寄成ギョウに転生したから、キャラの良さガン無視して善人になるニョロ〜! 作:ライダー☆
こんにちは。初期に比べて性格の丸くなったシンラセンショーです。
俺の話から始まるのは展開的に初めてかな。大体ここんところはシンラがやるはずなんだが……今回ばかりはそうもいかない。
その理由がだなぁ〜〜…その前に、前回の話をするか?
前回、シンラがある程度、マスター候補としての力を確立させた。簡潔的に言えば、あいつは覚醒したんだ。新たなる呪文、「森羅と伝説の祭壇」を手に入れ、よりGOD・Pを幅広く使えるようになった。
んで、そのままジョーに勝利。その調子でDJファイブカラーに挑んだが……あっさり敗北。鍛錬不足だと言われた………ってところだな。
こっからが本題だ。あいつはDJとのデュエマに負けた後、「鍛え始めたんだよ」。
デュエマの腕を、と思うかもしれないが、そうじゃなかったんだよなぁ〜……
鍛錬不足。それをそのままの意味で捉えたんだよ。あいつは。もうわかるだろう?どうなったか…
「………筋肉こそが正義!いい時代になったものよ…」
筋肉だらけのムキムキガールになっちゃいましたとさ!
……これは大丈夫なのか?
俺はあいつを鏡の前に立たせる。そこに映るのは、華奢で可愛いシンラとは似ても似つかぬ、異様なまでに発達した肉体を持っている女だった。
まず第一に、肩幅が広い。闘牛のように分厚い僧帽筋が盛り上がり、首との境目がほとんどない。腕を上げるだけで肩周りの筋肉が波打って、衣服が張り詰める。二の腕はもはや鉄の塊だ、ちょっと力を入れるだけで明確なカットが浮かび上がってやがるんだ。
胸元も例外ではない。ふくよかな膨らみは影を潜め、その代わりに厚く重なった大胸筋が隆々と鎮座してる。まるで鋼鉄の板のように硬そうで、胸を張るとTシャツの生地がバチバチ音を立てて引き裂けそうだ。……それにしても可愛くねぇなぁこいつなぁ!!
腹筋はまさに彫刻。くっきりと割れたシックスパック……いや、八つに分かれた腹直筋が整然と並び、僅かにひねるだけで斜めのカットが美しく浮き出る。
脚も尋常ではない。太ももはまるで丸太。適当に力を込めただけで外側広筋と内転筋が隆々と膨れ上がり、膝から下にかけても腓腹筋とヒラメ筋が力強く主張している。まさに一本一本が動物のような生命力を宿しているのがわかる。
……なんでデュエル・マスターズという名のカードアニメで筋肉の解説をしているんだ俺は。絶対にお門違いなんだよなぁ…。
「ンンン……マッソゥ!!」
シンラも完全に筋肉脳になっちまったし…こりゃあ当分はこのままかな?
「しっかしよぉシンラ。お前その筋肉で何するつもりだよ。」
「決まってるでしょう!!あのDJにデュエマで……勝つのよ!!」
「勝てるかぁ!お前筋トレしてる間、一瞬でもデュエマをしたという時があったかぁ!?」
「…………まぁ一瞬ぐらいはあるんじゃない?」
「あるかぁ!!」
「なんでよ!そんなのやってみなくちゃわからないでしょ!?」
「わかるだろうがっ!!ついでに、その理由すべてもさぁ!?」
「何よ、筋トレしたのが悪いっていうの!?」
「そうに決まってんだろオォォォォォ!!!!!」
……しばらく口論して、ようやくシンラが根負けした。なんとか「デュエマに筋肉は一切関係ない」ということに気づいてくれたらしい。…遅ぇよ。
「馬鹿な……じゃあ私の鍛錬は、無駄だったってことなの…!?」
「うん。」
「じゃあ、こ、この筋肉は……デュエマには一切の意味がないっていうの…!?」
「うん。」
「何ですってぇ〜〜!!!?じゃあ私はこの筋肉で、重いものを持ったり、人助けをしたり、どっかの戦闘民族と戦って、なんか手からビーム出せるようになる程度しかできないっての!?」
「「程度」で済むような話じゃねぇと思うんだけど。」
「いいえ、「程度」よ!だってこのアニメデュエマよ!?デュエマができなきゃ出番がないも同然じゃない!!」
「…………ぁぁ〜〜。ちょっと考えちゃった。否定はできんな。」
……でもどうしよう。このガチムチの肉体のままじゃ私、コ◯コ◯コミックじゃなくて週刊◯年ジャ◯プに移籍することになっちゃう…!バトル漫画で戦う羽目になっちゃう…!
