零 ~イヌツキの少女達~   作:もふもふたぬきねこ

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チャプター5開始です。

まずは昨日の振り返り。ついでに零関係の用語の一部解説です。
登場人物紹介と重複している所があります。

それでは今回もよろしくお願いします。


CHAPTER 5 真相求めて辿る過去
36. 昨夕昨夜の振り返り


「おはようございます。芳乃様」

 

「お、おはよう……」

 

「有地さんはわりといつも通りでしたが……あまり眠れていない感じですか? ひょっとして、そんなに激しい夜を? 換気を入念にしておかないと」

 

「まぁこぉ!!」

 

「あは。ではワタシは朝の仕事がありますので」

 

 

 

決戦じみた夜から明けて。

 

どういうわけか、有地さんの客室に押し込められてしまった私たちは一晩を共に過ごす事になりました――深羽さんの「縛」が部屋の襖にかかった形で。なんて能力の無駄遣い。

 

布団も一組しかありませんでしたから有地さんが譲ってくださったんですが、有地さんはお客様です。私がお布団を使わせていただくのはおかしいでしょう。

逆も有地さんが拒否。無駄に布団を空ける状況になりかけて。

 

という事で、お互い「何も考えずに静かに寝よう」という決着がついて。

同じお布団ではありましたが、何事もなかった一晩が明けました。有地さんより時間はかかりましたが私もなんとか眠れたみたいで。

 

起きたら有地さんは既におらず、早朝トレーニングに出られていたようです。いつも通りですね。

眠っていた間の私の寝相を伺うのが少々怖いんですが……。

 

 

 

「芳乃、おはよう……大丈夫かい?」

 

「大丈夫よお父さん……おはよう」

 

「将臣君から既に聞いているけど……本当に違うのかい? 僕は真剣に応援するけれど」

 

「有地さんが本当に真っ当なお方で助かりますね……(仮)を外すにしたって、お互いの事を知らなさすぎよ。それに誠実なお人柄は分かっているけど、好みが合わないのは知っているでしょう? 卵焼きにお砂糖を入れないとか、目玉焼きにソースとか」

 

「随分と小さい理由だね? まあお互い納得した上なのが当然だから、今は待つ事にするよ。僕と秋穂の時は、それは盛大にやってもらったものだから。芳乃はそれを超えるくらいにしないと」

 

「やめて……」

 

既に式の内容まで詰められそうなのはいくら何でも気が早すぎる。しかも盛大とか。

有地さんの先の説明が功を奏しているのか、茶化してこないのが幸いだわ。

 

さて。

 

「それでお父さんは何で神楽殿に? いつもならこの時間は舞を奉納させてもらっているけど」

 

「うん。だけど今日からはお祀りする御方が昨日までとは変わったからね。特に初日なんだから、同時に祝詞も奏上させていただこうと思っているよ」

 

お父さんが目をやった先には――台の上に祀られた玉石。

有地さんがお持ちだったこれまでの欠片も合わさっています。

まるでガラス片の欠片の様だったのが、今はほぼ完全な球体に。

 

残っているのは……三か所?

一つは有地さんの身体の中、二つ目はレナさんのお守りでしょうけど。

 

あと一つ? まだ山の中にあるのかしら。

 

「祝詞の中に、全ての御身をお返しするのにもう少し時間を頂きたい旨を加えるよ。完全に呪詛を取り除くためや怨霊対抗の措置だというならばご納得いただけると思うからね」

 

「そうね。約束はしたんだから」

 

現時点では怨霊に効果のない叢雨丸ですが、今後何かの役に立つかもしれない。

まだ可能性の話ではありますけど、黄泉の門の封印だったかもしれないですし。

 

レナさんのお守りは他の玉石と違って清浄との事。ならレナさんを守って頂けるかもしれない。

有地さんの身体のは……どうすればいいんでしょうね?

 

そういえば……誓いを破った場合は「二度目」と言っていた?

