た、短編集やから連載じゃないんや……
因みに時系列的には入学してクラス入りしたくらいです。家は爆散してませんし、足もお釈迦になっていません。
……え?流石にガバすぎ? ──助けてyo! もう駄目da!
ていうか何年越しの投稿なんだ…もう流石に誰も見てへんやろ…(震え声)
一年以上眠っていたものなので、この場で供養いたします
どうも皆さんこんにちは、一般通過転生者です。いえい、ピースピース。
……さて入学してから暫く経ちました。
4月はまだ涼しく、嫉妬に燃えるトリカスの皆さんによる陰口も激しさを増す季節となりました。まぁ一々気にしてても仕方ないのでそれは聞き流しまして、それなりに青春を謳歌出来ているのではないでしょうか。
如何にお上品()で瀟洒なトリニティ生の皆さんと謂えど、年がら年中虐めに勤しんでいる訳では御座いませんので、適当にあしらっておけば大して気にはなりません。昔から慣れてますし、奴ら大概チキンなので無視さえすれば何もしてきません。
勝ったな、ガハハ。飯入って風呂食ってくる。
それに大抵の方は話しかければにこやかに返してくれますし、正義実現委員会の方々は元気な声で校門前で挨拶をしてくださいます。
……何故か皆さん目隠れ女子ですが、まぁ可愛いから良いとしましょう。
悪人がいれば善人が居るというのは何処も同じで、トリニティ生にも優しい方はいらっしゃいますから。他にも勘違いされやすいですが、サクラコ様はよく私を気にかけて下さいます。多少は政治的な思惑はあるでしょうが、他の方と比べれば些事です。
それにトリニティでは無視か陰口が飛んできますが、ゲヘナであれば拳か銃弾が飛んでくるので、どっちもどっちだなぁと目が遠くなります。抗争が頻繁に無いだけマシなのかもしれませんが。
他にもミレニアムは変人が多いと噂で、何でも最近はどんな機械にも自爆機能を付けるような方が居るらしいです……まともな学校はないんでしょうか。
ブルアカ世界に転生して少しでもワクワクしてしまった過去の自分を殴りたいです。多分これ前世の学校の方が幾らかマシなんじゃないですかね。上位の生徒は普通に政治するくらい頭良いですし、レスバの時的確に心抉るような言葉を選んできやがります。許しませんよ……陸八魔アル!
さて話は変わりまして、今私はトリニティの庭園の中で食事を取っています。
いつもはハナコさんとご一緒する事が多いのですが、珍しく今日は独りです。
何だか最近、ハナコさんが他の方とお話しているのを良く見かけるようになって………まぁ、私以外にも友達くらいいますよね。ハナコさんは素敵な方ですから。
少しだけ胸が痛みますが、我慢して今日は独りでサンドイッチを貪っています。
勿論、私も他の方をお誘いしましたよ?
でも何故か皆さん私が話しかけようとしたら逃げますし、遊ぶ約束をしていても急に予定が合わなくなったりして……ちょっぴり悲しいです。でもそういうことがあった日は必ずハナコさんが来てくれるので、寂しくはありません。
それにしてもハナコさん、私がそういうお誘いを受けた日は少し機嫌が悪そうなのはどうしてでしょうか?
まさか嫉妬してくれてるのかもしれませんが、彼女の性格的にあり得るのか疑問に残るところです。
「わ、私達は結構ですので……それでは、これでご機嫌よう!」
「あ、ま待って下さい!?
あうぅ……どうして皆さん遠慮するんでしょう。こんなに可愛いのに……」
む、今ヒスイちゃんセンサーに何か引っ掛かりましたね。
口に残っていた分を飲み込んで視線をやります。
……おや、あんな所に青春大好きウーマン兼ペロキチのヒフミがいるではありませんか。当校初日からペロログッズで固めて、異彩を放っていたのでよく覚えてます。あれ、何かめっちゃ落ち込んでますね。
周りに数人の生徒がいて、かと思えば逃げるようにして消えていきました。何があったのでしょう。
お労しい……あんな悲しげにペロロ人形を抱き締めて───あ、もう分かりました。これ無視した方が良いですね。
多分先ほどの方の反応を見るに、ヒフミさんがペロロを布教しようとして見事大爆死したみたいです。あの戸惑ってたのはきっとペロロの
流石ペロロ。初見さんを速攻で蹴散らす禍々しさは未だ健在です。
でもモモフレ自体が結構昔からあるみたいで、ペロロ様って古参キャラでもあるんですよね。つまり人気自体はあるから今も残ってる……? 人気?あれが……?