それだけは避けないと……けどどうしよう、このアニメでこの筋肉を活用する方法を考えなくちゃ…!
……はっ!いいこと思いついたわ!!!
*
…よぉ。俺、切札ジョーだぜ…。
ん?なんか雰囲気がちょっと違うって?そう思うか…?
フフフ、今現在、俺の学校で新聞コンテストが開かれていてな。優勝者には「3日間、給食のメニューを自由に決めることのできる権利」を与えられるんだ。そんなん、絶対に1位になりてぇだろう?ラーメン3日間食いてぇんだよぉ俺は!!
しかぁし!普通の記事ではつまらない!つまり1位にはなれ……なぁいッ!
「だから俺は、シンラちゃんの手を借りながら、ムキムキマッチョメンになったんだぁ!!!!」
「ジョー様……小学生なのに、この体つきはどうなってるんでしょうか…?」
「知らぁん!!しかしデッキー!このアニメにそれを言うのは野暮ではないか?」
「確かに!!」
そしてぇ!ムキムキになった俺はぁ……記事発表の今日このとき!!ももちゃんにしっかり褒められ、
「ジョー君……すごく個性的になったね。もも、もーびっくり……!」
「フッ、やはり、筋肉のついた男ってのは、魅力的なんだろうな……」
「いや、ちょっと引かれてるだけだと思うんですけど…」
「デッキーも、やっぱりそう思うか?あぁ、俺は、なんと罪深き男……」
「いや、私が言っているのは、「ひく」は「ひく」でも、「引く」の方ですって!!!」
「マッソォ……アイム、マッソー!!」
「あぁもう聞いていない!?」
ご機嫌なまま自分を記事に貼り、みんなの視線を集めて、トップを走り抜ける………と、思っていた、思っていたんだぁ!!
全く持って計算に入れていなかった。…まさか、信じられない……お、俺と同じ思考の男が…もう一人!!!!
プ、プリ人…!!!!
「プーッリプリプリ……残念だったプリねぇ、切札ジョー!」
「くっ……」
「お前のやることなぁんか、すべてお見通しプリ〜!だから僕もぉ……お前、いや、お前以上にムキムキになってやったんだプリ〜〜!!!」
クソっ……マズイぞ、みんなの意識がプリ人の記事の方に向いてしまっている…。このままでは、俺のラーメン天国が遥か遠くへと行ってしまう…!!
そんなことは絶対に、させぬぁぁぁいッ!!
「おぉいプリ人ぉ!この俺とマッスル力で勝負だ!!!」
「ふぅ…ん。この僕とマッスル力で勝負なんて、無謀にもほどがあるプリよぉ〜〜?」
「そんなぁの、やってみなくちゃわかんねぇぞ!!とうっ!!」
じょ、ジョー君が……飛んだ!?もも、もーすっごい驚き!
「ほう、やる気プリね?僕のマッスル力こそが一番プリ!たぁっ!!」
わぁっ!プリ人君も!
「おぉぉぉ……!」
「プリプリィ〜〜!!」
切札飛衛拳!!
プリ人獄葬拳!!
「おぉ〜!!!!なんか、かっこいい!!」
あ、二人とも着地した。
そして二人ともダメージを負っている…!!す、すごい激闘…!!!
