主人は居ません。野良ポッドです。   作:やみばら

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これ書いてる途中、アニメ第21話見て精神的にやられました。



誤字脱字がありましたらご指摘をお願いします。

オリジナル設定ありです。


episode003 降下作戦

LOADING ‐システム起動中‐ ………………

 

 

システムチェック開始

メモリーユニットチェック:グリーン

戦術ログ:初期化

地形データ:ロード開始

バイタルチェック:グリーン

 

 

 

 

 

システム:オールグリーン

戦闘準備完了

 

──────────────────────────────

 

 

只今、小川の近くでレジスタンス達と休憩中。

 

 

「あいつら、一体何やってるんだ?」

「解答:人類文明時代に簡単に出来る力比べとして人気があった競技『腕相撲』。」

ゔぉっ!?…オマエ、いきなり後ろから話しかけるな!」

「…当機は質問に答えただけである。」

「(´Д`)ハァ…、ダリア、そんな暇があ「アネモネ!」………?」

 

「あたしは、今、このアホに、自分の、強さを、見せつけて、やってるところ」

「ハッ、何言ってやがる、テメェの、弱っちい腕で、俺に、勝てるわけ、ねぇだろ」

 

「(⁠^⁠_⁠^⁠メ⁠)なんだと!」

「(⁠╬⁠⁽⁠⁽⁠ ⁠⁰⁠ ⁠⁾⁠⁾⁠ ⁠Д⁠ ⁠⁽⁠⁽⁠ ⁠⁰⁠ ⁠⁾⁠⁾⁠)アァ?かかってこいよ!」

 

 

さっきからダリアさんと十六号が息切らしながら腕相撲で対決してる。しかし、決着つかないな。私と隣のアネモネさんも呆れてるよ。

 

 

「いい加減にしろ!遊んでないで水でも汲みに行ってこい!!」

「あたしのほうが早く汲んでこれる!競争だ!!」

「いいだろう!俺のほうが早く汲んでこれる!」

「「うぉぉぉぉ!!!!!!!!」」

 

 

二人ともすごいスピードでタンク持ちながら小川に走って行ったよ………平和だね~。

 

 

──────────────────────────────

 

今後の目標は“生き残る”こと!

 

どうもお久しぶりです。ポッド013です。

無事に地上へ降りることが出来ました(無事じゃないけど)。

ここまでの時系列としては

 

バンカーから飛行ユニットで地球に向かう

地上から攻撃されて二号、四号、十六号、二十一号以外撃墜される

地上に降り立つも敵に囲まれる

ローズ隊長率いるレジスタンス達の協力により敵の撃退に成功

機械生命体の手先と思われ、警戒される

なんとか誤解を解いてレジスタンス達に任務の協力を要請する

現在、休憩中

 

 

改めてとんでもない世界に来てしまったと撃墜されていく仲間たちを見ながら思った今日このごろ。

 

飛行ユニットが一機、また一機と落とされ、錯乱した仲間が悲鳴をあげる。ビームがまた横を通り過ぎるとその悲鳴も聞こえなくなるし。

 

 

いやー、ツラい(泣)。

 

 

えっ?“助けりゃ良かったじゃないか”って?

 

………それが出来たらやってるわ!

 

 

 

 

ともかく!

 

私は四号の飛行ユニットに乗って地上に降りてきました。生き残りは原作通り二号、四号、十六号、二十一号の4人だけ。バンカーに連絡してもオペレーターのフタバにヨツバ、司令官は原作通り作戦続行の命令してくる。本当に当事者側になると絶望感しかないよ。

 

バンカーといろいろ揉めてる最中にレーダーに無数の目玉型?の機械生命体の反応があるし、知ってはいたけど作戦始まってから良いことマジ無くない?

