この世界でも勇者になります。   作:shch

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遅くなり申し訳ありません。

ここすきやってくれる人大好きドラゴンです(ちょい古い)

あといつもより長いです、読んでいただけると嬉しいです


8.リレミト

 

 

俺は指だけという最小限の被害で700m台の大記録を出して見せた緑谷に向け思わず拳を突き出す。

 

緑谷も俺に答えるように俺に拳を突き出している

 

そんな中

 

「…!!」

 

ふと隣を見てみると爆豪がとんでもない顔をしていた。

 

無理もない、確かここで初めて緑谷の個性を目の当たりにしていたはずだ

 

面白い顔なので目に焼き付けておこう

 

そう考え爆豪の顔を見つめていると、

 

爆豪は急に「…ハッ」と我に返り

 

「どーいうことだコラァ!ワケを言えデクてめぇ!!」boom!

 

と叫びながら掌で爆発を起こし、緑谷の元に向かっていく

 

たしかここで相澤先生に捕まって、相澤先生の個性披露!!

 

という展開だったはずだ。

 

そんなことを考えていると爆豪が相澤先生の捕縛布によって捕まる

 

「ったく、何度も個性使わすなよ…」

 

「俺はドライアイなんだ」

 

相澤先生は爆豪を捕縛しながら言う

 

やっぱり個性すごいのにもったいねぇ!

 

次の準備をしろと言う相澤先生を尻目に俺は緑谷の元へ駆ける

 

「指大丈夫??」

 

痛そうに指を抑える緑谷に麗日さんが心配の言葉をかけていた

 

「あ…うん…」

 

緑谷は力なく麗日さんに返事をしている

 

俺も緑谷に近づき話しかける

 

「ナイスボールだったぞ緑谷、指を見せてみろ」

 

緑谷は痛そうな表情をしながらも笑い答える

 

「うん、ありがとう勇間くん、指を見せるの??」

 

不思議そうにしながらも指を出す緑谷に俺は

 

「ホイミ」

 

ホイミをとなえる、多くのMPが持っていかれるがオールマイトにかけた時程ではない、これなら体力テストも最後までやれるだろう

 

「あれ??指が…!!」

 

言いながら不思議そうに指をグッパッと広げたり閉じたりする緑谷に俺は言う

 

「これで多少楽になるだろ、早く次の競技へ行こうぜ、相澤先生に怒られる」

 

緑谷はそれに答える

 

「う、うん、指ありがとう!…ずっと気になってたんだけど勇間君の個性って…」

 

「はよしろ、緑谷、勇間!」

 

と緑谷の話を遮り相澤先生が俺たちに言ってくる

 

「まあその話は後でな」

 

と緑谷に言い俺たちは相澤先生の元へと走った

 

 

・・・・・・・・・・・・

 

そうしてその後、特に問題もなく全種目が終了した。

 

呪文を用いてそこそこの成績は出せたのだが、俺が1位の競技は一つもなかった。

 

「んじゃパパッと結果発表」ピッ

 

と相澤先生が言うと

 

ブンッ

 

と順位の一覧表が空中で表示される

 

俺は八百万さんに続き2位か…焦凍にそば屋連れてってもらうか…

 

その時、相澤先生の口が再び開く

 

「ちなみに除籍はウソな」

 

「!?」

 

驚く一同

 

「君らの最大限を引き出す合理的虚偽」

 

「はーーーーーー!!!!???」

 

皆が驚きに声を上げる、緑谷に至っては原型を留めていない

 

「あんなのウソに決まってるじゃない…ちょっと考えればわかりますわ…」

 

と一位の女(八百万さん)がつぶやく、確かに普通に考えればそうなんだけど…

 

合理的虚偽か…便利な言葉だ、今後俺も積極的に使っていこう(やめとけ)

 

 

しかし今回の体力テストでよくわかった、やっぱり俺はー

 

「勇間、着替えたら後で職員室来い、話がある」

 

思考しているといつのまにか解散の流れになっており、相澤先生からの呼び出しが入ったようだ

 

・・・・・・・・・・・

 

 

 

なんで俺が??

