【マンガ化】焼肉スコスコスコティッシュフォールド【進行中】   作:goldMg

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28_ん承認んんん!(破顔)

「ヒロさん、野菜切れました!」

 

「ありがとう、そこに置いてくれるか?」

 

「アキ、ジュース美味しいよ」

 

「お、おう」

 

「ヒロさん! 何すれば良いっすか?」

 

「アキ、これ食べて良い?」

 

 左右から同時に声をかけるな。

 

「……ミツキさん、邪魔しないでください」

 

「邪魔なんてしてませーん」

 

「ガルルル」

 

「ふしゃー!」

 

 威嚇しあっているのを見ると、懐かしさが込み上げる。

 

「──ははっ」

 

 思わず漏れた笑い。

 

「何笑ってるんすか! 料理中っすよ!」

 

「アキ!」

 

 高校生だった時も、こんな事があったな。

 

 2回目の学生生活は正直、ものすごく楽しかった。

 小中高──学生特有のノリとか、バカ騒ぎとか、俺が失ったものを取り戻した気がした。

 若さ、だな。

 年齢は正義だ。

 青春っぽい事も結構したな。

 女の子(ミツキ)とデートとか、女の子(ミツキ)と一緒に登下校とか。

 いや、後輩ともしたっけ。

 

 生徒会ってのが、学生全体を観察するのに向いてるのもあったのかもしれない。

 わけえ〜……って思いながら、楽しく見ていた。

 ありがたいことに、学業の成績が良いから周りには常に人がいたと思う。

 ……うん、中々満足な学生生活だった。

 良いものだ。

 ただ……次はいいかな。

 2回で良い。

 

 これは、そんな思い出の一つ。

 なんてことはない。

 これから先、幾つになっても忘れない輝きを湛えているだけの、普通の特別だ。

 

 

 ──────

 

 

「──会長、本気なんですかあ?」

 

 ぐでっと生徒会の机に倒れ込んだ副会長。

 1年の深山吹雪(ミヤマフブキ)

 俺が指名した。

 横向きの顔はとてもやる気なさげに見える。

 しかし、人をまとめることに関しては俺よりもよほど適正がある。

 

「深山さん、会長を説得とか諦めた方がいいよ」

 

 メガネをクイッとした副会長。

 深山と同じく1年。

 秋川ロイス(アキカワロイス)

 赤い髪に鋭い目、クッキリとした鼻筋が特徴的な、まさに物語の主人公のような容貌をしたイケメンだ。

 雑魚モンスターに襲われてたので助けてから口説いた。

 よく分からんけど、何かの神様と仲のいい一族らしい。

 

「ひぇぇ……話には聞いてたけど本気だったんだ……」

 

 目をバッテンにしている書記。

 1年のソフィア・エメラルド

 銀髪からは常に、微量の冷気が漏れ出している。

 冷気を制御できずに苦しんでるとかで、色々してから秋川に口説かせた。

 

「加賀美がいなくなったら、誰が会長やるんだ?」

 

 ぶっきらぼうな会計。

 山田日向(ヤマダヒナタ)

 同学年だ。

 この世界にはいないと思っていたスケバンでもある。

 昭和式でわからせてから誘った。

 高校生ともなれば、時には力で分からせることも必要だからな。

 ただ、胸にサラシを巻くのはやめた方が良い。

 発想が古いし型が崩れる。

 何度忠告しても治らん。

 俺は眼福だけどな。

 

 他には書記が1人に庶務が3人。

 全員俺が誘った。

 

「深山だ」

 

「あたしぃ? ……2年なんだから日向先輩でいいじゃないですかぁ」

 

「山田は会計が適任だ」

 

「じゃあロイスは?」

 

「コイツはやる気がないからダメだ」

 

「ふっ」

 

 クイッとメガネを押し上げる秋川。

 斜に構えた姿もまたかっこいい。

 イケメンは得だな。

 

「はーい、あたしも無いでーす」

 

「お前はそもそも、俺が死んだ時のために副会長に指名した」

 

「えぇ……」

 

 深山は特に責任感が強い。

 だからこそ、関わったものに対して執着を持つことを恐れている。

 関わったら、責任を感じてしまうから。

 極めて真面目だ。

 つまり、生徒会にうってつけだ。

 コイツがトップなら滞りなく運営は進むだろう。

 ……というかそもそも、生徒会の仕事は能力とか要求されてない。

 やるかやらないか、それだけだ。

 

「だけど会長、その……マジで作るのか?」

 

「当たり前だ、俺はそのためにわざわざ生徒会長になったんだからな」

 

「ウソだろ……じゃ、じゃあ俺を口説いた時のあの言葉はなんだったんだよ!」

 

「そーだそーだ!」

 

「何も嘘は言ってない。深山、秋川、生徒会にはお前達の力が必要だ」

 

「じゃあ、辞めるとか馬鹿な事……」

 

「辞めるとは言ってない」

 

「あれっ?」

 

 そこで何故か顔を見合わせる。

 こいつら、俺が辞めると思っていたのか。

 ──手元の紙を見る。

 あとは俺が印を押すだけで完了する。

 俺以外が生徒会長になった時、これは実現するか微妙なラインだった。

 最後のリスクを俺自身が制御できるようにしただけだ。

 ……押印! 

 

「ん承認んん!」

 

「「「「はぁ……」」」」

 

 ダンジョン探索部、正式発足だ!

登場したキャラクター等の名簿的なものは必要か否か

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