一度目は何だったんだろう。

 

「それとだけど……一昨日芳乃から話をもらった件だ」

 

「聖域に入るってお話?」

 

「うん。予定よりかなり巻く形になるけれど、僕は今日一日をかけて聖域に入るための準備を整える。芳乃も夕方の神楽舞を終えて身体を清めた後は、そちらに合流して欲しいんだ」

 

「……私が入っても大丈夫なの?」

 

正当な武実神社の神職、つまり神主のお父さんしかダメだと思っていたけど。

 

「あはは。昨日芳乃が犬神様から聞いたお話だと、芳乃は土地神様のご加護とお力を引き継いでいるんだろう? なら入れないわけがないさ。寧ろ僕より資格があるよ」

 

そう言われると、まあそうなのかもしれない。

まさか耳だけじゃなくて銀髪にも意味があったとは思わなかったけど。

姉君様は銀髪だったりするのかしら。

 

で。

 

「合流するとなると、明日の朝までは一切身動きが取れないし」

 

「そもそも今日は穢れの様なものに近づく事も出来るだけ避けてもらいたいんだ。だから祟り神に関しては心配ないだろうけど、怨霊が出たとしても今日は近づかないで欲しい」

 

「出た時は不来方さんたちにお任せするって事?」

 

「夕莉君にお願いをするのは心苦しいねえ。雛咲さん達にお願いするのも勿論そうなんだけど。まあ出来れば今から24時間程度は誰でもノータッチが望ましいかな」

 

相変わらず、お父さんは不来方さんに対しては何かがある。

もう聞いておきましょうか。

 

「お父さん。以前不来方さんと黒澤さんに何をお願いしたの?」

 

そう問いかけると。お父さんは暫く無表情が続いて、なんだか渋い顔になったあと。

 

「……明日、聖域に入った後に話そう。多少なりとも心が落ち着かなくなるからね」

 

うーん。まあ知らないより知った方が気にする事項も増えちゃうか。

 

「分かった。聞かせてね」

 

「約束するよ。それじゃあ始めるとしようか」

 

いつもより更に神への感謝を込めた行事を。

 

 

 

♢♢♢

 

 

 

「有地君はピー(検閲済み)なの?」

 

「クッソどストレートど真ん中な豪速球をありがとうございます……いっそ清々しい」

 

「深羽。なんだかわからないけれど、有地さんを落ち込ませてはいけません」

 

『吾輩の時代ならまずあり得ん事だぞ。もはや芳乃に対する侮辱だろうが』

 

「ハイパー奥手の芳乃様ですよ? 仮に有地さんが漢気を見せられたとしても、多分芳乃様が気絶されてますよ」

 

「茉子、この後貴女の部屋のオタカラ本を有地さんに検分して頂きましょう。それから無知な私に講釈してもらえる?」

 

「……? マコのお部屋には何かの秘伝書でもあるのでありますか?」

 

「コーヒーを飲む雰囲気はこういうものではないはずなんですが……お酒なんて混ぜた?」

 

喫茶・こずかたにて。

今日明日の行動を伝える事も兼ねてやってきています。

レナさんもお誘いする事にしました。昨日の事もあって今日はお休みとの事。

どうにもレナさんは道に違和感がないらしいですね。神様に近いから?

 

で、昨晩の顛末をお話した結果の深羽さんの第一声です。

揶揄うとか咎めるというよりは、本気で有地さんを心配されているような声色なのがまた。

私にとっては寧ろ誠実な対応の結果だったのですが……そもそも私たちまだ学生ですよ?

 

「あれだけお膳立てして、流れも場所も整えてあげたのにどういう話をしたらそうなるの? 一応婚約者なんでしょ? 有地君的に朝武さんはそこまでNGなわけ? ハードル高いなあ」

 

「いえっ、決してそんな事は! 単に俺がヘタレだっただけです!!」

 

ああ、内心NG扱いというわけではなかったんですね。なんというかかなりホッとします。

深羽さんの質問に「はいそうです」と有地さんが即答されていたら、私も大ダメージ確定です。

仮に有地さんがそういう雰囲気になっていたとしたら……私も多分あの場で断ってないわよね?

私も変わったなあ。ひと月前まで婚約者なんて認めないって一択だったのに。

 

ただまあ、昨晩有地さんが一線を踏み越えない選択をしたのは事実なわけです。

今の有地さんにとって、「朝武芳乃」とはどういう立ち位置の存在なんでしょう?

