なんで私が愛玩系ビーストに?! 作:随喜自在第三外法快楽天
「ただいま」
「おかえり、シロコせんぱ……うわっ?!誰その人達?!」
「わぁ、シロコちゃんが二人も拉致してきました〜!上手くやりましたね〜!」
「シロコ先輩、とうとう犯罪に手を……?!」
なるほど。思ったよりもロクでもない子に助けられたようです。いえ、銀行強盗とあっちむいてホイのイメージがちょっと強いだけで、思い出すと銀髪の彼女、砂狼シロコさんはだいたいそういう子でした。取り敢えず、私は「あ、全然自由の身ですよ。私達」とことわりを入れました。
「この人たち、うちの学校に用があってアビドスに来たんだって」
「え?そうなの?」
「ということは、拉致ではなくお客さん……?」
「ええ。彼女のおっしゃる通りです。私、シャーレから参りました、殺生院キアラと申します」
「手伝いの間桐カーマです」
私とキアラ先生がそう名乗ると、エルフ耳の赤縁眼鏡の子、奥空アヤネさんが少し驚いたように目を見開き、少し遅れてそれに気が付いたらしい猫耳ツインテールの子、黒見セリカさんが「ってことはシャーレの「先生」?!」とビックリマークが浮かびそうなくらいに驚き、そしてロングヘアにお団子を作ったおっぱいのおっきな子、十六夜ノノミさんが「良かったですね!」と眼鏡の子へ向けて笑いました。どうやら、これで弾薬などを始めとする支援物資の補給が受けれるようになるそうです。タイミング的には間一髪というところだったとか。
「本当に良かったです!早速ホシノ先輩にも知らせないと……って、あれ?ホシノ先輩は?」
「ホシノ先輩なら隣の部屋でお昼寝中。私起こしてくる」
そう言って、セリカさんが部屋を出ようとしたその瞬間でした。バババババッとけたたましく鳴り響く銃撃音。これでキヴォトスに来てから耳にするのは通算8回目ですが、呆れ返るほど平和な日本社会で生きてきた私にとってはやはり心底聞き慣れない音に違いありません。まだちょっとびっくりします。
そして窓の外を見るとヘルメットを被った生徒達がアビドス高校を襲撃しにやってきたのが分かりました。「ヘルメット団」と書かれた旗を掲げているのは昔の不良的なアレなのでしょうか。ともかく、彼女達が手紙で言っていたヤバい集団であることは間違いありません。見ると、セリカさんがいかにも眠そうなピンク髪の子、小鳥遊ホシノさんを連れてきたところでした。
「ほら、ホシノ先輩!早く起きて!」
「むにゃあ……まだ起きる時間じゃないよぉ……」
「そんなこと言ってる暇ありません!再びヘルメット団がこちらに攻めてきました!それと、こちらの方はシャーレの先生です!どうやら救援要請を見てくださったようで……!」
「ありゃりゃ~、そりゃまた大変だね〜。で、こっちが先生かぁ……うん、よろしくね〜」
「だから先輩!早く装備を持って!学校守らないとじゃん!」
「ふわぁ……まったく、ヘルメット団め……こんなんじゃおちおち昼寝も出来ないじゃないかぁ〜」
そう言ってホシノさんは棚の折りたたみ式のライオットシールドとショットガンを手に取りました。そしてそれぞれの武器を持って飛び出していく生徒達。キアラ先生からの目線で「あ、私もですか」となり、サンモーハナ片手に私もその後を追いかけようとローラースケートのスイッチを入れました。
「それとカーマさん。あの子達にこれを」
「なんです?これ?イヤホンですか?」
「はい。私がこちらを使って指示を出しますので、それに従っていただくように皆さんにお伝え下さい」
「了解です。ちなみに自信のほどは?」
「愚問ですね。私も魔術師の端くれ。むしろこちらが本業ですのに」
「あ、そうでしたね。すっかり忘れてました」
そして私はキアラ先生から受け取ったイヤホンの一つを耳に嵌め、外へ飛び出しました。
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