寄成ギョウに転生したから、キャラの良さガン無視して善人になるニョロ〜! 作:ライダー☆
俺、切札勝太!……え、この始まりはもう飽きた?そんなこと言うなよーちょっと俺の話に付き合ってくれってぇ〜……まぁ、一つしかないんだけどさぁ〜……
……負けたぁ〜!!!コジローにふっつーに負けたぁ〜!ちくしょー!めちゃくちゃいい調子だったのにぃ!!……ギョウとの約束、果たせなかったぁー……。はぁ。
……カードショップ滝川にお邪魔したら、めちゃくちゃへこんどる勝太くんが目に入った。机に顔をべったりつけて、ずーんとなっとる。昨日負けたからやろなぁ。めちゃくちゃ頑張っとったけど、コジローはんの新しい切り札「極・龍覇ヘルボロフ」と「極魔王殿ウェルカム・ヘル」によってクリーチャーを破壊されまくり蘇生されまくり……からの逆転負け。ありゃ結構なショックも受けるわな。
「はぁぁ〜〜……はぁぁ〜……」
「かっちゃん、めちゃくちゃ落ち込んでる……。」
「ここに来てからず〜っとこんな感じなんだべ。」
「そうなんか。あれかな、構ってほしい感じニョロかぁ〜……?」
とりあえず勝太くんに近づいて……優しく背中をなでてあげる……
「……レーパン。」
「ん?なんて言ったニョロか?」
「カレーパンを……食べたら……元気出るかもなぁ〜……。」
やっぱり……勝太くん構ってほしかっただけや。で、流れるようにカレーパン要求してきおったでぇ。欲やなぁ……。
「まぁそんなこともあろうかと、カレーパンは買ってきたんやでぇ。ほい。」
「なーんだそうだったのかぁー!じゃあそれを俺の口に……あーん!」
「ちゃうちゃうー!」
ノリのええやつやなぁ。勝太くんらしいというか、なんというか……じゃあカレーパンを勝太くんの口にポーイ。はい一口でリスみたいに頬張る。ギャグやなぁ。
「ありがとな、ギョウ。」
「どういたしまして。……どうや、負けたあとの傷は治ったかいな?」
「いいや、治ってねぇよ。めちゃくちゃ悔しいさ。お前と、決勝戦で戦えないことに。」
言葉に重みがこもっとるあたり、ガチで悔しいのがわかる。僕だって、もし僕が勝太くんやったら死ぬほど悔しいもん。すっごくわかるニョロ。
「けどよぉ、」
「……ん?」
「コジローとのデュエマは、すっげぇ楽しかった!デュエ魂のぶつけ合いは、最高だった……これまでにないほどに……!」
「かっちゃん……。」
「だからよギョウ!俺は望んでる。明日の決勝戦で、お前は、俺以上のデュエ魂を持ったデュエマをしてくれることを、お前が優勝してくれることを!!」
勝太くんの目は、まっすぐやった。悔しさと、信頼が、ぜんぶ混ざってその目に収まってた。
「勝太くん……うん!明日頑張るニョロ!そして、僕が優勝して、トロフィーを掲げるニョロ!」
そうして優勝宣言をした翌日……ついに決勝戦のときが来たニョロ!変身して……さぁて、本気で行くで。コジローはん、楽しもうやないか!!
「ギョウ!」
「ん、なんや勝太くんか。どうしたんや?」
「これ、ルシファーからお前に!そして、これは俺からお前に!」
……モルトNEXTとガイハート。
手に取った瞬間、重みがあった。カードの重みやない。みんなの思いの重みや。じゃ、デッキからカードを1枚抜いて……っと。
「ありがとな。……勝太くん、そして、みんなの思いをこの胸に込めた。絶対に優勝したるわ!!」
「おう、応援してるぜ、ギョウ!」
これが、決勝戦前最後の会話やった。あとは、今から始まるデュエマに……ワイのすべてを。
「さて……」
……デュエマ甲子園決勝、ついにこのときが来た。切札勝太に勝つという1つの目標は、達成した……すげぇ嬉しいぜ。あいつに黒星つけられたのはよ!
