寄成ギョウに転生したから、キャラの良さガン無視して善人になるニョロ〜! 作:ライダー☆
ジャスはんと数日間一緒にいてわかった。めっちゃ楽しいニョロ。一人でいるときよりも段違いに楽しいニョロ〜。ゲームしたりデュエマしたり、あと散歩したり。そういう当たり前の毎日に、ちいさなアクセントが一つ増えただけやのに、なんでこんなに違って見えるんやろか。不思議なもんニョロなぁ。 最近はこの世界の調理器具の使い方にも慣れてきたらしくって、料理も作ってくれるようになったニョロ。包丁の扱いはまだぎこちないし、フライパンの上でちょっとした爆発(本人曰く「愛情の暴走」)を起こすこともあるけど、それでも出来上がるものは驚くほど美味しいのなんのって。湯気の向こうでドヤ顔しとる姿を見ると、こっちまでニヤけてしまうニョロ。どや、羨ましいやろ〜?ギョッギョッギョッ……
ちなみに、星はまた増えました。50000個だってさ。前よりは圧倒的に少ないけど……それでも十分すぎるぐらい多い方ニョロ。けどこれぐらいだったら「便利」で済むニョロ。ジャスはんのサイズに合う服とか買ったり、女の子やから身だしなみとかもしっかりしとかなあかん思って化粧品とかも色々買ったり……財布の紐が緩むのが自分でもわかるぐらいには便利ニョロ。ちなみに、ジャスはんは他人行儀らしさをなくして、僕にフレンドリーに接してくれるようになったニョロ。個人的にはこっちのほうが、断然嬉しいニョロ。
「わーい!このお洋服キレイ〜!ありがとね、ギョウ!」
「ええよええよ。あんまり汚さんようにな。」
「うん!」
くるっと一回転して裾を揺らす姿は、ホンマに「元気」の2文字がそのまま服着て歩いとるみたいニョロね。こういう娘って珍しいんちゃう?どうなんやろな。
「……う〜ん……」
「ん?どうしたニョロ?服のサイズ合わんかった?」
「ううん、そうじゃなくって……何だろう、私色々優しくされてるから、その恩返しをしたいなぁというか……うん、そうなの。恩返ししたい!」
恩返し……?そんなことせんでも別にええのに。けど、それ断ったらジャスはんは気を落としちゃうかもしれないニョロ。眉を八の字にして真剣な顔しとるジャスはんを見とると、断るという選択肢が急に重たく感じてしまうニョロ。恩返し自体は普通に嬉しいし、受けるとするニョロ。
「恩返し?それはありがたいニョロ。と言っても何するんや?」
「ギョウ!デッキ貸して!」
「デッキ?ええけど……なんでニョロ?」
「そこに、恩返しに必要なものがあるんだ!」
必要なもの?一体何なんやろと思っとったら、自分が入っていたカードを取り出したニョロ。するとそこから……なんの前触れもなく、部屋の空気を吸い込むみたいにして紫色の渦が現れたんだニョロ〜!?
カーテンがバサッとはためいて、テーブルの上の紙がぶわっと舞い上がったニョロ。
「ジャ……ジャスはん!これは!?」
「クリーチャーワールドに続いている渦よ。実は、私もここを通ってこの世界に来たの!」
「つまり……その逆ってことニョロか。今からすることは。」
「そういうこと!これが、私が送るあなたへの恩返しです!安心してくださいね!クリーチャーワールドは意外と優しい人が多いんだから!」
「ふーんそうなんや。ほんじゃあ行かせてもらおうかな。」
「では!一緒にこの渦に入ろ!……あ、そうだった。私に手を繋いでください。ギョウはもともとクリーチャーワールドの住人じゃないから、異物として弾かれちゃうかもしれないの。そうなったら、永遠に渦の中を彷徨っちゃうことになるから。」
最後にとんでもないこと言ってきたニョロねぇ。……あっぶな。差し出された小さな手を、慌てて両手で包み込むように握るニョロ。
「……じゃ、手を繋いで!クリーチャーワールドに、レッツゴーよ!」
*****
……この波動は…………間違いない、我が力を極限まで引き出すことのできるデュエリストの波動だ!禁断の力がこのクリーチャーワールドに降り立ってしまった以上、革命軍の力を集結させたとしても、滅ぼすことは今の段階ではまず不可能に近い……背負いこませてしまうが、そうするしか他ない。我に秘められているはずの「革命」の力を引き出してもらうしか!
