寄成ギョウに転生したから、キャラの良さガン無視して善人になるニョロ〜!   作:ライダー☆

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新・十八話 立ち向かうために!今こそデュエマガチ勝負!

「ボルツ、てめぇをぶっ殺す!!!!」

 

 ヴェルムートの声には、曇りひとつない殺意が宿っていた。冗談でも誇張でもない。そこにあったのは、誰の目にも明らかな――“本物”の殺意。ボルツの喉がごくりと鳴り、指先が無意識に震えた。闘い慣れた彼でさえ、その圧に、確かに“怯えた”。

 

「グレンモルト「邪」の能力発動!こいつが龍解したとき、相手のクリーチャーとバトルだ。つーわけで……お待ちかね、そのクソ猿をぶっ潰してやらぁっ!!」

 

 黒き咆哮。グレンモルトの拳が一閃し、マキシマムの胸板をぶち抜いた。爆ぜるように消し飛ぶその影。それでボルツの場は、完全に空。もはや攻め手も、守りもない。

 

「更にぃ〜〜!?ここでグレンモルト「邪」の効果を発動!」

「なんだと……!」

「自分のクリーチャーがバトルに勝ったとき、相手のシールドを1枚ブレイクできる!これでお前のシールドは………残り、1枚だ。」

 

  この瞬間、俺ちゃんの脳裏に去来していたもの。それは――

 ……いや、そんなもん、聞くまでもない。もうとっくに答えは出てる。絶望。それ以外に何がある。

 圧倒的な不利。比喩でも演出でもない、本物の詰み。自分がゲームの盤面で、ただの石ころになってるような感覚。……それほどの、冷たい現実。

 残るシールドは一枚。トリガーじゃなければ、その場で終わり。けれど、それだけじゃ足りねぇ。ヴェルムートの場にはクリーチャーが五体。たった一枚のトリガーで、そいつらをすべて止めなきゃならない。そんな都合のいい一撃が、今の俺に引けるのか?

 ――ある。ただ、一つだけ。

 爆殺!!覇悪怒楽苦。そして、そこからめくれる「血煙」マキシマム。この組み合わせだけが、俺ちゃんを勝利に導く、逆転の一手。

 確率は低い。いや、限りなくゼロに近い。だが、それでも、もしもそれが揃えば――この盤面を、ひっくり返せるんだ!!

 

「……ターンエンドだ。」

「ボッさん!!!」

「ダチッコ。……こっからは最後の賭けだ。あのクリーチャー軍団の総攻撃に対して、たった1枚のシールド、それで………生きるか死ぬか!!………覚悟決めろ!!!」

「……わかったッス。俺は、最期までボッさんに着いていくっす!!!」

「おう!!」

 

 ………それを見て、ヴェルムートは一笑した。

 

「そんじゃぁ、俺のターンだな。」

 

 

ヴェルムート ターン6

 

「さぁ、行くぜボルツ……!!!」

「っ、来い!!」

「グレンモルト「邪」で、最後のシールドをブレイクだぁ!!」

 

 刹那。光と共に、最後のカードが砕ける。

 その光景を、俺ちゃんは吸い込むように見つめた。深く、深く、呼吸をして。

 ……クソッタレ。こんなタイミングで、こんな気分になるなんて、マジで最悪だぜ。

 ――だが。こいつは………マジに、バァァァッドだぜ!!!

 

「来たぜ!スーパー・S・トリガー、爆殺!!覇悪怒楽苦ゥッ!!まずは効果でゾルゲを破壊!そして行くぜぇ!」

 

 マジで……バァァァッドだぜ!!!!!

 行くぜ、ミュージック……クゥァライマァックスだぜぇ!!!

 ドッ、ドッ、ドッ!!ドッ、ドッ、ドッ、ドドド、ドローーーッ!!!!

 来たぜ、俺ちゃんの切り札!!!