だが、今はそれを喜んでいる場合じゃねぇ、弟たちのためにも……優勝してビッグマネーを掴まなくっちゃいけねぇ!そうすれば、CMに出まくり、テレビに出まくりで一時的ではあるものの有名にはなれる!そのためにも寄成ギョウ、お前を必ず、倒してやらぁーー!
『兄ちゃん!』
弟たち…………あぁ、絶対に勝つさ。そうしなくちゃ、アパート立ち退きになっちまうからな。お前らを途方に迷わせることなんて、させたくねぇからよ……。
『兄ちゃん、頑張ってね!』
「あぁ……頑張るぜ!そして勝った暁には大ジロー、お前を一流のボクシングジムに入れてやるからな!中ジロー、お前は大学に進んで、立派な学者になるんだ!小ジロー、お前には腹いっぱい食わせてやる!お前たちの未来を、この手で掴み取ってやるからな!!」
弟たちとの最後の抱擁を終わらせ、俺は舞台を見た。もう二回もあそこに上がっているっていうのに、なぜか、いつもよりもそびえて見える。
……フッ、最高だぜ。
【これより!激しくアツかりしデュエマ甲子園、決勝戦を行いまぁーーーっす!!!!!それでは、選手の入場です。左に見えますこの男こそ、さいっこうに飢えた野獣……闇よりいでし孤高のデュエリスト、佐々木コジローォォッ!!】
「兄ちゃん、頑張れぇーー!!」
あぁ……お前たちの夢、絶対に叶えさせてやる!
【右に見えますこの男こそ、京都が生んだ敵無しデュエリスト!五つの文明を自由自在に操るネバーエンディングパラサイトは、一度起きたら止まらへんでぇ……寄成ギョウ!】
「ギョウ、一発かましたれやー!!!」
「頑張るんだなぁー!」
さぁて、みんなの声援を受けてやる気がさらにアップや。必ず優勝する。絶対に。
「フフ……まさか本当に、お前と決勝戦で戦うことができるとはな……俺は嬉しいぜ。ルシファーを倒したその実力、今ここで喰らいつくしてやる!」
「ワイもおんなじやで、コジローはん。サソリはんと勝太くんとの戦いで見せた飢えによるデュエマ。それをワイは、このデュエマで超える!」
「その声、そのデュエ魂……お前は最高のデュエリストだ!……さぁ、手札とシールドは揃った。始めようぜ。」
2人とも、余計な言葉はいらんかった。デッキを持つ手に力が入る。
『デュエマ、スタート!!!』
【つぅいにっ、デュエマ甲子園決勝戦、最強VS最強の戦いが、はぁじまったァー!!!】
佐々木コジロー キーカード:極・魔壊王デスゴロス
寄成ギョウ キーカード:超戦龍覇モルトNEXT
【ついに、この舞台で火花を散らすギョウとコジロー。ビリビリとした空気と緊張感が流れ、皆がかたずを飲む中、絶対に負けられない戦いは、いよいよ中盤戦に突入だぁ…………。】
コジロー シールド5 クリーチャーの数 5
ギョウ シールド5 クリーチャーの数 2 イメン=ブーゴ:ボアロアックス装備状態
コジロー 8ターン目
このころデュエマ甲子園に夢中で、ロクに働くことができていなかった……だから、絶対に勝たなくちゃなんねぇ!何が起ころうともなぁ!
「俺のターン!ドロー!……来たぜ……俺のあらたなる切り札、罪英雄クロノパギャラを召喚!」
「……パワー9000のブロッカー……今のままでは突破できへんな。アタックはしないでおくか……。」
「そう来ると思ったぜ。ボアロアックスの龍解は、クリーチャーのコストが重要だもんなぁ。だがそれはできねぇぜ!クロノパギャラの能力で、相手のターン、クリーチャーを強制的に攻撃させることができる。」
「なんやてぇ!?」
「こいつも喜んでるぜ……これから毎ターン、満足するまでお前のクリーチャーを食らいつくせることになぁ!!
