【ブルアカクロススレ】ルビコンからやってきたウォルター達が   作:AC組んでSS書いてる人

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【時系列】
・エデン条約編

【備考】
・ゲマトリア入りしたオールマインドがブランチをキヴォトスに呼びだした。
・オールマインドがベアトリーチェにMTやBAWSのACを大量に横流しした。


真ん中の部分は新しく書き直したものです


ウェルカム・トゥ・エデン/ブランチズ・セルフィッシュ/ニューハウンズ防衛戦

 エデン条約締結直前の襲撃、それは2大学園だけでなく参加していた企業勢力にも大打撃を与えた。

ほとんどが大怪我を追い搬送。そうでない者も敵勢力の数の多さにACを取りに自軍まで戻ることができない。今は前線でミシガン率いるレッドガン残存兵とフロイトの駆るAC・そしてゲヘナとトリニティの残存勢力が抑え込んでいるようだ。

更にはオールマインドが呼びだした外部協力者も問題であった。

 

星外で活動している独立傭兵集団「ブランチ」。

 

そしてアリウスが率いる大量のMT部隊、及びAC。

更には極めつけは先生が凶弾に倒れ、緊急搬送されたと言う点だ。

 

 

腹部に1発、胸部に3発の弾丸

 

 

救護騎士団と救急医学部、そしてなんとか復帰したスネイルとナイルの手引きによる星外医療技術によりなんとか一命を取り留めたが状態はあまり芳しくないようだ。

特に胸部が問題で本気の殺意で撃ち込まれていたということが伝わってきたと言う。

 

なぜそんな事態になったのか。それは先生がヒナと共に逃げていた時にアリウスに襲われた時に遡る。

 

 

 

腹部に熱がこもる。

激痛。

自分は撃たれたのだ。

自身をかばって援護していたヒナが泣いているのが見える。

相手は冷酷にこちらを見ていた。

だが、倒れるわけにはいかない。そう己に奮い立たせ、激痛走る体を無理やり起こした。

 

 

次の瞬間、先生の胸部を3発の弾丸が襲う。

 

 

今度こそ倒れ伏す先生、驚愕に染まるアリウス、呆然とするヒナ。

一足早く己を取り戻したヒナが泣き叫びながら先生を揺する。それに対して止めるようにサオリが肩を掴んだ。

 

「待て!揺するな!出血がひどくなる可能性がある!」

「あんたたちがやったんでしょお!!」

「違う!腹部は確かに私だが胸部は本当に知らない!!」

「じゃあ誰よぉ?!!」

 

 

「俺だ」

 

 

声がした方に全員が顔を向ける。そこには男がいた。

機能的で無骨な装い胸に鴉を模したようなワッペン。そしてヘルメットと布、ゴーグルで顔を隠していた。

だがわかる。わかってしまう。

 

この男は今までに数え切れないほどの人間を殺してきたのだと。

 

「何故標的を気遣っている?無力化がお前の仕事だろう?錠前サオリ」

「だが、これはやりすぎだ!ここまでする必要は…!」

「全ては虚しい、だったか。だったらなぜ人命を優先する?」

「おい、お前!そこまでに」

発砲。肩を掴んできたアリウス生の頭を彼は何事もないかの如く撃ち抜いた。倒れ伏したまま動かないアリウス生。サオリが思わずと言った様子で声をかける。

 

「おい!おい!!し、死んでる…なんで」

ヘイロー破壊貫通弾

 お前のボスとお仲間が発案して実用化された爆弾。それを俺たちの協力者が改良・発展させたものだ。並大抵のキヴォトス人なら死ぬ。実験通りの成果だな」

「実験って・・・何を・・・」

「お前自分の仲間の数すら覚えてないのか?報われないな」

「貴様ぁ!」

サオリが銃を向ける。だが焦る様子もなく彼は彼女の銃身を掴むと己の額に押し付ける。

 

「よく狙え」

「ッ…!!」

「どうした?全ては虚しいんだろう?一人二人殺したところで世の中は何も変わらない。ほら、射てよ」

「ぅぅ…!」

指が震える。引き金を引くことができない。息が荒くなる。目に涙が溜まる。

どうしてこうなったんだ。マダムがオールマインドと手を組んだからか?オールマインドがブランチを呼び寄せたからか?自分たちがトリニティとゲヘナに攻め込もうと決めたからか?