私にはコアなファンの気持ちが分かりません。
それにしてもあの生徒さんは災難ですね。キヴォトス1のペロキチと言っても過言ではないヒフミに捕まってしまったが最後、ペロロの素晴らしさを理解するまで延々とありがたいお言葉を頂くでしょう。まぁ今回は逃れ得たらしいですが。
何か面白そうですが、絡まれても困るので素知らぬ振りをしましょう。モモトークでハナコさんとお出掛けのお誘いでもしましょうか。
あれ、こっち向きました?
「あーーっ!!」
「え──ひゃんっ!?」
何ですか何ですか!?急に大声上げないで下さい!
って近い!ヒフミさんいつの間にこんな近くに!? カワ(・∀・)イイ!!
──じゃなくて!気付いたら既に目の前に……ていうか何で私の手をガッチリ掴んでいらっしゃるのですか……?
あっ、貴女は先程のオロオロしてた生徒さん方? ちょ、これ幸いと逃げるのは止めて下さい私を生け贄にしないで!!
ヒフミさんの目が限界まで開いてて、興奮したように鼻息を荒げて……少し怖いです。
っていうか力強……!?
「これ、モモフレ発売記念限定キャラステッカーじゃないですか!! これを何処で!?」
「え、えぇ……?」
私の手にある携帯を興奮した様子で解説し始めるヒフミさん。
……そういうことですか。まさか『コレ』が原因とは。
ヒフミさんの言うとおり、私の携帯には確かにモモフレのステッカーが貼られています。キャラの名前は確か……Mr.ニコライでしたか? 正直モモフレの範疇じゃなくても、しっかり可愛いキャラなので気に入っています。
……ガチ勢と呼ばれる方は彼?の執筆本である『善悪の彼方』を読んでいるらしいのですが、流石にそこまでは手が回りません。
それにしても、迂闊でした。モモフレ自体はありふれていますし、グッズを持つ人も少なくありません。なのでペロロでなければそこまで彼女の興味を引くことはないと高を括ってましたが、まさかここまで劇的な反応を示すとは。
そもそもこのステッカー自体貰い物ですし、(ヒフミさん視点では)凄いものだとは知りませんでした。
「私もこのシリーズを探してたんですが、中々見つからなくて……もしよろしければ手に入れた場所などを教えてくれませんか?」
「…ごめんなさい。実はこれ貰い物で、手に入れた場所までは分かりません」
「そ、そうですか……ごめんなさい、急に…」
うーん、そこまで露骨に落ち込まれると罪悪感が……
ま、まぁこの子のことは嫌いな訳じゃないですし、期待させちゃった分の働きはしましょうか。
「あの、良ければお譲りましょうか?」
「ええっ!? だ、駄目ですよ!これは貴女の大事なモノなんですよね?」
「あ、いえそうではなく……このシリーズのモノをもう1つ持ってるんです、それもペロロの」
「そ、そうなんですか!?」
そうです。
実はこのステッカーを譲って下さった先輩が、モモフレのファンクラブ所属の方だったんです。なのでその情報網を駆使して、グッズ品に関してはほぼ網羅していると言って過言ではないと豪語しておりました。
それで2つくらい手渡されたのが、Mr.ニコライとペロロステッカー。
Mr.ニコライはその可愛さに惚れて愛用したのですが……どうにもペロロの焦点の合わない不気味な目を見ていると、形容しがたい恐怖に襲われるのです。とても携帯に貼るなんて、そんなの怖くて出来ません。至近距離でアレを見続ける事になるのは流石に御免です。
なので未だ使われることなく、家の机の中に封印しています。
出来ることなら早く手放したいのですが、捨てたら祟られそうで出来ませんでした。
なので寧ろ貰ってくれるなら、ありがたいくらいです。
「はい。私はMr.ニコライ推しですし、私よりも好きな方が持っていた方が良いかと。その方がステッカーも喜びます」
「ほ、本当によろしいんですか? そこまで言ってくれるなら、ありがたく頂きます!」
ヒフミ復活!
さっきまでの落ち込みようが嘘みたいです。
花が咲くような笑みを浮かべると、
それにしても丁度良かったです。彼女はペロロステッカーを手に入れて幸せ、私はアレを手放せて幸せ。Win-Winですね!