 

そんなことを考えながらも制服に着替え、職員室へ向かう

 

緑谷と話したかったが、こういうのはすぐ行った方が良いだろう

 

職員室につき、ドアをコンコンとノックし声を上げる

 

「1Aの勇間です。相澤先生いらっしゃいますか?」

 

と言いながら中へ入ると、こっちだと言わんばかりに手を招く相澤先生の姿が入った

 

そちらに向かい、相澤先生の前まで来ると相澤先生は口を開いた

 

「お前、緑谷に個性使ったろ、回復させる奴」

 

「確かお前の個性、制限があったはずだ」

 

そう問われたので俺は正直に答える

 

「はい、使いました。痛そうだったので」

 

「確かに制限もあります。ゲームのMPみたいな感じで力を使うとそれが減っていって、0になると寝ちゃいます」

 

と俺は説明する。

 

「だよな、これに書いてある」

 

と相澤先生はひらひらと紙を俺に見せる。

 

俺の個性届だった。ヒーロー科へ行くということでより詳しく書き直したものだ。

 

「ここにはこうも書いてある、回復系の力はそのMPを大量に消費すると」

 

たしかに…ホイミ等の回復呪文は消費が大きい、オールマイトの時はあの後ピオリムなどの軽い呪文以外は唱えられなかったほどだ。

 

相澤先生は続ける

 

「それをお前は今日使った。一切の躊躇いなくな…お前もうそういうのやめろ」

 

え?なんでだ??

 

俺が困惑している中、相澤先生はまた話を続ける

 

「何も使うなとは言ってない、考えて使えと言っているんだ。もし、あの怪我が見た目よりも深刻でMPが予想以上に減ってしまったら??もし、体力テストの後に他の訓練があったら??」

 

「お前は本来の力が出せないで訓練を行うことになる」

 

確かに俺は回復魔法を使う機会が他の呪文よりも圧倒的に少ない、自分で訓練をしていた時も回復魔法が必要なほどの怪我はそこまでなかった。

 

だから使うときの感覚がイマイチ掴めていない。

 

他の呪文であればどれほどのMP消費ででどれくらいの威力になるのかはなんとなく分かるが回復魔法となるとどれくらいのMPでどのくらいの傷、体力が回復するのかは少しわからないのだ。

 

今回はたまたま緑谷の傷が俺のMPを温存できる程度の傷だっただけ…

 

俺が考えを巡らせている中、またも相澤先生が言う

 

「雄英には回復のエキスパートのばあさんもいる、それも踏まえて回復を使うようにしろ、もちろん緊急時や戦闘訓練中での戦略などでは使用して良い、今回のような戦闘訓練でもない基礎訓練の軽い怪我とかでは使うな」

 

俺はそう言われる、しかし…

 

やはり今日のように緑谷や他の皆が怪我をして苦しんでいるのを、自分は治せるのに治さないで見ているだけ…なんてことはできない

 

そう思い俺が口を開く

 

「でも、相澤先生!やっぱr「例えばだ」

 

俺の言葉を相澤先生が遮る

 

「今日の緑谷はあの程度の怪我は覚悟をして個性を使ったはずだ、そしてあの後その痛みと戦いながら体力テストをすることで自分の個性による怪我がどのように自分に影響を与えるのか、自分のパフォーマンスがどれほど落ちるのかを知るべきだったんだ。それを経験することでアイツなりの個性への理解度が深まる」

 

「それをお前は治した、言い方が悪くなるがお前は緑谷の成長の機会を1つ潰してしまったんだ」

 

そんなこと考えたこともなかった。目の前で苦しんでいる人がいれば助ける。

 

これは当たり前のことだからだ

 

「すいません相澤先生、相澤先生の言うことは理解できました。でも納得はできません」

 

「俺は目の前で苦しんでいる人がいるのに助けない…なんてことは出来ません」

 

俺はきっぱりと相澤先生に向け言う

 

すると相澤先生はやはりか…と言う顔で俺に言う

 

「勇間、お前は爆豪と緑谷がヘドロヴィランに襲われたとき、助けに行ったそうだな」

 

俺はぎくりとする。

 

あの時、俺は誰にも見られず帰ったはず

 

「何でそれを!?」

 

思わず俺が聞くと

 

「どっかの暑苦しいヒーローから聞いたんだよ」

 

確かにいた、一人だけ俺があの場で戦ったことを知っていた人が…

 

「個性の無断使用に関しては何も言わない、緊急時だっただろうからな」

 

俺は胸を撫でおろす

 

「お前の個性は他の個性よりも少し特殊だ、人より多くのことができてしまう、それにその性格だ、これまで色々な人に頼られ、助けてきたんだろう。ヘドロの時みたいにな」

 

俺は相澤先生の言葉を黙って聞く

 

「だが、今の緑谷はあの時お前に助けられるだけだった緑谷とは違う、同じく雄英に通うヒーローの卵…対等な存在なんだ。」

 

「助けてやる存在じゃなくてな」

 

「だからその個性を使うときは一度考えろ、その力を使われた相手が動けなくなる自分を見てどう思うのか、対等でいたい存在に自分のせいで無理させたと知ったとき、どんな気持ちになるのか…とかな」

 

「俺からはそんだけだ、何かあるか??」

 

「いえ、大丈夫です。()()()()納得しました。」

 