だがそこに彼の懐に電子音が鳴り響いた。すると彼はノズルから手を離すとその場を後にしようとする。

 

 

 

「おい、逃げるのか!」

「逃げてるのはお前らだろ。時間だ。次の仕事のな」

そう言いながら彼は、レイヴンはその場を後にする。だが、最後に吐き捨てた言葉が彼女らの心に食い込んだ。

 

「残念だ。お前らは口だけで人殺しもできない、何かを成すこともできない弱者だ」

「経典のそもそもの意味も理解できてない学の無い駄目な奴ばかりだ」

 

 

 


 

 

 

万魔殿に突如襲撃してきた謎のAC、その傷跡は非常に大きいものだった。

 

「逃げろー!」「ダメだ!戦車じゃ歯が立たない…!!」「なんでこんな目に…!!」

上空から襲ってくる暗色の機体。それはブランチの3人目「レイヴン」が駆る「ナイトフォール」であった。

 

 

【挿絵表示】

 

 

奴は呑気なようにブースターを吹かしながらアサルトライフルでちまちまとまるでしらみつぶしにするかのごとく戦車や装甲車を破壊していく。

 

 

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「パンデモニウムタンク、出撃します!!」

ハッチを突き破るように飛び出してきた大型タンクAC、搭乗者は棗イロハ。大豊やメリニットを武装中心とした重量型ACであり、羽沼マコトがオールマインドにかけあって導入されたものだ。

しかしこれは非常に大きな弱点がある。

 

 「当たらない…!!」

 

そう、バズーカやグレネードがほとほと当たらないのだ。

これはわざとである。オールマインドとつながっていたブランチがもしものためにそういう武装構成にした、させたのである。

 

「ぐわぁ?!」

チャージしていないパイルバンカーの突きが彼女を襲う。機体が大幅に揺れ、装甲がひしゃげるが彼女は慌ててリペアキットを使用する。

だが次の瞬間、蹴りが入った。操縦席が大きく揺れ、シートベルトすらしていない彼女の肉体を大きく揺らす。

 

「金で動く傭兵に、やられてたまるもんですか…!!」

彼女は呻きながら操縦桿を動かす。だが、目も、腕も、体もナイトフォールに追いつかない。アサルトライフルの射撃を継続的にくらい、ソングバードの砲撃が直撃し、ミサイルがたびたび命中する。

いくら戦車乗りとはいえタンク型ACの操縦にまだ慣れていない彼女が追い込まれるのはまさに摂理といえた。

 

そうして戦っている間に何度目かのパイルバンカーが命中し、APがゼロになった。

装甲がひしゃげ、コックピット眼前まで杭が深く刺さる。

 

 

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「うぁあああああああああああ?!!!!」

イロハは悲鳴を上げた。いくらキヴォトス人であろうと大質量の、しかも殺意が乗った杭など当たれば死んでしまうかもしれないからだ。

普段ここで過ごしていれば感じることのない死の匂い。彼女はそれを本能的に理解してしまったのだ。

 

大きく吹っ飛ばされ動かなくなったACを見ると彼はその場を後にした。

まだ次の仕事がある。そういわんばかりの態度だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、再びゲヘナを襲撃しに来たナイトフォールだがミシガン・スネイル・ロニーの3機の手により破損、撤退を強いられることとなる。

だが、それは終わりではなかった。

 


 

 

突然のことであった。ハウンズ部隊の一部と総隊長であるロニーがブランチによって煽動されたアリウスの大反攻作戦掃討に出撃してしばらくたった時であった。

 

突如ハウンズ本部エリア内を侵入者を告げるサイレンが鳴り響いたのだ。

 

「サイレン?!」「襲撃だ!!全員出ろ!!」「敵襲~~!!敵襲でーーーす!!!」「敵機の情報は?!」「識別不明!機体は・・・ACです!」「なんだと?!」「今カメラで捉えました!!モニターに映します!!」

 

 

【挿絵表示】

 

 

それは黒い機体であった。例えるなら、まるで夕暮れのような・・・迫ってくる落陽のような重圧をその機体を見たものは感じた。

そして肉眼で捉えたものも次々と現れる。

 

「あれは・・・ロニーさんが交戦したというレイヴン、機体はナイトフォールか?!だがフレームやミサイルが少し違う・・・!