 

「“血煙”マキシマム!!!これで一発逆転だ!」

「マキシマムの効果で、ゲームに負ける時に、こいつを山札に加えてシャッフルすれば、その敗北を回避できるッスー!!」

「そういうこった。このターン凌げば、それでいい!」

 

 ……バトルでアイラが破壊された。まぁどうだっていいな。

 ……勝ちに変わりはねぇんだからよ。

 

「……ひひっ。」

 

 ヴェルムートが、笑った。喉の奥から漏れるような、ぞわりとした音だった。

 

「っ、何がおかしいッ!!」

「……いや、ちょっとな。一つだけ、訊きたいことがあるんだ、ボルツ。」

「ああ?」

「…グレンモルト「邪」の能力が、もう「ない」と、思っているか?」

「ない、だと…?」

 

 その瞬間だった。マキシマムが破壊された。

 なんでだ?一体何が起こった?俺はバトルゾーンにいるグレンモルトとやらを見る。

 ………力の奔流、それが、激しくなってやがる!?マジにどういうことだよ!?

 

「グレンモルト「邪」の最後の能力!自分のクリーチャーがバトルに負けたとき、相手のクリーチャーを1体破壊できる!」

「なんだと!?」

「そっ、そんなッ!!」

「つまりだ、オマエはな……」

 

 ヴェルムートが、言葉を斧のように叩きつけてくる。

 

「ターンを渡した時点で、もう終わってたんだよ。勝っても負けても、結果は変わらねぇ。戦う限り、破壊が付きまとう。お前が何を引こうが、何を出そうが、それごと全部、ぶち壊されるだけだッ!!!!」

 

 ……ああ、わかってる。これは、負けだ。

 負けだ。どう取り繕っても、言い換えても、もう動かない。身体の芯に、冷えた現実が突き刺さっている。

 逃げたくても逃げられない。負けたという事実が、まるで瘴気のように、俺ちゃんの肌を覆ってくる。

 絶望じゃ足りない。敗北の中に、殺意が混じってる。

 ――来る。ヤツの斧が。

 

「破滅邪王ニガ=ヴェルムートで、ダイレクトアタック!!!!」

 

 斧が振り上げられるのを、俺ちゃんはただ見ていた。

 抗う術も、声もない。ただ、殺される瞬間を受け入れるように、動けなかった。

 だが――その瞬間だった。

 何かが、俺ちゃんを包み込んだ。

 言葉にできない“蒼い炎”。凍てついた恐怖を焼き尽くすような、確かな温もりがそこにあった。

 それがなんなのか、俺ちゃんには一切わからない。

 ただ一つ確かなのは――俺ちゃんは、まだ、生きている。

 

「なっ……何だお前ッ!!正々堂々のタイマンに割って入ってんじゃねぇッ!!あと一歩でコイツをぶっ殺せそうだったんだよ、チクショウがッ!!」

「だ、誰だ……!?誰なんだあんたはッ!?」

 

 そのとき、声が届いた。頭の奥に、直接叩き込まれるような、静かで、それでいて燃えさかるような響き。

 

〈……熱き心を持つデュエリストよ。お前は、ここで命を落とすような存在ではない〉

 

 ――蒼炎が、うねるようにしてヴェルムートへ向かっていく。まるで、正義そのものが形を持ったかのように。

 その中に、一瞬だけ影が浮かんだ。

 ……あれは。いや――あれも、紛れもなく、「ドラゴン」だ。

 

「ボ、ボッさん!今のうちにッ!!」

「えっ、あ、ああッ!!」

「待てッ!!!コラ、待ちやがれこのガキィィィッ!!!」

 

 ヴェルムートが吠えた。焦り、苛立ち、怒りが入り交じった叫び。

 

「――クソッタレが!!そこをどけッ!!誰だか知らねぇが、邪魔してんじゃねぇぞッ!!」

〈……そういうわけには、いかない。〉

 

 声は冷たくも、芯の熱を隠さない。

 

〈俺は、火文明を護ってきた者。龍としての責任が、ここにある。〉

「……は?竜だと……何を言ってやがる……!?」

 