俺は言う、すると相澤先生はニヤリと笑う

 

「生意気な奴だ、わかったんならさっさと帰れ…と言いたいところだが、この男もお前に話があるらしい」

 

と言うと相澤先生の少し後ろからひょっこりと顔を覗かせる筋骨隆々がいた。

 

そして気まずそうに口を開く

 

「あの~、さっきの話の後で言いにくいんだけど…」

 

 

 

 

「その回復の力、私に使ってみてくれない??」

 

 

「・・・・・・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・・・」

 

俺と相澤先生は無言だった。

 

何とも言えない表情で佇むオールマイトのいつもの大きな体がとても小さく見えた。

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

何とも言えない表情のオールマイトは俺を仮眠室へ連れて行った、

 

 

そして部屋に入ると、

 

「まぁまぁ、気を取り直して座りなさい!勇間少年!」

 

とオールマイトに言われ、俺はソファに腰掛ける

 

「どうしたんですか?オールマイト」

 

俺は尋ねる。

 

「いやね、合格発表の時に言ったろ?「君には個人的に話がある」ってさ!」

 

 

「それさっ!」と言いながらこちらにビッと指を向ける

 

「なるほど…それで話と言うのは??」

 

俺はまたもや聞くとオールマイトは話し始める

 

「話をする前に君に教えておかなければいけないことがある、このことは雄英の教師と一部の者しか知らないんだ、他言無用で頼むよ」

 

そういったオールマイトの体からブワッと煙が出てくる

 

シュウウ…

 

と言う音と共にオールマイトは煙に覆われ、煙が晴れた。

 

そこにはいつもの筋骨隆々なオールマイトはおらず、やせ細った男性が姿を現した

 

オールマイトがこんな姿になるのは知っていたが、実際にその姿を見るのは初めてであり、あまりの変わりように目を見開いていると、オールマイトが口を開く

 

「どうやら驚いているみたいだね、これが私の本来の姿さ」

 

と言い、

 

腹の傷を俺に見せる

 

 

「約6年前…敵の襲撃で負った傷だ、呼吸器官半壊、胃袋全摘、度重なる手術と後遺症で憔悴してしまってね、私のヒーローとしての活動限界は今や1日約3時間にも満たない」

 

オールマイトが言葉を発する

 

知ってはいた、知ってはいたがその痛々しい傷とオールマイトの言葉に

 

これほどまでか…

 

と驚く、むしろこの傷でヒーロー活動を行えていることが奇跡なんじゃないかとも感じるほどだ

 

「何で一生徒の俺にそんな大事な話を??」

 

俺は疑問をぶつける、オールマイトはこちらを真っ直ぐと見つめ言う

 

「あのヘドロのヴィランと戦った時、君は私に個性を使ったよね??」

 

「はい、『ベホイミ』と言う俺の回復の能力です。」

 

俺は答える、

 

「あの時私は活動限界をとうに超えて活動をしていた、しかし君が力を使った途端に体に力が漲った、活動限界を超えたあの後でもかなりの時間、活動ができたんだよ。」

 

 

「分かりやすく言うと活動時間が伸びたのさ、時間にして1時間程度ね」

 

どうやらあの時の『ベホイミ』はオールマイトの助けになっていたようだ、しかしあれだけのMPを使って1時間程度…一体どれほどのエネルギーを活動で使用しているんだ…

 

「そして君にお礼を言いたくてね、あの時の君はすぐにいなくなってしまった。私もあの後少しやることがあったので君を追えなかった。」

 

「あれからひそかに君を探していたんだけどね、まさかとは思っていたが雄英で出会えるとは」

 

「オールマイト…」

 

オールマイトが俺を探していたなんて、そう考えているとオールマイトは再び喋りだす

 

「勇間少年、まずはあの時の礼をさせてほしい、…本当にありがとう」

 

あのヘドロの後はオールマイトは活動することは無かったと思うが、こんなにお礼してくれているんだ、活動限界を超え活動することは相当に辛く、リスクのあることなんだろう。

 

「いえ、助けてもらったのはこっちですから」

 

と俺は返す。

 

「それでもだ、そしてここからが本題なんだが、君に頼みがある」

 

オールマイトは力強い目でこちらを見据え話してくる

 

「なんですか?僕にできることなら何でもしますが」

 

と俺は返すとオールマイトは意を決したように話し始める

 

「私は、まだまだこれから様々な巨悪と相対することになるだろう、正直に言うが、その時私は活動限界を背負い平和の象徴としての姿を保っていられる自信がない」

 

オールマイトが弱音を吐くなんて、信じられなかった。

 

