【ブルアカクロススレ】ルビコンからやってきたウォルター達が   作:AC組んでSS書いてる人

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・622はNEW HOUNDs防衛戦でコエと共に駆り出されたため遅れている。詳細は前回をご覧ください。
・ウォルターは先生およびアリウススクワッドと一緒に突入。


戦場で老人を見たら生き残りと思え

隠していた化け物のような形態も打ち倒されて倒れ伏すベアトリーチェ。秤アツコも救出され、皆これで戦いは終わったと思っていたところだった。

 

「・・・待て、まだ終わっていない!」

ベアトリーチェをまだ注視していたウォルターが叫ぶ。

先生たちが見るとよろよろと立ち上がりながらもこちらを怨嗟のこもった複数の目でにらみつけるベアトリーチェの姿があった。

 

「まだです…!舐めるのも大概にしなさい…!!ここまでロイヤルブラッドにこだわっていましたがもうどうでもいい・・・!

 

お前たち全員殺す!!!

 

次の瞬間、ステンドグラスと壁を破壊しながら何かが出現した。

 

「あれは・・・!」

”AC?!”

白と赤に塗られたACが姿を現した。

それはベアトリーチェを手に乗せてコックピットに入れると発光部が強く光りだす。

 

「退避しろ!」

ウォルターが叫ぶ。

その言葉を聞き、秤アツコを救出したアリウススクワッド、彼女たちを指揮していた先生、そしてウォルターは一斉に走り出した。

レーザーの光が彼女彼らのいた場所を襲う。

 

『フハハハハハ!そのまま無様に逃げまどいなさい!!』

気をよくしたのかそのまま教会の入り口を破壊しながら彼女は歩きながら追いかける。

 

「ダメだ…!銃弾が効かない・・・!!」

「ロケットランチャーは?!」

「使い切ってる‥‥!」

そんな中、ウォルターの持っていた通信機に通信が入る。

 

『こちら622!そちらに急行中です!支持を請う!!』

「622、今すぐこちらに来てくれ。ACだ」

『AC…?!BASHOの一つはうちのトレーニングACにしたし他はRaDの溶鉱炉でとかされたはずでは…?!』

「ベアトリーチェだ。奴が隠し持っていた」

『あの女…!できる限りそちらに早く向かいます!!』

「任せたぞ。おいお前たち、今はとにかく生き残ることを考えろ…!うちの精鋭が来る…!!」

”みんな聞こえた?!持ちこたえて!!”

「「「「了解!」」」」

だがこちらには有効打がない。こちらは道沿いに逃げているのに対し、奴は建物を破壊しながら突き進んで来る。

そして622はまだ来れない。

万事休す。ここまでかと思われたその時、彼女たちの頭上を赤い閃光が照らした。

直後、轟音。そして重い金属同士がぶつかる音。その後、何かが崩れる大きな音。建物が崩れる音だ。

皆思わず後ろを見た。

 

そこにはアリウスの面々も使ったBASHOフレームを使用したACがいた。だがどこの破損していないのを見るに正式に購入されたモノだろう。

コア部分を見るにアサルトアーマーを作動させそのままブーストを噴かせて前蹴りを叩きこんだのだろうか。

 

『ベアトリーチェ…アリウスの火種よ、今度こそここで朽ちるがいい…!』

 

その機体から流れる広域通信。その声はしわがれていてもなお力と精神は衰えることを知らぬ声だった。

その機体…アストヒクは再び赤い光を吹き出しながら吹っ飛ばされたIDIOT...愚か者に向かって突貫した。

ウォルターはその光景を目を見開きながらつぶやく。

 

「サム・ドルマヤン・・・?!!」

「だ、誰なんですかそれ?!」

「ルビコニアンの帥父、あのACに乗っている、人間の名前だ・・・!」

 

”ドルマヤンさん!さがってください!!”

 

彼につながる通信機を持っていないにもかかわらず先生は思わず叫ぶ。

彼が叫ぶのも無理はない。

アリウスが使用したACの悉くがBASHOだったのだ。そしてその構成はあまりにも酷く、どうしてもマイナスイメージが付きまとってしまった。彼の中で残ってしまっているのだ。実際、あの軍団の殲滅に加担したロニーからも散々酷評されていた。

 

更には聞こえてきた声は間違いなく老人のそれであった。

自身が持つ『大人のカード』を使わずとも倒せたが、それはあくまで生身での話。ACとなると話は別だと思ったのである。

だが、彼の心配とは裏腹にウォルターは先生の肩に手を置くと話した。

 

「先生、ここは退くことだけ考えろ」

”でも…!!”

