【マンガ化】焼肉スコスコスコティッシュフォールド【進行中】 作:goldMg
風呂を上がると、2人はリビングでむっつりと黙り込んでいた。
不器用な親父さんだ。
もう少し素をミツキに向けてやれば変わるのに。
俺と2人の時はあんなに饒舌なのに、カッコつけなんだよな。
「アキ、こっち座って」
先ほどと同じように、ミツキとコウキさんの間に座った。
すると、途端に2人が口を開く。
「アキ、明日はどうするの?」
「明宏、改めてミツキの見守りご苦労だった」
とりあえず、コウキさんの発言を訂正する。
このままだとミツキの機嫌が危ない。
「俺も一緒にお酒飲んでただけなんで、あんまり気にしなくていいすよ」
「そうか」
今度はミツキ。
コウキさんの威丈高な物言いにムッときていたらしい。
唇を尖らせている。
ほらぁ……
ミツキだってもう19なんだから、いつまでも過干渉なのは──少なくともそういう気配を匂わせるのは良くないんだって。
俺は知ってるんだ。
それで、えーと明日の予定ね。
「明日は永井先生の研究室に行く予定だな」
「いっつもあの研究室に寄ってない?」
「だって色々詳しいしな」
永井先生はダンジョンの研究者で、本なんかも執筆している。
結構正確なことが書いてあるので、本人と話せるのはとても為になる。
……なんなら、永井先生が目的でこの大学に来たまであるからな。
「明日は3限からだから、それに合う時間に出るつもりだけどアキは?」
「一度家に帰るから、朝には出るよ」
「じゃあ私も着いて行こうかな」
「え? 今3限に合うようにって……」
「いーの!」
「分かった」
「……あ、お布団敷いてくるね」
「いや、俺の分は俺が敷くけど。場所もわかってるし」
「良いからいいから!」
ミツキはトテテーっと早歩きで自室に向かってしまった。
暫くここで時間潰すか。
「明宏……最近のミツキの様子って、どうだ?」
「……ミツキと話とかしないの?」
「いや、その……なんか避けられてて……」
「だからさあ、厳しすぎるんだって」
「ミツキが何処の馬の骨とも知れない奴に酷いことされたら俺、立ち直れないし……」
「気持ちは分かるけど、娘を信じてあげろよ。関係も良くならないし、父親としても成長できないぞ」
「……19のくせに……子供いねえくせに……童貞のくせに……偉そうに……」
ブツブツ言うな。
そもそも子供いたわ。
舐めんな。
「せめて飲み会ぐらい1人で──」
「いやだ……! 絶対に認めない……!」
「なんなんだよ……」
「お、お前だってミツキが持ち帰りされたら嫌だろうが……!」
「嫌だけど……そういう事も──」
「なぁい! そういう事は無い! 許さない!」
嫌でもなんでも、それがあいつのやりたい事なら尊重するべきだ。
成人しているなら尚更。
そう、破滅に向かう道で無い限り。
「そもそもだな、お前が…………」
「俺が?」
「……お前が守ってくれ、頼む」
「そりゃあ目の前にいる時は守るよ」
ダンジョンに潜ってわかった。
この世界は危険だ。
慣れはしたが、それを加味しても。
あんなサイズのミミズがこの世にいて良いわけがない。
俺は三級の探索者だ。
車とか、変異していないライオンとか、それぐらいの事なら対処できるけど超人じゃ無い。
それは、元一級の冒険者であるコウキさんの方がよっぽど理解しているだろう。
1kmを一瞬で移動なんて事はできない。
目の前にいなかったら、折角の力だって披露できない。
それぐらいは把握してる。
コモンドラゴンに歯が立たなかった現状からして、未熟だということは明らかだ。
だから、精々この程度の約束で今は留めておく。
いずれあの子を真に守ることの出来る男が現れる。
その時まではな。
「……大体! ミツキを見てなんとも思わないのか! インポなのか!」
「何回話したんだよそれ……」
ガタガタン、と音がした。
廊下に繋がる扉が乱雑に開いた音だ。
「あたた……」
ミツキが何故か、転がるようにリビングに入ってきた。
インポのところだけ聞かれてたら誤解されてそうだな。
登場したキャラクター等の名簿的なものは必要か否か
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いる
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いらない