 

「偽物め!リベンジしに来たか…!!」「至急MTを出せ!!」「おい金田ぁ!!」「ただいま参りまぁす!!」「全兵装を出せ!」「ヘリでもですか?!」「とにかく奴にありったけをぶつけろ!この際装甲車でも砲撃ドローンも全部出せ!!出し惜しみすればこっちが死ぬぞ!!」

そして展開したハッチから次々とMTや装甲車、挙句の果てには武装ヘリや戦闘ドローンが出撃していく。

 

「ここが死線だ!!絶対に通すな!!」

『『『おおーーーーーーーッ!!!!』』』

「おい!シールド持ちの4脚MTを前に出せ!!」「バズーカMTは後方でとにかく砲撃しろ!!」「砲撃ドローンを前に出せ!!撃ち落されてもひるむな!!」

襲撃してきた一機に対応すべくハウンズ総員が一丸となって立ち向かう。士気は十分、連携も最高、情報伝達も素早い。並大抵の組織なら手も足も出ず敗北に喫するだろう。

だが、いま彼女たちが相手にしているのはレイヴン。ルビコンに戦禍を招いたブランチの一人アーキバスMT部隊と惑星封鎖機構艦隊を単騎で殲滅できるほどの実力者である。

 

陣形を組んでいるのにもかかわらず次々と撃破されていくMT。

 戦闘ドローンの供給が追い付かないほどの猛攻。

  武装ヘリがなすすべもなく翻弄されるほどの動き。

 

本部を攻撃されてはいないが、突破されるのも時間の問題だった。

 

「化け物め…!」「一機だけでこの圧力・・・!!やはりロニーさんと死闘を繰り広げただけはある・・・!!」「だが敗けるな!ロニーさんが来るまで死ぬ気で持たせろ!!」「622隊長とコエ隊長はまだですか?!」「もう少しで終わるそうだ!」

 

 

【挿絵表示】

 

「こちら622、機体準備が完了した!!LOADER5、出撃する!!」

 

 

【挿絵表示】

 

「こちら河岸コエ!機体の最適化が完了した!出るぞ!」

 

ハッチから二機のACが飛び出してくる。それを見たMT部隊は少しの歓声に包まれた。

 

「よっしゃあ!これでさらに持たせれそうだ!!」「クソッ、機体がいかれた!撤退する!」「金田ぁ!!応急修理を頼む!」「ただいま参りまぁす!!」「修理が完了次第出るぞ!」「戦闘ドローンはまだ出せるか?!」「あと残存数が半分を切りました!」「このままだと負けだぞぉ!!」「貴様らぁ!怯むなぁ!!」

 

「コエ!挟撃で行こう!!」

「おう!暇を惜しんだ訓練の成果、見せてやるよ!!」

二機のACがナイトフォールに突っ込んでいく。すると当機は銃口をとりあえずといった感じでLOADER5の方に向けた。そして射撃を開始する。

 

「クッ、確実に当ててくる…!!」

「とにかくあのパイルバンカーの直撃は避けろ!当たればタンクでもタダじゃすまないからな!」

「わかっ、てるよ・・・!!」

しかし、戦況は全くと言っていいほど好転しない。なにせ、彼女たちの攻撃が当たらないのだ。まるで背中にも目がついているかのように軽やかに、羽ばたくように避けていく。しかし、自身は必ずと言っていいほど攻撃を当てに来てる。

二人が、ハウンズが再び押され始めるのは当然の帰結であった。

 

 

「クソッ、機体が限界か・・・!!脱出する…!!」

「コエ!くっそぉ・・・!!」

そしてチャージしていないパイルバンカーの突きをくらい、機体が限界に達したコエが戦線離脱した。

MT部隊も次々と増援・援護しているもののそれをあざ笑うかのように次々と撃破していく。お前の相手してても殲滅なんか簡単だと言われているような気がした。

 

「ふざけるなよ・・・」

呻くように622が声をこぼす。

 

「お前らは何がしたい!!私たちを苦しめ、アリウスの皆も煽動して!!自由のためなら何してもいいのかぁ!!」

もう我慢できずに張り叫んだ。ブランチのせいで多くの仲間が怪我をした。ロニーさんやイグアスさん、ラスティさんも・・・他の大人たちも、皆無視できない被害を受けた。

 

「ふざけるな!ふざけるな!みんな必死なんだ!

 明日生きていくだけでも必死な人たちだっているんだ!!それをお前たちは瓦礫の下に沈めて、好き勝手暴れることを自由だとのたまって、お前たちの自由に正当性なんかない!!