「君が回復の能力を使うと負担が大きくかかってしまうのは知っている、知っている上で恥を承知で頼みたい…!私が…私たちが、この世界の平和の象徴が揺らいだ時、これまで守ってきた灯火が消えてしまいそうになった時」

 

「隣でその灯火が消えないように支えていてほしい」

 

「平和の象徴は決して悪に屈してはならない、どうかお願いしたい…!!」

 

と俺に頭を下げるオールマイト

 

この話を聞いたのが俺でなければ、単純にオールマイトが活動限界を迎えた際、回復をしてくれと頼まれているように感じるだろう

 

しかし、俺はその灯火がとある『ヒーロー』に受け継がれていることを知っている。

 

オールマイトにある灯火が残り火だと言うことも

 

だから俺は言う

 

「分かりましたオールマイト、必ず支えます。貴方も『貴方の意思を受け継ぐヒーロー』のことも隣で支え続けて見せます」

 

 

「…ああ、ありがとう」 

 

オールマイトはまた俺にお礼を言った。

 

 

 

・・・・・・・・・・・

 

 

次の日

 

 

 

「わーたーしーがー!!」

 

「普通にドアから来た!!!」HAHAHA!!

 

と笑いながら教室に入る平和の象徴の姿があった

 

昨日と温度差エグッ

 

HAHAHAと笑うオールマイトをチラリと見やると目が合った。

 

ばちこーん☆と言わんばかりに目が合った俺に渾身のウインクをかますオールマイト

 

 

なんじゃそりゃ

 

「オールマイトだ…すげぇや本当に先生やってるんだな…!!」

 

「銀時代のコスチュームだ・・・・!!」

 

「画風が違いすぎて鳥肌が・・・・」

 

温度差で風邪をひきそうな俺を余所に

 

オールマイトの初授業と言うことで教室は大盛り上がりである。

 

「ヒーロー基礎学!ヒーローの素地を作る為、様々な訓練を行う科目だ」

 

オールマイトが構わず授業を始める

 

「早速だが今日はコレ!!」

 

と言い『BATTLE』と書かれたプレートを取り出す

 

「戦闘訓練!!」

 

やはり初めての授業が戦闘訓練なんて、ぶっ飛んでるぜ雄英(ワクワクしてます)

 

「そしてそれに伴って…こちら!!」

 

とオールマイトが言うと教室の壁がゴゴゴと動き、番号の書かれたスーツケースが出てきた

 

「入学前に送ってもらった「個性届」と「要望」に沿ってあつらえた…コスチューム!!」

 

「「「おおお!!」」」

 

と教室が歓喜の声に包まれる

 

「着替えたら順次グラウンドβに集まるんだ!!」

 

「格好から入るのも大切なことだぜ少年少女!!」

 

「自覚するのだ!今日から自分は・・・・

 

 

ヒーローなんだと!!」

 

 

・・・・・・・・・・・

 

 

オールマイトの言葉を受け

 

俺たちはコスチュームに着替えグラウンドβに集合した。

 

コスチューム、皆それぞれ個性的だ…

 

ちなみに俺のコスチュームはドラクエ4の勇者がいつもしている格好である。色々考えたが、やはりこの格好が一番しっくりくる、そして俺のコスチュームでの一番のこだわりはこの『天空の剣』(レプリカ)である。

 

この剣はデザインを全く天空の剣と同じにし、素材も超合金やなにやらを用いて作っているため、かなり丈夫である。切れたら少し殺傷能力が高すぎてしまうため刃先は切れないように加工されている。

 

この剣なら燃えたり、壊れたりしないだろう、どこぞのワームホールにでも投げ入れない限りはもうこの『天空の剣』を手放すことは無い(フラグ)。

 

今度こそ俺の真の相棒として、たくさんの人たちを救っていくだろう

 

そんなことを考えていると俺に話しかけてくる人物がいた

 

「おお!勇間!似合ってるじゃねぇか!!」

 

「なんかどっかの世界救ってそうな格好じゃね??」

 

と言い、切島、上鳴の二人が俺に話しかけてくる

 

この2人は今日の朝、机でボーっと座っていた俺に挨拶をしてくれ、少し話をした。(ええ奴らやで)

 

俺は返す

 

「ああ、ありがとう、お前ら2人も似合ってるぞ、雰囲気に合ってる」

 

そんな感じで話していると

 

「始めようか有精卵共!!戦闘訓練のお時間だ!!!」

 

とオールマイトが現れ、言った

 

そしてオールマイトは今回の戦闘訓練の内容を説明する

 

今回の訓練は屋内での対人戦闘訓練、これから俺たちは「敵組」と「ヒーロー組」に分かれて2対2での屋内戦を行うようだ。俺たちは21人なので1つのグループが3人になってしまうが、オールマイト曰く実践では必ずしも相手とこちらの人数が同じとは限らないためこれも訓練らしい。