 その隙に、俺ちゃんはダチッコといっしょに、地球へと戻った。いや、正確には――あのドラゴンが、俺たちを守ってくれた。

 そのことについては、俺ちゃんは感謝してる。マジで、命を拾ったってやつだ。

 でもな。

 ……負けたんだ、俺ちゃんは。

 それだけは変えようのねぇ事実。最後まで必死こいて、血反吐を吐くかのようにやってやったさ。だがそれでも到底追いつけなかった。

 アイツの実力は、そんな生半可なもんじゃなかった。

 勝ち負けの枠を超えて、「差」ってやつを、思い知らされた。

 

「…あれ、ボルツ?」

「あ、ジョー。」

 

 戻った場所は、ジョーと別れた場所、何の変哲もない平原だった。

 俺ちゃんは即座に、ももちゃんのことを聞いた。どうやら元に戻っていたらしい。となれば、やっぱりあのムカデ野郎が関係していたらしいな。ま、何はともあれ良かったってところだ。

 だが、もう一つ気になるところがある。

 

「ジョー、お前、そんな傷だらけだったか?」

「え?あぁ、実はね……」

 

 どうやら、ある男と真のデュエルをしたらしい。ある男ってのは、ジョーが知っている存在らしい。それを口に出して言うジョーの顔は、どこか悲しげだった。

 

「…そ、そうだったのか。」

「うん。でもさ、そういうボルツも傷だらけだよ?デュエルウォーリア、強かったの?」

「え?あぁ〜………いや、普通に勝てたぜ。一人目はな。」

「一人目?」

「おう、もう一人が急に出てきやがったんだ。そして俺ちゃんはそいつに負けた。」

「じゃ、じゃあなんでここに…!?」

「よくわからねぇが、……誰かが俺ちゃんを助けてくれたんだよ。名前も、どういう姿してるのかとかも、よくわかんねぇけど…まぁ助けてくれたんだ。」

「へぇ〜。良かったね!ボルツ!」

 

 ……良かった、か。…まぁ、良かったんだろうが、デュエマの勝ち負けで言うと……まぁ、縦には頷けねぇな。

 

「ねぇ、あんたら、ここで何してんの?」

「あっ。」

「あ?」

 

 振り向いた先に立っていたのは――シンラだった。

 どうやら、ただの散歩中らしい。偶然、俺たちに出くわしたってワケだ。

 ……にしても、なんか妙に大人っぽくねぇか?いや、気のせいじゃねぇ。見た目も雰囲気も、前とはどっか違う。……これが“ふぁっしょん”ってやつなのか?

 

「ボッさん、大丈夫なんスか?あの娘の近くにいても。」

「へっ。誰に聞いてんだ。俺ちゃんを誰だと思ってんだ?そんなの、とっくに克服してやったっつーの!」

「……そうなんだぁ。」

 

 その直後だった。ボルツが悲鳴を上げて、その場にパタンと倒れ込んだ。

 気絶。真横にシンラちゃんが立っている、それだけでアウト。

 ……あれぇ〜、さっき「克服した」って言ってたの、誰だっけかなぁ〜?

 

「……ふふふぅ〜♪」

「なんか……シンラ様、ノってますね……あの状況を……」

「うん……だね……」

 

 そこから私は、ジョーから話を聞くことにした。

 話しかけたのは私から。だって、見てわかる通り、二人とも満身創痍。傷だらけ。放っておけるわけないでしょ?

 

 ……で、その中身が凄かったのよね。いや、ホントに。

 ジョーが戦った相手、その名前に――私の“お父さん”の名があった。

 けど、それは「お父さん」であって、「お父さん」じゃない……らしい。

 人格が変わってる?……うーん、難解すぎる。頭ん中で整理つかない。とりあえず、「私のお父さんが別人みたいになってる」ってことかしらね。

 

「ま、いいわ。ありがとう。いい情報が聞けたわ。」

「うん。……それで、シンラちゃんはこれからどうするの?」

「決まってるじゃない!お父さんを助けるために、力をつける!――“デュエマ”の力をね!!」

 

 そう宣言すると同時に――私はジョーとボルツを両腕で持ち上げ、そのまま全力ダッシュッ!!