「ぐぅっ…プリ人、お前なかなかやるみたいだな…。」
「そっちこそ、なかなかの筋肉プリねぇ。さっきは僕の筋肉よりも全然プリプリしていないと思っていたプリけど、こうやってぶつけあって、その認識を改めたプリ。」
「俺も…お前の筋肉を心の中で、卑下していた。しかし、それは違った……お前の筋肉は美しく、そしてプリプリしている……俺も、お前と同じだ。認識を改めたよ。」
「…ありがとうプリ。ジョー。…だが!」
「戦いは終わっていない…ここは!!」
「あぁ、わかっているプリ……」
『ここはデュエマで勝……』
ちょっと待ったぁ〜〜!!!!!
「ぶごぇ!?」
「んなっ……ジョ、ジョー!!!!」
ハァ、ハァ……なんとか間に合ったわよ……。
こいつ、前にシャチョーを負かしていた、えーっと…そう、そうだ!シンラちゃんプリ!なんで飛び蹴りしてこの学校に突撃してきたプリか……?
ていうか、全くマッスルしていない奴が来たプリ…一体、何をしに来たプリか!?
「全く危ないことをしたもんだわ……マッスルになって、同時に頭もマッスルになっちゃってたみたいね。」
「何を言っているプリか、お前!?」
「アンタとは二度目の対面だけど!!自己紹介とか一切なく全部をぶちまけてやるわ!!!」
「なっ、なんか登場した瞬間から、しっかり主人公としての特権を活かしている気がしてならないプリーー!!」
「まず1つ!私という可憐でかよわ〜〜い主人公が、ムキムキマッチョの世紀末人間になっちゃったことよ!私が悪いとはいえこれは認められないわ!!」
「それには同情するプリ。」
「ありがと。……そして2つ目ぇ!!!あんたらが筋肉でムキムキマッチョの世紀末になってることよ!!私が撒いた種だけど…それもまた!この体に戻ってみてねぇ、心の底から嫌だって思ったのよぉっ!!」
【そう!シンラは、過去に自分がやってきたことに対し、とてつもない後悔を抱いているのだ!そもそもデュエマに意味がないし、自分の変わり果てた姿を思いだすと、恥ずかしくて夜もたったの8時間しか眠れないようになってしまっていたのである!!】
「しっかり快眠プリ。」
【それからシンラは、一切思い出したくもない、自分が鍛え上げた世紀末なジョーを元に戻すべく、ここまでやってきたのである!しかぁし!】
「まさかもうひとりいるなんて、思いもしなかったわ…しかもよりによってアンタみたいな。」
「「アンタみたいな」とは失礼プリぃッ!!」
「んなこたぁもうどうだっていいのよぉ!!ここでアンタを倒して、元の姿に戻してやるからねぇ!!」
……俺、主人公なのに、こんな目にあっていいんですか…?
「ジョーくん、ドンマイ…。」
「ぐふぅ。」
プリ人 キーカード:グスタフ・アルブサール
シンラ キーカード:華奢妖精スリム
『デュエマ、スタート!』
「筋肉は殲滅してやるわぁ!!」
「怖いプリ!」
【こうして始まった、プリ人と筋肉を殲滅しようと必死になっているシンラとのデュエマ!!!】
「うぉんどりゃあ!!」
【序盤から果敢に攻めていき、プリ人のシールドを2枚割るシンラ!それに対しプリ人は、鍛え上げた筋肉とは似ても似つかわぬ堅実なプレイングでバトルゾーンにクリーチャーを展開していく。更にプリ人は、バトルゾーンにいる凶器82号スタブが持つ新たなる能力、キズナプラスを狙っているようだ!!】
プリ人 手札1 シールド3 マナ3 クリーチャー バギン16号 凶器82号スタブ
シンラ 手札2 シールド5 マナ4 クリーチャー ピーカプ ステップル
プリ人 ターン4
「ボクのターンプリぃ!!ドロー!」
?このカードは一体?よくわからんプリけど……マナの枚数はちょうどいいし、試しに使ってみるとするプリ。
「そしてマナチャージして4マナ。凶器09号ギャリベータを召喚プリぃ〜!!」
「まぁた変なクリーチャーを……」
ギャリベータ?……あのクリーチャーは、確か……そうだ、発掘されし大昔の古代兵器の一つを改造したもの…!!!なぜそんなクリーチャーを、あんな筋肉ダルマが持ってやがるんだ!?