「このまま長期戦に持ち込めば、ギョウさんの不利…どうにかしのがなくっちゃ…。」
コジローはんは、ワイのシールドをサンジデスでダブルブレイクしてきた……まだ攻撃できるクリーチャーは、あと2体おる。ここで引かなければまずい……!
「トリガー……きたできたで!まずはスーパー炎獄スクラッパー!効果でタイガマイトとオタカラ・アッタカラを破壊!」
「くっ……!」
「かぁらぁのぉ!マナ武装5の効果により、メッタギルスはシールド・トリガーや!ブッタギラーを破壊!」
「ターンエンドだ……だがクロノパギャラの効果は発動する!イメン=ブーゴだ。このターン、そいつで必ず攻撃するんだ!」
これで強力なドラグナーとドラグハートを一気に消せる!
「わかっとる。せやからこのターン、あいつを引いてこの状況ひっくり返したるわ!」
ギョウ 9ターン目
「この鼓動……ワイにカードが応えとる。ドクドク、ドックドック……ドローッ!……さぁて、引いたったわ!」
「いったい、何を……!?」
「9マナタップ、ドミティウスを召喚やぁ!」
ずっと使い続けた切り札……牛次郎のときも、決め手を作ったのはこいつや!頼むで、ここでも……!
「山札上から5枚見る……よっしゃぁー!応えてくれたでぇ!」
「やっぱり一筋縄ではいかねぇってのか……!」
「術英雄チュレンテンホウと、青銅の鎧とォ……ツミトバツをバトルゾーンへ。ツミトバツのマナ武装7で、あんたのクリーチャーはすべてマイナス7000や。」
「これでコジローくんのクリーチャーを、大量に破壊できたべ!」
「くそぉっ!!」
「これでクロノパギャラ以外は全員破壊された。さらにクロノパギャラもパワーが下がって2000になっとる。じゃあお望み通り……イメン=ブーゴで攻撃したるで。シールドを、ダブルブレイクや!そんときにボアロアックスの効果発動、マナゾーンからジャスミンをバトルゾーンに。からの、破壊して1マナ加速や。」
「クロノパギャラでブロック。」
シールドを割られるのが嫌やったか…………いや?なんか違うぞ。コジローはんの顔には余裕が残っとる……。
「バトルに負けて、クロノパギャラは破壊されちまう……だがこのとき、マナ武装7発動だ!破壊する代わりに、墓地にあるカードを5枚山札の下に置くことでその破壊は無効化される!」
……それが狙いやったか。
さて、シールドをブレイクするのもいいが、3D龍解をするためにも、ここはクリーチャーを温存するか。トリガー踏むっていう可能性もあるしな。
「じゃ、ワイはターンエンド。のときにぃ……2D龍解!邪帝遺跡ボアロパゴス!」
「よし!これでギョウが一歩リードしたぜぇ!」
「このまま押し切るんだなぁ!」
コジロー 9ターン目
「兄ちゃん……超獣だぁー!超獣モードだぁー!」
「あぁわかってるぜ大ジロー!」
手札には使い物にならないクリーチャー……そしてバトルゾーンにはクロノパギャラ一体のみ!窮地の状況、それはつまり……これ以上の貧しさはねぇってことだぁ!
「ギョウ、俺はお前に勝つ!」
「っ……。」
「目覚めろ……俺の野生よ!はぁああ……超獣モード発動ーーー!!」
なんや、舞台が揺れとる……これが、コジローはんの全力……超獣モード!?嘘やろ、サソリはんと勝太くんの2人と戦ったときには、こんな感じ見られへんかったで!?
「ドローっ!来たぜ……この状況を何もかもひっくり返せるカードがなぁ。」
「こ、この状況をだとぉ!?コジローのやつ、一体何引いたんだ!?」
「今からそれを見せてやる。呪文、地獄門デス・ゲート!効果でドミティウスを破壊!さらに、破壊したクリーチャー以下のコストを持った進化ではないクリーチャーを、墓地からバトルゾーンに出せる。極・龍覇ヘルボロフ、墓地から蘇りやがれーーー!」
あ、あれは勝太くんに勝利することができた決め手のカード……!!そして、超次元ゾーンから出てくるのは……!!
