寄成ギョウに転生したから、キャラの良さガン無視して善人になるニョロ〜!   作:ライダー☆

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自然文明・十の暴悪編
真・第一話 自然文明に到着!そして驚愕!「ツインパクト」!


【今、ここから………さらなる時代が幕を開ける…そして、新たなる力が…。】

 

 

【始まるぞぉ、新たなる!「デュエル・マスターズ!!」】

 

 

 火文明の上に広がる文明——自然文明。

 五文明の中で最も地球の環境に近く、緑が生い茂り、清流が光を反射するその景観は、人の心を奪うほどの美しさを誇る。しかし、その美しさは裏返しに危険も孕んでいた。自然文明は他の文明からもっとも侵略を受けやすい土地であり、故にそこに住まう者たちは、環境に順応し、驚異的な力を育むことでしか生き延びられなかった。五文明の中で、最も柔軟で、最も凶暴で、最も逞しい——そうした力を持つ文明、それが自然文明である。

 しかし、どの時代にも天邪鬼は現れる。自然文明の美を、自らの支配下に置こうとする裏切り者たちも出現した。だが、彼らの暴挙は長くは続かない。新たに即位した人間の王と、その側近の妻——その力と知恵の前に、裏切者たちは一掃され、自然文明の女王であるその妻の命令に従うしか道はなくなった。

 その中でも特に強大な四人——自然文明の力と権威を象徴する存在として、後に「ガイアハザード」と呼ばれることになる四人が現れた。鋼の意志と獣の力を併せ持つ彼らは、文明の秩序を背負い、その名を轟かせた。

 年月は流れ、しかし、突如として人間の王が反逆を起こす。理由も動機も不可解なまま、クリーチャーワールドは混乱と破壊の渦に飲み込まれた。それが続いて数年、その間に人間の王は忽然と姿を消し、罪の全てを背負った妻は自然文明の地下深く、巨大で暗黒の牢獄に封印される。

 その後、自然文明の王女は、人間の妻がいつか連れてきていた一人の女性に即位の座を譲り、文明の秩序は一応保たれた。しかし今、長きにわたり影の中で暗躍していた存在——名も無き化け物たちの集団「十の暴悪」が、再び表舞台に迫ろうとしている。

 

 

 そして、その中でもう一人、人間も…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……………死ぬ………。」

 

 その人間、奇成シンラは、もう死にかけていた。

 当然だ。疲労困憊の上、なぜかクリーチャーワールドから抜け出せず、そのまま火文明の荒地を歩き続け、出口までに5時間34分もかかっているのだから。

 体は鉛のように重く、腹は空腹で鳴り、喉は砂漠を舐めたかのように乾ききっていた。皮膚は火文明の乾いた風に晒され、傷や擦り傷でぼろぼろだ。

 

「シンラ様、私アルティメタルにチェンジしてお乗せしましょうか?」

「……できるんだったら、先に言ってよぉ~~………ガク…」

「あ、倒れた。」

 

 そのまま私はアルティメタルに変形して、シンラ様を乗せて、………自然文明へと続く扉に到着!

 ……開かないから無理やり壊してこじ開けた。…いいよね、別に。開かなかったんだもん。

 変形を解除し、シンラ様をそっと地面に下ろす。

 

「シンラ様、起きてくださーい、自然文明に到着しましたよぉ~。」

「……うーん、お腹すいたぁ~、動けない~。」

 

 どうやら動く気力もないらしい。無理もない、ここまでくるのに相当の体力を消耗したのだろう。

 ……しかし、自然文明に足を踏み入れた幸運もある。見渡す限り、そこら中に食料が実っている。果物、野菜、根菜、葉物……そのサイズが圧倒的だ。自然文明の力を象徴するかのように、カボチャは拳大、リンゴは大人の頭ほどもあり、キャベツに至っては車輪のような大きさ。目の前に広がる光景に、私は思わず息を呑む。

 

「チェンジャー、どうするー?」

「どうするもこうするも、お料理するしかないでしょ、サバス。まぁ、目に見えるものでもう作れるわね、カボチャにリンゴにジャガイモ、ニンジン。ちょっと離れたところにキャベツ。よし、決まり!サラダにスープ、あと飲み物としてリンゴジュースを作るわよ!!」

『おー!!!』

 