*****
てな感じで、僕はジャスはんの手を繋いでクリーチャーワールドへと出発したニョロ。目を開けたら景色が丸ごと入れ替わっとって、ちょっとした浮遊感に胃が持ち上がったニョロ。クリーチャーワールドには意外とすぐに到着してな、あたり一面自然、自然、自然やったニョロ。木々の隙間から差し込む光が地面にまだらな模様を描いて、風が吹くたびにその模様がゆらゆら揺れるニョロ。すっごいきれいだし、空気が美味しいニョロねぇ〜。肺いっぱいに吸い込むと、都会の空気とは根本的に違う何かが染み渡っていく感じがするニョロ。
「ここはね、ギョウに呼ばれる直前にいた場所。私のお気に入りの場所なの。」 「お気に入り……?」
「そう。こっち来て……ほら、ここの女神様の像のところ。」
女神様の像……なんか見たことあるなぁってじっくり見てみたら、これフェアリー・ギフトニョロ。苔むした台座の上で、優しく微笑んどる姿は絵で見るのとまた違う迫力があるニョロ。
「この女神像、フェアリー・ギフトっていうんだけどね……」
この世界でもその名前で言うんや……なんか違う言い方あると思ったニョロ……。
「この女神様ね、すっごくあったかいの。木漏れ日で照らされてるから……ほら、ギョウも来て!一緒に日向ぼっこしよ!」
ジャスはんの言うとおり日向ぼっこしてみると気持ちいいニョロ。日差しが思いっきり照らしてくるわけじゃなくて、葉っぱのフィルター越しにやわらかく降ってくるのがさらにいい感じニョロ。時折り鳥の声が遠くから聞こえてきて、瞼が自然と重くなってくるニョロ。
「ね〜?気持ちいいでしょー?」
「うん、これはお気に入りの場所になるのも頷けるニョロねぇ。」
しばらく日向ぼっこをしとったら、ジャスはんが起きて、僕をみんなのもとへと連れて行き、紹介したいよ言ったニョロ。みんなってのは、スノーフェアリーたちのことニョロかな?
「ん。オッケーニョロ。んじゃ連れてってニョロ〜。」
「うん!こっちだよー。」
ジャスはんについてくと、木々の切れ間から意外と大きなお屋敷がぬっと姿を現したニョロ。お屋敷の外装は……葉っぱが隙間なく貼られてて、まるで屋敷そのものが呼吸しとるみたいに見えるニョロ。内装は見た感じ木で作られてるお屋敷。なんのコーティングもされとらん自然のままのや。踏み込むたびに床がわずかにきしんで、木の匂いがふわっと鼻をくすぐるニョロ。こういうの僕好きニョロ。
「みんなー!ギョウさんを連れてきたよー!!」
ジャスはんがそう言うと、いろんなところからスノーフェアリーたちがぞろぞろやってきたニョロ。廊下の奥から、階段の陰から、天井の隙間からまで顔を出してくるもんやから、ちょっとした侵略でも受けとる気分になるニョロ。みんなちっちゃくて、身長は小学4年生ぐらいかなぁ。
『こんにちはー!!』
「ん、こんにちはニョロみんな。……ジャスはんから僕のことは聞いていたニョロか?」 『うん!』
声が見事に揃っとって、ちょっとした合唱隊みたいニョロなぁ。みんな元気ニョロなぁ。スノーフェアリーって大人しめの性格してて、ジャスはんが珍しいタイプなのかなって思っとったけど、どうやらこれが普通らしい。……この賑やかさ、慣れるまで時間かかりそうニョロ。 みんなに歓迎されたあとは、リビングらしきところに案内されて、そこからパーティーが始まったニョロ。長机に食べ物が並べられて、木の実やベリーの甘い匂いが部屋いっぱいに広がるニョロ。そこからは飲んで騒いでだったニョロ。そこからしばらくしたあと、僕はほろ酔い気分でつぶやいた。
「そういえば、ジャスはんってなんでああなったんやろ。」
それを聞いとったコートニーはんが僕のもとに近づき、そのことを教えてくれたニョロ。少し声を落として、周りに聞かせるかどうか迷っとるような、そんな慎重な口ぶりニョロった。