「行くぜ……ヘルボロフの登場時効果で、超次元ゾーンから……極魔王殿ウェルカム・ヘルをバトルゾーンに!」
ドラグハート・フォートレス……それにあの効果は……まずい、コジローはんのクリーチャーは今2体。あと2体で龍解条件が成立してまう!
「このドラグハートをバトルゾーンに出したことによって、墓地から闇のコスト5以下のクリーチャーを出せる!ボンバク・タイガをバトルゾーンへ。ボンバク・タイガのマナ武装3、発動!青銅の鎧のパワーを−3000して破壊!そして2マナでオタカラ・アッタカラを召喚。山札の上から2枚墓地に。クロノパギャラで、イメン=ブーゴを破壊だぁ!」
「くそっ……マナが単色に戻ってもうた……!」
「クリーチャーが4体……ということは!兄ちゃんのウェルカム・ヘルは……」
「はい、龍解条件を達成しました!」
「ターンエンドのとき、ヘルボロフ、オタカラ・アッタカラ、ボンバク・タイガ、クロノパギャラを破壊し……龍解だぁー!すべてを破壊し尽くせ、極・魔壊王デスゴロス!!!」
りゅ、龍解した…まずいぞ…!
「そして龍解時の効果で、お前のチュレンテンホウとツミトバツを破壊!クロノパギャラのマナ武装7は……使わねぇ。」
あえてクロノパギャラを破壊したか。これで強制的な攻撃はされんくなった。けどまずい……今バトルゾーンに残っとるのはプロメテウスしかおらん……ここはあいつが来るのを待つしかない!
ギョウ 10ターン目
「ワイのターン!ラ・ローゼ・ブルエを召喚。からの、ボアロパゴスの効果でマナゾーンからコートニーをバトルゾーンへ。」
「これでまたマナゾーンがすべての文明になったべ!」
「自然以外のクリーチャーも、出せるようになったんだなぁ!」
「……イメン=ブーゴが破壊されたときの保険は用意していた……ってことか。」
「まぁな、マナゾーンやったらあんまり破壊される心配もないやろ思ってな。ほないくで、3マナでアクア操縦士ニュートンを召喚。マナ武装3で1ドロー……」
……来た!コートニーがおるから、よし、タダで出せる!
「かぁらの!マナゾーンからアクア・スーパーエメラルをバトルゾーンに!」
「よぉし、パワーは低いけど、クリーチャーを大量に展開し直した!行けるぜギョウ!」
「くそっ、だがまた破壊してやるだけだ。デスゴロスでなぁ。」
「そうか。……さぁて、コジローはんに、それができるかなぁ……」
「なんだと!?」
「アクア・スーパーエメラルの効果でシールドと手札を入れ替える。このとき……多色マナ武装5発動じゃあ!!!」
「な、多色マナ武装ゥ!?それって牛次郎のやつが使ってたカードじゃねぇか!!」
「せやで勝太くん。あいつが置いていったデッキから少しばかりカードを拝借したんや。あいつもおんなじことしとるし、別にええかな思ってな。それに、あんなデュエ魂持っとらんやつに使われるこいつのほうがかわいそうやと思ってなぁ。ほないくで……界王類邪龍目ザ=デッドブラッキオを召喚やぁ!」
スーパー・S・バック……これはS・バックとは違い、どんな文明のカードでも捨てられる。ワイの五文明デッキではS・バックが発動しにくいっちゅう弱点があったからなぁ、こいつは相手のクリーチャーをマナ送りにもできるし、パワーも高い。さらには龍解も封じることができる……。
「ザ=デッドブラッキオの登場時能力で、あんたのデスゴロスをマナゾーンへ!」
「くっ……龍回避!」
くそっ!デスゴロスで攻撃できずに終わっちまった……しかもあのカードは確か、龍解を封じるカード……!