 こうして私たちゴッド・ミニは、シンラ様のためにお料理を作ることにしました。

 まぁこんなのを書いたところで文字数稼ぎにしかならないので、省略します。

 

「……よし完成!」

「チェンジャ~。」

「ん?どしたのリリー?」

「お米炊けた。」

「「お米炊けた」!?どうやって炊いたのよ、ていうかその小鍋何!?どこから持ってきたのよ?」

「キャベツのさらに先にお米が実ってる場所があってね~。採ってる間に小鍋と火がちょうどいい位置にあったから、そのまま炊いたの~。」

「……お米が実るって、あまりにもパワーワード過ぎない?………この文明なんでもありね。まぁいいか。今はシンラ様に美味しいお食事を食べてもらうことが最優先だものね。」

 

 てな感じで、シンラ様にお食事を食べてもらって……いい感じにスタミナも回復したみたいだわ。

 

「あー美味しかった!!ありがとね~みんな。」

「いえいえ!」

「よし!なんか帰れないのはもういいわ。これからはこの自然文明で、シンラバンショーを探しに、そして、お父さんを助けに行く旅を始めるわよぉ~!!」

『おぉ~~!!!』

 

 手がかりも何もないけど、それでも探さなくっちゃね。この文明だったら、食料は十分あるみたいだし。

 私は妖精たちをカードの中へと帰して、単独で行動することにした。みんなでばらけて探したほうがいいんだろうけど、火文明みたいに狭いって可能性はそうそうないだろうし…ここ、ほとんどが地球のものより大きいし、みんながとんでもないやつに襲われでもしたら大変だからね。なんか、あれよ、でっかい虫とかいるかもしれないし。

 あと、そうだ、あれだ!ちょっと前に会った、拿碌とかいう変態みたいに、お父さんの手下みたいなやつもいるかもしれないしねぇ。

 

「おい、お前!!」

 

 っ!!!だ、誰?どこにいるの………。

 いや、この声の方向的に、ま、また上だ!!なんかデジャブすごいわね。

 私は上を向いた。そこには………なんかでっかい羽虫に乗った変な奴がいたぁ!!

 

「自然文明では見たことないやつデ~スね?誰ですカ~~?」

 

 特徴的な話し方する男の子ね。雰囲気的に、あの変態みたいなやつではないみたい。だとしたら誰?ここの住人ではあるんだろうけど……目ぇでっかいわねぇ。あの子。

 

「ちょっとォ~!誰かと訊いているんデース!!」

「え?あぁ、私?シンラ。そういうアンタは誰よ。」

「…トンボ。この自然文明を守る存在、ガイアハザードの部下的存在デース!!」

「へぇ。(ガイアハザード?なにそれ……。)……で?そんな奴が何に来たのよ。」

「ここいらで見かけぬ妖精が、自分たちの畑のお米を捕っていったという報告を受けたのデース。」

 

 ……あっ。

 

「そして私が行くと、お前が妖精たちをカードに戻しているのを、見たのデス。」

 

 ……あっ。

 

「教えなサイ!一体お前は、何者デスか!!」

「…………えーっと……デュ、デュエリスト。」

「……けど、タダのデュエリストじゃ、ないでショーう?」

 

 くっそ!あいつ、勘が鋭すぎる!!

 なんとかごまかせると思ったのに、もう無理ね……。

 逃げたらもっと怪しまれるわ。だってあんなでっかい羽虫で追いかけられたら、絶対に逃げられない。

 ……正直に言うしかないかァ~。

 

「あんまり信じてもらえないかもしれないけど、私はクリーチャーワールドから帰れなくなった人間、もとい、マスター候補の人間なの。」

「なんですってェ!?……信じられませんね。」

 

 まぁそうなるだろうとは思ってたわ。けど、今は話し続けなくちゃね。

 

「そしてあんたが見た妖精たちは、私のマスターカード「だった」クリーチャー、シンラバンショーが生み出してくれたクリーチャーなの。……けど、私のせいで、シンラバンショーはどこかに行っちゃった。……私は!シンラバンショーを探してるの!!!」

 

 その瞬間、あの子の目つきが変わった。

 大きな瞳が、怒りでギラつく。

 羽虫から軽やかに飛び降り、私に向けて指を突きつける。

 

「お前………今、なんと言ったデスか!!!!」

「え?い、いやだから、シンラバンショーを探してるって……。」

「シンラバンショー……名前はちょっと違うけど、ある程度分かるデス。そいつの元の名前はシンラセンショー!そうデショウ!!!」

「なっ、なんでそのことを……?」

「そいつは自然文明を裏切った薄情者………そして…」

 

 

 

「自然文明を半壊させた大悪党!!!」

 

 

 

 

「……え?」

 

 自然文明を破壊した、大悪党……ですって!?

