【ブルアカクロススレ】ルビコンからやってきたウォルター達が   作:AC組んでSS書いてる人

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【時系列】
・少なくともアリウス編より前


水面下の鴉旅団

それは、カイザー残党の基地を潰しに任務に来ていたある日のこと

順調に基地を壊している中でふと622が何かに気づいた。

 

「なんだ、あのAC…?」

622が思わずこぼす。

その言葉に同じく出撃していたテンリとノラが反応する。

 

「どうしました、隊長?」

「いや、あそこにいるAC…見覚えがないんだけど、どこの所属?」

「え?」

二人が622がピンを刺した方を見ると、確かにACがいた。

第一印象は黒い機体であるということ。

そしてよく見たらパーツ・武器はバラバラで、その風貌は明らかに企業所属ではない。

かといってカイザー残党のような中途半端な雰囲気でもなかった。恐らくは、正式に購入したものだろうか。

 

「イトナ、あっちの通信は?」

《開いてないね・・・誰かとも通信してるわけではなさそうだし・・・何が目的で?》

すると対象のACは物陰に姿を消した。

慌てて3人が追いかけるも、そこには誰の姿も無かった。

 

 

 

その黒いACは、MTやACによる動きがあった時に必ず出現していた。

何かをするわけででもなく、ただこちらを観察している。

君が悪いと誰かが言った。皆もそれに頷かずとも同じ気持ちだった。

 

 


 

 

 

 

 

 

そしてある日・・・・

ニューハウンズに依頼が入ってきた。依頼主は、エルカノ・ファウンダリィ。

 

 

「ニューハウンズの諸君。ミドル・フラットウェルだ。

地点は、D.U地区郊外。そこに、クルード・ファクトリーが潜伏しているという情報が入った。

この勢力は星外商品含めてキヴォトスすべてのデッドコピーを作るならず者集団だ。コヨーテスやカイザーも、その被害にあっているようだが…その話はあとにしよう。

単刀直入に言う。

 

君たちにはその廃工場に偽装している連中を全て撃破し、更地にしてもらいたい。

 

君たちのほかにも1名、傭兵を雇った。名をA.R.faction…うまく協同してくれ」

 

 

そしてロニーが出ることとなった。

出撃準備をしている彼のコックピットに通信が入る。ウォルターとエアの声だ。

 

《・・・A.R.faction、聞いたことはないが…》

《調べたところ、最近新しく設立された派遣会社のようです。『日常から戦場まで』がモットーの・・・何でも屋に近いのでしょうか》

《何でも屋にしてはACを扱うことができる資金力がある・・・何か裏があるような気がしてならない。星外の息がかかっている可能性がある。

 621、警戒を怠るなよ》

「了解」

 

 

 

現場近くに到着した時、既に先客がいた。

 

黒いAC。最近ずっと出没を繰り返していた噂のACだ。

 

《あれは、例の…》

《ロニー、気を付けて下さい。私達も、観察されていたことが多かったようです》

「うん」

警戒しつつ、ロニーは近づいていく。するとそれに気づいたのかあちらから通信が入ってきた。

 

《あんたが今回の協同相手か》

「あぁ、そういうお前は?」

《私はA.R.factionのオペレーターだよ。コックピットの人は寡黙でね?あまりしゃべるのは得意じゃないんだ。

 あんたの名前は?》

「ニューハウンズ、ロニーだ。名前は知っているだろう?」

《へぇ、あんたが・・・》

値踏みするような口調だ。ロニーは何とも思っていないが、オペレーターを務めている二人は警戒をさらに強める。

 

《確か・・・ブランチのレイヴンを撃破したって話だよね? エデン条約で大立ち回りをした、ヤツを斃した・・・そして白兵戦も強いって聞くぜ?》

「・・・」

《誰が言ったか現キヴォトス最強の傭兵。実力はあのロトゥワをも超えているって噂だ。まさかそんな傭兵と共同できるなんて・・・どうやら幸運らしい》

「・・・もしや、お前は俺が目的だったか?」

《まさかぁ~ 間近でその強さを見てみたいとは思ったけど、敵にはなりたくはないよ。この任務を受けたのは本当にただの偶然。そしてあんたが来たのも偶然だよ?