 

「へたれ……? とはどういう意味なのでありましょうか?」

 

「有地さん。これは芳乃様も背負うべき事ですから、そこまでご自分を捨てられなくても大丈夫です。これ以上は心に傷が残りますよ。レナさんには後で教えますからご自分で調べないように」

 

「深羽、有地さんを責めるような真似は止めなさい。皆さんそれぞれのペースがあるのだから」

 

「じゃあ逆に聞くけどさ。お母さんはあの場所でお父さんをずっと待ってて、もしお父さんがあっちの人を選んでお母さんに会いに来なかったら、それをあっさり受け入れられたの? 単なる片思いだったって。ただでさえルール違反な上でお母さんの()を通してるのよ?」

 

「……………………………………………………それは…………死んでるかもしれない……」

 

「ほらぁ、だから流れも勢いも大事なんだって。こんなの理屈じゃないんだもの」

 

「そう……たしかに、まあ……そうなのかも」

 

「ああぁ……深紅さんまでそちら側に行かれると無法地帯になるのに」

 

一体深紅さんは旦那様とどういう出会いをされたんでしょう?

深羽さんのお父様には謎が多いですが、ルール違反とは一体――

 

『芳乃も芳乃だ。据え膳のはずなのに「(かび)を生やしてください」など。ご主人が生殺しだぞ』

 

「その辺りはなんだか私がごめんなさいみたいな雰囲気ですけど!? そもそも私も有地さんも皆さんが盛り上がられている関係に正式には同意していないんですよ! こっちを放置して周りでどんどん持ち上げないでください!!」

 

 

 

『そうか……武実神社の聖域に入るか』

 

ようやく先程までの流れを断ち切って、予定していた話をし始められました。まったくもう。

有地さんのテンションが底辺に穴が開いてマイナスなのが大変申し訳ない気分になります。

店の中の男女比も男1に対して女7。逆の立場だったら極めて居づらそうです。

「放生さんは七股」という謎の言葉を聞きますが、この状況が放生さんには普通だったと?

 

「あそこのお話は、ワタシも存在を伺った事があるだけでしたね」

 

「聖域って本来そういうものだから。私とお父さんも詳細は知らないのよ」

 

「どこの神社にでもあるものなのかな? 御神体の置かれてる場所ってイメージだけど」

 

あちら(欧州)で言う教会の聖遺物の保管場所のような所でしょうか?」

 

結局何があるのかは予想の範疇を出ないんですよね。

他の神社にはあるんでしょうか? 私は有地さん以上に他の神社を知りませんからなんともです。

武実神社の御神体は叢雨丸なわけですけど、元は神楽殿の岩に刺さっていましたからね。

それに姉君様の本体である玉石は山の中にあったんですから。

 

「絶対碌でもないわよ。実は『黒キ澤』的な場所のカモフラじゃないでしょうね?」

 

「穂織で『裂き縄の儀式』みたいな事が行われていたなんて思いたくないのだけれど……」

 

「『禍津陽(マガツヒ)』の前兆は感じ取っていませんけれど……今はあの人が担って下さっていますし」

 

一方でこちらの御三方は何をお話されているんです? なんだか物騒そうなんですが。

 

「おチビさんはその辺の事は知らないの?」

 

『全く知らんな。穂織の守り神として崇めて貰ってはいるものの、吾輩はあくまで「叢雨丸の管理者」であって神でもなければ武実神社の神官というわけでもない。吾輩が知っているのは、この数百年聖域に入った者は一人もおらんという事くらいだ。大昔の文献か、はたまた叢雨丸に代わる神具か、其方達が予想しておるような他のナニカなのか。全て想像の域を出ん。吾輩もあそこには入れんし』

 

「そうなんですか?」

 

守り神であるムラサメ様ですら入れないだなんて。

 

『普段は結界が張られている。それこそ現在安晴が行っておるような準備を以て一時的に封印を解いたような機会でしか入れぬだろう。今でこそ吾輩もこんな立場だが、生きていた頃は唯の平民だ。受け入れてもらえぬのが当然だろうさ』

 

「ふーん。まあそこは朝武さんと神主さんの収穫に期待するしかないですね」

 

期待して頂けるのはありがたいのですが……。

 