 嘘でしょ。だってシンラバンショーは確か、お母さんに、私を護る守護者としてカードに入れられたはず……。

 でも、よく考えたら、過去の詳しいことは聞いたことなかったわね……。

 それにしても、実際に私を守ってくれたし、一緒に戦ってくれた……そんなはずは、ないはずなのに……。

 

「お前、その仲間だったんデスね!?」

「え、いやそうなんだけど、シンラバンショーはそんな奴じゃ……!!」

「問答無用!あの裏切り者の仲間とならば、黙って見過ごすわけにはいかないデース!!!」

「だ、だからちょっと!あいつは絶対にそんな奴じゃ……」

「問答無用!そういったはずデース!!デュエマで、お前をめっためたにしてブットばしてやるデース!」

 

 人の話聞かねーーーこいつーーーー!!!あっち側の事情からしたら仕方ないんだろうけどさぁ~!!

 ……デュエマすることになったわね。だったら見せてあげるわ。5時間前ぐらいに、妖精たちの力を終結させたらなんかよくわからないまま偶然生み出された、私の新しい切り札を…!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トンボ キーカード:ボントボルト

 

シンラ キーカード:零爆妖精ガトリング・フリーザー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『デュエマ、スタート!』

【まさかの衝突により始まった、ボントボとシンラのデュエマ!!!】

【と、ここで、デュエル・マスターズのルールについて、このナレーターの助から説明をしよう!】

「あのー、もう2ターンたってるんデスけどォ………」

「雰囲気壊れるわねぇ。」

【しょうがないでしょ一話目なんだから!……えー、オホン。デュエル・マスターズは、5つの文明で戦うカードゲーム!文明は火・自然・水・光・闇文明の5つがあり、またその例外として、無色、つまり、どの色にも属さないカードもある!】

 

 

 

シンラ ターン4

 

「ドロー、マナチャージ。」

【ターンが始まったらドローをし、そのあと、マナチャージを任意で行う。マナを貯めることにより、クリーチャーを出したり、呪文を唱えることができるため、どんどん貯めていこう!!】

「3マナをタップ。呪文、フルール・ライフ。」

【マナゾーンのカードをタップすることで、呪文やクリーチャーを使える!また、一度タップしたマナゾーンのカードは、クリーチャーまたは呪文の効果でアンタップしない限り、使うことはできないぞ!!】

「効果で山札の上から2枚を見て、1枚をマナゾーンに。」

 

 これで、相手のマナゾーンのカードは5マナになったデース!

 

「さらに、クーラーでシールドもブレイクよ!!」

「……。」

【クリーチャーは、出したターンには攻撃できないが、その次のターンに攻撃ができるようになる!そして、相手のシールドゾーンにある5枚のシールドをすべて割り……ダイレクトアタックを決めた側が、勝利となる!】

「ターンエンドよ。」

 

 

 

 

シンラ バトルゾーン:クーラー シールド:5 マナゾーン:5 手札:3

 

 

トンボ バトルゾーン:ルグンドド×2 シールド:4 マナゾーン:3 手札:4

 

 

 

 

トンボ ターン4

 

「ドロー!……お前を倒して、シンラバンショーのことを、詳しく聞き出すデス!!」

「う、う~ん……(あんま私も、シンラバンショーのことを知らないっていうか、自分から聞いたこともないから……どうしよう。)」

「迷うなんてないデーース!!強制デス!マナチャージ!そして2マナでボントボを召喚!こいつはバトルゾーンに出た時、山札の上から1枚目をマナゾーンに置ける。そして……それがパワー12000以上であれば、さらにもう1枚追加で、マナ加速できるのデス!」

 

 一気に2マナも加速した……!そうか、あっちも自然文明、マナを増やすことに関してはお得意だもんね……。

 

「2マナも増えてぶっトンボー!そして次に、このカードを見せるときなのデス!!」

「?」

「ある時は呪文、そしてある時はクリーチャー……2つの力を併せ持ったカード、その名も…「ツインパクトカード」!!!」

 

 ツインパクトカード……!?