 

当然向かってくる敵は対処しなきゃならないので私も4人といっしょに応戦。正直、ポッドらしいことしたのコレが初めてかもしれないなァ。

 

ちなみに私にインストールされてるポッドプログラムはガトリング、レーザー、ミサイルの基本的なものとR010、A170、R070。それと滅多に使わない固有プログラムのR075。

(プログラムの詳細はググってね)

 

“もう駄目だ”って時にローズ隊長達が来てくれてなんとか撃退に成功して生き残る事が出来ました。いや〜、ローズ隊長カッコよかったですよ。

 

それからヨルハとレジスタンスはもう一悶着あったが、協力して機械生命体のサーバールームの破壊をする事になりました。

 

 

 

──────────────────────────────

 

 

「お~いポッド!ちょっとこっちに来てくれない?」

 

 

休憩中の傍ら私へ声をかけた四号と二号、ローズ隊長が今回のサーバールーム破壊について説明していた。とりあえず近くに近づいていくと四号が口を開く。

 

 

「ポッド、サーバールーム周辺の地図を映し出すことできる?」

 

 

何だそんなことか。

 

 

「了解」

 

 

そう私は言うと頭の上のパトランプからホログラムのサーバールーム周辺の“立体地図”を映し出す。

 

 

「うん、ありがとうポッド。」

「ねぇ四号。ポッド013って他のポッドよりも出来ること多くない?この地図だって、他のポットなら二次元的な地図しか表示できないよ。」

「うーん?確かに今まで気にしたこと無かったけど言われてみれば…」

「そうなのか?私達レジスタンスの傷の手当もコイツがやってくれていたが。」

 

 

そう、この世界に来てから私は生き残るために大体のことは出来るように自身の改造、改良に力を入れていた。そして不測の事態に対処出来るように努力しました。イメージとしては有名宇宙戦争の背の低い青いドロイドを目標にいろいろ出来ることを増やした。

だいぶ他のポッドから逸脱したことしてたから周りから怪しまれてなければいいけど。E型来ないよね?

 

 

「攻撃から修理メンテナンス、飛行ユニットの補助に作戦会議の補佐まで出来るボクのポッド凄いでしょ。」

「本当にそうだな。さっきまで機械生命体の手先と疑って済まなかったな」

 

 

さっきまでレジスタンスとヨルハの間で一悶着あって、“新手のアンドロイド型機械生命体なんじゃ”って疑われてしまっていた。原作でもこのやり取りは有ったがそれ以上に揉めた。どうも私ことポッド013がヨルハの横に居たから尚更疑いが深まったらしい。

 

 

「私は今でも疑っているがな。」

「…アネモネ、疑い過ぎるのもどうかと思うぞ。実際、お前もメンテナンスして貰っただろ。」

「確かに前より調子が良くなった気がしなくもないが…」

「私は感謝してるよ。足の駆動系の調子も良くなって、いっぱい手伝いが出来るようになったんだもん。」

「リリィ…」

「さぁ!私達も水汲みに行こ?アネモネ。」

「…あぁ、行こうか。」

 

 

疑いを晴らすため二号が必死に説得している中、強引ではあるが私は歩行が明らかにおかしいリリィさんに近づいて駆動系を調整・修理をした。有無を言わせず修理したからすっげぇ抵抗されたが痛々し過ぎたから見てられなかった。今考えたら相当危険な賭けだったがこの行動で疑いの目はだいぶ晴れた。よかったー。

 

 

「ポッド013のお陰でリリィにも笑顔が戻ったよ。ありがとう。」

「疑問:当機は当然のことをしただけである。感謝は必要ない。」

 

 

やった〜!一度は言ってみたかった台詞を言えた!

 

 

「ふふっ、そういうことにしておこう。それでどんな感じでサーバールームに行くつもりだ?二号?」

「そうですね、まず……」

 

 

とりあえずここまでは原作通りに進んでいるね。早々に原作崩壊しないとは思いたいけど、自分というイレギュラーがいることで他の生存キャラが死ぬなんてことになったら後味が悪い。本音は原作に関わらずに過ごしたいけど無理だよね、立場的に。だから今後の目標はキャラ達をサポートしながら原作崩壊を防ぎ、自分も生き残れるような環境を構築することかな?