「ジャスミンがああなったあのには理由があるの。……このクリーチャーワールド以外に、別のクリーチャーワールドは存在する。パラレルワールドって、言えばいいのかしら。それで、その世界が……禁断が降り立った影響で、この世界とつながった。」
「禁断……僕がジャスはんのカードを手に取ったときには、もう禁断のクリーチャーはこの世界に降り立っていたニョロか。」
「そう。それで、禁断の力は、これまでには感じたことがないぐらい凄まじかった。この世界には抑えることができないぐらいに。だから革命の力を持ったクリーチャーたちがそれを止めるために、この世界と別の世界をつなぐことにしたの。」
「それで時空の歪みが起きて、その歪みの影響を受けたのが……あそこでみんなとはしゃいどるジャスはんってことニョロね?」
少し離れた場所で、他のスノーフェアリーたちと追いかけっこしとるジャスはんを目で追いながら、コートニーはんの言葉を頭の中で並べ直すニョロ。
「そういうこと。ホントはそういうのが起きないようにクリーチャーたちがしていたはずなんだけど、自然文明には革命の力を持った強いクリーチャーがいなかったからなのか…………世界を繋いだ影響をもろに受けちゃってね。それで、ジャスミンは革命の力を手に入れたの。」
そういう経緯だったんだニョロね。確かに、自然文明のクリーチャーには、革命軍はいなかったもんなぁ、露骨に……。
「……そういえばギョウさんって、革命の力を手に入れたクリーチャーが他にもいるって知ってた?」
「ん?イメン=ブーゴとヴェロキボアロスのことニョロか?カードもしっかり持っとるニョロよ。」
「知ってたのね。……じゃあ良かったわ。もともとあの2人は力を好き勝手扱ってたし、革命の力を持ったあともそうだったから、それを抑える人が必要だったのよね。いつの間にか暴れん坊がいなくなったと思ってたら、あなたがカードとして使ってくれていたのね。」
「暴れん坊て……。」
「本当よ?他の革命のクリーチャーたちも手こずってたんだから。それに、このお屋敷だって建て直したのよ?あいつ等が壊したから……。」
コートニーはんが遠い目で天井の梁を見上げるもんやから、その被害の大きさがなんとなく想像できてしまうニョロ。自分が使っとった切り札って、意外とやばいことしとったんやなぁ。……ていうか、カードにしたらそういうのって収まるんか?じゃあここにいるみんなもそうなるんちゃうん?……この2枚、いや、2体が特別なん、かなぁ……?
その時やった。ドスンと大きな音がして、屋敷が揺れたニョロ。テーブルの上のコップがカタカタ震えて、天井から木くずがパラパラ落ちてくるニョロ。聞いた感じ今のはなにかの足音……みんなで外へと出てみると、そこにはでっかいドラゴンがおったニョロ!月明かりを丸ごと遮るぐらいの巨躯が、じっとこっちを見下ろしとる。
「何よこいつ!ギョ、ギョウ!どうにかして会話して!」
「えぇ!?……会話してとは言っても、僕は人間ニョロよぉ?ジャスはんのほうがええんちゃう?」
下でギャーギャー騒いどると、ドラゴンが口を開いたニョロ。低く、腹の底に響くような声ニョロった。
「……待て。我はお前らの屋敷をぶっ壊したりするために来たのではない。」
急に話しかけてきたもんやから普通にびっくりしてしまったニョロ。……しっかしこのドラゴン、どこかで見た気するんやけどなぁ……何やったっけ。
「じゃあ目的は何なの?ドラゴンさん。」
「目的は我の目の前にある。……寄成ギョウ、この我の秘められているはずの力を開放してほしいのだ。」
「秘められとるはずの……?それはええんやけど、あんた誰や?」
そう言ったら、ドラゴンは大きくため息をつくみたいに鼻から息を吐いて、明らかに驚いた様子を見せたニョロ。昔も今も使っているというのになぜわからないのかと。使ってる……?……あぁ、わかったニョロ!