……最後に1つだけ
「あの、少し良いですか?」
「はい? どうかしましたか?」
「手をそろそろ……」
「!!?!」
未だ私の手をガッチリ掴んで離さないのを見て、ヒフミさんは声にならない声を上げ、慌てて手をほどきました。
すっかり忘れて手を握っていたのが恥ずかしかったのか、顔を真っ赤に染めて目がぐるぐるしてます。現実でこんな反応する方がいらっしゃるんですね。
「ごっごごごごごめんなさい!私つい夢中で……初対面なのに失礼な事を……!」
「大丈夫ですよ。少し驚きましたが、貴女が悪い人でないのは分かりましたので」
「うぅ…すみません」
最初はちょっと怖かったですが、好きなもののために一生懸命になれる姿は可愛らしく思うと同時に、かっこよくも映りました。
これは皆を動かすブルアカ宣言が出来るのも納得です。もうこの子が主人公で良いんじゃないですかね。
「本日お時間はありますか? 今日お渡しする事も可能ですが、家に置いているもので……。
都合が良い時に取りに来れるよう、モモトークを交換しませんか?」
「わ、分かりました!」
「はい……これで完了しましたね。
さて、申し遅れました。皇ヒスイと言います。よろしくおねがいします」
「あ!すみませんこちらこそ。
私は阿慈谷ヒフミです。よろしくおねがいします!」
まぁこちらは一方的に知ってるんですが、こういうのはちゃんとしとかないと失礼ですし。
因みにお昼ごはんがまだということで、モモフレ談義をしながらご一緒しました。
思った以上に盛り上がって、楽しかったです。
「どうぞ、少し狭いですが」
「お、お邪魔します……わっ、Mr.ニコライさん……!」
「ふふ、結構お気に入りなんです」
今日の放課後、私はヒフミさんを家にご招待しました。
彼女程ではありませんが、程好くモモフレファンの私はMr.ニコライのぬいを集めるのが趣味だったりします。流石にブラックマーケットに行くほど酔狂ではありませんがり
封印されしペロロステッカーを早く手放したかったというのもありますが、ちょっとだけ……ヒフミさんとお近づきになりたかったという下心もあります。
うろ覚えですが、確かエデン条約編にて彼女は大立ち回りを見せてくれた筈です。
ハナコさんという才女と、ゲリラ戦の達人に、えっちな少女……そして平凡を自称する光属性少女のヒフミさん。
数々の陰謀に晒されておきながら、すれ違いこそあれど彼女らは決してバラバラになる事はなかった……私が前世で手に入れる事のなかった確かな『友情』がそこにあったのです。当時の私には光輝いて見えて、渇望して止みませんでした。
今ここでお近づきになって、その輪に少しでも入れたら……なんて、身勝手で、自己中心的で、救いようのない下心を持って彼女を迎え入れました。
「ヒスイちゃん?どうかしましたか?」
「……いえ、何でもありません。私の事は気にせずどうぞ」
「…今のヒスイちゃん、とても辛そうな顔をしてました」
そんなに分かりやすかったですかね。それとも人をよく見ているのか。
「何か悩みがあるなら言ってください!私達は『友達』なんですから!」
「!」
…ペロロが絡むと豹変してしまう彼女ですが、基本的には優しいです。さりげない心遣いも出来ますし、誰とでも仲良くなれるその姿は、正にザ・正統派美少女というやつです。前世のクラスにいれば、それはさぞモテる事でしょう。
そんな彼女を騙しているような気がして、罪悪感で押し潰されそうです。
「本当に、大丈夫ですから。」
「むー…辛かったら、直ぐに言ってくださいね?」
「大丈夫ですって。
……ほら、これが限定ペロロステッカーです。どうぞ」
手早くヒフミさんにステッカーを渡して話を切り上げます。
私の態度に少し懐疑的だった彼女も、お目当てのステッカーを前にすると興奮冷めやらぬ様子で舞い上がっていました。
その様子に心洗われるような感覚を覚え、本当に渡してよかったと感じます。
こういうのは早い方が良いですし、ハナコさん以外の方と家で遊ぶのはワクワクします。
この日から光属性の少女、ヒフミちゃんとお友達になったのである。
そしていっぱい遊んで、モモフレアニメも一緒に見て今日はそのまま解散した。たのしかった(小並感)。
その日は、特別な日でした。
入学当初の私は、モモフレンズの可愛さを知ってもらおうといろんな人に話しかけました。
しかし帰ってくるのは気まずそうな苦笑だけで、自分の浅はかで空回りな行動を痛感しました。却って周りから人は離れていきます。
だけど、幸運にも自分と同じモモフレファンのお友達が出来て、更には貴重なグッズまで譲ってもらえた。
