【マンガ化】焼肉スコスコスコティッシュフォールド【進行中】   作:goldMg

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25_すごい!えらい!がんばった!

「ええい!」

 

「…………」

 

「やああ!」

 

「…………」

 

「ひいい!」

 

 一生懸命に刀を振るうアリサ。

 へっぴり腰、大振り、意味の無い掛け声。

 ……連れてきて良かった!

 拒否って1人で知らん所に飛び出して行かれてたらと思うとゾッとしない。

 

 俺が与えられた指令。

 スタンピードの討伐。

 麻痺毒を操るムカデの群れ。

 最後の1匹だけ残してアリサに任せたけど、こんな調子で良いのか? 

 

 今いるのは、慣れ親しんだアンダーの第一階層。

 二級や一級の奴らはもっと下に向かった。

 楽な仕事だ。

 取りこぼしや雑魚を片付けるだけで良いんだから。

 とは言え、こいつらが市街地に溢れれば尋常な被害では済まない。

 楽ではあっても、大事な仕事だ。

 

「ヒ、ヒロさん!」

 

「アリサ、闇雲に攻撃するな。落ち着いて動きを見ろ」

 

「ひゃいい!」

 

「微分積分も、数字だけ見てもわからないだろ。当てはまる公式を使うだろ? それと一緒だ」

 

「そ、そんなこと言われてもー!」

 

「ほら、動き見ろ!八の字だ!」

 

「はちのじ!?」

 

「こいつは八の字を描くように動く! 次の軌道を予測しろ!」

 

「……八の字、八の字、八の字、八の字、八の字えいやーっ!」

 

「わははははは!」

 

 おっと、大笑いしてしまった。

 アリサも初級と言えど、動体視力は人間のそれを凌駕する。

 軌道上に振り下ろした刀が正確に頭部を両断した。

 

「はぁ……はぁ……やった…………やりましたよヒロさーん!」

 

「よくやった! すごいじゃん! えらい!」

 

「でへへへへ」

 

「──ワン!」

 

 通り過ぎた風。

 コマちゃんは何かを咥えて来た。

 

「……ひぅっ!?」

 

 それを見たアリサはビビっていた。

 仕方ない、何せ咥えているのは人間の首なのだから。

 俺もいい気分じゃない。

 

 人の姿をした人ならざる者。

 ドッペルゲンガー。

 ダンジョンの内部で死んだ人間だとか、ドッペルゲンガーという概念の具現化だとか色々と言われている。

 しかし、本当のところは謎だ。

 

 ポトリと落ちた首は霧と化して消えた。

 アリサはソレを見て、さらに顔を青ざめさせる。

 以前からモンスターのことは勉強させていたから、ドッペルゲンガーについては知っているはずだ。

 でも、実物を見るまではその威容ってものは伝わってこない。

 何事もそうだよな。

 

「おつかれアリサ」

 

「お、終わり、っスよね?」

 

「そうだよ」

 

「はぁぁぁぁ…………」

 

 途端にへたり込む。

 気が抜けてしまったらしい。

 だけど、それはあまりお勧めできない。

 

「──な、何すか、この揺れ!?」

 

「下だよ」

 

「下……一級探索者!?」

 

「そう、俺たちの仕事は終わったけど、もしかしたら下から上がってくる強力なモンスターがいるかもしれない。もし出会ってしまったら……」

 

「で、出会ってしまったら……?」

 

「ミンチにされる」

 

 大袈裟なくらいの方が言うこと聞いてくれるからな。

 

「離れましょう! すぐに!」

 

「うん、だから立ち上がりな」

 

「…………あの、腰が──わっ」

 

「よいしょ」

 

「へへっ、いつもすんません」

 

 可愛い後輩のためなら、これくらいはしよう。

 コマちゃん! アリサを頼んだぞ! 

 

「ワン!」

 

「え、ちょっ……おんぶは!?」

 

 しっかり掴まってるんだぞ! コマちゃんに! 

 

「掴まってるっていうか捕まってるっていうか……口の中、生暖かいんすけど!」

 

 ああ!

 

登場したキャラクター等の名簿的なものは必要か否か

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