俺だからできる芸当だな、これは。
「ギガランチャーだけで駄目なら、砲門を増やすだけだ」
『ATACK RIDE SHOOT VENT』
俺はさっきとは別のシュートベントの両肩に二門の巨大な砲台、ギガキャノンを装備しギガランチャーの砲弾と合わせて三発の砲撃をドーパントとギャレンへ撃ち放つ
「スゥゥゥゥゥ、アオォォォォォォン!!」
「がっ!?くそ!高周波の音と衝撃波か!厄介だな!」
ドーパントの放った遠吠えは全ての砲弾を俺の身体ごと吹き飛ばしついでとばかりに俺の鼓膜まで破壊しやがった。そのせいで周りの音は何も聞こえなくなり視覚や気配だけで相手の動きを探らなくちゃならなくなった。蓬莱人の回復力で既に少しずつ治り始めてるからいいもののちとやりづらいな……
相手の戦略は至ってシンプルだ。人狼型ドーパントが近接戦で注意を引き後方からギャレンが狙撃、先にギャレンを狙ったとしても人狼型ドーパントがそれを邪魔しに来る。シンプルだが面倒なよくあるコンビ戦法、とりあえず最初は一番厄介なあの咆哮をなんとかするか
「ーーー!!」
おそらく唸り声をあげているだろう人狼型ドーパントが俺に飛びかかってきた。それに対し俺はギガランチャーを地面に向かって撃ち俺と人狼型ドーパントの姿は土煙りで隠れる
ドーパントの方も予想外だったようで俺の場所を探しているのが気配でわかる。俺は向こうがこちらを探している間にカードを入れベルデへと姿を変えバイオグリーザの目を模したヨーヨー型のホールドベント、バイオワインダーを装備する。今のカードを使った音で大体の位置は把握されただろうが関係無い。噛みつこうとしてきたドーパントの口にバイオワインダーをねじ込みバイオワインダーから伸びるワイヤーを何重にもドーパントの口に巻き縛る
「フガ!?」
「ようやく鼓膜も復活したか。ん?」
ようやく聴覚の戻った俺の耳にドーパントのフガフガという間の抜けた声の他に自分の方へ何かが飛んでくる風切り音が聞こえその方向へとドーパントを持ち上げ盾《ガードベント》にする
「フギャン!?」
「危ねえな、スコープバットでも使ったのか?」
飛んできた弾丸は全て俺が盾にしたドーパントへ命中し俺はまともに喋れない状態のドーパントを投げ捨てベルデのマークが描かれたカードをディケイドライバーへと挿入する
「先にこっちを片付けるとしよう」
『FINAL ATACK RIDE VE,VE,VE,VERDE』
その音声が鳴ると同時に何もない場所から突然二足歩行のカメレオン型のミラーモンスター、バイオグリーザが姿を現わす。俺が逆立ちの体制になると俺の両脚にバイオグリーザの舌がしっかりと巻きつき俺の身体は振り子のように振られドーパントをキャッチする。そのままドーパントをパイルドライバーの形でロックしバイオグリーザの舌が俺の脚から外れ空中からギャレン押し潰すようにドーパントへのパイルドライバー、デスバニッシュを決める
「フグゴォ!?」
「!?」
逃げきれなかったギャレンはドーパントの頭を背中のちょうど背骨の真ん中辺りでくらう形になり両者共やられはしていないがほぼ瀕死になっている
俺はディケイドの姿に戻りディケイドのマークが描かれたカードをライドブッカーから取り出す
「こいつで締めだ!」
『FINAL ATACK RIDE DE,DE,DE,DECADE』
十枚のカード状のエネルギーがドーパントとギャレンをロックしライドブッカー ガンモードから放たれた光弾が一人と一体を呑みこんだ
光弾に呑みこまれた一人と一体は爆発しギャレンの力が俺の中に戻るとメモリが壊れる前の最後の音声が聞こえた
『HUMAN/WOLF』
『WEREWOLF』
「人間と狼の記憶で狼人間か。っと、大丈夫か?影狼」