 信じる?》

「・・・一先ずは信じるが…もし妙な動きをしたら撃ち殺すからな」

《ほほーんそうこなくっちゃね。君もそれでいい?》

するとACのカメラアイがチカチカと点滅した。

返事でもしているのだろうか?秘匿回線を使っているのかは知らないが・・・

 

《いいってさ》

《お前たち、話はここまでだ。仕事を始めるぞ》

《私たちが、あなたたちをサポートします》

《あんたらがそっちのオペレーター?確か・・・ウォルターとエア、だっけ? 有名人だよね》

《…まぁな》

《そうです。ロニーとウォルターとはもう長い付き合いですから》

《へぇ…阿吽の呼吸ってやつ? かっこいいねぇ》

どうやらあっちのオペレーターはかなりおしゃべりらしい。

基本沈黙が多い自分達とは違い、あっちは騒がしそうだと思いながら彼は突入した。後ろから黒いACもついてきている。

 

『くそっ!もう情報が洩れやがったか!!』

『迎撃しろ!MTを出せ!』

クルード・ファクトリーの連中が騒ぎ始める。砲台がこっちを向いた。どうやらBAWSのデッドコピーらしい。

ロニーはミサイルを発射して破壊するとさらに奥に突き進む。

 

黒いACも敵に攻撃を始めた。ガトリングが回り、出てきたMTを次々とハチの巣にしていく。

 

『敵はAC2機!一人はニューハウンズのロニーだ!』

『もう一人は?!』

『情報がねぇ!不明機体だ!』

『よく見ろ!企業がばらばらだ!傭兵だろう!!』

『あんな傭兵見たことがねぇ…新人か!』

『先に黒い方から落とせ!新人ならカスだ!』

 

《カスだってさ…舐められたもんだよねぇ》

《お前たちはまだ新人だ…とにかく依頼を受けて信頼を確保しろ》

《やっぱそうだよねぇ 猫探しとかMTによる運搬作業とか、工事現場の誘導バイトとかはしてたんだけど…ACによる戦闘は今回が初めてだからさぁ?》

《初仕事がカチコミなんて、ずいぶんとロックなんですね》

《何かを知るためには何かに踏み出す必要がある…あんたらだって、きっとそうだったんでしょ?》

「まぁな」

 

《私たちまだペーペーだからね、ご教授願うよ?》

《・・・お前たちのものと思われるACの目撃情報があるんだが、知っているか?》

踏み込んだ。その通信を聞いていた全員がそう思った。生憎クルード・ファクトリーの面々にきかれてはいないが。

A.R.faction以外あずかり知らぬ話だがハイランダー式典護衛の時に物陰から見ていたACはこいつらである。

 

《ACでどんな動きをするのか…私たちは知識に乏しい。故に観察したかった。シミュレーションとリアルじゃ色々と違うだろうからね》

《シミュレーションルームを使ったことがあるような言い方だが…?》

《企業主導によるACの試乗会とかたまにやってるじゃない? そういうところにつぶさに通ってたのさ。カレンダーに細かく書いてんだよ》

《確かにそうですね。・・・あなたは、ACを魅力的に思っているように感じます。それが悪いとは言いませんが》

《・・・そうだねぇ。私達はACに眼を焼かれたのさ。 あの音、匂い、感触 すべてが私たちに鮮明に映った。あれで宇宙を飛べたら、どれだけ楽しいんだろうと想像することもあるよ》

 

「宇宙は思っているより過酷だぞ。覚悟あんのか?」

クルード・ファクトリーの連中をしばき倒しながらロニーが思わず横槍を入れるかのように声をかける。

 

《あるさ》

短い返事。だが、その言葉には間違いなく力強さを感じた。

 

《好きに生きて、理不尽に死ぬ。それが人間だ。私達は宇宙を目指して歩き続けるよ。

 遠い道のりだけど、夢は叶えたいと思うから願うものなんだ》

《・・・自分達だけでやるなら本当に遠い道のりだぞ》

《覚悟の上さ》

《…ならば、いろいろとみてみるといい。ACだけが宇宙に行く手段ではない》

《…ふぅん?》

オペレーターは怪訝そうな声を出した。そしてすぐに言葉をつづける。

 

《でも、戦うことでしか得られないものもあるでしょ?》

《そんなことはないかと思いますが・・・》

 

《いや 戦うことでしか得られないものはある。

 支配者を打ち倒す、自分の意志を押し通すとき、力が無ければ自分を生かすこともできない。

 私たちはそれを知っている。自分のために、自分を生かすために振うための力。私たちにとってはACが、わかりやすい目印なんだよ

 