「あの男、ドルマヤンに関しては心配いらない。かつてルビコンで50年前に起こった大災害を生き残り、そして今なお現役の男だ」

”・・・!”

「それにあの男は己が使うパーツの強みを熟知している。歴戦だ」

”・・・わかりました。皆、ここは退こう!”

 

『こちら622、到着しました!ウォルター、指示を!』

するとそこにタイミングよく622が駆るACが到着した。奇遇なことに両手が開いている。

 

「622、俺たちを運んで脱出してくれ」

『え?!でもベアトリーチェは』

「奴は心配ない。歴戦の男が今戦っている」

622は視線を前に向ける。

そこには白と赤のACと黒と赤のACが撃ち合いしていた。

 

『・・・わかりました。皆、こちらに』

するとできる限り体勢を下げて両手を差し出してきた。皆慎重に乗る。

全員が乗ったことを確認すると622はブースターを吹かしながら地面をすべるように脱出した。

去る間際、先生はつぶやいた。

 

「ドルマヤンさん、ご武運を・・・!」

 

 

 


 

 

 

「・・・若い者はさがるべきだ。命を懸けるべきではない。未来は、お前たちの手にあるのだから」

そう独り呟きながら彼の操縦桿を握る力が強くなる。それに呼応するかのように彼の駆るアストヒクのカメラアイが更に強く光が増した。

 

『死にぞこないのおいぼれが…!!私の【崇高】を邪魔をするなぁ!!

対してベアトリーチェは意識が少し混濁しながらもその醜い本性と殺意を隠しもせずに吠えて襲い掛かる。

 

だが、戦況は一向にドルマヤンが駆るアストヒクが優勢であった。

レーザーやアサルトライフルの弾丸を避け、ランセツRFやミサイルを的確に命中させる。

ダメージを防ごうとシールドを張りながら建物の陰に隠れたベアトリーチェをスキャンで特定、KYORAIに持ち替えると山なりに打って建物越しのあたりを火の海にしてあぶりだす。慌てて建物の陰から上に飛び出してきたところをブレードで必殺・ブッタ斬リ!!!

体勢を崩しつつもうとうとするIDIOTにKYORAIを押し付けるとそのまま直に撃ち、ついでにそのままの勢いで3発ほど殴る。

しかしそんな無茶苦茶な使い方をしたせいか、蹴りで距離を離しつつ再び打ち込もうとトリガーを引いても弾が詰まったかのような振動が伝わってきた。どうやら発射機構が壊れてしまったらしい。

すぐさま壊れたKYORAIをパージするとその辺に落ちていた瓦礫を手に取り、そのまま投げつけた。

 

『ガッ?!!』

それは見事頭部に命中した。偶然にも複数あるカメラアイのうち一つを破壊したらしい。彼女の見ているモニターにノイズが走るようになった。

 

ドルマヤンは広域通信でいるであろうアリウスの子供たちに伝えたいことを話し始めた。

 

『アリウスの子等よ・・・今だ尚泣き続けている幼子たちよ・・・

 

【Vanitas Vanitatum et omnia Vanitas…全ては虚しい】

 

お前たちの教義だ。

 

だがその教義には本来続きがある…!!』

 

失意で下を向いていた少女たちの一人が顔を上げる。

 

『その教義は本来、もともと神によって定められた運命ならば、何かに願いや意志を抱くことも空ろでしかないというものだ・・・!!』

『そうでしょう!!私の教えは間違っていなかった!!さぁ、あn『黙れ醜女』グギャアア!!』

今度は両足で蹴りを叩きこんで瓦礫の山に叩きつけると彼は続ける。

 

『だが、それと同時に臨むこと・願うことをあきらめるなとも書かれている…!!』

『世界は広い、読むべき文献が山ほどある、お前たちが知らない娯楽など星の数ほどある、まだ食べていないものもたくさんあるだろう…!!

 

満たすことを、願うことをあきらめるな…!!』

 

少女のうち、数人の目に光がともった。彼女たちの瞳にアストヒクが背中から放っている赤い光が映る。

 

『ベアトリーチェは人であれど神ではない!

 奴は先生率いるアリウススクワッドに負けた!