ドーパントになっていたのは俺や永琳達と同じ迷いの竹林に住む頭に狼の耳を生やした狼女の少女、今泉 影狼だった。話を聞くと竹林に落ちていたメモリに触れた瞬間メモリが勝手に自分に刺さりその後の記憶が無いらしい
「きっとメモリが相性のいいお前と接触したことで暴走してお前を取りこんだんだろうな。とりあえず永遠亭かバイオに連絡して迎えに来てもらうぞ。流石に今の状況のお前を一人にしておくのは危険だからな」
「あー、悪いね。そうしてもらえると助かるよ。今は指一本動かせそうにないからね。今襲われたらデッキも持ってきてないから抵抗もできずに喰われまうよ」
影狼の言葉に俺の中で罪悪感が増す。たとえ暴走していたとしても彼女を傷つけたのは俺自身だ。仲間を傷つけたという行為自体、かつて俺が財団Xに操られていた時に俺が犯してしまった罪の一つだ。あの時も影狼を俺は攻撃してしまったがここまでやる必要もなかったと後悔が募る
そんな俺の気持ちが顔に出ていたのか影狼が笑みを浮かべながら言葉を続けた
「今回のこれはあんたは悪くないよ。あんたは暴走してたあたしを止めてくれた、それでちょっと力が入り過ぎた。ただそれだけさ。あんたが気に病む必要は何もない。それに、こんなボロボロの状態でも敵の手先で暴れるよりずっとマシさ」
そう言ってにひひと笑う彼女の言葉に俺も笑みをこぼす。やっぱ俺、仲間をいつの間にか下に見てた所があったんだな……。自分が一番強いからって自分の背中を誰にも預ける気が無かった。自分勝手な驕りだ。さっきのブレイドの言葉が改めて頭に浮かぶ、"もう少し仲間を信じて頼った方がいい" か……
「ありがとうな、影狼。おかげで少しスッキリしたわ」
「どういたしまして、ちょうど迎えも来たみたいね」
「影狼ーー!大丈夫かー!」
走って来たのは黄緑に赤の紋様のような線の入った服を着た黄緑の髪の少年、バイオ。彼は影狼の契約モンスター兼パートナーのバイオグリーザの人間態だ
「おー、バイオ、悪いけどおぶっていってくれない?今一歩も動けそうにないからさー」
「はあ……そのくらい口がきけるなら命に別状は無さそうだね。やれやれ、でも僕の方が身長が低いんだから引きずる形になるよ?」
「えー、それならお姫様だっこでもあたしは構わないよ?」
「ぶっ!?な!なななななに言ってんのさ!そ、そんなことできるわけないだろ!?///」
遊ばれてるなー、バイオの奴。影狼からしたらバイオはまだ弟的な感じで見られているのだろう。少なくとも男としてはあまり見られてないというのがよくわかる。仕方ない、少し後押ししてやるか
「そう言わずにやってやれよ。お前の筋力なら別に問題ないだろ?」
「なっ!?紀斗さんまで!///」
そういった会話を少しの間続けバイオの逃げ道を塞いでいくとバイオは観念したのか顔を真っ赤にしながらか細い声でわかったよと呟き影狼を抱き上げる
「それじゃ僕らは永遠亭に行くから……紀斗さん、こんな異変、さっさと終わらせてよね」
「ああ、任せとけ。こんなふざけた異変、今日中に終わらせてやるさ」
「いくら蓬莱人だからって無茶し過ぎないようにね」
「わかってる、俺だって何度も死ぬのはごめんだからな。なるべく無茶はしないようにするさ」
二人は最後にそう言い残すとこの場を去り永遠亭へと向かっていった。俺はそれを見送ると再びケータイを取り出し電話をかける
「もしもし、紫さん?そっちは大丈夫か? そうか。今から言う場所に動けるメンバーを集めてくれないか。この異変の首謀者の居場所がわかった」
さあ、革命返しの時間だ
はい、ということでほとんどの方は気づいてたでしょうが人狼型ドーパントの正体は影狼でした。元々彼女は輝針城が初登場でしたしメモリも考えやすいからここで抜粋されたんです。え?バイオとの関係?今のところ友人以上恋人未満といったところでしょうか……とりあえず頑張れバイオ!きっと君も報われる日が来るさ!……多分
それでは次回もお楽しみに!