「まだまだやぁ!ザ=デッドブラッキオの召喚コストは払っとらんけど、召喚扱いや!よってマナゾーンからプロメテウスをバトルゾーンへ。効果で2マナ加速してマナからクリーチャーを1枚手札へ!加えるのはロマネスクや。」
「す……すげぇ!一気にコジローの切り札を無力化させて、さらにあそこまでクリーチャーを展開させやがった!!」
「やっぱりここまで勝ち進んできたデュエリスト……とてつもない強さだわ。」
「これでターンエンドや。」
コジロー 10ターン目
あのカードがある限り、ウェルカム・ヘルは龍解できない……。だが、あのカードを引ければ一気にあいつのバトルゾーンのクリーチャーをなぎ倒せる!
「俺のターン……はぁぁぁぁーー!!……ふふふ、来たぜ、俺の飢えに応えてくれた……!マナチャージ、5マナをタップ!さぁ、行くぜ!呪文、インフェルノ・サイン!!!」
あ、あのカードは!恐怖を感じさせる闇のオーラ……間違いない、殿堂入りしとるカードや!
「こいつの能力で、墓地からコスト7以下の進化ではないクリーチャーをバトルゾーンに出せる。出てこい……ツミトバツ!マナ武装7で、お前のクリーチャーのパワーを−7000、ラ・ローゼ・ブルエとザ=デッドブラッキオ以外は破壊だぁ!」
「……や、やるなコジローはん。」
「まだだ。まだ残り6マナある。3マナでボンバク・タイガ2体を召喚。さらにマナ武装3でザ=デッドブラッキオとラ・ローゼ・ブルエのパワーを−3000、破壊だぁ!」
「ななな、なんやと!?ワイの龍解封じがぁ!」
「さぁ……これで俺を止めることはできなくなった!次のターンで……今度こそお前に最強の力を味わわせてやる!」
ギョウ 11ターン目
「ワイのターン……まずはロマネスクを召喚。4マナ加速して、マナゾーンからナム=ダエッドをバトルゾーンにからの!ロマネスクの上に精霊龍王スタグネイトを進化!更に、マナゾーンからラグマールをバトルゾーンへ。効果でラグマールをマナにおく。」
「……ボンバク・タイガをマナゾーンへ。」
「スタグネイトでシールドをダブルブレイクや!」
「ポーク・ビーフでブロック!破壊されたことにより、カードを1枚引く。」
「ターンエンドや。」
「……ギョウさん、少し押され始めたわね……。」
「このままだと、まずいんだなぁ……!!」
コジロー 11ターン目
「さぁ……こいつで完全に終わらせてやる!マナチャージ……」
「っみ、水のカードをマナチャージしたべ!?」
「闇単色のデッキじゃ、なかったのかよ……!?」
「違うんだぜ、これがよぉ。……ギョウ、てめぇを倒すためには、闇一色だけじゃ無理だと俺は悟った。そしてたどり着いた1枚のカードが、これだァっ!スペルサイクリカを召喚!」
スペルサイクリカ……つまりまたインフェルノ・サインが使われる……それも、残り5マナ残っとるから2回……。
「もちろん唱えるのは、インフェルノ・サイン!効果でウラミハデスをバトルゾーンに。更にマナ武装7発動!墓地から、極・龍覇ヘルボロフをバトルゾーンに!これで龍解条件は成立。だがまだ行くぜ!スペルサイクリカの効果で、墓地から唱えたインフェルノ・サインは手札に戻る。つまりもう一回唱えられるってことだ。呪文、インフェルノ・サイン。墓地からもう一体のウラミハデスをバトルゾーンに!そして、クロノパギャラをバトルゾーンへ!これで4体蘇った!」
「そ……そうか……さっきクロノパギャラのマナ武装を発動せんかったのは、それをするため……いつか来るときを待っとったんか……墓地にあるカードを消費しないために……っ!」
圧巻やった。布石を一手一手積み重ねて、ここで一気に爆発させる……これがコジローはんの飢えたデュエマや!
