ヒナ「お腹空いた…」   作:ひよりん

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第46話

 

(お腹すいた…)

…冬の寒い時期、夜、もうこんな日に食べるものは決まっている

(ええと……ああ、まだあったわね、鍋の素)

1人用の鍋の素を手鍋に開ける

そしてカット白菜、豆腐、葱、それからえのき茸

(あとは…)

冷凍の鶏つみれを鍋に落とす

蓋をして煮込む…

 

グツグツ…

「ふぁ…あ…」

冷凍庫からご飯を取り出し、レンジで温める

(……あ…これは…ううん…うどんでもよかったかも)

ポン酢を皿に張り、七味を少々、火の通り始めた鍋にはごま油を垂らす

もう少し煮込んで…

「完成…」

鶏つみれ鍋…

 

「いただきます…はふ…あふっ!?」

白菜をポン酢にたっぷり浸して食べる

サッパリと、でもしょっぱい…口の中が熱すぎるから、水で冷ましながら噛み砕く

「ふう…」

次は鶏つみれ

ごま油と生姜が香る…しかも、軟骨のコリコリした食感がたまらない…

(ご飯が欲しい…でも…我慢)

豆腐と白菜、ネギをポン酢に落とし、その中で冷ます

その間に鶏つみれを食べる

少し冷めた白菜を食べると、ポン酢の味しかしない、ネギもそう

だけどそれが美味しい…

(…豆腐…)

「ふー、ふー……あふっ…はふほふ…うん」

これはもう味よりも、温かいものを胃に流し込んでるみたいな感覚…

(…おいしい)

冷えた体が温まっていく…

 

「ふう…」

鍋の具材を8割型食べ尽くして、出汁も蒸発し、かなり減ってきた

「……ここからね」

レンジで温めたご飯をザルにあけ、流水で洗う

ぬめりが取れたら、よく水を切り、鍋にそのまま…入れる

火をつけ、煮詰めながらお米を煮る、その間に卵を一つお皿に溶いて…

「…あ」

唐突に箸でつみれや豆腐を突き崩す

グチャグチャに、めちゃくちゃに崩し、鍋の汁からご飯が顔を出すまで煮込む

「……そろそろ、いや…」

ここで焦ってはいけない、ここで火を止めるタイミングを間違えたら、シャバシャバの雑炊になってしまう

(………今!)

卵を回し入れ、少しかき混ぜる、そして沸々と沸いたところで火を止めて蓋をする

「………よし」

カパッ…蓋を開けると…

「完璧…!」

トロトロの卵を混ぜながら、雑炊を皿によそう

…卵も固くなってない、美味しそうにできた

「…ふーっふーっ……はふっ…うん」

お鍋の出汁で煮込んだから、お米に味が染みてる

濃くなってるのも卵でマイルドになってるし、グチャグチャに崩した豆腐とつみれがいい味を出している…

(たまにコリってなる軟骨が好き…)

「はぐ…あむ……ほふっ」

たまにゴロッと紛れてるえのき茸も食感がいい…

「……ごちそうさまでした」

(…お腹いっぱい……洗い物も少ないし…もう、今日は…)

「疲れた…ふぁ…あ…」

 

「…あ、あれ?なんで?」

翌日、鍋にこびりついた汚れが中々落ちなくて後悔した

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