「お前、ドミティウスニョロか!?」
「……そのとおりだ。全く、なぜ気づかんのだ。」
「いやぁ〜ごめんなぁ、こうやって前にしてみると、意外と気づかないもんニョロ……。」
「……はぁ、まぁいい。そんなことを話している暇はないのだ。」
「んん?」
「ギョウよ、よく聞いてくれ。今このクリーチャーワールドには禁断のクリーチャーが降り立っている……。」
禁断のクリーチャー、さっきコートニーはんから教えられたやつか。
「…何だ教えられていたのか。それなら手っ取り早い。……禁断のクリーチャーは、今揃っている革命軍のクリーチャー全員でも倒せぬぐらいには強大なのだ。革命の力を持っていないクリーチャーはなおさら……正直言って足手まといになるだけだ。」
「……ほう。」
「そこでだ。我が力を極限まで使えることのできるお前になら、我に秘められているはずの革命の力を引き出すことができるかもしれんと思い、ここまで飛んでやってきたのだ。……お前に重荷を背負わせてしまうことは申し訳なく思う。だが、そうするしか他ないのだ。」
「なるほどな、そういうことかいな。……それで?力を引き出すためにはどうすればええニョロ?なんかお祈りでもするんか?」
「引き受けてくれるか。……だが、祈りなどはしなくてもいい。ただ……この我と、全力でデュエマをしてくれればいい。」
「デュエマを……?」
「そうだ。お前の全力のデュエマを見て、我はどのように力になればよいのかを見極めることができる。適当に協力などしては、お前のデッキに合わず、ただ足手まといになるだけだからな。」
「そういうことかいな。んじゃ、開けたところに行こうニョロ。ここじゃ狭いしな。」 「承知した。」
【なぁんとまさかのドミティウスとのデュエマ!?……てか、こいつでかいけどデュエマできんの?】
ドミティウス キーカード:邪帝類五龍目ドミティウス
寄成ギョウ キーカード:革命妖精ジャス
『デュエマ、スタート!!』
【始まったドミティウスVSギョウのデュエマ!屋敷の前の広場は、いつのまにか観客と化したスノーフェアリーたちでぎっしり埋まっとります!小型クリーチャーを展開してギョウのシールドを削っていくドミティウス!対してギョウはブロッカーを展開しながらマナ加速を行っていく……。更に皆さん驚きの事実をお伝えしましょう。なんとクリーチャーがガチで存在しているんです!召喚をしたら、バトルゾーンにはそのクリーチャーが「本当」に出てくるのです!決して画面上のものではないのです!地面が揺れる、風が吹く、鱗の匂いまでしてくる……いいなぁ〜。】
ドミティウス シールド5 クリーチャー3
ギョウ シールド4 クリーチャー2
ギョウ 5ターン目
「僕のターン。」
バトルゾーンにはアクア・スーパーエメラルとホルデガンス。このままだとまずいニョロ、展開をしていかないと……というか、このデュエマヤバないニョロか?クリーチャーが実体となって前におるし……でかいし。カードは大体自動でめくれるし。……まええか。こういうもんか、クリーチャーワールドのデュエマって。
「ドロー。よぉしこっから行くでぇ!まずはボルバルザーク・エクスを召喚。」
召喚……でっか。他のクリーチャーの数倍ぐらいでかい。翼を広げただけで周りの木がざわめくニョロ。この図体でダブルブレイクしかできないのなんか感覚麻痺るニョロなぁ。
「ボルバルザークの効果で、マナをアンタップ!かーらーのー……ジャスを召喚やぁ!」 「おっ、私の出番ね!とぉーう!」