 

ムズくね?生き残れるかな、私?

 

 

「…です。でも、もう少し周辺の情報が欲しいところではあるけど。」

「いろいろ懸念事項があるが不足している情報はレジスタンスキャンプに戻ればある筈だ。」

「本当ですか!それなら二十一号。後で情報の整理を手伝ってもらえない?」

「わかりました、二号。スキャナーモデルとしても情報があったほうがサポートしやすいですし。」

「二十一号、いつの間に後ろに!?さっきまでそっちにいたのに。」

「(´Д`)ハァ…、四号。気づいてなかったのですか。」

「(⁠•⁠ ⁠▽⁠ ⁠•⁠;⁠)あはは……」

 

 

多分、嘘だ。君はそんなミスしないだろ四号。大方、場を和ませるための気遣いだろう。

 

 

「それじゃあ、あとの作戦会議はレジスタンスキャンプに戻って《ドサッ》で?ん?」

 

 

音がしたほうに振り向くと十六号にダリアさん、アネモネさんと水の入ったタンクを落としたであろうリリィさん。あぁ、そういえばそうだった。

 

 

「…リリィ?ッ!?」

「どうした、アネモネ?リリィも?」

「隊長。…敵です。」

 

 

そう言って立ち尽くすリリィさんに銃を向けるアネモネさん。だよね、このイベントは絶対あるよね。でも、さっき修理したときスキャンしたけどシステムに問題は無かったはずだったけど。

 

 

「あぁあ゛、嗚呼、アぁ、嗚呼ぁァぁぁぁァァァァァ!!」

「リリィ!クソ、ウイルスか!」

 

 

リリィさんの目が赤く輝き、頭を抱えて叫び始めてからレジスタンスメンバーが一斉にリリィさんに銃口を向け始める。

 

 

「一体どうしたんですか!リリィさんに何が!?」

「私達アンドロイドにとって脅威の1つ。ウイルス汚染だよ。見たこと無いのか?二号。」

「ですがローズ隊長。なんで銃なんて向けるんですか!」

「…ウイルス汚染されたら最後、体を乗っ取られ他の仲間を殺しにかかる。その前に殺すしかない。」

「そんな!他に方法があるはずです!」

「…そんな方法があれば我々の仲間はもっと多く生き残っていた!」

「待って下さい!四号、十六号!私と一緒にリリィさんを押さえて!」

「「了解!」」

「二十一号!ポッド013と一緒にリリィさんを直して!」

 

 

そうそう、ここで二十一号がハッキングでウイルス汚染されたリリィさんを直すんだよね。

 

…ん?ポッド?

 

 

「えっ。私がハッキングでウイルス除去をすることは可能ですが実戦は初めてですし…、第一ウイルス汚染されて回復した前例はありません!」

「前例がなければ作ればいい!ポッド!!」

 

 

えー(・_・;)

この展開は予想してなかった。そりゃそうだよね。修理メンテナンスが得意な人いれば任せるよね。

拒否権なしですか?…ないですよねぇ。

 

 

「…了解、スキャン開始」

 

 

とりあえずリリィさんをスキャンしてどんな状態か見てみよう。

 

 

「スキャン完了。ウイルス汚染率15%、駆動系に異常を確認」

「ポッド。リリィさんはまだハッキングで助けられますか?」

 

 

えぇ…それ聞いちゃいますか、二十一号さんや。正直関わりたくない。まぁ原作崩壊させない為にもリリィさん見捨てることも出来ないしな。

 

 

「解答:ハッキングによるウイルス汚染除去は可能。だが、これ以上ウイルスが進行するとウイルス除去は困難。」

「二十一号!ポッド!早く!」

「わかりました。ポッド!ハッキングの補助をお願いします!」

「了解」

 

 

しょうがない。腹をくくるか。多分、原作崩壊はしないだろう。

 

 

「「ハッキング!」」

 

 

──────────────────────────────

 

 

さぁ、やってまいりました。ハッキング空間!