「気をつけろよシンラ。あのクリーチャーは見た目通り、結構なバケモンだ。」
「え?そうなの?…まぁ確かに、他のクリーチャーと比べても化け物感はあるけど…。」
「そして行くプリー!バギンでピーカプを攻撃プリ〜!!」
チェッ。これ以上攻撃的に行くのは控えたほうがいいわね。……てか、あの兵器全然何もしないけど。
「ターンエンドプリ。その時……ギャリベータの効果を発動するプリ〜!」
〈グオオオッ!!!!!〉
「なっ…!?」
「ギャリベータの効果で、山札の上から2枚を墓地に置き、その後1枚引けるプリ〜。」
「墓地肥やしに加えて手札もしっかり補充した……厄介だな。」
「えぇ。あれ以上あいつを残してたら駄目みたいね。」
シンラ ターン4
「ドロー。……おっ、こいつは…!」
「お前がその状態に戻ったあとに勢いで書いたクリーチャーだったか?」
「えぇそうよ!筋肉殲滅のために、ねぇっ!!!!」
あぁ目が本気プリぃ!!ボク死んじゃう、死んじゃうかもしれないプリ!!
「このクリーチャーは、筋肉じゃない。そう……「スリム」よ!!召喚するとき、それがこのターン中初めての召喚なら、コストは3軽減することができる!」
「な、なんだってプリー!?」
「GOD・P④を使って合計5マナ!華奢妖精スリムを召喚!」
〈スリムが一番だってことを、教えてあげるわ!!〉
「な、何だとプリ……筋肉こそ、至高プリ〜〜!!」
「今にそんな口も聞けなくしてやるわ!!スリムの効果で1マナ加速!そして……GOD・Pの効果で、このクリーチャーよりパワーの低い相手のクリーチャーを1体マナ送り!スリムのパワーは5500!よってギャリベータをマナゾーンに送るわ!」
なんだってプリーー!?
「更に、スリムの効果はまだあるのよ!その後、私はこのクリーチャーよりもパワーの低いクリーチャーを1体、マナゾーンからバトルゾーンに出せる!サバスをバトルゾーンへ。効果でカードを1枚ドロー!(よし!クリーチャーを揃えることができた!次のターンで、総攻撃をしてそのままダイレクトアタックよ!)」
「なるほど、確かにスリムのパワーは凄まじいみたいプリねぇ。けど……ボクのムキムキでプリプリの筋肉のほうが素晴らしいということを、ヌンっ!おしっ、えてっ、やるプリーー!!」
いちいちポーズを取らなくていいっての……。
プリ人 ターン5
「ボクのターンプリ!」
強いカードをフルコンプリート!!
フルフル……コンコン!
フルフル……コンコン!
むむむむむ………ぬぉぁ〜〜〜!!来たプリーーー!!
「マナチャージ。フッフッフ…お前がギャリベータをマナにおいてくれたおかげで、こいつを唱えることができるプリ〜♪」
「なんですって!?」
「呪文、戒王の封!これにより、墓地からグスタフ・アルブサールをバギンの上に、NEO進化プリ〜!」
「一気に大型クリーチャーを出してきたな。……しかもシンラ、お前のクリーチャー除去を逆手に取りやがったぜあの筋肉ダルマ。」
「えぇ。まさかこんなことになるなんてね…!ちょぉっとまずいかもぉ!」
「グスタフで攻撃!このとき、待ちに待ったキズナプラス、発動プリー!」
うーん、こっち側が不利になるからぁ、待ってましたってわけではないけど……まぁ展開的には待ってたってのは合ってるのよねぇ〜……!
【キズナプラスとは!下のカードを墓地に置くことにより発動する能力!キズナと名にある通り、同じ能力を持っているクリーチャーの能力も、同時に使えることができるのである!!】
「キズナプラスの効果で、墓地からスタブの上に、もう1体のグスタフもNEO進化プリー!」
「っ!」
「更に、スタブの効果でお前の手札を1枚捨てさせるプリー!」
まっ、まずい……!