 た、確かに、呪文とクリーチャーが一緒くたになって、1枚のカードに………そんなことあるのね。デュエマも進化してるものだわ。

 

「イチゴッチ・タンクは普通に出すなら7マナのT・ブレイカー、今は出すことができまセ~ン。しかし!呪文側のコストは2!唱えられるというわけです!!!呪文、レッツ・ゴイチゴ!マナを加速デェス!!!」

 

 一気に7マナ………次のターンには何かが来ると思っていいわね。

 

「さらにマファリッヒ・タンクを召喚!そして……ルグンドド2体で、シールドを攻撃です!!」

「くっ…。」

「ふっふっふ、ターンエンド!!」

 

 シールドの数でも差をつけられたわね……けど1枚だけ、全然巻き返すことはできる!

 

 

 

 

シンラ ターン5

 

「ドロー、マナチャージ。そして、招勝妖精サンフラワーを召喚!」

〈よーし、活躍しちゃいますよー!〉

 

 見たこともないクリーチャーデス……。そういえば、先ほど、シンラバンショーが生み出したクリーチャーみたいなこと言っていましたが………本当にそうでしょうか?

 …あいつも、自然文明の生まれです。そして大昔に生まれたわけでもない。もしこいつから有益な情報を聞き出すことができなかった場合は、………面倒ですが、調べてみる価値、あるかもデスね。

 

「サンフラワーがバトルゾーンに出た時、山札から5枚を表向きにして、チェンジャーを手札に。そして……こいつには自然の文明がある!ルグンドド1体をマナゾーンへ。」

「なにっ!?」

「さらに!サンフラワーはクリーチャーの効果で手札に加えたカードの場合、初めて手札に加えるかつ、コスト4以下なら、タダで使える。チェンジャーを召喚!そしてチェンジャーは、マナゾーンにすべての文明があるからスピードアタッカーよ!!」

「くぅっ……!!」

「チェンジャーでシールドブレイク!!!」

 

 トリガーはないみたいね。それじゃあ……

 

「クーラーでもう一発よ!!!」

「………シールド・トリガー、発動デース!!」

「げっ。」

【説明しよう!シールド・トリガーとは、シールドを割られた時、タダで使える逆転カードなのだ!!】

「シールド・トリガー、さくらいおん!効果で山札から1枚をマナゾーンに!!」

「今の説明とはなんか違う感じのトリガーだったけど………まぁ、ターンエンドよ。」

 

 危ない危ない。ルグンドドはマナに送られてしまいましたが、「数」は何とかプラスマイナス0に立て直すことができましタ。さぁ、ここから反撃デース!!!

 

 

 

 

トンボ ターン5

 

「なかなかやるですネェ。しかし!それもここまで!!」

 

 

 ここから、反撃開始デース!!

 すっごい切り札探すのデーース!!!!!!

 ここかぁ?ここ?おーっとありましたー!!!

 私の切り札、見っケたのデーース!!!

 

 

「行きますよ!ボントボルト!!!」

 

 コスト12、パワー16000………普通だったら召喚はできないけど、何か裏があるわよね、絶対に…

 

「お?その顔はわかってますね?このクリーチャーが召喚できるということを!!」

「まぁね……。」

「このクリーチャーは、バトルゾーンにあるクリーチャー1体につき、コストを1減らせるのデース!今バトルゾーンにあるクリーチャーは……」

「私のクリーチャーが、3体、そしてあんたのクリーチャーが4体……で、その中にルグンドドが1体いるから……」

「そう!!こいつは12-8で、4コストで召喚できるのデス!!」

 

 まずい……まだ相手のマナゾーンには6マナ残ってる………!!

 

「ブットンボー!!さぁまだまだ終わりまセンヨぉ~~!!さらに、ナ・ハナ・キリーも召喚です!!」

「6マナパワー……12000ですって!?」

「そして……今出した2体!彼らはものすごーーい能力を持っているんデスよぉ~!」

「能力?」

 

 って、なに!?サンフラワーとチェンジャーが……やられた!?あいつら自然文明よ!?単色よ!?スピードアタッカーはないはず……ていうかサンフラワーはアンタップ状態、攻撃はされない……はず。

 

「驚いているみたいデスね。そう!これこそが自然文明の新たなる能力、「マッハファイター」なのデス!!!」

「マッハファイター!?」

「マッハファイターは、バトルゾーンに出たターン、クリーチャーを攻撃できるのデス!タップ、アンタップ、状態問わずに……ネ。」

 

 そんな能力アリなの!?ていうかまずいわ、クリーチャーが一気に2体一掃された……けど大丈夫!シールドはまだ3枚あるから……!!

