「ここは地獄だ」
これが私が聞いた最期の言葉だった
数時間前、臨時編成の9両の61式戦車を率いてザク小隊そして白き鬼と呼ばれるモビルスーツ「ホワイトオーガー」と戦い多大なる犠牲を払いながらもなんとか勝つことができた。全ての呪縛から解き放たれる!とヤンデル中尉は喜んでいたがジオンの偵察隊と思われる部隊に攻撃をくらい戦車は大破し爆発してしまった。
中尉は脱出することが出来ず61式と運命を共にし私は戦車から降りていたので直撃こそ免れたものの爆風をくらい動けない状況にいる。おそらく脇腹に深く破片が刺さっているのだろうそのせいか意識が朦朧としている。モビルスーツと戦う前、中尉はジオンとの戦闘によって故郷を失われたと言っていたが、実は私もヤンデル中尉と同じで自分にも帰る故郷などない。
もしかしたら私も少なからずジオンに復讐心を抱いていたかもしれない。
だから中尉の後ろにいる死神を見てを発狂することなくドライバーとして生きることができたがそれもここまでのようで意識がだんだん遠のいていく、もし生まれ変わることがあるのなら平和で戦争のない世界で暮らしていきたい。
そして彼の意識は途絶えレイバン•スラーは死んだ、
「まさか別の人生を歩むとは思いもしなかった。」
だが私は生きていたレイバン•スラーではなく別の人として性別が男から女なり様々なことに苦労したが時が経つのは、はやくもう高校二年生になった
この世界は私がいた世界とはだいぶ違うようで宇宙世紀という概念が無ければジオンや連邦といった軍も無い、そして自分が知らない事がある。それが学園艦だ。ざっくりいえば学校と町がある巨大な船だと思ってくれると嬉しい。そんな船に住んで結構な時間が流れ私は平和に暮らしている。2度目の人生とはいえ家族と帰る故郷がある。これ以上に求めるものはな..いや欲を言えばヤンデル中尉にもこの暮らしを見せてやりたかった、でもあの人もどこかそう遠くない所で暮らしているそんな気がする
「少しいいか?」
後ろから誰からに声を掛けられた振り返ると肩まで髪がかかった女の子だがどうも違和感を覚える、初めて見るのにどこか会ったことある不思議な感覚だ。
「私に何かようですか?」
「いや昔見たことある顔に似ていたからなつい声をかけてしまった。昔、戦車で一緒に戦ったことがあるんだが私の無茶な指示に対応出来る優秀な奴だったがそいつとは別れてしまって今も探している所だ」
そう私の知らなかったことがもう一つある。それが彼女がいったおそらく戦車道のことだろう。戦車道とは、古くからの乙女の嗜みとして、戦車を用いた武道のことであり礼節のあり淑やかで慎ましく、凛々しい婦女子を育成することを目指した武芸とされているが私個人の感想としては複雑な気分だが本来なら戦争に使われる兵器を競技として使うのならそれだけ平和であるということだろうが流石に小中学生の時は自分の気持ちを抑えるためにあえて戦車から離れたが今はまた戦車に乗りたいと思っている。
「どうかしたか?」
おっといけない話しが逸れてしまった。
「いやなんでもありません、少し考えごとをしていました」
私がそう答えると
「今ので分かった、その話し方その視線、こんな近くにいたのか灯台もと暗しとはよくいったものだ」
「なんのことですか?」
「忘れたとは言わさんぞ軍曹」
「なっ!?」
「貴様何を動揺している?」
まさか私の階級を言ってくるやつが出でくるとは一体誰が?まさか..
「久しぶりだなレイバン•スラー軍曹」
「ええお久しぶりですハーマン•ヤンデル中尉」
これがレイバン•スラー改め
原作ではレイバン•スラーは生き残っていますがここでは死んでしまったことになっています