 

少し薄暗い空間に佇む無機質な正方形や円形の踊り場がある塔。

それらを結ぶ幅広い板のような橋。

原作ゲームそのままの空間。

 

 

『ここがリリィさんの…データ空間ですか。』

 

 

この空間こそリリィさんのデータ空間。記憶、自我データ、義体の各センサーからの情報が記録されている。

 

 

『そして至る所に蠢いている黒い物体がウイルスですね。』

 

 

黒い球体のような物がウイルス。これが周りのデータ群を攻撃して破壊していく。当然、データが壊れていけばアンドロイドは暴走し、やがてゾンビのような感じに仲間を襲うようになる。

 

 

『ポッド。手分けしてウイルスを除去していきましょう。』

『了解、ウイルス除去を開始』

 

 

二十一号は刀で、私はガトリングでウイルスを攻撃して破壊していく。

よし(๑•̀ㅂ•́)و✧順調に除去出来てる。

 

 

『報告:ウイルス汚染率10%まで低下』

『この調子で行きま? えっ!?』

 

 

おいおい、ウイルス達の動きが急に変わったぞ。

3つの球体を中心に他の球体が円を描くように並び始める。

どうなってるんだ?もしや…。

 

 

『まるであの3つを守るように?どうなって…』

『推測:ウイルス汚染低下によって3つウイルスを中心に防衛体制に入った模様』

『防衛体制って、相手はただのウイルスですよ!意思なんて無い筈です!』

『推奨:中心のウイルスの破壊』

 

 

そりゃそうだけど、実際に今攻撃しても中心の3つに攻撃が通らないように他の球体が邪魔してる。ただのプログラムだとしたら良く出来てると思うよ。

 

 

『中心に攻撃が通らない!?早くしないとはリリィさんが!』

 

 

がむしゃらに刀を振る二十一号を横目に3つのウイルスが高速回転を始め、やがて小さな黒い竜巻が形成された。

 

 

『ポッド!レーザーで攻撃を!』

 

 

確かにR010なら中心にまで攻撃を届ける事が出来る。だけど…。

 

 

『ウイルス以外のデータを破壊する恐れがある為、レーザーでの攻撃は推奨出来ない。』

『そんな…どうしたら…リリィさん…』

 

 

いつも冷静な二十一号がこんなに取り乱すとは。

 

確か原作の記憶が正しければ、ローズ隊長をはじめとするレジスタンスメンバーはかつての降下作戦時に部隊から脱走した脱走兵であった。その後、脱走したメンバー以外の降下作戦の部隊員は記録上全滅したことになっている。

当然、ヨルハ部隊内にもデータがありスキャナーモデルの二十一号は彼女らが脱走兵であることを知る。

何故、脱走兵になったのか?

そしてレジスタンスの中に戦闘向けモデルではないリリィさんが何故いるのか?

疑問に思った二十一号は本人から理由を聞いていたんだっけ。

 

理由…もといリリィさんの過去は結構胸糞悪い話だった筈。

余程リリィさんを助けたいんだな。

 

 

『…ポッド! アレは一体ナニ?』

『・・・』

 

 

何だあれ?ウイルスの黒い竜巻が消えたと思ったら中に人型の黒い物体が立っていた。いつの間に火星からワープしてきた?それとも中身と外見が不一致な名探偵の犯人か?

