転生したらなんかカードゲーム世界のライバルポジになってた 作:大きいホクロ
ファイティングライフ 竜花剣燗 収録カード 『ネフェルポイズニスト・ファレノプジス』フレーバーテキスト
「攻撃だ!『絆の竜王』!」
「くそっ……」
「攻撃ですよぉ、『コピートークン』」
「畜生っ………これが、四天王…」
「ほら、捻咲。お前のだろこれ?」
悪道に差し出されたのは二階堂に持ってかれた『デスポイズニスト・ツインフラワー』だ。
確かに私のカードである。
「え、ええ。ありがとう」
本当なら自分の力で取り返したかった。
しかしそれが出来ないと、二階堂と一度対面した私は悟ってしまっていた。その情け無さ、悔しさが悪道からカードを受け取った事で改めて襲いかかる。
「どうかしたか?」
普段は人の感情の機微に疎いくせに、こんな時だけは鋭いのね。
「いや、何でもないわ、本当にありがとうね」
「お、おう。珍しいくらいに素直だな」
相変わらず失礼な奴。
「うるさいわね…私だってお礼くらい言えるわよ」
「そうだな。それじゃ」
悪道は普段より少し柔らかい顔をしてそう言うとこちらに背を向け去って行った。
あいつはユウキとのあの夜の勝負以降そんな表情をするようになった。
………気に入らない。
デッキを調整しながら思い返すのはここ最近の敗北。
悪道との差は元から理解していた。
だけど私は悪道以外とも差があった。
入学して早々に喧嘩になったユウキに負けて、二ノ宮の実力テストでは合格したものの二ノ宮との対戦すらしない。
そして二階堂には負けて切札を奪われた。
その騒動は悪道が解決してくれたが、そこでは私はほぼほぼ蚊帳の外だった。
私はアイツの心を開けられなかったのに、ユウキはこじ開けた。
しかも悪道とは私より最近仲良さげだ。
悔しい。つるんでる期間は私の方が長いのに。
悔しい。あの時あそこに立っていない自分が。
悔しい。あの2人と実力がどんどん引き離されていることが。
だから、私は強くなる。
実技試験の時にした約束を果たして私が上に立つ為に。
「……一年三年交流戦チームメンバー選抜……」
それは6月に開催される一年と三年の交流試合のメンバー決めだ。
5人チームでの対戦で特に景品とかは無いが、三年の代表というプロに近い存在と対戦できる機会だ。それは間違いなく今後に繋がる。
チーム内訳はそれぞれの学年の生徒会一名は確定枠となっており、交代が無ければ一年は悪道で三年は三月ノゾム先輩だ。
残りの4人はそれぞれの学年で選抜戦を行い、上位に残った4人となる。
ユウキ、雅、センヤ、水瀬、一段劣るが武家達も実力は伸ばしてきている。
ここでアイツらに勝ってまずはまた肩を並べるんだ。
ユウキ達と馬鹿やってるのは楽しくない訳じゃない、むしろ楽しいと断言できる。
しかしそんな事をする為に私はここに来たわけじゃない。
「次こそは勝つ……」
その為に秘密兵器も用意した。アイツら全員に目に物見せてやる。
捻咲のカード名だけ英語表記なのは全然その後のカード名を考えてなかったせいです。
これも短いのでもう一本上げます