転生したらなんかカードゲーム世界のライバルポジになってた 作:大きいホクロ
ファイティングライフ 竜花剣燗 収録カード 『薔薇の魔剣士』フレーバーテキスト
「はあ…何よユウキの奴、ミコトの奴にチヤホヤされて………」
私こと雅マコトは虫の居所が悪かった。
最近かなり武家ミコトのユウキへのアプローチが強くなって来ている。
やたらと押せ押せな今のミコトのやり方にユウキはユウキでデレデレしている。(私調べ)
「雅様、ご機嫌ようでございます」
そんなこと考えながら女子トイレの手洗い場で手を洗っていると、後ろから挨拶をかけられた。
最近悪道と共にちょくちょく私達の所にも顔を出す宵闇センヤだ。背が恐らく170くらいだろうか?中学生としては高く、顔はと口元は頭巾で覆われている上、目元も前髪で隠れている怪しい奴だ。
「はいはいご機嫌よう………ん……?」
「ちょっと待ちなさいよ!」
「おや?どうかしましたか?」
「どうしたもこうしたも!ここ女子トイレなんだけど宵闇!」
「そうですが?」
まるで何か問題ありますか?とでも言いたげな声だ。
「そうですがじゃないわよ!なんで入って来てんのよ!!」
「なんで…と言われましても、私だって、その…トイレくらいしますよ」
「そうじゃなくてなんで女子トイレに入って来てんのよ!」
「え!?わ、私女子ですけれど………」
「え?」
「え?」
「…………………」
「…………………」
マジ?
「その、ごめん…本当なの?……その顔隠してるの、取ってみてくれる?」
「は、恥ずかしいですが……はい…」
そう言うと宵闇は器用にスルスルと頭巾を取って前髪も掻き分けた。
そこには頭巾で隠していたにしても長い黒髪の少女が居た。
本当に女のようでさらに可愛いときた……いつも変な格好してるのがこんな奴だったの?
「身長高いし声も篭ってるから気づかなかったわ………」
「そ、そんな……酷いです」
「いや皆気付いてないわよ絶対。アンタと仲良い悪道とか絶対アンタを男だと思ってる距離感だから」
「…ま、まさか………そんな………ゼン様……部屋にほぼほぼ自由に出入りするの許していただいてるのはそういう事だったんですね………」
あいつ男友達にしても気を許し過ぎでしょそれは。
友達少ないから一人一人への信用が重いタイプ?いやそういえば捻咲が四天王特権で用意されてる美味しいお菓子食べによく行くとか言ってたわね……。
それにあの一件以降ユウキも入り浸って一夜漬けでデッキ構築してることもあるし……。
気軽に人が出入りしすぎでしょアイツの個室……。
「取り敢えず、アレね。リンと捻咲、ついでに口が軽そうなケンには絶対にばれちゃダメよ」
リンと捻咲は悪道を気にしてる。
そんな中今やたらと仲の良いこいつが女と知ったら無駄にめんどくさい争いを生む事になる。
「最後の方はともかく水瀬様とシラユリ様にもですか?」
言っといてなんだけどケンは納得されちゃうのね。
アイツのことだから知った暁には……
「あの忍者女だったんすよ〜いやー驚いたっすねぇ〜」
とか軽いノリで大きな声で話すに決まってる。
「そうよ、絶対にね。良い?絶対よ、絶対。めんどくさい事になるわよ?」
「わ、わかりました……」
「それはそれとして……宵闇、アンタこれから暇?」
「いえ、特にないのでゼン様の部屋にとでも…」
「そう、それなら宵闇、ちょっとガールズトークしない?」
「えっ!?いいいい、いいん、で、ですか!?ガ、ガ、ガールズトークですか……えへへ」
凄い声が震えてるわね。
悪道と同じでこいつも友達いなかったパターン?
「アンタも溜まってるでしょ?この前の一件とかでの悪道への不満とか?」
「い、いえ不満なんて………す、少しは…」
ほら〜やっぱりあるじゃないの。
「私、今ちょっとユウキに不満あるのよねぇ…だからさ、2人でお話ししましょ」
「そういうことでしたら…是非よろしくお願いします!雅様!」
こうして私には1人変な友人ができた。これからはお互いいろんな愚痴を吐いていくだろう。
初期案では男でした。