 

対戦内容はシンプルに敵役のグループが建物のどこかに「核兵器」に見立てたオブジェを設置し、ヒーロー役のグループはその建物に侵入し、敵役を捕獲するか「核兵器」を回収すると勝利できるというルールになっている。

 

 

なるほど、こうしてみるとやはり少々ヒーロー側が不利に感じるな…

 

などと考えていると

 

「コンビ、トリオ及び対戦相手はくじだ!!」

 

とオールマイトが言い。

 

くじを引く

 

誰となるかな(緊張)

 

俺が引いたのは

 

『H』のと書かれた文字だった、

 

俺はキョロキョロと辺りを見渡し、Hの同士を探していると

 

「ねぇ、あなたもしかして『H』グループじゃない??」

 

そう言われ振り向くとそこには緑のコスチュームに身を包む少女の姿があった。

 

たしか、蛙吹さん…だったか?カエルの個性の

 

「あ、ああそうだけど」

 

と俺は返す

 

するとその少女は言う

 

「じゃあ、私たちコンビね、私蛙吹梅雨、梅雨ちゃんと呼んでね」

 

そんなん俺がすぐ呼べるわけないだろ!(女性と喋るの久しぶり)

 

と思いながら俺は返す

 

「ま、まあ善処する、俺は勇間勇だ、よろしくな」

 

何とか無難に返せただろう

 

そんな風にお互い自己紹介をしていると

 

「最初の対戦相手は」

 

「こいつらだ!!」

 

とオールマイトが2つの『HERO』と『VILLAN』とかかれたくじを同時に引く

 

「『J』トリオが敵!!『H』コンビがヒーローだ!!」

 

いきなりかよ…

 

しかも敵トリオて…

 

・・・・・・・・・・・

 

 

 

さっそく俺たちは建物の前で立たされている。どうやら先に敵チームが建物の中に入りセッティングを行うようだ。

 

敵チームははたしか常闇、切島、瀬呂の三人だったはずだ、厄介な戦いになりそうだ…

 

「勇間ちゃん、待っている間にお互いの個性を教え合いましょう」

 

勇間ちゃん??と思いながらも俺は答える

 

「そうだな」

 

と返すと

 

「私の個性は「蛙」よ、跳躍と壁に貼り付けるのと20メートル程舌を伸ばせるわ、あとは胃袋を外に出して洗ったり、毒性の粘液を…と言っても多少ピリっとする程度のを…分泌できるの」

 

いや、最後の二ついつ使うん?しかしそれ以外の能力は極めて便利、壁に貼り付けるなら…

 

「勇間ちゃんも教えて頂戴??」

 

考えていると蛙吹さんにそういわれる

 

「ああ、ごめん、俺のは『レベルアップ』だ、いろんな経験を積むことでレベルアップができて、それに伴い身体能力や俗に言う魔法みたいなものが使えるようになる、炎とか氷とか風とか」

 

と俺は言うと

 

「かなり汎用性の高そうな個性ね、なにかその能力のデメリットとかはないの??」

 

と聞いてくる

 

「ゲームのMPわかるか??俺にもMPのようなものがあって魔法を使うとそれが減るんだ、0になったら強制的に寝てしまう。しかし15分戦う程度ならなくなることは無いと思うから心配しなくてもいい」

 

俺が言うと蛙吹さんが

 

「ほんとにゲームの登場人物みたいね、見た目的には勇者かしら」

 

と言う、その言葉に俺はつい反応する

 

「蛙吹も!!ゲームやるのか!?」

 

おもわず詰め寄ってしまう

 

「私はやらないわ、弟たちがやっているのを見ていただけよ。それに勇間ちゃん、ちょっと近いわ…」

 

「あ、ああ、すまん」

 

俺としたことが取り乱してしまった

 

「それで作戦なんだがーー

 

 

・・・・・・・・・・・

 

一方そのころモニタールーム

 

 

「さぁ君たちも考えて見るんだぞ!」

 

と言うオールマイト

 

(さぁ勇間少年!あれからどう成長したか見せてもらうぞ!!成績はひいき目なしで厳しくいくからな!)

