転生したらなんかカードゲーム世界のライバルポジになってた 作:大きいホクロ
ファイティングライフ 竜王黎明 収録カード
『ポイズニスト・チューリップ』フレーバーテキスト
日常
俺は強くなった結果、対戦相手としては敬遠され、俺自身の転生した故の精神年齢の違いからくる周りとのズレで孤立してしまっている。
「ゼンくん〜、頼みがあるんだけど聞いてくれね〜?」
「そうそうゼン、頼むよ〜」
いや、孤立は言い過ぎか。
俺の実力自体は評価された結果それを褌にする金魚の糞みたいに付いてくるデブとガリが、今の交友関係の全てだ。
彼らの持ってくる頼みなんて大抵はアンティルールでのカードの取り返しだ。
別に引き受ける義理もない。けれどアンティルールをやる奴らは自分の実力を信じてるから強いのが多い。だから戦うのが楽しいんだ。
「はいはい。どこのクラス?後今日は何枚?」
「隣のクラスだ!同じクラスの太郎君も持ってかれたって話だから3枚だ」
「はーい」
「出てこい!
「リベンジだ!」
隣のクラスの戸を2人がバンッ!と開けて叫び出す。
「あらぁ?昨日私に負けた2人じゃない?またカードを貢ぎにきてくれたの?」
小学生にしては身長が少し高めのおさげの眼鏡の女子が居た。
前世とは違い性別を超えてカードゲームはこの世界に広がっている。
「今日の相手は俺たちじゃないぜ!」
「5年生最強の悪道ゼン様だ!」
本当勝手に持ち上げすぎだろ。
「へぇ…。無双のゼンですか良いですよ、相手になります。賭けるカードは?こちらは彼らのカードで良いでしょう?」
なんか変な二つ名付いてる…。まあいいやと思いつつ賭けるカードを適当に選ぶ。
「んじゃこいつらでどう?」
「へぇ〜良いカードお持ちですねえ。是非ともいただきたいですね。さあ始めましょうか」
そう言いながら机を二つ並べて卓につく。
「「レディー、ファイト!」」
このカードゲームのルールは至ってシンプル。相手に6点与えたら勝ちだ。
デュ⚪︎マやヴァン⚪︎ードに勝利条件は近いね。
「俺のターン、ドローゴーだ」
ドローゴー、ドローしてターンを渡すと言う意味だ。
「私のターン!早速お披露目ですよ、出でよ『ポイズニスト・チューリップ』!」
この世界の連中はエースカードを出す時にアニメの様に大仰に出す。
おそらくこれが彼女のエースだろう。
ファイティングライフでは各ターン召喚は1回、魔法は何回でも可能である。
召喚は原則ではターン進行に合わせて何ターン目以降と条件が付いている。早出しも能力によって可能だ。
「毒針発動!なんと私のターンが始まる度に貴方に、強制一点がはいるんですよ。まあ、その代わりこの子自身は攻撃できませんが。けれど攻撃もされないんですよ。ふふふ…」
別に毒針なんてテキストには書いていない。
しかし置きバーンは厄介だ。まあバーンで詰められる前に倒しきればいいだけか。
「んじゃ俺のターン……ドローゴーだ」
「おや?また何もしないんですか?では喰らいなさい私の毒を!」
俺に一点が入る。6→5(ゼン)
0にならない限りは擦り傷だ。
「更に私はぁ、もう一体!召喚!」
おっとエース2枚持ちか。この世界の中だと強い方だったかこいつ…。まあいいや。
「俺のターン、『彷徨いの龍』を召喚。こいつは能力で効果を次のターンまで一切受けないしこちらでも何もできない」
これはこの世界で母に渡された俺のエースだ。
正直少し使いづらいが。
「へぇ…厄介な効果ですね」
「これでターンを終わる」
「拍子抜けですねぇ‥では私のターン!まずは2点!更に魔法『逃れられぬ双撃』!更に無効にできない2点!さあ残り一点ですよ!」
5→1(ゼン)
「俺のターン、『彷徨いの龍』は目覚める。能力でこいつが場に出ていた時にいたこいつ以外のモンスターを全て破壊する」
「な、なんですってぇ!私のチューリップが全て…」
「更に『恭順する神父』を召喚。その能力で手札を一つ捨ててこのターンに破壊した相手のカードを3枚までcip不発、攻撃不能にしてこちらの場に出す。よって場に出せるのはチューリップ2体だ」
cipというのは出た時に発動する効果のことだ。
チューリップには無いから関係ない。
「わ、私のチューリップ達が…」
「更に魔法『逃れられぬ双撃』を発動。強制2点だ」
6→4(捻咲)
「な、あ、貴方もそれを…レアカードなのに…」
そう、この『逃れられぬ双撃』というカードは遊⚪︎王でいう灰⚪︎うらら、デュエマでいう一昔前のデ⚪︎ダム、ヴァ⚪︎ガードでいうEB3ドローサイクルのレベルで汎用と俺は思っている。
強すぎて入れない理由があまりにも無いのだ。
「攻撃だ。行け彷徨いの龍、こいつは2点だ」
4→2(捻咲)
「くううう…」
「さあ、お前のターンだぜ」
「な、何もできない‥ターンエンドよ」
これが遊⚪︎王だったりデュ⚪︎マだったら全然相手に勝ち筋があるよななんて思いながらかなり警戒してターンを渡したが無事帰ってきて安心した。
「じゃあ俺のターン、チューリップの効果が2回発動。強制2点だぜ」
2→0(捻咲)
「くそおおおおおおおお」
勉強机をガンっ!と叩き捻咲は慟哭した。
可憐な見た目の女の子だったから正直めっちゃビビった。
この世界のこのテンションには正直いまだに慣れきっていない。
まあ俺もファイト中カッコつけてるとこあるし人のこと言えないか…。
「んじゃ、あいつらと、後同じクラスの太郎のカードな」
「仕方ないですね…どうぞ」
「ん、ありがと。お前結構強いよな、またやろうぜ」
「嫌味ですか?まあ良いですよ、いつでも声をかけてください次は毒で潰してあげますから」
「楽しみにしておくよ。じゃあね」
「ほらよ、太郎にも返しといて」
「サンキューゼン!」
「いつもありがとうなゼンくん!」
2人にカードを返して帰路に着く。
アンティルールのヒリつきが俺は好きだ。
だってカード取られたく無いから皆必死だしお互いが負けたく無いって気持ちの前提にある、だから……
手加減しなくても文句が言われない。それに友達じゃ無いから勝って嫌われてもそんなに俺が傷付かない。
バトルは全て勢いで書いてます