【ブルアカクロススレ】ルビコンからやってきたウォルター達が 作:AC組んでSS書いてる人
・『先生』が来る(原作開始)の数ヶ月前
【舞台】
・トリニティ総合学園郊外
【登場組織】
・集団傭兵組織「NEW HOUNDs」
・救護騎士団
トリニティ郊外。複数の装甲車が停まっており、そこでヘイローについた子供たちが声を掛け合っていた。
「これで全部か?」
「うん、ここにいた不良たちは全員回収したよ」
「大変でしたわ〜!」
「ケンナちゃんお疲れ。ムネミちゃんも警戒解いていいよ。ツヅルちゃん、何か敵影は見える?」
「ハイ!(^q^)」
「いや、今のところ見えないかな」
さて、撤収するかという雰囲気になってきた。だがそうは問屋が卸さない。
次の瞬間、何かが砂ぼこりを巻き上げつつ着弾した。
「なんだ砲撃か?!」
全員が一斉に警戒心をあらわにする中、砂ぼこりが晴れていく。
そこにいたのは片手にシールドを、片手にショットガンを持つ女性であった。
「なんだこいつ?!」
「確か…蒼森ミネさんですわ!救護騎士団のリーダーでヨハネ分派の代表者だったはずですわー!」
「そこは治安維持組織ではないのか?!」
「なんで救急隊が突っ込んでくるのおかしいでしょ?!」
「せめて正義実現委員会呼んでこい!いややっぱ呼ぶな!私が困る!」
各々が叫ぶ中、当の人物蒼森ミネが叫ぶ。
「あなた方は、このトリニティに不安を及ぼす疾患です!救護せねばなりません!」
「「「「はぁ?!」」」」
古参組が思わず声が出る。続いて後続組が叫んだ。
「不良生徒スカウトして何が悪いんですのー?!」
「ヤツヲウテ!(^p^)」
「その声は…陸奥さんですか?!」
「え?知り合い?」
「知りません(・_・)」
「うわぁ?!急に落ち着くな?!」
「私はニューハウンズとしてここにいます。正義実現委員会とは無関係」
「本当にどうしたの?!」
「それはすいません。知り合いとよく似ていたもので…」
「バカしかいないのかな?!」
しかしミネは止まらない。
「あなた方は悪い大人の支配下にあります!強めの救護をなさねばなりません!!」
「なんだテメェ!!」
「ウォルターさんを侮辱するなら容赦しないぞ!!」
「こいつ殺せ!!」
「あんたの生爪はいでやる!!」
古参組が瞬間湯沸かし器の如くぶちぎれる。新参組は全員構えをとった。
「救護!!」
彼女がシールドをたたきつけようとしてくる。いの一番に動いたケンナがナックルダスターをもって殴り防ぐ。
「かったいですわー?!なんでこんなに固いんですの?!」
「あなたは、阿手ケンナさんですね!あなたも救護対象です!!」
「っさいですわね!!テメェに何がわかりますの!!」
「「オラァ!!」」
そこにコエと華音辺が蹴りをたたきこんで無理やり距離を離させる。ケンナがすかさず突っ込もうとするのを華音辺が抑える。
「ケンナちゃん落ち着いて!今突っ込むのは得策じゃない!」
「でもあいつこっちの事情も知らないで言いやがりましたわ!その鼻っ面へし折って地べたに並べないと気が済みませんわ!!」
「3人で行くよ!三位一体、図らずもトリニティだね!」
そこに通信機から声が届く。
『やるのかい皆』
「イトナ先輩!今どこに?」
『通信室。ロニーさんにはもう連絡入れたからねー』
「やるよやるよ私はやるよ」
「そうかやるのか、私もやらねば」
『了解。通信なら任せろーバリバリー』
「「「やめろ!/やめて!/やめてくださいまし!」」」
そして体勢を立て直した救護天使と近接組3人が一斉に走り出した。
ケンナが空中に飛び上がりつつ回転して着地すると後ろから急襲しにかかる。
団長は彼女、つまりは後ろに一瞬気を取られる。
その間に大きく踏み込んだコエのスタンバトンが電気をまき散らしながら近づいていく。
ダメージが少ないのはどちらか。
彼女は前にシールドを持ってきた。だが忘れてはならない。敵は3人だ。
華音辺がシールドと彼女の体に割り込ませるように射撃をする。弾丸は彼女の手に命中し、思わず握り直すために動きが鈍ったように見えた。
そして隊長と副隊長はそこを見逃す二人でもない。
ケンナがミネの膝裏を思い切り踏みつけて体勢を崩すとそこにコエのスタンバトンが首筋に突き刺さった。
「ガァ・・・!!」
ミネの筋肉がけいれんを引き起こし、意志に反して肉体はその場に倒れてしまう。
「今のうちに撤退する!乗れる奴はみな乗れ!!」
『『了解!』』
その間に待機していた面々は次々に乗り込んでいく。目を覚ました不良もいたようだがそこら辺にあった角材で頭部をしばかれて再び夢の世界に戻された。
「くっ…!それでも!」
「コエ!」
「ぐうっ?!」
だが痙攣が収まり、立ち直ったミネは立ち上がってコエに肉薄する。シールドを押し付け、地べたに仰向けに押し付けるとショットガンを打ち込もうとする。
「あなた方は救護しなければ!」
「テメェは脳みそ一回洗浄されろですわ!!」
ケンナが拾い直した自身の機関銃を向けると頭部めがけて掃射を開始する。
だがしかし、天使は転がって避けると立ち上がって今度はケンナに肉薄する。
「あなた方は患者なんです!それをわかってください!」
「こっちが患者ですって・・・!ならあなたはエゴを貫こうとする独裁者ですわ!!」
「な、なんてことを言うのですか!」
彼女は咆える。
「貴方はこっちの事情を聞こうとしないで事を進めようとする自覚なき邪悪ですわ!!