 

「えぇっ!?ちょ、ちょっとシンラちゃん!?!?」

「あんたたちとデュエマして、力を鍛えるの!それと、そのボロボロの傷も治さなきゃでしょ!」

「あ、そういうこと……。てか、シンラちゃん、いつの間にそんな怪力つけてたの?」

「私が筋肉マッチョになって、アンタに“世紀末筋肉伝説”を伝授した回を忘れたとは言わせないわよ?」

「ああ、あったわそんな回……」

「あの回ですか……閑話休題にしてはインパクト強すぎたというか……。小学生の皮を被ったギャグ筋肉男と化していたジョー様、あれは伝説級でした……」

「う、うん。ほんとにね……」

 

 そんな感じで、私は二人を家に半ば強引に連れ込み、レスキューを呼んでジョーとボルツの傷を手早く治療して――それから。

 

「さぁッ!完全回復したところで、私とデュエマで勝負よッ!!」

「おうっ!!」

 

 ジョーとデュエマ勝負、開幕ッ!ここで私の“デュエマ力”、しっかりと鍛えさせてもらうわ!

 ……ああ、ボルツ?何してるかって?

 決まってるじゃない。まだ気絶してるのよ。

 

「ジョー様、今回こそ本気で勝ちますよ!」

「おうっ!!」

(ふっふっふ……私がジョーたちをここに連れてきたのは、力を得るためだけじゃない……。“シンラセンショー”の力――それを、この戦いで、確かめさせてもらうッ!!)

 

【こうして、ジョーとシンラの、三度目のデュエマが、今、幕を開けようとしていた!!】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

切札ジョー キーカード:ジョリー・ザ・ジョニー

 

シンラ キーカード:進化の極みシンラバンショー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『デュエマ、スタート!!』

【ボルツが気絶しているその横で始まった、ジョーとシンラ、三度目のデュエマ!】

「ボルツのその情報いる?」

【いる。】

「あぁ、そう。」

 

【ジョーは小型ジョーカーズを召喚し、軽減、マナ加速、そしてドローと、自分に有利になるように、シッカリと立ち回る。対するシンラは、いつも通りマナ加速を重点的に行なっていく!】

「ずーっと負けてばっかだけど……今回は負けないよ!」

「へぇ、相当な自信じゃない。けど、そう簡単にはいかないわよ?」

 

 

 

ジョー 手札1 マナ4 シールド5 クリーチャー ヤッタレマン2体 パーリ騎士

 

シンラ 手札3 マナ7 シールド4 クリーチャー0

 

 

 

 

ジョー ターン4

 

「シンラちゃん、悪いけど、このターンでトドメまでいかせてもらうよ!!」

 

 勢いだけは十分。けど、私には見えてる。

 小型クリーチャー中心の盤面。仮に総出で殴ってきたところで、打点は足りない。

 それに、ジョーのデッキにスピードアタッカーは少ないはずだし、そんな都合よく揃ってるはずが――

 

「そう言ってられるのも今のうちだもんねぇだ!行くぜ!俺のターン、ドロー!……マナチャージ!そして…ここでG・ゼロ発動だぁ!」

 

 G・ゼロですって?ジョーがそんなの使うなんて…けど、アイツのデッキにそんなカードあったかしら?そもそも、ジョーカーズにその能力を持っている奴がいるかって言われたら…

 

「呪文、ゼロの裏技ニヤリー・ゲット!!」

(ジョーカーズでもなんでもない、何あれ!?水文明の呪文!?)

「バトルゾーンに自分の無色クリーチャーがいれば、タダで唱えられるんだ!そして山札から3枚をすべてのプレイヤーに見せて、その中にある無色カードをすべて、手札に加えることができるんだ!」

「なによその能力!?」

「それじゃあ行くぜー!一気に3枚!」

 

 

 迫る嵐も、風のうち……

 この俺が、追い風に変える!!!

 いっぱぁっっつ!!!ヴァッキューン!ズッキューン!!ドォッキューン!!!!!ドローーーーッ!!!!

 俺の風……ビュービュー吹いてきたぜ!!!

