【マンガ化】焼肉スコスコスコティッシュフォールド【進行中】 作:goldMg
「ええい!」
「…………」
「やああ!」
「…………」
「ひいい!」
一生懸命に刀を振るうアリサ。
へっぴり腰、大振り、意味の無い掛け声。
……連れてきて良かった!
拒否って1人で知らん所に飛び出して行かれてたらと思うとゾッとしない。
俺が与えられた指令。
スタンピードの討伐。
麻痺毒を操るムカデの群れ。
最後の1匹だけ残してアリサに任せたけど、こんな調子で良いのか?
今いるのは、慣れ親しんだアンダーの第一階層。
二級や一級の奴らはもっと下に向かった。
楽な仕事だ。
取りこぼしや雑魚を片付けるだけで良いんだから。
とは言え、こいつらが市街地に溢れれば尋常な被害では済まない。
楽ではあっても、大事な仕事だ。
「ヒ、ヒロさん!」
「アリサ、闇雲に攻撃するな。落ち着いて動きを見ろ」
「ひゃいい!」
「微分積分も、数字だけ見てもわからないだろ。当てはまる公式を使うだろ? それと一緒だ」
「そ、そんなこと言われてもー!」
「ほら、動き見ろ!八の字だ!」
「はちのじ!?」
「こいつは八の字を描くように動く! 次の軌道を予測しろ!」
「……八の字、八の字、八の字、八の字、八の字えいやーっ!」
「わははははは!」
おっと、大笑いしてしまった。
アリサも初級と言えど、動体視力は人間のそれを凌駕する。
軌道上に振り下ろした刀が正確に頭部を両断した。
「はぁ……はぁ……やった…………やりましたよヒロさーん!」
「よくやった! すごいじゃん! えらい!」
「でへへへへ」
「──ワン!」
通り過ぎた風。
コマちゃんは何かを咥えて来た。
「……ひぅっ!?」
それを見たアリサはビビっていた。
仕方ない、何せ咥えているのは人間の首なのだから。
俺もいい気分じゃない。
人の姿をした人ならざる者。
ドッペルゲンガー。
ダンジョンの内部で死んだ人間だとか、ドッペルゲンガーという概念の具現化だとか色々と言われている。
しかし、本当のところは謎だ。
ポトリと落ちた首は霧と化して消えた。
アリサはソレを見て、さらに顔を青ざめさせる。
以前からモンスターのことは勉強させていたから、ドッペルゲンガーについては知っているはずだ。
でも、実物を見るまではその威容ってものは伝わってこない。
何事もそうだよな。
「おつかれアリサ」
「お、終わり、っスよね?」
「そうだよ」
「はぁぁぁぁ…………」
途端にへたり込む。
気が抜けてしまったらしい。
だけど、それはあまりお勧めできない。
「──な、何すか、この揺れ!?」
「下だよ」
「下……一級探索者!?」
「そう、俺たちの仕事は終わったけど、もしかしたら下から上がってくる強力なモンスターがいるかもしれない。もし出会ってしまったら……」
「で、出会ってしまったら……?」
「ミンチにされる」
大袈裟なくらいの方が言うこと聞いてくれるからな。
「離れましょう! すぐに!」
「うん、だから立ち上がりな」
「…………あの、腰が──わっ」
「よいしょ」
「へへっ、いつもすんません」
可愛い後輩のためなら、これくらいはしよう。
コマちゃん! アリサを頼んだぞ!
「ワン!」
「え、ちょっ……おんぶは!?」
しっかり掴まってるんだぞ! コマちゃんに!
「掴まってるっていうか捕まってるっていうか……口の中、生暖かいんすけど!」
ああ!
登場したキャラクター等の名簿的なものは必要か否か
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いる
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いらない