《・・・》《・・・》「・・・」

沈黙とは肯定である。今この場においてそれが答えだった。

 

《あんたたちだって、ここまで大きくなったのは力によって得た信頼からでしょ?依頼をきっちりこなすためには、力が必要なの。それは膂力に限らず、情報・知識もそう。

 あんたたちが一番よくわかってるんじゃない?》

「・・・そうだな。俺たちが力云々言えた口じゃないか」

ロニーは納得したように呟いた。ウォルターとエアは何も言わないが、恐らく、わかっていたことなのだろう。

 

《空気が重くなっちゃったね。ごめんよ》

《いや、俺たちもすまなかった》

《謝罪とは言わないが機体修理費はこっちに回してくれ。代わりに、あんたらに弾薬を負担して欲しい》

《・・・いいだろう。これで貸し借りなしだ》

《これからもいろいろと宜しくねぇ?》

《今度は敵かもしれないぞ》

《傭兵ってそんなものでしょ?義理人情だけじゃ生きていけないよ》

そう言っている間にクルード・ファクトリーは爆散した。依頼完了である。

 

《今日はありがとうね。おかげでいろいろと学べた気がするよ》

「・・・お前たちを手助けする気はない。だが、先人として言わせてくれ」

《なんだい?》

舐められたら殺せ どんな手段を使ってもな」

《脳裏にとどめておくよ。今日は一緒に依頼を受けられてよかった》

すると黒いACはアサルトブーストでその場から撤退した。

 

「・・・」

《621、アイツらが気になるのはわかるが仕事は終わりだ。帰投しろ》《お疲れさまでした、ロニー》

「了解」

彼もその場を後にした。

 

 


 

 

 

 

 

とあるガレージ

 

「おかえりー」

「・・・」

「どうだった?」

「・・・ヤハリツヨイ。ヤツトノセントウハサケルベキダ」

「やっぱりね」

「資金を稼いで星外の宇宙船をゲットすれば夢はかなうんだから、気長に行こう」

少女たちが話し合っている。彼女たちの背後に鴉を模したエンブレムの旗が飾られていた。

 

【挿絵表示】

 

彼女達はA.R.faction。そして、正体はレイヴン一派。

夢のためにどんな仕事も請け負う派遣会社。

 

 

おわり






【機体紹介】

【挿絵表示】

機体名:D.o.S
搭乗者:A.R.factionの専属ACパイロット
【詳細】
▶真レイヴンが残した遺産を使い購入・アセンブリしたAC。
▶機体としてバランスが良く、速度と装甲は中量機としてお手本にしても問題ないくらい完成されている。
▶名前の由来は「Dreaming of Space」。「宇宙に夢を願う」の意。


【組織紹介】
派遣会社A.R.faction
・水面下で潜伏してたレイヴン一派が設立した会社。傭兵派遣会社である。
・真レイヴンが残した遺産を利用しており、会社と地下に整備スペース及びに輸送ヘリ(ウォルターが使ってるようなアレ)及びACが置かれている。
・構成人数は不明だが少なくないということだけ判明している。
・名前の由来は「アリウス・レイヴン一派」。


【人物紹介】
オペレーター
・レイヴン一派所属。3年生・18歳。
・アリウスでは数少ない3年生で、"生き残り"の一人。今は「派遣会社A.R.faction」のオペレーターを担当している。
・ベアトリーチェ支配時の拷問の影響で片目がつぶれており、火傷痕もひどく、指もかけている。拷問の最中に1回心肺停止したが息を吹き返した経験あり。
・恐怖による支配しかできないベアトリーチェに憐憫に似た感情を抱いていたが、死んだと聞かされた時は「そこまでの器だったか」と一人納得していた。

パイロット
・株式会社A.R.faction専属ACパイロット。
・性格としては寡黙。ほとんどしゃべらないが、仲間曰く「頼りになる」そう。
・今は「派遣会社A.R.faction」のACを担当をしている。
・オートマタらしいが…



【余談】
・レイヴン一派のメインテーマを当てるなら「Thinker(AC4)」。
・今までもメインテーマを当てて組んだACもいる。
USEFUL INSECT(蚕):Mechanized Memories(ACVD)
KYUBI(ワカモ):Scorcher(ACfa)
FIOON(ハイランダー):Conservation(ACV)
BAAL(風紀委員会):High Pressure(AC6)
JUSTIS WING(正実):Silent Encounter(AC6)
HOUSE KEEPER(アビドス):Rough And Decent(AC6)
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