 死ね!死んでくれ!!」

するとその言葉が癪だったのかはわからないがナイトフォールはくるっとLOADER5にソングバードを向けると発射した。

直撃。ACS負荷限界に陥る。

 

「うわぁあああ・・・・!!」

機体の操縦桿を必死にガチャガチャ動かす。モニターにはこっちにアサルトブーストをふかしつつパイルバンカーを構えるナイトフォールの姿が見えた。

 

 

 

「おい!砲撃しろ!!」「ダメです!砲撃ドローン、まだ出撃できません!」「四脚MTは?!」「足がやられて動けない!!」「バズーカは?!」「今装填中だ!!」「砲兵は?!」「まだ出撃できてません!!」

「死にたくない…!

 せっかくウォルターさんやロニーさんに拾われたのに・・・!

 ようやくエアさんとも面と向かって話しできるようになったのに!

 仲間が増えたのにぃ!!

 まだ生きたいよぉおおおお!!!!

 助けてぇええええええええええええ!!!!!」

 

そしてパイルバンカーが突き刺さる直前、淡い緑色の光が割り込むように突撃してきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前たち、よくここまで持たせてくれた」

 

「ここからは俺がやる」

 

一瞬の静寂。そして大歓声に包まれた。

 

「来た!!」「ロニー大隊長!」「総隊長殿!」「ロニーさん!」「ロニー!」「われらが総隊長!!!」「待ってましたよぉ!!」「さすがはロニーさんだ!!」

 

「ロ ニ ー さ ん!」

涙で顔がぐっしゃぐしゃの622が喜色を交えて声を上げる。

 

「お前たち、全員下がっていろ」

もう機体が限界のLOADER5をMT二機が何とか運ぶ。意外なことにハウンズ部隊が下がるのナイトフォールは目で追ってはいたが追撃しなかった。どうやらハウンズを襲ったのは副次的なもので主目的はロニーのようだ。

そしてその場に二機のACしかいなくなった。お互いにらみつけるようにカメラを向ける。

 

「よくも俺の部下をここまでやってくれたな」

ロニーの声が冷たく、殺気に満ちる。

 

「バイザーも下げず、舐めてかかったな…?」

彼の脳深部コーラル管理デバイスがトルクをさらに上げ始める。

 

「レイヴン…お前は飛ぶしか能がない鴉だが、こちらは狩りを本分とした猟犬だ」

 

 

「噛み殺してやる」

 

【挿絵表示】

 

 

 

シェイドアイのバイザーがカメラアイを覆うように降りる。それに対し、フィンダーアイが対抗するように光が増した。

 

「レイヴン、お前は今度こそ墜ちる時だ」

「・・・」ガチャン

返答はない。だが、今ここに言葉は不要。お互いがお互いだけを殺すことを目的とした決戦が幕を切った。




【機体紹介】

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機体名:Pandemonium_Tank
・ゲヘナ生徒会「万魔殿(パンデモニウム・ソサエティー)」がブランチの伝手で導入したAC。
・武装やパーツのほとんどを大豊で構成しており、破壊力及び威圧感・そして防御性能は高いが速度が壊滅的になっている。
・実はブランチがこのアセンを薦めたのはわざとであり、いざ敵となっても問題ないようにするため。そのせいでイロハが酷い目にあうことになる。


【挿絵表示】

機体名:LOADER5 決戦仕様
搭乗者:622
・この時のために622が再度調整した機体。


【挿絵表示】

機体名:N.H-TRAINING AC
搭乗者:ハウンズの大勢
・ベアトリーチェから鹵獲したBASHOの数々。そのうちの一つをハウンズがルビコニアン建設を通してBAWSから買い取り、アセンブルし直したもの。
・全体的にお手本のような武装構成であり、ACに憧れるハウンズの子どもたちは練習がてら実機のこれを乗り回している。シミュレーションルームだけでは想像や経験が足りないのかもしれない。
・尚コエも真レイヴン襲撃時にこれに乗り込んで迎撃に出ている。その時はターミナルアーマーを付けていた。


【挿絵表示】

機体名:NAIGHTFALL_AGEIN(二度目の落陽)
搭乗者:真レイヴン
・万魔殿襲撃時に破損したナイトフォールを修理・改修した姿。
・資源および流通が苦しかったルビコン3とは違い、フレームや武装・内装を様々な企業から購入している。やはり頭部は自前の改造品。
・万魔殿を襲撃した際はルビコン活動時の構成でイロハが操縦するACを難なく撃破し、621と再度この機体で決闘。今度こそその鴉は落ちた。
・ジェネレーターを換装したおかげでさらに武装や機体強化をすることに成功し、さらなる猛威を振るう。
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