後ろで見守っとったジャスはんがいきなりバトルゾーンに!?そうなるんか……。観客席から歓声が上がって、ジャスはんは得意げに手を振り返しとる。
「よぉしギョウ!このままガンガン展開してこっ!」
「わかってるニョロ。ジャスがバトルゾーンに出たのでマナ加速からの……アクア・ハルカスを召喚!これで1ドローして手札を加速ニョロ。行くで、ボルバルザーク・エクスでシールドをダブルブレイク!」
拳大の光の塊がドミティウスのシールドに突き刺さって、パリンと乾いた音を立てて割れるニョロ。
「シールド・トリガー。フェアリー・ライフ。効果で1枚マナ加速……更に、スーパー・S・バック発動!ザ=デッド・ブラッキオをバトルゾーンへ!そしてホルデガンスをマナ送りだ!」
アクア・スーパーエメラルはブロッカーとして残しておきたい……ここは攻撃するのはあかんな。
「ターンエンドニョロ。」
ドミティウス 5ターン目
「我のターン。行くぞ、ドロー。フッ。さぁ、これをしのぎきってみろ!マナチャージ……これで、9マナ揃ったぞ。」
「9マナ……まさか、あんたが……!?」
「思っているとおりさ、行くぞ!9マナをタップして……我、召喚ーーー!!!!」
ドミティウスが……バトルゾーンに出たぁ!!地響きと共に地面が沈み込むぐらいの重量感、周囲の木々が根元から震えるニョロ。
「さぁ……我の能力を発動だ。山札上から5枚を見て……バトライオウ、アクア・ハルカス、オルセー、ダンゴ・スポポン!そしてクアトロドンをエバン=ナム=ダエッドの上に進化ぁ!!」
一気に5体出てきたニョロ!バトルゾーンが一瞬でクリーチャーの壁で埋まって、視界の半分が奪われるぐらいの圧ニョロ。しかもそのうち一体は進化クリーチャーやからこっちに攻撃してくるから……一気にダイレクトアタックまで、決められてしまうニョロ……!!
「さぁ、シールドブレイクだ。クアトロドンでシールドをダブルブレイク!」 「アクア・スーパーエメラルでブロックニョロ!」
鋭い爪と光の盾がぶつかって、火花みたいな光が四方に散るニョロ。
「これでブロッカーはいなくなったな!デッドブラッキオでシールドをダブルブレイク!」
トリガーがない……まずい!残り2枚のシールドにかけるしか……ないニョロ!背中に嫌な汗がじわりと滲むニョロ。
「これで終わりだ!青銅の鎧2体でシールドを攻撃ー!!」
シールド・トリガー……あったぁーー!これでしのげるニョロ!観客席からわぁっと歓声が上がって、ジャスはんも胸を撫で下ろしとるニョロ。
「シールド・トリガー、ナチュラル・トラップ!エッグザウラーをマナ送りニョロ!」 「トリガーを踏んだか……だが、次のターンで終わりだ。我のバトルゾーンにはブロッカーが2体いる。これを破壊しなければお前の負けだ。」
「だったら破壊したるわ。あいつを引いてなぁ!」
ギョウ 6ターン目
行くでぇ……鼓動が鳴っとる……激しくアツき鼓動がぁ……!!せやから引くでぇ、この鼓動に応えるために!!ぬぉぉ……ドローーーッ!!!
「よぉし引いたでぇ……最強の、革命軍をぉ!!」
「来た!ギョウの切り札!」
「マナチャージ……これにより、マナゾーンにカードは10枚。からの、すべての文明が揃っているのでここで5軽減。よって10マナで……頂革命 我威亜ヴェロキボアロスを召喚やぁ!!」
登場!クッソでっか。地面がびりびり震えて、観客のスノーフェアリーたちが一斉に「おぉぉ」とどよめくニョロ。こんなデカかったんか……これ、禁断とタメはれるんちゃう?