もしあなたの方が正しかったとしても、私は、私たちは病気でいいんですのよ!!
何も知らないあなたが口出しすることでは、御座いませんわ――――!!!!」
ケンナはシールドごと彼女を弾き飛ばす。
すかさずそこにツヅルが射撃して、見事頭部に命中。軽く彼女は吹っ飛ばされた。
「大丈夫コエ?!なんかすごい鈍い音したけど?!」
「腕の骨が折れた…」*1
「コエには215本の腕があるんだよ!1本くらいなんてことないよ!」
「前々から感じてたんだけどお前私のこと化け物かなんかだと思ってないか???」
お互いの肩を貸しながら二人は軽口を掛け合う。
「(^p^)シュリュウダンヲナゲロ」
そして団長に対しては更に陸奥の手榴弾が炸裂。ゴムまりの如く彼女は吹っ飛ばされた。
だがまだ倒れない。立ち上がって走ってくる彼女を歩兵部隊3人が抑え込むために走り出した。
『皆ーちょっとまずいかも』
「え、イトナさん何ですか?」
イトナの通信に援護しているツヅルと622と陸奥が反応した。
『今別動隊が救護騎士団本体と交戦中らしい。苦戦はしてないみたいだけど、もしかしたらがあるかもだから早めにそいつ墜とすかなんかしてほしいだってさ』
「そういえば正義実現委員会はどうしたの?こんな騒動おこして動かないわけないでしょ」
『こちらが少し扇動して騒動おこさせた不良チームに手を焼かれてるみたい。ちょっとした陽動のつもりだったけど、案外役に立つもんだねー。あ、吉田ちゃんがなんか伝えたいみたい。代わるね』
すると通信機からイトナに代わって吉田の声が響く。
『こちらニューハウンズ本部、吉田です!応答をお願いします!』
「吉田!どうしたの?!」
『ロニー総隊長とテンリを乗せた装甲車がそちらに急行しています!持ちこたえて下さい!』
「ロニーさん来てくれてるんだ!」
「あれじゃない?」
ツヅルが気づいた先、そこには砂ぼこりをまき散らしながらこっちに向かってくる装甲車の姿があった。
「…なんか速くないです?」
「もしかしてブレーキ踏んでないんじゃないかなあれ」
『イトナだよー。レーダーで見る限り踏んでないね』
「3人ともー退いてー!」
「「「わー!!」」」
歩兵部隊3人が全力でその場を離れた途端、ミネ団長の体が吹っ飛んだ。
横から全く減速せずに突っ込んできた装甲車に撥ね飛ばされたのだ。
そして運転席から元気溌剌なロニーが、助手席から疲れた顔をしたテンリが出てくると皆に駆け寄ってくる。
「怪我はないか?あるやつは手を挙げろ」
「ロニーさん?!轢きましたけど?!」
「状況判断だ」
「アイエッ?!」
「どうしましたのテンリさん!もう今にも崩れそうなくらい儚い感じになってますわよ?!」
「マジ勘弁してくれ・・・止まるか減速してくれって言ったんだけど…運転も激しいし・・・うぷっ」
テンリがもうお見せできない状態になっている間、ロニーが問いかける。
「で、どうだ?死んだか?死んだなら証拠隠滅しなければならないが」
「物騒すぎますよ?!普通に生きてますって!ホラ、今立ちあがろうとしてますし?!」
「やはりキヴォトス人には致命傷にならないか…後でこの情報も売っておくか」
蒼森ミネは立ち上がり切り、ロニーを視覚すると叫ぶ。
「あなたが、病の根源・・・!あなたには最大限の救護をせねばなりません!!」
「なんか勘違いされてるな俺」
呑気につぶやくロニー。しかし他の子犬たちは黙ってはいない。
「テメェ腕と足もいでダルマにしてやる!!」
「頭と胴体をなき別れにしてやる!」
「あなたの臓物引き摺り出して道端に綺麗に並べて差し上げますよわ!」
「(^p^)コロセ」
「お前私たちの命の恩人によくも言えたな!」
ギャンギャンと吠える子犬たち。それにロニーは諫めるように言葉を発した。
「人のパーツは高く売れるんだからそんな勿体無い真似するな」
「ロニーさん?!絶対言うべきことそんなことじゃないと思うんですけど?!」
ツヅルが思わずツッコミを入れるが彼はどこ吹く風。今回同行している『彼女』に声をかける。
「中々手ごわそうだな、エア」
『そうですね、ロニー。で、どうしますか?』
「エア、頼む」
『わかりました。交信を、開始します』
