【マンガ化】焼肉スコスコスコティッシュフォールド【進行中】 作:goldMg
「人工肉か……」
人工肉。
サシは無い。
筋も無い。
真っピンクだ。
お前ら日本人ならもう少し見た目にもさあ……
と、苦言を呈したくなるくらいにはディストピア感満載。
しかし、こんなもん誰が買うねんと侮るなかれ。
意外と味自体は良い。
今だって、オバチャンが半額の人工肉を掻っ攫っていった。
俺もすでにカゴに入れてある。
食糧に貴賎はないからね。
食べられるなら食べます。
人工肉。
癖がなさすぎて、飽きやすいのが特徴だ。
いつ食べても同じ味だからな。
工業製品らしいというかなんというか。
代替品としては大成功なんだろうな。
こうしてスーパーにも並んでいるし。
……味?
サーモンみたいな味だよ。
コマちゃんは人工肉が結構好きらしい。
普通のモンスターの肉よりはこっちの方が勢いよくかぶりつく。
モンスターの肉は養殖されてない自然の味だからな。
ダンジョン内で変質してモンスターになった生き物が子供を産むと、死んでも元の動物には戻らない。
完全なモンスターの完成だ。
そういう肉は虫喰ったり人喰ったりしてるから、雑味が多いんだな。
「ああーとござっした〜」
店から出ると空に浮かんでいるのは、紫色の月。
研究室に寄った後で買い物に来た。
ミツキは先に帰った。
俺の買い物だからな。
アイツも色々やる事があるはずだし。
主に大学の課題とか。
俺?
俺はそんなんとっくに終わらせてるよ。
専攻は魔素学で、実物に慣れてるからな。
100年ぽっちじゃ学問としては日が浅い。つまり、フィールドに出ているやつが一番有利ってわけだ。
お金を稼げる上に先生からのウケもいいし、他の学生がなぜやらないのかが不思議だね。
そうそう、始まりは月からだったらしい。
人類が観測した最初の変化。
月を染めゆく高貴な色。
紫。
それは悍ましく、美しく、世界を混沌の中に押し込んだ。
最初の犠牲者は、漁師。
変化した潮汐力による高波が原因では無い。
最初に発生したダンジョンが海だったんだ。
マリアナ海溝、深海1万m。
原始想像世界 アルカディア
そして数億年前から生き延びてきたシーラカンス。
皮肉なことに、最も古い魚は最も新しい存在へと変貌した。
体長2000m。
海を我が物にした王者。
今ではこう呼ばれている。
リヴァイアサン。
リヴァイアサンが現れた時期までを第一期と呼んでいる。
そして、その後に起こった地殻変動。
大陸丸ごと組み替わった、それ以降の世界を第二期と呼ぶ。
そして牛肉は高級になった(憤怒)
あーあ!!!
なんかの間違いで牛が大量発生しないかなあ!!!???
第二期の黎明期は、インターネットも軒並み数世代前のレベルに戻っちゃってたらしい。
なんでかって?
海底のケーブルが全部ぶっちぎれて、GPSが意味無くなったらそうなるでしょう。
でも、悪いことばかりじゃなかったようだ。
石油だの、金だの、枯渇寸前の資源がわんさか湧いてくるようになった。
大気汚染は丸ごと無くなった。
なんでかねえ……
とまあ、そんなことを考えたところで世界は変わらない。
俺の生活も変わらない。
「コマちゃんただいまー」
「ワン!」
「あー! 可愛い〜〜! よちよちよち! んー可愛いでちゅねえ〜!」
癒し。
犬はねえ、やっぱ人類の友なんですわ。
この為に家に帰ってる。
「きも……」
「茜! いたのか!」
「いや、靴置いてあるじゃん…………あれ、無い」
加賀美茜。
俺の自慢の妹だ。
「ワン!」
「コマちゃんが棚にしまってくれたらしい。偉いでちゅねえ!」
「あーあ、お兄ちゃんは私よりコマちゃんの方が好きなんだ、かなし……」
「刺身買ってきたけど食べるか?」
「食べる!」
現金なことで。
登場したキャラクター等の名簿的なものは必要か否か
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いる
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いらない