「そういうことだ。さぁ、ツミトバツでシールドをダブルブレイク!」
「トリガーは……ない。」
「ターンエンドのとき、スペルサイクリカ、ウラミハデス2体、クロノパギャラを破壊!このときクロノパギャラはマナ武装7で生き残る!さぁ、もう一度絶望を味わえ!龍解、極・魔壊王デスゴロス!登場時効果でスタグネイトとナム=ダエッドを破壊。」
「これでまた、ギョウさんのクリーチャーは0……」
「絶体絶命なんだなぁ……!」
その通り、絶体絶命。このピンチをこのターンに切り抜けなくちゃあかん…………。
ギョウ 12ターン目
「ドローッ!」
ドミティウス!ここで来てくれるのはありがたい!
「9マナ払ってドミティウスをバトルゾーンに!そして登場時能力で山札上から5枚を見て……ザウロディレクスとトリガロイドをバトルゾーンへ。ザウロディレクスの効果で、山札上から4枚を見て、ラグマールとラグマトックスを手札に。残りを山札の下に置く……かぁらぁの!ボアロパゴスの効果でマナゾーンからラグマールをバトルゾーンに。そしてラグマールをマナゾーンにおく。」
「……ツミトバツをマナゾーンへ。」
「さらに呪文、ザ・ストロング・クラッシュ!あんたのクロノパギャラを破壊!」
「ここはマナ武装7を発動するぜ。」
破壊はできへんかったか……けど…
「ワイのバトルゾーンにパワー6000以上のクリーチャーがいるので1枚ドロー。……ターンエンドや。」
コジロー 12ターン目
「フッ……どうやらデスゴロスを龍回避させることはできなかったらしいな……ここで、終わりだ寄成ギョウ!!!!」
『兄ちゃん、頑張れー!!』
「ドロー。デスゴロスで攻撃!そのときに能力発動、山札から1枚を墓地に置き、そのあと墓地からスペルサイクリカをバトルゾーンへ!さらに、スペルサイクリカの効果で、墓地からインフェルノ・サインを唱えるぜ!そしてウラミハデスをバトルゾーンに。さらに墓地から暴君の悪魔龍デストロキールをバトルゾーンに。さらにデストロキールの効果でヘルボロフを手札に戻し、トリガロイドを破壊!」
「ブロッカーが、破壊された……やべぇぞギョウ!!」
「とどめを刺してやるぁー!デスゴロスで、最後のシールドをブレイクーーー!!!!」
「ここでシールド・トリガーを引かないと、ギョウくんの負けだべ……!!」
最後……やった、トリガーやぁ!
「シールド・トリガー、古龍遺跡エウル=ブッカ!クロノパギャラをマナゾーンに!からの!マナ武装5でデスゴロスをマナゾーンへ!」
「龍回避!」
「これでこのターンは凌いだべ!」
「けど、次のターンで決めなくちゃ、コジローさんのクリーチャーたちにとどめを刺されちゃうわ……。」
「次のターンで決めねぇと、ギョウは負けちまう……!!」
ギョウ 13ターン目
「行くで……あのカードを引ければ勝てる!ドローーーーッ!!!」
「あのカードは!……よぉーし!全部、ひっくり返したれやぁーギョウー!」
7マナタップ……託されたこの切り札で…!
「超戦龍覇モルトNEXTを召喚やぁーッ!」
「そのカードは……っ!!」
逆転できる……頂点に立つのはこのワイや!
「ガイハートを装備!かぁらぁのぉ〜!ボアロパゴスの能力で、マナゾーンからコートニーをバトルゾーンへ!かーらーのーブレイガーを召喚して、マナからラグマールをバトルゾーンに。そしてマナ送り。」
「スペルサイクリカをマナゾーンへ……くそっ!!」
「行くで、ドミティウスでシールドをトリプルブレイク!」
「……くっ…………シールド・トリガー、まずはボーン・アームをバトルゾーンに。そして次にデーモンハンド!モルトNEXTを破壊!」
「ブレイガーのセイバーで生き残る!そしてそのまま、モルトNEXTでダブルブレイク!」
「……っ、ボーン・アームでブロック!」
「ブロックしたところで、龍解条件は成立した!今こそ、勝太くんから授かったこのカードの真の姿、見せるときやァァ!!龍・解!熱血星龍ガイギンガァァァッ!」
「そのまま決めろぉ、ギョウ!」
残っとるのは龍マナ武装5でアンタップしたモルトNEXT、ザウロディレクス、そしてガイギンガ!行ける!
