ヒナ「お腹空いた…」 作:ひよりん
「お腹減った……」
時刻は真夜中、もう時計の針が頂点で重なりそうだ
(…備蓄のラーメンは……)
「えっ…無い……」
戸棚のカップ麺が、何も無い…うどんもそばも、何一つない。
(どうして…?……あ…)
そういえば、備蓄品の更新をするとアコが言っていた…だけど、イオリの手違いで入荷が遅れるとか…
…ということは、ここでは食べ物は手に入らない…
(……仕方ないわね、食堂に…)
止むを得ず、食堂に向かうしかなくなった…
そして…
「……なんでいるの?」
「…なんでだと思う?」
あの目をしたフウカと顔を合わせる事になった
周りの状況を見ればここで何があったかは…一目瞭然
「ハルナのことは明日捕まえるわ」
「お願い」
明らかにこの爆破の後は美食研究会だ、どういうやりとりがあってこうなったかは知らないけど…
「何もこんな遅い時間まで1人で片付けなくても」
「…誰も居ないの、今日」
「……そう」
軽いやり取りの後、瓦礫の撤去を手伝って…
「はぁ……」
「…これで帰れる…」
「お疲れ様ね…」
フウカも余程疲れたのか、椅子に座り込んだまま動かない
流石にここまで弱ったフウカに食事を頼む気も起きない…
(自分で作るしかないか…)
「あ、ごめん…その、食材もあまり無いから…あんまり使わないで…」
「……そう」
明日、しっかりハルナを捕まえよう、そう心に固く決め、冷蔵庫を開く
(…コレくらいなら、いいかしら)
自分用のお米を研ぎ、レンジで炊く
のんびりと炊き上がりを待ち、少し蒸らしてからお茶碗によそう
「フウカ、夜食にしましょう」
「…え?」
そう言ってフウカの前にご飯の入ったお茶碗を置く
そして、卵と醤油も
「……最高」
「でしょ?」
ご飯を箸でほぐしてくぼみをつくり、その上に卵を割り落としてかき混ぜる、そして醤油を少し垂らして…
「いただきます」
「いただきます…」
茶碗に口をつけ、卵かけご飯を書き込む
「ずぞぞ…うん……もぐ……うん」
「…ずず……はぁ……おいしい…!」
食べやすくて、美味しい…
卵とご飯、それと醤油だけ、他には何も入れていない
なのにこんなに美味しいのはどうしてだろう…
「災難だったわね」
「ほんとにね……」
ポツポツと愚痴をこぼしながら、卵かけご飯を口に運ぶ
スルスルと胃に落ちて消えていく、あっという間に食べ終わってしまった
「……ごちそうさま」
「明日、大丈夫?」
「うん、慣れてるから」
そう言って笑うフウカの顔は明るかった
「ちゃんとシバいといて」
「念入りにやっておくわ」
…翌日、美食研究会4名が風紀委員会…もとい
風紀委員長に捕まり、牢屋に叩き込まれた