「久々のクリーチャーワールドだぜ………おいギョウ!やるぞ。」
「あんた喋れるんかいな。意外と声軽いねんな。」
「まぁな。おしゃべりはここまでだ。さっさと俺を暴れさせろ。」
「クリーチャーワールドに被害が出ないほどにしてよね!ヴェロキボアロス。」
「フン、余計なお世話だチビ助。こっちだって反省はしてるんだよ。」
「本当?」
「本当だ。なんだ、俺が信用できないか?」
「……ヴェロキボアロス、おしゃべりはここまでちゃうんかったんか?」
「んなっ……だ、黙れ!……俺の革命の力を使え、早く!」
「はいはい。言われなくてもそうするニョロ。」
ヴェロキボアロスを、あの大荒くれ者をあそこまで丸めるか。革命の力の影響ではない、間違いなく……ギョウの……!
「革命2は使わずに行くで、自分のシールドが0枚なのでぇ……革命0発動ニョロー!!効果でマナゾーンからコスト10以下になるように、自然のクリーチャーを好きな数クリーチャーをバトルゾーンに出せるニョロ!まずはコートニーをバトルゾーンへ。」
「よぉし!私の出番ね!」
ジャスはんとおんなじ感じで出てきたニョロ。ま、後ろにおったしな。観客席の一角から「コートニーさーん!」と黄色い声援が飛ぶニョロ。
「私の効果で、マナゾーンのカードはすべての文明よ!さぁ、好きなクリーチャーを出しちゃって!」
「行くでー!まずはボルバルザーク・エクスをバトルゾーンに!これでマナのカードをすべてアンタップニョロー。」
「もう一度マナを使えるというのか…!?」
「そういうことニョロ。手札から呪文、キリモミ・スラッシュ。これによりぃ……ヴェロキボアロスをスピードアタッカーに!」
「ぃよっしゃーー!わかってるじゃねぇかギョウ!さぁて……暴れてやるぁーー!!」 「ヴェロキボアロスでシールドを……クアトロブレイク!」
巨躯が地を蹴って跳ぶと、着地の衝撃だけで土煙が舞い上がるニョロ。シールドが四枚まとめて弾け飛んで、光の破片が夜空に散らばるニョロ。
トリガーはなし、か。これは我の負けだ。だが、実力はわかった。これでどうすればいいかを見極められた……それに、我の体にも変化が起きている。革命の力がやってきたのだろう。……礼を言うぞ。
「ジャスはん、ダイレクトアタック行っちゃってー。」 「よーし!ドミティウスにー、トドメーー!!」
小さな体から放たれた一撃とは思えんぐらいの光が、ドミティウスの巨躯を包み込むニョロ。
いぇーい完全勝利ー。……で、ドミティウスはんは革命の力を我が物にすることができたらしいニョロ。
「これで、どうお前に協力すればわかった。これを受け取れ……」
「1枚のカードニョロ?」
「そうだ。それは、我の革命の力が集まっている。すべての文明を使うお前のデッキにしっかりと合うはずだ。」 「あんがとさん。」
「では、我はこれで帰るとしよう。禁断に立ち向かうためにな。」
ドミティウスはそう言うと、大きく飛び上がってどっかいったニョロ。羽ばたきの風で観客たちの髪がぶわっと巻き上げられるニョロ。……1枚のカード、どうやら呪文みたいやけど……これまた謎の光が邪魔をして能力が見れへん!みたいのに! んで、その後パーティーの続きをして、満足したあとに僕の家に帰ってきたニョロ。窓の外はもうすっかり夜で、街灯の光がぼんやり滲んで見えるニョロ。
「あんがとなジャスはん。楽しかったニョロ。」
「どういたしまして。……もう夕方ねぇ。……何する?」
「……いや、何もせんとこ。お腹もいっぱいやし、グータラしとるのが1番ニョロ。」 「それもそうね。なんか今日テレビやってたっけ。」
「お笑い番組やってなかったっけ?確か5チャンで……」
【こうして、ギョウは新たなるカードを手に入れたのでした。ちゃんちゃんと。……え?どうして唐突に終わらせたのかって?オチが思いつかなかったの!けど、こういうのもたまにはいいでしょ?】