 

がやがやと皆がそれぞれモニターを見ながらしゃべる

 

「でも実際よー、2対3ってだけでも不利なのに、ヒーロー側って…さすがに厳しくね??」

 

と言う上鳴に

 

「たしかに、いくら汎用性の高い個性のお二人と言っても不利でしょうね。」

 

と八百万が同意する

 

「たしかになー」「こりゃ勝てないか」

 

と八百万が同意したことで他の生徒にもそれが伝播する

 

その時

 

「勇はその程度のハンデじゃ負けねぇ」

 

「ピアス野郎はその程度じゃ負けねェ」

 

二つの声が重なる

 

「ん」

 

「アァ?」

 

轟と爆豪の開口であった。

 

二人はたまたま隣同士に立っており、お互いに向き合う

 

「なんだこの半分野郎、テメェがピアスの何を知ってんだァ!?」

 

と言う爆豪

 

それに対し

 

「ピアス?つけたことないから知らないが?」

 

と返す轟

 

「んだテメェ、勇間のことだよ!」

 

とキレながら返す爆豪

 

「勇は俺の初めての友達だ、一緒に訓練もしたことがあるから、あいつの実力はわかる」

 

淡々と返す轟

 

「俺だってアイツと訓練ぐらいしたわ!テメェの5倍はしてるわ!!」

 

怒鳴る爆豪に対し轟はすこしムッとした表情で返す

 

「俺は勇と同じ学校でよく一緒にそばを食べに行く、俺のほうが勇のことは知ってる」

 

「アァ!?俺だってほぼ毎日戦ってたし、バーガーだって食ってたわ!!」

 

「この前、俺は勇と登山へ行った」

 

「その登山をピアスに教えたのは俺だ!」

 

などと言いあう爆豪と轟

 

周りで聞いている生徒たちは思う

 

(((こいつら勇間のこと好きすぎだろ!!)))

 

その勇間は現在、蛙吹と作戦会議しているようだ

 

その様子を見ながら

 

「勇間ってザ・クール系って感じのイケメンだよねぇー」

 

と話す芦戸の姿があった

 

「ねぇー結構カッコいいよねー」

 

とそれに軽く反応する葉隠

 

「ンぎいいいいいいい、勇間ぁぁぁぁ」

 

とそれを見て血涙を流す峰田

 

そんな峰田を皆無視し、モニターに映る作戦会議中の二人を見る

 

そして緑谷がつぶやく

 

「あの二人のコスチュームの色、なんだか目に優しいなぁ」(お前もな)

 

すると

 

「何話してるんやろうねデクくん!!」

 

と麗日に話しかけられる緑谷

 

「それはあああ、あ」

 

あたふたする緑谷

 

その時

 

「おい!勇間が急に蛙吹の手を握って迫ってるぞ!!」

 

とモニターを見ていた上鳴が言う

 

「わわわわわ!」

 

さらに慌てる緑谷

 

「「「キャー」」」

 

黄色い声を上げる女子たち

 

「ふっ、甘いな勇間、いくらイケメンといえど急に距離を詰めればドン引かれる。ぬかったな!!」

 

となぜか知ったような口ぶりで言う峰田。

 

するとその直後にモニター上で勇間が慌てるように蛙吹の手を離し、距離を取る

 

「ほら見ろ!完全に引かれたな、ざまあみろってんだ!」

 

となぜか勝ち誇る峰田

 

その時

 

「おい!蛙吹の顔ちょっと赤くなってねぇか!?」

 

と上鳴が言う。

 

確かにモニターを見ると少し顔と耳が赤い蛙吹が確認できた

 

「あわわわわ」

 

再び混乱する緑谷

 

「「「キャー!」」」

 

またしても盛り上がる女子

 

「んんんんぎいいいいいいいいいいいいぃぃ」

 

発狂する峰田

 

(何をやっているんだ…勇間少年…)

 

首を振るオールマイト

 

「俺は勇とスキー合宿に参加したことがある」

 

「アァ?俺はスカイダイビングしたことあるわァ!!」

 

まだ言い合いをしていた二人

 

 

 

 

 

戦闘訓練が今始まる…!!!

 

 

・・・・・・・・・・・

 

 

作戦はこうだ、

 

まずは広範囲に対応できる俺が一人で建物の中に入り、核を探す。蛙吹さんは建物の壁にくっつき待機、俺が途中で対敵し、1人で対応できない場合はインカムで位置を知らせ窓から入ってもらい奇襲をかける。核を見つければ核の位置を伝え、2人で一斉に核の回収を試みる

 

こんな感じのシンプルな作戦である。

 

 

「ふぅぅ」

 

 

俺は深呼吸をする

 

蛙吹さんが話しかけてくる

 

「勇間ちゃん無理はしないでね、ダメだと思ったらすぐ呼ぶのよ?」

 

「分かった。」

 

俺は返す。

 

その時

 

インカムから声が聞こえる

 

『それでは屋内対人戦闘訓練…開始!!』

 

俺は建物に入る

 

一応建物のすべてを見れる程度のスピードで神経を研ぎ澄ませながら歩く

 

…いやここ暗っ!!