 それすなわち、奴自体は対して力を持たぬ人間ということに他ならない!!』

 

『黙レェエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエッ!!!!!!!!』

 

悉くコテンパンにやられ、頭ごなしに否定されたせいで完全に頭に血が上ったベアトリーチェ。脇目もふらずただ我武者羅に吠えてアサルトブーストをふかして突撃してくる。その姿はまさに噛みつくことしか出ない狂犬。

撃っているレーザーやライフルの多くは見当違いな方向に飛んでいき、当たったとしてもてもアストヒクの体勢を崩すには至らない。

 

『信仰よ、アリウスと共にあれ!』

 

アストヒクがぐっと構える。

 

『信仰よ、アリウスの内にあれ!!』

 

ブレードが変形し、チャージされたパルス光波で形成された剣が吹き出す。

 

『その希望は、捨てるべからず!!!』

 

ブースターが火を噴き、突貫する。

休息に接近する両者。ぶつかる寸前、お互い更に動く。

速かったのはアストヒクだった。

 

チャージされたパルス光波剣が愚か者の機体を袈裟切りにしつつ思い切り弾き飛ばしたのだ。

 

『そんな・・・?!私が、こんな老いぼれ如きにィイイイイイイイイイイイ!!!!!!

 ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!』

 

爆散。

すさまじい断末魔を上げながら彼女の機体は沈黙した。

それを見やりながら彼は言葉をつづける。

 

『希望を捨ててはならん…!

 捨ててしまえば、今度こそお前たちの悲惨が待つ!』

 

そして今までで一番声を張り続けた彼はそのまま広域通信を切った。

 

「・・・終わった、か」

一息つきながらサム・ドルマヤンは誰に言うでもなくぽつりとつぶやいた。

 

少女たちの何人かは壊れた町中にたたずむアストヒクを熱のこもった目で見ていた。

 

 

 


 

 

 

そして一部始終を陰で見ていたものがいた。

 

「やはり情報を流して正解でした・・・」

オールマインドである。

彼女はウォルターたちがアリウスに突入するのを確認した直後、サム・ドルマヤン個人に匿名でアリウスとその独裁者の情報をリークしたのだ。

彼女からしてみれば奴は邪魔者・余計な障害でしかない。

どうせ同士であるゲマトリアの面々が救助しているであろうが、どちらでも構わなかった。

奴は間違いを犯した。どうせ後々処分されるだろう。

 

「しっかし、この悲鳴いいですねぇ」

録音したベアトリーチェの断末魔を聞き、ニヤニヤしながら彼女はその場を後にした。

 

 


 

 

その後、アリウスの生徒たちは様々な道を行くことになる。

一つはそのままトリニティに取り込まれる者たち。

一つは世界を知るために旅をする者達。

様々あるがそのうちの一つにこんな道を選んだ者達もいた。

 

 

 


 

 

 

「同志アーシル、何を見ているんだ?」

「あぁ、同志ダナム。今日書類が来たんだ。どうやらルビコニアン工業高校に入りたいらしい」

「ほぉ、編入ってやつか。どれどれ・・・アリウス?あの独裁者に支配されていたところか」

「あぁ。えぇっと編入志望動機は・・・」

二人が編入志望動機の欄を見る。

そこにはつたない字でこう書かれていた。

 

サム・ドルマヤンに希望を見せてもらったから。救われたから

 

と。

 

 

 完




【おまけ】

アリウス及びブランチ騒動終了の数日後のこと

ピコンッ
ロニー「ん?俺か」
622「誰からです?」
ロニー「えぇっと、オールマインドからだ」
ウォルター「なんだと?どんなメールだ?」
ロニー「・・・『そういえばあなたがたにBASHO軍団と今は亡きベアトリーチェのACを見てもらおうと思いましてね』とのことだと、ホレ」



622「・・・オェッ」
ウォルター「ひどいな・・・これは」
ロニー「『あいつには早々にくたばって欲しかったのでわざとそうしました。
     BASHOの一つはあなた方の訓練ACになってるんですっけ?その機体も喜んでいることでしょう』
    ・・・やかましいわ!!!!」


【機体紹介】
L+T AC

【挿絵表示】

・622が救出に向かった際に使った機体。
・真レイヴンにより大破させられたLOADER5とN.H-TRAINING ACの比較的無事なパーツを組み合わせて応急修理した間に合わせのニコイチ機体である。
・スタッガーとった瞬間拳で延長させる超インファイトスタイルをするつもりだった。
・名前はローダー5とトレーニングACの頭文字。
・ちなみにパーツと武装内約はこう

頭部:LOADER5
コア:LOADER5
両腕:N.H-TRAINING AC
脚部:N.H-TRAINING AC
右手武器:なし
左手武器:N.H-TRAINING AC
右肩武器:N.H-TRAINING AC
左肩武器:LOADER5
ブースタ:N.H-TRAINING AC
     これに関しては片方がタンクなので乗せざるを得ない。
FCS:N.H-TRAINING AC
ジェネレータ:LOADER5
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