 

「そして、マファリッヒ・タンク!!このクリーチャーはパワー12000以上のクリーチャーがいなければ攻撃できまセ~ン。しかし……ボントボルトはパワー16000!条件成立………」

 

 発射、そして……爆撃!!!!!

 そうだった、マファリッヒ・タンクの能力をすっかり忘れていた!警戒しなくちゃいけないのは軽減キャラよりもあっちだった……!!サンフラワーの能力でマナに置くべきはあいつだった!!!

 

「まずい……この3枚で全部決まる……頼む!!!」

 

 1枚目、2枚目……おぉ!2枚目の時点で来た!!!

 

「シールド・トリガー、マスター・スパーク!あんたのクリーチャーをすべてタップよ!!」

「くっ!」

 

 このターンでとどめとはいけませんでしたカ。……しかぁし!!それでもボントボルトがバトルに勝った。それだけで……私の切り札は切り札足りえるのデース!!

 

「ターンエンドデス。」

 

 

 

 

シンラ ターン6

 

「私の、ターン!!!」

 

 絶対に勝つ!それが、強くなるための第一歩!!

 他の誰でもない……私がやらなければ誰がやる!!

 私はもう絶対に負けない。勝って、勝って、勝ち続けて――必ず辿り着く!

 ドローーッ!!

 

「来たわ。6マナタップ!!零爆妖精ガトリングフリーザー!!!!」

 

 妖精にしてはあまりにも野蛮(ヤバ)すぎる名前デース!!!!

 

〈よっしゃーぶっ飛ばしてやる!!!〉

 

 あ!妖精自体も野蛮(とんでもな)いやつなパターンだ、コレ!!!そりゃそうデスよネ!見たことないもんあんなでっかい回転式機関砲(ガトリングガン)を腰につけている妖精なんて!!!

 

「こいつがバトルゾーンに出た時!このクリーチャー以下のコストを持つクリーチャーを………すべて破壊!!」

〈敵も味方も関係ねぇ……全員風穴開けてくたばっちまいなぁ~~!!!!〉 

 

 ボントボルト以外、全員破壊されたぁ~~!!けどあっちも!!あのクリーチャー以外いなくなったデース!!けど多分、それでもだいじょうぶになるようになってるはず。となればさっきのターンにボントボルトを出せたのは最高デした!!!

 

「そして、こいつはスピードアタッカーよ!!あんたに直接攻撃できる。そして……バトルゾーンにいる自分のクリーチャーがこいつだけなら、攻撃の後アンタップよ!!!!」

「……フッ。」

〈ぶっ飛ばしてやる!まずはシールドを………〉

 

 って、なんだぁあいつ!!あの筋肉隆々化け物蜻蛉(ボントボルト)とかいうクリーチャー、矢でアタシの攻撃全部弾き飛ばしやがった!!

 なんでだよ!ブロッカーじゃねぇだろアイツ!!

 

「ボントボルトは、自分のターン中にバトルに勝った時、次のターンに自分に攻撃されなくなるのデース!!」

 

 

「なっ、なんですってぇ!?」

「なっ、なんだとぉ!?」

 

 

 さぁてこれで私の勝ち……デスね。

 

 

 

 

トンボ ターン6

 

「行きますよ。ボントボルトで、ダイレクトアタック!!」

〈まずっ………!!!〉

 

 さぁ、おとなしく観念………ん?

 

「勝ったと思わない……ことねっ!!!!」

「へっ!?」

「革命0トリガー!呪文、革命の巨石!!!」

 

 あ、あの呪文は………なぜだ、なぜあのカードが今この世界にあるのデス?

 あのカードは……ドラゴンがこの世界からいなくなったかのように、同時に……なくなったはず…!!