同年代とここまで好きなもので話す機会のなかった自分にとっては新鮮で、ついつい話過ぎてしまうこともたくさんありました。
けれども、ヒスイちゃんはそんな自分の話を嫌がらずにちゃんと聞いてくれた。
優しく、全てを包み込むような温かさに居心地の良さを感じていました。
……流石にブラックマーケットにグッズを求めて向かった時に、ヒスイちゃんを巻き込んでしまった時には怒られましたが。
でもすぐにヒスイちゃんは許してくれた。こっちが心配になるほど、優しかった。
だから、そんなヒスイちゃんが入院したと聞いた時には気が気でなかった。
ある日突然学校を休んで、最初は体調が優れないだけかと思っていた。しかしそんな日が一週間以上も続けば、流石におかしいことに気づく。
不思議に思ってモモトークを送る。しかしそれの返事が来ることはなく、嫌な予感がじわりと湧くのを自覚しました。
頭から彼女のことが離れず、職員の人に何度もしつこく聞いた。すると彼女が事件に巻き込まれて、入院中であることを知りました。
お見舞いに行きたくても学校側はプライバシーの観点から入院先を教えてくれず、どうしようかと考えた時にヒスイちゃんからメッセージが届いた。
曰く、もう二日ほどで退院するからお見舞いは大丈夫だという。
その言葉を信じて、私はヒスイちゃんが帰ってくるのを待ちました。
───心の準備なんて、出来てなかった。
「ヒ、スイちゃん……?」
「お久しぶりです。今日から私も寮で生活することになりました。よろしくお願いします!」
一か月振りに会ったヒスイちゃんは、入院前とは変わらない様子で元気な姿を見せていた。
優しい笑顔を浮かべながら、私の前に立つ。彼女の手には大きめのキャリーバックがある。
「前の騒動で家が燃えてしまって……でもこれからは皆さんと一緒に過ごせますね!」
雰囲気も、姿も変わったところはない───ただ、一点を除いて
「ヒスイちゃん…その、足は?」
彼女の反対の手には、前は持っていなかった白い杖が握られていた。
あれがどういうものか、知らないわけがない。だけど、その予想が外れていてほしくて、聞いてしまった。
「ああ……これですか。実は、あの時から動かなくなってしまって……でも日常生活に支障がない程度には頑張りました」
「そんな……⁉」
……後から聞きましたが、ヒスイちゃんは他の人と比べて体が弱いと。それこそ銃弾一つで昏睡してしまう程度には。
私は突然怖気に襲われた。
ブラックマーケットに行ったとき、たまたま無事に帰ってこれた。だけど、もしあの時大量の爆弾なんかを使われていれば、ヒスイちゃんは──
死んでいたかもしれない
「ヒフミちゃん?」
「ッ!!? は、はい」
気づけば、ヒスイちゃんが心配そうに私の顔を覗き込んでいました。
私は上擦った声が出てしまって、返事をするのが精一杯でした。
「もしかしたら何処かで迷惑を掛けるかもしれませんが、粗相がないようには努力します」
「そんな、迷惑だなんて!」
慌てて言うと、安心したような笑みになる。
ヒスイちゃんは自分がこんな状況に陥っても、周りのことを心配している。いつもと変わらない彼女に私も安心する一方で、どこか焦燥のような感情が生まれていました。
その後は、私から申し出て寮へ荷物の搬入を手伝いました。
作業が終わった後には部屋に挙げてもらって、お茶もしました。だけど、その時に飲んだ紅茶の味は、よく覚えていません。
そして時間が経って、ヒスイちゃんが復帰したあとには前みたいにお出かけをすることも多くなった。
あの事故の時に私物が殆ど燃えてしまって、モモフレグッズも残っているのがステッカーだけらしかった。
そうして、ヒスイちゃんとのグッズ巡りの頻度は必然的に多くなる。
だけどその時には彼女の身体のこと一時も忘れてはいない。
「ヒ、ヒフミちゃん? あの、なんだか近くないですか?」
「そうですか? いつもこんな感じだったじゃないですか」
トリニティは裕福な学校。
そこの生徒というだけで人質に取られてしまうのは、私自身の経験からも知っていました。それがヒスイちゃんのような抵抗できないような相手だったら、一層狙われやすくなるはず。
ヒスイちゃんも自衛のために銃は持っているらしいですが、それでもまだ不安です。
……いや、そんなものでは足りません。足りるわけがないんです。
だから私がやらないといけないんです。
私が、守らないと
ヒフミちゃんの心理描写わからん……!
光属性の子書くの、陰の者には難しいっピ……
続かねぇ!!