 

 

「ウラNICE、破壊秘伝ナッシング・ゼロ、そして…ジョリー・ザ・ジョニー!全部手札に加えるぜぇ〜〜♪」

 

 0コストで3枚ドロー!? あの呪文……予想以上にヤバい。

 それにしても……なんなのよ、この流れの良さ。まさか、切り札まで完璧に引いてくるなんて。

 このままじゃ……間違いなく、来る!

 

「それじゃあ行くよ…ジョリー・ザ・ジョニーを、召喚!!」

 

 ついに来た――ジョーの切り札。……メラビートじゃなくなったのね。けどそれはそれで厄介なことには変わりない!!

 でも、まだ……まだ何とかなる!

 ダブルブレイカーのジョニーに、小型クリーチャーが3体。合計5打点。

 ダイレクトアタックまで行かれる。とはいえ、シールドはまだ4枚残ってるし、仮にジョニーのエクストラウィン狙いでも、トリガーが何か一つでも刺されば……!

 

「ジョリー・ザ・ジョニーでシールドを攻撃!」

(エクストラウィンを狙ってこないっていうの!?いや違う、何かある!!)

「この時に…アタック・チャンス発動!破壊秘伝ナッシング・ゼロ!こいつは無色クリーチャーが攻撃したとき、さっきのニヤリー・ゲットと同じくタダで唱えられる!効果で、山札上3枚を表向きにして、その中にある無色カード1枚につき…ジョニーのシールドブレイク数を増やすことができる!」

「へっ!?て、てことはまさか……ジョニーは…」

「その通り、ワールドブレイカーだ!!」

 

〈引き金は二度引かねぇ…一発が全てだ!!〉

 

「ジョリー・ザ・ジョニーで、シールドをワールド・ブレイクだ!」

 

  ――一瞬だった。

 4枚あったシールドが、まるで紙切れのように砕け散った。いや、実際本当に紙切れなんだけどさ…。

 てか、んなこと言ってる暇ない!!やばい……!まずい、これは本気でまずい!!

 仮にトリガーで防いだとしても、相手にはまだ3体の小型クリーチャーが残ってる。

 全員を除去しない限り、攻撃は止まらない……!

 ……このターンで、終わる!!

 

「トリガーがなければ、このまま、ジョニーのエクストラウィン条件、達成ですよジョー様!」

「うん!」

 

 絶対に――嫌。

 このまま負けるなんて、絶対にごめんだわ。

 この小説の作者が暫くの間、この小説サイトから離れて感覚が鈍ってるせいで、書き方を憶えておらず描写が粗くなってるのはまぁ許せる。

 けどね、それでも!こんなアニメらしからぬ、しょっぱいやられ方で終わるなんて、私のプライドが許さない!!

 だいたい、主人公があんなインチキコンボかましていいわけないでしょ!?

 合計たったの5コストで、3ドローからのワールドブレイカー?絶対やっちゃ駄目でしょうがぁ!

 もうこうなったら、引いてやるわよ……運命ごと、引きずり出してやる!!!

 

「シールド、チェック……!!」

 

 私は、私の今やるべきことを果たすだけ。私は…………目の前にいる敵を倒す!力をつけるのよ!父さんを助けられるのはこの私だけ……だったら、私がやらなきゃ誰がやるっ!!

 そして掴み取るのよ、強さの果てにあるものを……!!ドローーーッ!!

 私はまだまだ成長できる。……「あなた」と一緒よ。

 

「アンタ……来てくれたのね!」

〈まぁな。今こそ進化した力を見せるときだ。〉

 

 ?あれって、シンラセンショー?けどトリガーじゃないから発動しないはず……なのになんで、あんな自信満々なんだ?

 

「今こそ見せてあげるわ。これが新たなるシンラセンショー、いや……“シンラバンショー”の、姿よっ!!」

 

 シンラ……バンショー!?ってうわぁ、なんか神々しくなってるぅ!?ていうかあれ……マママ、マスターカード!?

 

「この姿は、ジョー様!一体どういう!?」

「わかんない…けど、マジでヤバそう!!」

「これが私たちの進化の証!進化の極みシンラバンショー!!」

 

 進化の証……。

 そうだ、シンラちゃんも、前より明らかに強くなってる……!