するとロニーはフルフェイス越しでもわかるくらい目が赤く光り始める。
『脳深部コーラル管理デバイス起動』
彼にしか聞こえない機械音声が脳内に響く。
『久しぶりに、ここに入りました』
「あぁ、そうだな」
「ロニーさん、一体何を…?」
「「気にするな/あまり気にしないでください」」
全員が驚愕した。声が二重に聞こえたのだ。ロニーの声とエアの声が。
「「お前たち/貴方方は周りの雑兵の処理と撤退の準備を」」
「え、ミネさんはどうするんですか?」
「「俺たちでやる/私たちが相手します」」
すると全員が耳鳴りと錯覚するほどの高音が辺りに響く。それと同時にロニーの頭上に赤い球状の発光体とそれから血管の如く枝分かれして伸びる光が浮かぶ。
「ロニー、もう一仕事しましょう」
「あぁ、部下が苦戦した相手だ。油断せず行こう」
これは彼らや子供たちのあずかり知らぬことではあるが・・・
エア、コーラルという神秘。
ロニー、強化手術という今尚続く人間の業という恐怖。
それらを併せ持った彼らは今、崇高に最も近い状態にあった。
「救護!」
「ハァ!!」
二人が激突する。お互い踏ん張るが後ずさりしてしまったのはミネ団長の方だった。
大柄な男と女の子供。
更には戦闘経験、潜ってきた戦場の差。
強化手術によって普通のそこら辺の市民より強化されている肉体。
そして、エアとの交信・同調により神秘を獲得し、ブーストがかかっている肉体。
彼が押すのは明確、自明の理であった。
「そういえばなんで俺の部下を急襲した?」
「彼女たちは疾患者です!患者です!救護せねばなりません!」
「具体的には?」
「彼女たちは青春を送れていません!皆傭兵として命を懸け、あなた方大人に傾注しています!それが病気と言わず何と呼びますか!心の病気なのです!!」
「そうか。お前にはそう見えるか。だが俺を倒したところで火に油だぞ。あいつら全員相手する気か?」
「あなたの打倒、それが救護への道の一歩!私はそう判断しました!」
「生活の保証は?」
「それがいま関係ありますか!」
「「稚拙だな/ですね」」
「…何が言いたいのですか」
「子供らしくていいなと思っただけだ。後先考えずに行動する…子供の特権だな。若くていい」
「貴方は先を考えていません。私があまり言える立場ではありませんが、目の前のことが解決したとしても物事は続きます」
「…」
「だが大人には大人の助け方がある。十人十色の、な?」
「…それが、拉致ですか?」
「拉致?失礼だな。スカウトだが」「そうですよ」
すると622が声をかけてきた。
「ロニーさん、別動隊含めて全員退避しました!」
「時間稼ぎもここまでだ。このまま帰ってもいいがやられっぱなしも癪だから1発かましてからにしよう」
盾をギギギ…と動かして無理やりガードを崩すと空いている拳を固めて斜め下に打ち抜いた。狙いはアゴ。
普通の人間なら効果はあまりなかっただろう。
だが、彼は第4世代強化人間。身体も強化されている。
ルビコンの時はろくに動けなかったが日々のリハビリやレッドガン仕込みの対人訓練により、ここまで動けるようになったのだ。
見事に捉えたその一撃は脳を揺するのに十分だった。団長の肉体は意識に反して膝をついてしまう。体が動かない。
「あ、待て・・・!」
「待たない。お前らは俺たちの障害たり得ない」
彼女の眼前に大型のショットガンが突き付けられた。おそらく星外製のモノだろう。
彼女は衝撃・炸裂音と共に意識を手放した。
「帰るぞ」
確認のために1,2発拳銃で撃つと彼は助手席に乗り込む。運転手は622だ。
「任せてくださいね!」
「お前は俺の最初の部下だ。もうそろそろMT部隊は一任しようと思ってるぐらいには信頼してるから安心しろ」
そんな軽口をたたきながら彼女たちは帰路についた。
完
【キャラ紹介】
大本イトナ
・ニューハウンズ通信/諜報部隊副長。18歳。元ヴァルキューレ。
・基本マイペースというか真顔でボケるというか不思議な子だが、腐敗を許さないという正義心も持ち合わせている。
・ヴァルキューレの腐敗を勘づき、独自で調査していたが途中でばれて逃げ出した過去を持つ。
・詳しくは本スレをご覧ください。