「何が出来るかというお話ではありますけどね。その都合で朝からお父さんはその準備に入っておりまして。私も夕刻の神楽舞の後はそちらに合流してしますので、明日の朝に聖域から出てくるまでは身動きが取れません。加えて怨霊関係に関わるのも今日は避けるように言われていますので、今日は申し訳ありませんが中休みとして頂けますと」

 

「なるほど、了解です。真面目に観光もいいかもね。お母さんは行きたい場所はある?」

 

「……せっかくの温泉街なんだし、一度は志那都荘以外の温泉に行ってみたいかしら」

 

「じゃあ適当に行くとしましょうか、鏡宮さんも連れ出してあげないと可哀そうだし。放生さんのそばに置いておいたらキノコが生えちゃうわ。夕莉さんはいつも通りなの?」

 

「お店がありますから」

 

そういえば、ここの定休日っていつなんでしょう?

今も連休期間中ですけど営業されているわけですし。今は貸し切りですけれど。

 

「臨時休業には出来ないんですか? それなりに出入りがあるのは知ってますけど、多分夕莉さんが穂織の事を全然知らないから回って来るって言ったら納得してくれると思いますよ」

 

「そうですね、「武実神社出張中」の張り紙でいいのでは?」

 

ええぇ……茉子、あなたがそれを提案するの?

喫茶店の店長さんを神社に呼ぶって、傍から見てどういう状況なのかしら。

 

「考えてもみてください、芳乃様。こうして不来方さんにお時間を頂いたり、雛咲さんたちにご足労頂いているのは全部武実神社関係なんですよ? そのためにお時間を使って頂くのであれば「神社に出張している」のと大差ありません。嘘でも何でもありませんよ」

 

「まあ、そう言われてしまうと何一つ反論できないのだけど……」

 

「いけそうでありますね! 特にここは穂織でありますから、ヨシノのパワーがあれば大体なんとかなるですよ!」

 

『わりと現実的だと思うぞ? 加えて不来方は学院でも「謎の人物」ばりに気配を消せるのだから、雛咲親子や鏡宮が傍にいるなら特別耳目も集めんだろう』

 

「これでいい?」

 

私の威光って……そんな権力が私にあるとは思えないんですけど。

有地さんはなにをサラッと張り紙準備されてるんですか? 結構字上手ですね?

 

「………………では、お願いします」

 

「決まりですね。じゃあこっちで夕莉さんはもらっていきますので」

 

「わかりました。何かあれば私にご連絡いただければ」

 

今回の件があって以来、動いていただきっぱなしでしたからね。

今日もこちらが何かをするというわけではないですけれど、休息になれば幸いです。

黒澤さんが仰っていたグルメツアーも検討しないと。

 

 

 

「しかしまあ、今でこそこんな状況だけどよく昨日を乗り切ったよなあ……そういえば深羽さんが怨霊に使ったアレって何だったんですか?」

 

「ん? 『(めつ)』の事かな? 有地君に説明するなら……固有スキル的なモノで通じる?」

 

「おおぉ……皆さんそれぞれにハラキリ技が!?」

 

「レナさん、それ自分にダメージ入るやつですから。しかし本当にそういうものがあるんですね」

 

そういえば、それについて聞いているのは私とムラサメ様だけでしたね。

私も『(ばく)』と『(あつ)』しか聞いていませんが。

 

「で、それから……有地君はFPSって分かる?」

 

「自分の視点で銃で戦う的なやつですか?」

 

「そうそう。それで例えると、まずフィルムは一四式がハンドガンで六一式がショットガンくらいになるのかな? 零式は戦車砲ね」

 

『正しい例えが分からぬが、やはり零式で撮影されてはならん事はわかったぞ。大筒(おおづつ)なのだな』

 

私もあまり想像できないですが、一先ず戦車はヤバそうです。

 

「そこに強化レンズ……スキルを足すと、一四式を使ったとして私の『滅』は防御無視のロケットランチャーになるくらいかな?」

 

「どんな火力スキルですか!? ハンドガンがロケラン!? もう零式の想像が出来ねえ……」

 

「巨大なレールガン的なやつじゃないですか? もうSFジャンルの武器ですね、ワタシの忍術でもそこまでの事は出来なさそうです」

 