 けど、ちょっと待って。

 進化って、そんな重大な展開なのに……作中で、一言も触れられてなかったけどぉ!?

 普通そこ、盛り上げどころじゃないの!?なんでスルー!?

 

「いや、あのね?それはつまり……私がお風呂入ってた間に進化しちゃってたのよ。マスターカードに。まぁ、簡潔的に言っちゃえば、文章にするほどの劇的な展開がなかったぐらいには普通に進化したって話。」

「そんな理不尽あるぅ!?」

〈ちなみに俺も、なんで進化できたのかよく分かってねぇ。〉

「お前もかよ!?」

「そういうことも、あるの。今こうして、現実に立ってるんだからね。……本当は、主人公っぽくカッコよく進化してくれると思ってたんだけどなぁ……」

 

 ……ああ、なんか目がやけに悲しそう。……ちょっと不憫。

 

「…さて、気を取り直していくわよぉ!シンラバンショーは新しい力に目覚めたことで、マナゾーンにカードが7枚以上あり、かつ全ての文明が揃っている時に、このクリーチャーは「S・トリガー」を得るようになった!」

「ジョニーのエクストラウィン条件が、弾かれてしまいましたよ!」

「けど、それでもまだだ!まだヤッタレマン2体に、パーリ騎士もいる!こいつらを止められなかったらシンラちゃんの負けだ!!」

「甘く見ないことね。シンラバンショーの力は今のだけじゃない!!これこそ、本当に本当のシンラバンショーの真の力……マスター・G・YOU発動!!!」

 

 やっぱり……能力も進化してるゥ〜〜!?

 

「マスター・G・YOUの能力で、マナゾーンのカードを3枚までアンタップ!そうしてアンタップしたマナゾーンのカード1枚につき、それよりコストの小さい相手クリーチャーを1体選び、山札の一番下送り!」

「えぇぇ〜〜!?」

「これで残り3体も全員山札の下送りってところね。回答札は、あるかしら?」

「な、ないです……ターンエンド。」

 

 

 

シンラ ターン4

 

 まさかこんなに早くシールドをブレイクされるとは思ってなかったわ。ジョーも、相当強くなったみたいね。 

 けど、私はまだまだ強くなる!ここでアンタに勝って、それをしっかり証明してやるのよ!!

 

「ドロー!そしてマナチャージ!……このまま押し切るわよ。サンフラワーを2体召喚!」

「GOD・Pを使わないの?」

「えぇ。使わないわ。……今は、ね。」

 

 な、なに、今の含みのある言い方……嫌な予感がするんだけど。

 

「そして行くわよ……シンラバンショーでトリプルブレイク!その時に……これが最後よ!能力はつどーう!」

「まだあったのぉ〜〜!?」

「このクリーチャーが攻撃するとき、自分のGOD・Pを持つクリーチャーを1体破壊する!そうしたら、そのクリーチャーのGOD・P効果を使うことができるの!」

「なんだってぇ〜〜!?……って、なんでサンフラワー破壊されてないの!?」

「だってサンフラワー、自分のクリーチャーの能力で破壊されないもん。」

「そ、そう言えばそんな能力あったね………。」

 

 サンフラワーの効果で、1枚マナ加速〜♪そしてマナゾーンから出すのは、散歩前にシンラバンショーに生み出してもらったこのクリーチャーよ!

 

〈お陰で腰が痛いです。〉

「あなたも苦労人ですねぇ………。」

〈お前ほどじゃねぇよ、デッキケース。〉

「マナゾーンから出すのはこいつ!規律妖精ネクスト!この娘の能力で、自分のクリーチャーを1体選んでアンタップすることができるわ!アンタップするのはもちろん……シンラバンショーよ!」

 

 トリプルブレイク……シールドトリガーは、ないぃ!

 てことはヤバい!シンラバンショーの2回目の攻撃が……く、来る!!