 

思ったより暗い建物内に不満を覚える

 

暗いのはあんまり得意じゃないんだよなぁ…

 

呪文で明るくしてもよいがそれだと敵に位置を教えているようなものなのでやむを得ずにそのまま進む

 

しばらく進むとインカムから声が聞こえる

 

『どう?大丈夫??勇間ちゃん?』

 

蛙吹さんだ

 

「ああ、ちょっと暗いのが嫌だが、大丈夫」

 

と俺は返す。

 

『あら、暗いのが苦手なの??』

 

と蛙吹さんが聞いてくる、俺は神経を研ぎ澄ませながらも会話をする

 

「ちょっと昔、トラウマがあってなどうも周りが暗いと寂しくなっちゃうんだ」

 

俺が返すと

 

『フフッ、意外と寂しがり屋さんなのね』

 

と蛙吹さんが笑いながらからかうように言ってくる

 

「うっせ」

 

と俺は返す

 

『じゃあ、勇間ちゃんが寂しくないように私が話をしておいてあげるわ』

 

ええーいい子過ぎるぅ

 

なにこの子、

 

このとき俺は心の中では蛙吹さんのことを梅雨ちゃんと呼ぶことに決定した

 

『私、弟と妹がいるの勇間ちゃんは??』

 

「ああ、俺はーー

 

俺は梅雨ちゃんとの会話をしながらも建物を進んでいく、そして2階に上がってすぐのことだった

 

わずかに空気の振動を感じた俺は身構えると

 

「ダークシャドウ!!」

 

と言う声と共に目の前の角から何やら黒い物体が俺に襲い掛かる

 

俺は剣で咄嗟に防ぐ

 

ギィィィン!

 

と音が鳴りその黒い物体と競り合う

 

すると声が聞こえてくる

 

「ほぉ、今の攻撃に反応するとはなかなかやるな」

 

と言い常闇も角から出てくる

 

「だが、この闇でのダークシャドウのパワーには勝てるまい」

 

ギィィィ

 

剣で競り合うがなんてパワーだ…

 

力で勝てないと判断した俺は後ろにステップをし競り合いから抜ける

 

「ヒャダルコ!!」

 

そのダークシャドウとやらにヒャダルコを放つ、しかし

 

「ウラァァァ!!」

 

と言い爪?のようなもので氷は粉砕される

 

俺はさらに距離をとり

 

「バギマ!!」

 

バギマを唱えた、しかしダークシャドウはものともしない様子でこちらに向かってきている

 

「この闇では我々は無敵、すまないな勇間」

 

俺は一旦逃げようと

 

牽制として

 

「メラ!!」

 

効かないと思うがメラを放つ

 

すると

 

「ウギャァ」

 

という情けない声がダークシャドウから発せられる

 

「闇なら無敵」常闇の言葉が頭に浮かぶ、

 

もしや光る物が弱点なのか??

 

「ブッコロス!」

 

気を取り直し向かってくるダークシャドウを俺は引き付ける

 

ダークシャドウの攻撃が俺に当たろうとするその瞬間

 

「レミーラ!!!!」

 

『レミーラ』を唱えた、これは洞窟に光をともす魔法である、まさかこんな形で使うとはな。

 

俺の手元から眩い光が放たれ、あたりを包む

 

「ギャン」

 

とまたしてもダークシャドウは情けない声をだし、その場で悶える

 

今だ!!

 

と常闇に急接近、咄嗟の出来事に常闇は反応できていない

 

その隙に捕縛テープを常闇に巻き付ける。

 

「捕獲完了!」

 

と俺は言うと

 

「くっ、もう弱点を見抜かれるとは…無念」

 

「じゃあな」

 

俺はそう言い足を進めようとすると

 

「待て!」

 

と常闇に言われる

 

「なんだ」

 

一応聞いてみる

 

「その剣…イカしてるな…」

 

あ、こいついい奴だ

 

「だろっ!」

 

と言い俺は駆ける、彼とは良い友達になれそうだ

 

『大丈夫なの??勇間ちゃん??』

 

梅雨ちゃんの声がインカムから聞こえる

 

「蛙吹さん、大丈夫だ常闇を捕まえた」

 

『すごいわ!勇間ちゃん』

 

「ありがとう蛙吹さん、今から三階へ向かうから」

 

『わかったわ』

 

俺は進む、しばらく進みながら梅雨ちゃんと話していると

 

『勇間ちゃんって、最初はクールな男の子と思ってたけど、意外とそうじゃないのね』

 

「なんだよ、急に」

 

俺はこれまでの会話で梅雨ちゃんとはかなり砕けた喋り方でしゃべれるようになった

 

何を話しても柔らかく受け止めてくれる梅雨ちゃんとの会話は心地よくすら感じる。

 

俺は自分が梅雨ちゃんに心を開いていっているのをヒシヒシと感じる(チョロ)

 

『意外と文句も言うし、ゲームのことは楽しそうにしゃべるし、暗いところが苦手なんてかわいいわ、弟が一人増えたみたい』

 

「それちゃんと褒めてるか?」

 

『フフッ』

 

梅雨ちゃんが笑う

 

最上階はもうすぐだ

 

・・・・・・・・・・・

 

最上階の一番奥の部屋もう調べてないのはここだけだ、核があるとすればここしかないだろう

 

梅雨ちゃんにインカムで通知を入れ、

 

警戒しながらドアを開ける

 

「ウルァ!!」

 

ギィン!