 

 

『ウイルスが進化した?』

『不明』

 

 

!?なんかこっちと反対方向に走って行ったよ。

 

 

『ポッド、追いかけましょう。』

『了解』

 

 

周りのウイルスを蹴散らしながら人型のウイルスを追跡する。暫く走っているとウイルスは無数にあるデータ群の1つの前に止まった。あれは確か…

 

 

『ポッド。あのデータは?』

『解答:身体能力、運動機能に関するデータ。つまり義体の動きを制御している部分』

 

 

我々が追いつくのを待っていたかのようにこちらを一瞥し、そしてウイルスの手がデータに触れた。すると触れた部分からデータが黒く侵食されていく。

 

するとデータ空間が大きく揺れ始めた。

 

 

『一体なにが起きて!?』

 

“嗚呼ぁァぁぁぁァァァァァ#$#%%ァ$ァ##)?!”

 

“おい二十一号、まだか!クソッ!なんて力だ”

“これ以上暴れられたらボク達だけだとちょっとマズいかも”

“二十一号、ポッド早く!”

 

 

ちょっとマズいかも。リリィさんが暴れ出してる。

 

 

『警告:ウイルス汚染率20%まで上昇。義体の駆動系に異常発生』

『義体が乗っ取られ始めてる。早く除去しないと。』

 

 

二十一号と私は人型ウイルスを攻撃するが他の球体ウイルスが邪魔して攻撃が届かない。

 

 

“あ゛!アぁぁあ゛がっ゛!あ゛だァァァァァ!!!”

 

“あっおい!!待て!”

“危ない!”

“ポッド避けて!”

 

 

 

はい?

 

──────────────────────────────

 

 

現実世界に意識を戻しました。

はぁ!?

 

「お゛あ゛ァァァァァぁァぁ!!?」

 

おいおい、なんでリリィさんが目の前に来て回し蹴りをする体制に入ってるんだよ!?マズいハッキングに集中して気付くのが遅れた。

 

あっ、これ駄目なやつだ。避けられない。

《ミシミシバキ》

あぁ体から変な音が…。

《ドンッ》

蹴り飛ばされた。

周りの景色がゆっくりに見えるわ〜。

あっ!木にぶつかる。

《ドッカーン》

§%№$№№$?№$?№№$©©↖∆↖©¡№‡‡∆∏∨√?

 

 

「ポッドがやられた!」

「リリィを取り押さえるんだ!」

「もういい十六号離れろ、撃て!」

 

 

#$$))#№№待ってくれ…#§‡?§すぐウイルス%」)#

 

 

「待って下さい!リリィさんはあなた達は家族じゃないんですか?助かるかもしれないのに撃つのですか!」

「二号、お前も隊長なら理解できる筈だ。これ以上、他の仲間にウイルスを広める訳にはいかない!」

「ウ゛ぁぁあ、私が戦闘向けモデルぎゃないから、みんな二守られてばカリ!」

「リリィ…」

「そんなモ、もうヤなんダ!私もみんナを守りたいノにィぃィ!!」

 

 

回復しないとError早くしなErrorErrorErrorError

 

 

「マーガレット!やめろ、近づくな!」

「隊長、私はこれ以上家族を失いたくないです!」

 

“ポッド聞こえますか!こちら二十一号!”

 

 

∨∷§二十一号?そうか、このまま‡№ば原作通りに二十一号がウイルスを駆除してくれれば、全て丸く収まる…筈だ。私が居な∆÷も。

 

 

“他のウイルス達が人型に”

 

 

ナンデスと?

なるほど。自分達の脅威になる私と二十一号を引き離して袋叩きにするつもりか。碌でもない進化をしてるじゃないんですか。

ウイルスのくせに生意気な!

 

 

「私を゛、舐めルなよ゙゛」

 

 

駄目だ、上手く体が動かない。

こんな予定じゃなかったのに。

だだ原作に触れずに見てれば良いと思ったのに。

しかしウイルスが自己進化するとは原作には描かれて無かったはず。

もしかして自分が存在するから原作に影響が?

 

 

「嗚呼ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ゛!」

「リリィ!頑張れ!」

「二十一号まだなの!二十一ッ!?」

 

 

マズい、二十一号の義体が膝をついた。

このままだとリリィさんも二十一号も共倒れになる。

自分の影響で生存キャラが死ぬのは絶対容認出来ない。後味が悪る過ぎるわ。

 

起き上がれ私の体!