 

「からのぉ〜〜?もう一回シンラバンショーで攻撃!そしてさっきと同じように能力を発動!サンフラワーを破壊!そして山札から1枚目をマナゾーンにおいて……最後に出すのはこいつよ!進化妖精アップラス!」

「また新しいクリーチャーが出てきましたよ!?」

「こいつは出た時、手札から同じ種族を持つコスト8以下の進化クリーチャーを1体選んで、バトルゾーンに出すことができるの。もちろん出すのはこいつよ!チェンジファイナル!」

「ぎゃぁ〜〜!!とんでもないのが出てきたぁ〜〜!!」

 

 3枚タップしてマナゾーンに。よし、そして……!!

 

「聖鎧亜クイーン・アルカディアスを、ネクストの上に重ねて進化よ!これでアンタは、多色じゃない呪文を唱えられない!」

「て、てことはトリガーが来ても、何もできないってことぉ〜〜!!?」

「そういうこと。それじゃあ…シンラバンショーで、シールドをブレイクよ!!」

 

 1枚目、2枚目……ウラNICEとタイム・ストップンなのに、何もできないよぉ〜〜!!

 チクショー!今日という今日は勝とうと思ったのにぃ〜〜!!

 

「チェンジファイナルで、ダイレクトアタック!!」

「うわぁ〜〜!!!」

 

 よっしゃー!私の勝ちー。しかしシンラバンショー、いや、シンラセンショー?まぁどっちでもいいけど、使いやすくなってくれて助かるわぁ〜。昔は大きいコスト支払ってやること弱かったもんねぇ〜。

 

「おい!弱いは言わなくていいだろうが!」

「えー、だってぇ〜本当のことだしぃ〜。」

「こいつ………。」

 

 ま、実際強くなってくれたことは嬉しい。さて、後は………お父さんと会い、そして……助ける。それだけね。




オリジナルカード紹介

闇に堕ちし英雄グレンモルト「邪」 コスト7 パワー9000 文明:火
種族:ガイアール・コマンド・ドラゴン/ヒューノマイド爆
レアリティ:ビクトリーレア

・W・ブレイカー
・このクリーチャーが龍解したとき、相手のクリーチャーを1体選んでも良い。そうしたら、選んだクリーチャーとこのクリーチャーをバトルさせる。
・自分のクリーチャーがバトルに勝ったとき、相手のシールドを1枚選んでブレイクする。
・自分のクリーチャーがバトルに負けたとき、相手のクリーチャーを1体選び、破壊する。


規律妖精ネクスト コスト3 パワー3000 文明:光/自然
種族:スノーフェアリー/ゴッド・ミニ
レアリティ C

・マナゾーンに置くとき、このカードはタップして置く。
・このクリーチャーがバトルゾーンに出たとき、自分のクリーチャー1体を選び、アンタップする。

フレーバーテキスト 誰一人として予想することのできなかった王の暴動によって起きたクリーチャーワールドの崩壊は、文明という概念を多少なれど歪ませてしまった。



進化妖精アップラス コスト7 パワー5000 文明:水/自然/火
種族:スノーフェアリー/ゴッド・ミニ
レアリティ VR

・マナゾーンに置くとき、このカードはタップして置く。
・このクリーチャーがバトルゾーンに出たとき、手札からこのクリーチャーと同じ種族を持つコスト8以下の進化クリーチャーを一体選び、バトルゾーンに出してもよい。

フレーバーテキスト す、すごい!シンラセンショーのあの力………!け、けどどうやって、あの力が宿ったんだろう?



進化の極みシンラバンショー コスト8 パワー12000 文明:自然
種族:グランセクト/ゴッド
レアリティ マスターレア

・T・ブレイカー
・自分のマナゾーンにカードが7枚以上あり、すべての文明が揃っているなら、このカードは「S・トリガー」を得る。
・マスター・G・YOU:このクリーチャーがバトルゾーンに出たとき、マナゾーンのカードを3枚までアンタップしてもよい。そうしたら、アンタップしたマナゾーンのカード1枚につき、それよりコストの小さい相手のクリーチャーを1体選び、山札の一番下に置く。
・このクリーチャーが攻撃するとき、自分の「GOD・P」能力を持っているクリーチャーを1体破壊しても良い。そうしたら、そのクリーチャーの「GOD・P」能力を使う。
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