 

「山札から1枚目を見る。それが自然のクリーチャーなら相手のクリーチャーを1体選んでマナ送りよ。」

「そ、そんなぁ~~~!!?」

〈ナイスだぜシンラ様!このまま……アタシがアイツぶっ飛ばしてやるよ〉

「えぇ、任せたわ!!」

 

 

 

シンラ ターン7

 

「ガトリングフリーザーでダブルブレイク!!

「な……トリガーがないデス~~!!?」

「それじゃあ……いっけーガトリング!!ダイレクトアタック!!!」

 

 そ、そんなぁ、こんなことがあるのデスかァ~~~!!?

 

「吹っ飛んでいった……」

〈だってぶっ飛ばしていいって言ったじゃないっすか。〉

「いや、本当にぶっ飛ぶとは思わなくてさ。」

 

 さて、何はともあれ一件落着。自然文明の探索を続けましょうかね。

 ……とはいえ、このまま拠点もなしに探索は結構まずいかもしれないわね。またああいうやつが来る可能性もあるんだし……

 けど、ずっと気にかかるわ。

 

「シンラバンショー、すごく悪い奴って言われてた。絶対にそんなことはないはずなのに……一体何が…」

「シンラ様……」

「ガトリング………。」

 

 慰めてくれるのかしら……ありがたいわね。こういうのが、ゆくゆくは力になって………

 

「すごく悪い奴って言って可愛さ誇示すんの、正直言ってちょっときついです。そんなキャラじゃないでしょうあんた。」

「普通にあいつが言ったことを曖昧にしか覚えてないだけよ!!可愛さ誇示じゃないっての!!!」

「いや………もうあなた12歳ですよ?」

「だから違うってのぉ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――

 

―――

 

――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……へぇ~。」

 

 先日、十の暴悪が全員集結していたあの部屋で、ギョウはひとり、自然文明の広がりをじっと見つめていた。

 いや、正確には「自然文明全体」ではない。もっと狭く、もっと鋭く言えば――「自然文明にいるシンラを見ていた」と言うほうが正しい。

 ギョウは、木々の隙間から微かに見えるシンラを視界に捉えると、口の端を極限まで引き裂くような笑みを浮かべた。その笑みは広がっているが、期待や温かみはひとかけらも含まれていない。冷たく、計算された、ただの嗜虐――そんな空気だけが笑みから漏れていた。

 その時、部屋の影の奥から、静かに足音が響く。入ってきたのは、聞き慣れた声を持つ男。ギョウは笑みを崩さず、ゆっくりとそちらへ視線を向ける。

 

「……自然文明で、そいつはどうしている。」

 

 その声に、ギョウの笑みはさらに鋭さを増す。歪み、ねじれた期待のない笑みが、わずかに薄暗い部屋の空気を震わせた。

 

「くだらんガキに勝っただけで、調子に乗っとる。これじゃあ成長は見られへんなぁ~~。ワイにも勝てんやろて。」

 

 声を放ったギョウの視線は、まるでその一挙手一投足を分析するかのようにシンラを追っている。だがその口調には、皮肉と侮蔑が混ざり、笑みの端は僅かに緩むものの、暖かさは皆無だ。

 

「そうか。………しかし意外だったな。まさかあいつらの力を結集させて、一人で妖精を生み出せるとは……」

 

 それでもギョウは、即座に欠点を指摘する。

 

「つっても性格が野蛮や。そんな妖精、これまでにも数えるほどしか生まれんかった。ま、普通の妖精を生み出せとらん辺り、全然力としては未熟っつぅことやな。『お前には勝てんて』。」

 

 ギョウの瞳は冷徹に光り、視線は部屋の暗がりを越えて、入ってきた男へと向けられる。

 昔、シンラの隣にいた存在。すべてを隠し、表には出ず、影から見守る――いや、見守るふりをしていた、あの男。

 そう、十の暴悪のひとり――

 

「シンラバンショー。自然文明の裏切者……。」

「嫌味か?裏切者っつぅのはよ………。」




オリジナルカード紹介


零爆妖精ガトリングフリーザー コスト6 パワー6000 文明:火
種族:ゴッド・ミニ
レアリティ SR

・スピードアタッカー
・W・ブレイカー
・このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、このクリーチャーのコスト以下のクリーチャーをすべて破壊する。
・自分のバトルゾーンにこのクリーチャーしかいなければ、攻撃の後、このクリーチャーをアンタップする。

フレーバーテキスト
なんだろうが私の道を遮るやつは穴だらけにしてやるよ!!!!
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