ヒナ「お腹空いた…」 作:ひよりん
「……はぁ…」
深夜の遅い時間、ため息が誰もいない部屋に響く
「…なんでゲヘナは問題が山積みなのかしら、少しくらいは…大人しくして…」
机に倒れ込み…額をぐりぐりと机にめり込ませる
一通り落ち着き、起き上がり…
「…お腹、空いた……」
ふと、窓から外の様子を伺う、人気のない暗い世界…
窓を開けてみると、じっとりとした生暖かい空気が吹き込んでくる
(今から食堂に行くのは…ナイわね、なら…)
カップ麺でも食べる他ない…
(…クーラーの効いた部屋で温かいものを食べるのは最高ね、外に出る人の気がしれないわ)
カップ麺を漁り、一つ見繕う
(……珍しい、焼きそば…)
値段も待ち時間も変わらない、だけど、ただお湯を捨てて混ぜると言う工程が付け足されるだけで特別に感じてしまう…
ソースとからしマヨネーズを取り出し、かやくを開け、お湯を注ぐ
「……すごい匂いね」
ソースも注いでいないのに、フライ麺のいい香り…
お腹が、刺激される…
タンブラーの中の冷えたコーヒーを飲み干し、冷たさを享受しながらぼんやりとケータイを眺めて待つ
(………あれ、このアニメ、始まってたの?…しかも知らない間に終わってるし…)
(うわ、あの漫画実写化してる……しかもソシャゲまででてる…?)
3分が経過し、お湯を捨てる…よくお湯を切り、蓋を開けてソースを入れずに軽く底から持ち上げるように混ぜる
そしてソースを開けて全体と馴染ませ…最後にからしマヨネーズを一角に纏めて出す
「よし、できた……匂い凄いわね…」
部屋中に充満するソースの匂い…たまらない
「いただきます…ふぅ…ふぅ…ずずず…はふっ」
(美味しい…)
甘めのソースが麺にたっぷり絡んでいる、それを豪快に啜り、咀嚼する
口いっぱいにソースの味、そしてキャベツの甘み…
全体的に甘めの味付け、ややくどさも感じる…だけど
(マヨネーズを少し混ぜ込んでつけて…)
マヨネーズでコーティングされた麺を、啜る
「ずずず…ごふっ!?…ん゛っ…はぁ……水、水…」
喉を鳴らし、冷たい水で口の中の焼きそばを流し込む
「…ぷはぁ……美味しい…はぁ…」
からしマヨネーズの分量を見誤ったが、この辛口のマヨネーズと甘口のソースとキャベツ…
「…ずずずっ…!」
止まらない、止まらなくなる…
「……はぁ…ごちそうさまでした」
(……ねむい…)
「……ふぁ…帰ろ…」
次の日…「やっぱりソースの匂い、するよね…?」というイオリの発言により
委員会の部屋で匂いの強いものを食べることが禁止になった