「まずはガイギンガの登場時効果で、ウラミハデスを破壊!そして行くで、ザウロディレクスでダブルブレイク!」
「ここでトリガーを引かないと、兄ちゃん負けちゃう……!」
「にいちゃーん、頑張ってー!!!」
……ここで引いたら俺の勝ちだ。地獄門デス・ゲートを引ければ行ける!1枚目……クロノパギャラ!
「あと1枚……めくれやコジローはん。それで全部決まる。ガイギンガでの、ダイレクトアタックが!」
「あぁ……そうだな。……全力のデュエマを……行くぜギョォォーーーーウ!」
「来いやコジローーーッ!!」
最後のシールドチェック……!!
シールド・トリガー………………!!
「デーモン・ハンドォー!モルトNEXTを破壊ィーー!!」
「ワイはお前に勝つ!!ガイギンガで……ダイレクトアタックじゃぁーーー!!!」
一時の静寂。
ドーム中の誰もが息を飲んで、その瞬間を待った。13ターンに及ぶ超激戦……その戦いに勝ったのは……!!
【決まったぁーーー!決勝戦ついに決着!デュエマ界の頂点に輝いたのは、寄成ギョウだぁぁぁ!!!!!】
「ぃよっしゃぁぁぁーー!勝ったぞーー!!」
拳を突き上げた。ドームの歓声が波みたいに押し寄せてくる。体中の力が一気に抜けて、思いっきり息を吐き出した。
……勝った。ほんまに、勝ったんやな。
「ギョウー!やったなぁ〜!」
勝太くんたちが僕のもとに駆け寄ってきて、優勝祝いの胴上げを……してくれたんやけど、そんときにるるちゃんが力入れすぎたらしくってなぁ……ドームの天井突き破ってめちゃくちゃ上まで飛ばされて……で、そのまま舞台に激突。めっちゃ痛いけど、まぁギャグアニメやしその痛みはすぐに治った。
「ご、ごめんなさい……けほっけほっ……。」
「デコちゃん、今更かもしれねぇけど、ほんとに病気なのかぁ……?」
……くそっ、負けちまった……!弟たちとの約束を……破ってしまった!!それに、ビッグマネーをつかめなかったから、家賃を払えずに……俺達は……クソぅ……!!!!
コジローはんが、くしゃくしゃになった紙を持ってめちゃくちゃ悔しがっとる。……ん、目ぇ凝らしたら裏からうっすら文字が見えるな。なんやて……ん〜っと、「ヤチン」って文字と「立ち退き」って文字は見えた。
なるほど、そういうことか。
「なぁ勝太くんたち。訊きたいことがあるんやけど……」
「ん?なんだ?」
「優勝したら、何か、トロフィー以外にも、貰えるもんはあるんか?」
「優勝したら……?確か、賞金がもらえたはずだぜ。」
「その賞金の額はわからないけど、すごいことには間違いないわ〜!」
なるほどそうか。じゃ、好きなように使わせてもらうでぇ。
そして30分後、表彰式が始まった。3位は決定戦なんてもんはせずに、勝太くん。そして2位はコジローはん。1位は……ワイや。こういうメダルをもらうのは人生で初めてや。すっごい心が満たされてるで。
【そして優勝賞金として、1000万円が贈呈されます!】
1000万円の入ったクソでかい金一封。めちゃくちゃ重くて、チラと中を見たら100万円で1束になっていて、それが隙間なく並べられとった。
けど、それよりもまず目に入るのは……銀メダルを取って悔しさを残しとるコジローはんや。じゃ、やったるか。
【それでは!皆さん、彼らに盛大な拍手を……って、どうしましたギョウ選手。いきなり表彰台から降りたりして……】
「ん?まだだめか?」
【うん。まだちょっと待っててください。】
「ん、わかった。じゃあ戻るわ。」
【……え〜、オホン。では気を取り直して、皆様盛大な拍手を!!!】
観客の盛大な拍手。そしてしばらくして、デュエマ甲子園は終幕を迎えた。
デュエドームを出て、みんなでパーティーしに行こうって勝太くんは言う。けど、まだワイにはできてないことがあるんや。
「少し待っといてくれへんか。ちょっと、忘れ物してもうた。」
「おーういいぜー!じゃ、帰ってきたらデコちゃんのカードショップでパーティーだぜ〜!」
「わかっとるで、ほな、すぐ取ってくるわ。」
……負けちまった。結構引きずるな。大家に、なんて言えば…………弟たちと一緒に、これからどう生活していけばいいのか…………
ん?後ろからギョウの声……?