茉子は大体分かるみたい。後で聞こっと。

 

「私のはまだマシなのよ? お母さんのは射程無視、必中ヘッドショット、威力が対物ライフルのサブマシンガンくらいになるから。後は体質の都合でどんな射影機でもチャージができるの」

 

「ただのチートじゃないですか……でもサブマシンガンなら、本来は連射するものなんですか?」

 

「あの時も五連射しています。『(さい)』を使っている間は自分で除霊の力を補うので、フィルムは最初の一枚だけで済むんです」

 

「そんな仕様だから負担も大きくて、だから私がそれを使わせた怨霊に怒ったわけですよ。でもわざわざ一四式で使う?」

 

「三七式だと武者の怨霊に話を聞く前に消えてしまいそうだったから。深羽が消し飛ばしてしまったけれど」

 

「チャージ式なら七四式数枚で普通に済んだのではないですか? 節約する場面では……」

 

「これがナメプというやつですか!?」

 

「ナメプってなんですか?」

 

「芳乃様は知らなくて大丈夫です。射影機をお預かりしている意義を失いそうですから。深紅さんに余裕がおありだったのは納得がいきました」

 

現状既に射影機をお借りしている意味があまり出ていないんだけれどね……。

危険性の話はありますけど、そちらに対する努力もしないとなんでしょうか。

 

「芳乃さんは深羽さん達を基準にしないでくださいね。覚えていらっしゃると思いますけど、このお二人は別格ですから」

 

相変わらず、私の内心はそんなに読みやすいのかしら?

確かに努力したところで並べる未来が全く思い浮かびませんが。

 

「何言ってるんです? 夕莉さんなんて軽く怯ませたら即お陀仏並みじゃないですか」

 

『別格と言うと……昨日の昼間のアレか。そういえば雛咲母は何本だったのだ?』

 

「二十四です。私は二重に溜められますので、あの射影機なら単純に倍になるようです」

 

私の……十倍超え? 不来方さんのはなんなんです? 軽いジャブからKO?

 

「そんな技が使えたから、あの時も先行出来てたんですね」

 

「先行した時は使ってないですよ? 強化レンズは滅多に使いません。私でも危険はありますし、今日一日待つくらいじゃ回復しませんからね。ああそうだ、写真だけ吐き出しとかないと」

 

深羽さんがカバンから複眼射影機を取り出されて、ダイヤルをカチカチと。

一枚ずつ出てくる写真。結構撮られていたんですね……ええぇ?

 

「これは……心霊写真って言っていいのかな? ハッキリし過ぎてる……」

 

「Wow……最近のゾンビ映画まんまでありますね……」

 

「お化け感ゼロですね。一揆の最中と言われた方が納得できるかもしれません」

 

『絶対霊で多少耐性がついたとはいえ、吾輩なら心が折れておるな……これは無理だ』

 

「結構数が居たのよ、複眼式で助かったわ。一帯の怨霊を全部起こしたのかしらね。あの犬に正体聞いとけばよかったなあ、知ってそうだったし」

 

「四つん這いの霊とかは居なかったのね。こっちは武者の時のかしら」

 

「よく写真に念が残っていませんね、数だけなら見た事がないレベルです。見た感じは皆さん戦国近辺の出身の方々なんでしょうか」

 

「そんなヘマしませんよ。看取りはしてないので中身は分かんないです。朝武さん達もご安心を」

 

白目を剥いたままこちらに手を伸ばして、呻きながら飛び掛かってきているような怨霊が一枚当たり何体写っているんです? 十は確実にいますよね?

最後の八枚は、あの絶対霊の時とは真逆で真っ白。使い手の霊力に塗り潰されているとかもう意味が分かりません。




扱える強化レンズが原作と一致しませんが、その辺りはご都合という事で。
知らない方は使用回数制限のある必殺技とお捉え下さい。

強化レンズは射影機経由、特殊能力は射影機関係なく使用可能です。

深羽の「ピー」の中身は自由にご想像を。本作の将臣は主人公じゃないし……。
この辺から誰にでもある程度フランクな口調になります。

次はみづはの診療所へ。とある状況を知ります。
そして本チャプターのトラブル要素が。
次回も楽しんで頂けたら嬉しいです。
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