 

その瞬間横から殴り掛かられる、警戒していたこともあり、かろうじて剣で受けきる

 

「勇間!!反射神経すごいな!!」

 

殴りかかった後にそういう切島

 

「でもこれじゃあ核に触れられないよね」

 

と言いながら核の近くで立つ瀬呂

 

2人が部屋に居り真ん中に核がある。

 

問題はこの部屋全体に瀬呂のテープが大量にあることだ

 

『のこり3分!!』

 

インカムからオールマイトの声が聞こえる

 

「3分でこれ突破は無理っしょ」

 

一気にベギラマで燃やしてしまいたいがそれだと核にダメージが入る

 

かといって一つ一つ処理するわけにもいかない、

 

核をどうにかして守らなくては…

 

そうだ!!

 

俺がひらめいたその時

 

「何考え事してんだ!!」

 

と叫び切島が突っ込んでくる

 

それに対し俺は

 

「ヒャダルコ」

 

と唱え魔力を剣に込める。

 

そして振り下ろす

 

ギィン!

 

とそれは硬化した腕とぶつかる

 

「へっ、これくらいじゃ俺は倒れねぇ!!」

 

と切島は言うがその剣とぶつかった箇所から

 

パキパキパキ

 

と腕が凍りだす

 

「なっ!?」

 

切島の腕が完全に凍り動きが鈍る

 

その隙に

 

「バギマ!!」

 

切島を吹っ飛ばす、部屋の端まで飛んだ切島を確認し

 

核のほうに向きなおる

 

『のこり2分』

 

「な、何しようってんだよ」

 

瀬呂が何やら言っているが関係ない

 

俺は地面に手をつき

 

かなりのMPを籠める

 

「ヒャダルコ!!」

 

サァァ

 

と冷気が床を伝う

 

そして冷気が核にたどり着くと

 

ピキン!

 

と言う音を立てて核がかなりの分厚さの氷で覆われる

 

この分厚さなら大丈夫だろう

 

「ベギラマ!!」

 

部屋全体に火柱が上がり、テープを焼き尽くす、MPを大量に込めた氷はまだ解けていないようだ

 

「アツ!アツ!」

 

と瀬呂が走り回っている。

 

俺はここで

 

「蛙吹さん!!舌頼む!!」

 

そういうと蛙吹さんは俺の位置を把握していたのか俺の真横の窓を

 

パリン!!

 

と破り舌を伸ばす

 

その舌は瀬呂を難なくかわし分厚い氷で覆われた核に到達する

 

その瞬間俺は叫ぶ

 

「蛙吹さん!!俺の手を握って!!」

 

「ええ」

 

俺たちの勝利条件は核の回収。

 

触れただけでは完全に回収できたとは言えない

 

持って帰らなければ

 

まぁ勇者にとっては帰り道なんて無いに等しいのだが

 

「リレミト!!」

 

俺がそう唱えると俺の手を握っていた梅雨ちゃんと舌が触れていた核が同時に建物の外に移動する。

 

俺たちが建物の前に降り立ったその瞬間

 

『ヒーローチーム…PERFECT WIIIIIN!!!』

 

と言うオールマイトの声が聞こえる

 

勝った

 

俺は隣の梅雨ちゃんに向けて思わず笑顔で言う

 

「やったな!!梅雨ちゃん!!」

 

「…ええ、やったわね勇間ちゃん」

 

勝利するということはやはり素晴らしいなぁ、何だか景色の見え方もいつもと違う気がする、

 

俺が勝利の余韻に浸っていると

 

 

「…あの勇間ちゃん??いつまで手を握ってるの??」

 

 

「あ、すません」バッ

 

俺が手を離すとすぐにそっぽを向いてしまう梅雨ちゃん、しかしその耳がほんのり赤く見えるのは勝利の高揚のせいだろうか…

 

 

 

 

屋内対人戦闘訓練 『H』チーム:完全勝利

 

 





緑谷少年はオールマイトに主人公のことを話しています。

主人公は心を許した相手にはとことん砕けた態度を取ります。口調も変わります。なのでそれを見た他の人は驚きます。

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