目の前がError表示でいっぱいだが全て無視!

軋む体を浮き上がらせ、地面すれすれの低空飛行で仰向けに拘束されているリリィさんに近づく。

 

 

「!?ポッド、片腕が」

 

 

片腕?あぁだからバランス制御が上手く出来なくて浮遊できなかったのか。四号、大丈夫だからしっかりリリィさん押さえておいてくれよ。

 

 

「個体名リリィに再接続」

 

 

大丈夫、まだ間に合う。

私はまだある左腕でリリィさんの頭に触れる。

 

 

「再ハッキング開始!」

 

──────────────────────────────

 

 

ポッド013の接続が切れてからウイルス達の動きがまた変わった。人型以外の球体ウイルスが数個で合体し、新たな人型のウイルスとなって私に襲い掛かって来た。

 

私はスキャナーモデルのアンドロイド。幾らそこら辺のアンドロイドより高性能なヨルハでもアタッカータイプとスキャナーでは戦闘能力に明確な差がある。ウイルスが全員で襲い掛かってくれば私は確実に負ける。

 

 

『ですが、リリィさんの為にも負ける訳にいきません!』

 

 

私は刀を振り、ウイルスの攻撃を防ぐ。

リリィさんは戦闘向けアンドロイドではない。そんな彼女は自分のせいでローズ隊長達のが脱走兵になり、また戦闘でも仲間の足手まといになっている自分に負い目を感じていた。例えまわりがそんなこと思っていないとわかっていても。

だから彼女なりに仲間を支えて、支えて、支えて、努力して、焦っていた。

 

私はそんな彼女の気持ちを理解できる気がした。私自身、二号、四号、十六号と違って戦闘支援しか出来ない自分が不甲斐なかった。だが私の役割は唯一無二だと思い、日々訓練していた。しかし、よりによってポッド達が作られてしまった。彼らは私と同じ情報戦から物理的な攻撃支援も出来る。自分と似たようなことが出来る彼らだが、機械的な思考しかしない。だからまだ耐えられた。

 

 

『だけど!』

 

 

そんな矢先、現れたのは四号の随行支援ユニット“ポッド013”であった。彼は他のポッドと違い明確な自我を感じる行動が多かった。そしてあろうことか自身を改造し、能力的にスキャナーモデルに近づきつつあった。そんな状況に一人、私は焦っていた。

だから私はその分作戦立案や戦闘支援を頑張っていた。

だから私は頑張って、頑張って、努力して。

同じような焦りを感じるリリィさんにシンパシーなるものを感じてイた。

だカら生き残ってホしい。

同じ仲間が欲しイ。

みんなの力になナりたい。

ポッド013なん手いなくなればイい。

 

 

『イヤイヤ、こんなの自分じゃない。私はポッドをそんな風に思っていなイ!』

 

 

やがて私はウイルスに囲まれてしまい、唯一の武器である刀も奪われてしまった。

そしてウイルスに片腕をつかまれてしまった。

 

 

『ウ゛うぅ…イタイ』

 

 

つかまれた部分から徐々に黒く浸食されていく。

もうここまでなのか…。

 

 

『こんな最後にナるとは…』

 

 

力なく膝をつき、頭垂れる。

それを待っていたかのように別のウイルスが奪った刀を私の首へ振り下ろそうとする。

ここで私が死ねば、そのまま現実世界でも私は死ぬ。

やがてウイルスが刀を振り下ろす。

 

 

『・・・リリィさん、二号、ごめんなサい。』

 

 

最後の言葉は謝罪だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私はそんな結末、容認できない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『えっ?』

 

振り下ろされた刀の刀身が首をはねることはなかった。刀は別のクロスした2本の刀によって止められていた。

 

 

『…ポッド013!』

 

 

ポット013がその体に似合わない特殊な形状をした刀を両手に持ち、ウイルスの刀を押し返す。

 

 

『まさか銃剣を持って戦える時が来るとは、人生わからないねぇ。何処ぞの神父様の真似だけど。』

 

 

なんで…ポッドがそんな悠長な言葉遣いができているの?