「グスタフで、ダーブルブレイクプリー!!」
「シールド・トリガー……なぃぃ!!」
「更に!もう一体のグスタフでも攻撃プリ!このときにもキズナプラス発動プリー!バギンとスタブを復活させるプリー。」
「一気にクリーチャーが4体……こりゃまずいな。」
「グスタフで、ダブルブレイクプリー!!!」
「トリガーは……あった!フェアリー・ライフとフェアリー・シャワー!これで2マナ加速して、更に1枚ドローよ!」
「けどそれだけプリねぇ。ボクのクリーチャーを破壊することはできなかったようプリぃ。」
「うぅっ…!」
「…ふぅん、君のスリムなデュエマよりも、ボクの筋肉デュエマのほうがプリプリだったプリねぇ。」
なんかじわじわくるなぁあいつの今の発言。何なんだろう。「プリプリなデュエマ」って。
ま、今のシンラにゃ、んなこと考えてるような暇はないらしいが。
「残りシールドは1枚……くっそー、6マナじゃあ動くにも範囲が限られてるって思ったから、総攻撃の時間もあると思ってたのにぃ!!」
「プゥ〜リプリプリ!お前も終わりプリ!その油断が、命取りプリー!!」
「くっ…(このターンで決めないと、後がない……シンラセンショーはシールドから手札に加えている。それにフェアリー・シャワーのおかげで森羅と伝説の祭壇も引けた!あとはあの呪文を…!)」
シンラ ターン5
私は、私の今やるべきことを果たすだけ。私は…………目の前にいる敵を倒す!力をつけるのよ!父さんを助けられるのはこの私だけ……だったら、私がやらなきゃ誰がやるっ!!
そして掴み取るのよ、強さの果てにあるものを……!!ドローーーッ!!
私はまだまだ成長できる。……「あなた」と一緒よ。
「マナチャージ!そして6マナをタップ!呪文、森羅と伝説の祭壇!効果で私のマナをすべてアンタップした後に、マナゾーンの枚数以下のコストを持つ相手のクリーチャーを破壊できる!グスタフを破壊!」
「なにィ〜〜!?」
「そして3マナ!これこそ、私の最後の切り札!呪文、ヘブンズ・キューブ!効果で山札の中から呪文を1枚手札に加えられる!加えるのはもちろん……森羅と伝説の祭壇!」
「も、もう一回来るプリぃ〜〜!!!?」
「えぇ、そのとおりよ。」
一瞬にして、グスタフが2体破壊されたプリ…そ、それにあの子のマナゾーンのカードはアンタップされたまま…!!
「そしてG・YOUを2回使って、シンラセンショーを9マナで召喚!!!」
〈はっはぁ!!俺の出番だぜ!〉
「そ、そのカードは!前にシャチョーに対して使っていたカードプリぃ!」
「アンタのクリーチャーを2体マナ送り!これにより、シンラセンショーはこのターン、相手プレイヤーを攻撃できる!!!いっけー、ダブルブレイク!」
まままま、まずいプリ!残りシールド1枚……ここでトリガーを引かないと負けちゃうプリぃ!