「コジローはん!」
「お前は、ギョウ……な、何しに来やがった。俺はお前に負けたんだ……お前とのデュエルは激しく、アツく、楽しかった。最高の飢えを感じることができた。だが俺は……!」
言葉が続かへんかった。悔しさと、情けなさと、弟たちへの申し訳なさが、全部のしかかっとるみたいやった。
「ん。」
「え、金一封……?」
お、俺に金一封を突き出すように見せてきた……な、なにを……!?
「ここから、好きなだけ持っていき。」
「な、ななな!?何だとぉ!?」
何を言っているんだこいつは……!?お前の賞金だぞ!お前が好きなように使えばいいじゃねぇか!!
「好きなように……って言われてもなぁ、ワイは優勝したらそれでええんや。お金はいらへん。100万ぐらいあればそれで、これからの生活はどうにかなるしな。」
「え……え……じゃあ俺は!お前のこの金一封から金を……もらってもいいのか!?いいんだな!?」
「ええよ。」
「ってことは兄ちゃん……!」
「僕たちは、家から……」
「追い出されないってこと……!?」
弟たちの声は、震えとった。
「あ、あぁそうだ弟たちぃー!ギョウに、ギョウにありがとうを言おうな!」
ギョウ……恩に切るぜ!本当にありがとう!
「どういたしまして。ほな、お金取ってってええで。遠慮しないでな。」
俺はギョウの金一封をもらい、そこから500万取った。手はもうブルブル震えてて、懐にしまうときもぎこちなかった。それぐらい感謝していた。
「……そうや、今からワイ、カードショップ滝川でみんなとパーティーするんやけど、あんた等も来るか?」
「な、なんだと!?行ってもいいのか!?」
「う〜ん……多分ええんちゃうか?人は多いほうが盛り上がるやろうしな。それに、勝太くんたちともデュエマできるかもしれへんで?」
「……お前についていく!大ジロー、中ジロー、小ジロー!行くぞー!」
『おーう!!』
さぁて、これでメンバーが4人増えて……さらに道中でサソリはんとその舎弟のカエルっちゅうやつにも会ったから、6人になった。
「おーいギョウ……ってなんかめっちゃ増えてるー!?」
「いやぁ〜人数は多いほうがいいかな思ってなぁ、連れてきてもうたわギョッギョッギョ……。」
「……確かに、パーティーは人数が多いほうが楽しいべ!」
「じゃあみんなで行きましょ。さぁ!1位2位3位勢揃いのパーティーを始めましょう!」
『いぇーーーい!!』
みんなウッキウキで歩いていく。
隣には勝太くんがおって、前にはコジローはんと弟たちがおって、後ろにはるるちゃんたちがおる。ちょっとだけ立ち止まって、後ろを振り返ってみた。夕焼けがきれいやった。
……ワイは転生して、ギョウになって、善人として生きることを決めた。紆余曲折あって、いろんなデュエ魂とぶつかり合って、いろんな人と出会って……そしてデュエマ甲子園で優勝した。
こんな、最高の終わりがあるんやなぁ。
「いやぁ〜ほんま、楽しい1日やわ!!」
気が付いたら、口からそう出てきとった。嘘偽りのない、ワイの本音やった。