そんな疑問をよそにポッドがこちらを一瞥する。

 

 

『二十一号、これからすることは他言無用でお願いしますよ。』

 

 

そう私に言うとポッドはウイルス達に向き合う。

 

 

『ヨルハ機体4機のモニタリングを一時停止、演算能力を最大値まで解放』

宣言:OCモード起動

 

 

その言葉が終わると同時にポッド013の姿が消え、腕を持っていたウイルスの首が飛んだ。

首がなくなったウイルスは崩壊し、消えた。

抵抗する暇を与えずに周りの人型ウイルス達の首が次々はねられ崩壊していく。

私はその光景を唖然としながら見るしかなかった。

 

 

『スキャン開始。・・・ウイルス除去完了』

 

 

あっという間にウイルスを除去してしまった。

そして座り込んでいる私に彼は手を差し伸べてくる。

 

なんで君はそんなに活躍するの?

なんで君は私より強いの?

なんで君は私より活躍するの?

 

 

『さて二十一号、現実世界に帰りましょう。』

 

 

 

 

なんで私はこんなに君が憎いの?

 

 

 

 

──────────────────────────────

────────────────────

────────────

 

 

「個体名リリィのウイルス除去完了」

 

 

ヤバい体中から火花が散ってるし、燃えるようにアツい。無理しすぎた。あのモード使い勝手悪いから嫌い。

 

 

「ポッド013、リリィは助かったのか?」

「おい、ポッドななんとか言え・・・どこ行くんだ!」

 

 

すまないローズ隊長、十六号。答えてる暇はない。

最後の仕上げがあるんだ。だが今の私では間に合わない。

 

 

「二十一号に要請。以前、本機がスキャンしたデータをもとに個体名リリィの破損したデータの復元と再起動をお願いしたい。」

「・・・わかりました。」

 

 

なんでそんな顔で私を見るんだ?

あぁぁ、ヤバいよ。姿勢制御が効かない。落ちる。

 

 

「ポッド!ポッド大丈夫?しっかりして。」

 

 

四号。ナイスキャッチだよ。

 

 

「・・過負荷による温度上昇。データ保護のため強制シャットダウン」

 

 

あぁ、目の前が暗くなっていくゎ、でもデータは送ったから後はよろしく頼むよ二十一号。

 

 

 

 

 

 

あれ?そういえばリリィさんはあの敵攻撃プログラム実行しなかったな。なんでだ?まさかまた原作やらかしたか?

 

 

 

あ~駄目だ眠い。みんなおやすみなさい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




オリジナル設定解説


・ポッド013 インストール済プログラム

初期プログラム ガトリング、レーザー、ミサイル
追加プログラム R010 レーザー
        R070 Mシールド
        R075 Mシールド改(固有)
        A170 スキャナー


・ポッドプログラム R075 Mシールド改

ポッド013のみにプログラムされている固有ポッドプログラム。イメージはドラ◯もんの秘密道具『バリアーポイント』。この道具の効果と欠点をそのままプログラムに落とし込んでいる。このプログラムの開発者は絶対ド◯えもんを読んだアンドロイドだと確信してる。使い勝手が悪いため、滅多に使用しない。


・固有ポッドプログラム

試作機ポッドの15機にはそれぞれ違う固有ポッドプログラムを試験的にプログラムされている。以降の量産モデルには非搭載。


・OC(オーバークロック)モード

パソコンに詳しい人なら知ってるであろうオーバークロック。
一時的に演算処理能力やシステムのパフォーマンスを向上させることが出来る。代償として使用後に高確率で機能停止する。試作機ポッドの15機に搭載されているモード。以降の量産モデルには非搭載。
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