「サバスでシールドブレイク!」
「トリガー……デーモン・ハンドプリ!これでステップルを破壊!だ、だけど…!」
「えぇ、まだ1体残ってるわ。スリムでぇ…ダイレクトアタック!!」
〈スリム・イズ・ベストーーー!!!〉
「負けたプリーーー!!!!」
よっしゃぁ〜!これで筋肉は殲滅じゃぁい!!いぇーい。
「……よし。……帰ろ。」
「おいちょっと待て。」
「え?何?」
「帰るのか?あの筋肉ダルマをあのまま置き去りにして、帰るのか?」
「うん……やることはやったし。」
「お前、ほんとそういうとこだぞ。」
「何よぉ!アンタだってそこんところ私とほぼ同じよぉ!?」
「んなわけあるかぁ!お前よりは性格いいわ!!」
あーだこーだ、ぎゃーすかぎゃーすか……
(やられたプリぃ……なんて情けない、このムキムキプリプリの筋肉があるというのに、まともに立つこともできないプリぃ。…け、けど、不思議プリ……あのギャリベータってカードは、一体何だったプリか?ボクのデッキには、あんなの1枚たりとも入っていなかったはずなのに……)
そんなギャリベータは、風に運ばれ、プリ人のデッキから静かに姿を消していた。
そして、そのカードがたどり着いた先は………
ーーー
底知れぬ闇が、息をするように蠢いていた。無音すら拒む瘴気の渦。その中心で、ひときわ異質な存在が、じっと座していた。
黒曜石のように煌く床、その上に打ち捨てられたカードが一枚。焼け焦げたように黒く、中心から裂けていた。
「……ギャリベータが、戻ってきおったか。」
闇の中に潜む影が、ゆるりと指を動かし、宙に漂うカードの残骸を手に取る。
「成果は──ゼロ。何一つとして得るものなし、か。」
静かに、しかし確かに音を立てて、そのカードは引き裂かれた。
「チッ……役立たずが。」
忌々しげに舌打ちするその声は、雷鳴のように空間を震わせた。
「しかしヤツを倒せんかったのも無理はない……あのガキ、もはやただの小僧やない。今じゃ、“デュエルそのもの”に干渉する力を持っとる。生半可なデッキでは、潜入どころか触れることすらできんやろうて。」
影は立ち上がる。漆黒のローブが床に音もなく広がった。
「マキャベリも死んだ……奴の知略が通じん相手なんざ、そうそうおらんはずやったのに。……それに、どうやら“あのガキ”の周りにも……厄介な連中が集まりつつあるっちゅう話や。」
ローブの奥、ただの闇よりさらに深い黒の中で、爛々と光る二つの目が開く。
「──つまり、状況は最悪や。ムカデ野郎も「あの座」に位置するためにゴマスッとったみたいやし。……殺そう思うたら逃げとるんやもんな。全くそういうのだけは速い…。」
しばしの沈黙。そののち、彼はひとつ笑った。低く、湿った音を響かせるような嗤いだった。
「……せやけど。」
その声には、ひとかけらの焦燥もなかった。
「そろそろ、ワイも“こっちの手”を出してもええ頃やろ。」
床が割れ、漆黒の階段が現れる。男は一歩、また一歩とそれを上り始めた。
闇文明の最深部──腐敗し、蠢く万象の底に立つことなど、常識的に考えれば不可能。人間ごときが存在することすら、ありえぬ場所。
だが、この男は違った。
彼は、世界を踏みにじる者。
万象を飲み込み、デュエルという概念すらも捻じ曲げる、“最凶”にして“最強”のデュエルマスター。
かつて、多くのクリーチャーたちがその名を恐れ、
かつて、多くの文明がその姿を隠し語った。
──その名は、未だ語られぬ。
「待っとれ……ガキンチョ。」
男はローブを脱ぎ、ふいに足を止め、虚空から一枚のカードを取り出した。
それは、まだ“描かれていないカード”──空白のデータ。
だが、そこには、確かに浮かび上がっていた。
──キラの姿が。
男の口元に、ねっとりとした嗤いが浮かぶ。
「……まずは、こいつから、壊したる。」
オリジナルカード紹介
華奢妖精スリム コスト4 パワー5500 文明 自然
種族 スノーフェアリー/ゴッド・ミニ
・このクリーチャーを召喚するとき、各ターン、それが初めての召喚なら、このクリーチャーの召喚コストを3下げてもよい。
・このクリーチャーがバトルゾーンに出たとき、山札の上から1枚目をマナゾーンに置く。
GOD・P④(このクリーチャーをバトルゾーンに出すとき、追加で④支払ってもよい。そうしたら、☒能力を使う。)
☒このクリーチャーよりもパワーの低い相手のクリーチャーを1体選び、マナゾーンに置く。その後、自分はマナゾーンから、このクリーチャーよりもパワーの低いクリーチャーを1体、バトルゾーンに出してもよい。
フレーバーテキスト 生活は健康的に!過度な運動はせず!きれいな体を目指すには、それが一番よ!