【マンガ化】焼肉スコスコスコティッシュフォールド【進行中】 作:goldMg
一緒に入った子達がどうなったか。
仔細を想像する必要は無い。
戦い、負けた。
それだけだ。
こんな若い子がと心が痛くなるものだが、それでも良くある事でしかない。
他の業種を置いてけぼりにする危険度の高さ。
これが探索者だ。
監視員は慣れた様子で端末を操作している。
まさに慣れた事、といった様子だ。
「状況把握のために、彼の付き添いをお願いしても良いか?」
「ええ、とはいえ俺も一部始終を見ていたわけでは無いんですけどね」
「それでもだ」
「わかりました」
少年は救護所で横たわらせている。
搬送した方が良い容態にも見えるが、意外と安定しているらしい。
回復薬ってやっぱすげえんだよな。
高いけど、それに相応しい効果を備えてる。
点滴も輸血もこの場でできるし、搬送を待つ間くらいは持つだろう。
「これしかなくて悪いが……」
コトリと置かれた缶コーヒー。
何も問題は無い。
コーヒーは好きだ。
「取り敢えず、彼が起きるまでに君の知っていることを教えてもらえるか?」
「はい」
めちゃくちゃ説明した。
「──うーん、君の言うとおりだな」
「まあ、はい」
俺が見たのは、這々の体で逃げてきた少年の姿だけだからな。
正直、参考になるようなものはない。
一応、俺が何をしに入ったのかも説明はした。
「モートーリね……またマイナーなやつを……」
「何事も経験ですよ」
みんなはあんまり、虫取りとか好きぢゃないカナ!? 笑
「取り敢えず、もう自由にして良いから──とは言っても帰るのは流石に待って欲しいけど」
「はい」
探索者には他人を助ける努力義務というものがある。
搬送車を待って、一緒に乗り込んだ。
改めて少年の容姿を見る。
この世界は時代が進んだ影響なのか、あるいは魔素の影響なのか容姿の優れた人が多い。
この少年も例に漏れずだ。
綺麗な見た目をしてる。
肩くらいの金髪に、整ったまつ毛、小さな口。
俺はここまでイケメンじゃない。
ブサイクじゃないけどな。
おそらく、この子は探索者になったばかりなのだろう。
筋肉のつき方は薄く、とても戦う人間とは思えない。
何なら少しやわっこいくらいだ。
俺は鍛えてたから、最初もこんななよっちくは無かったけど、アリサはこんなんだった気がする。
コマちゃんもダンジョンの中で、この少年は弱いと言っていた。
この子は一体、どんな目的でダンジョンに入ったんだろう。
車の中、必要なことを受け答えした後は暇なことも手伝って、思考を巡らせてその理由を考えてしまった。
意味なんか無いのにな。
病院に来るのはひさしぶりだ。
車から運び出された少年はすぐさま治療室へ。
ここで、少年が三船黎人(ミフネレイト)と言う名前だと分かった。
そしてここからは医師や看護師、そして商工会の領分になる。
少しだけ関わった手前、彼を置いていくのは若干気が引けもするが、電話口のミツキが心配そうだった。
流石に出会ったばかりの少年とミツキの間には、超えられない壁がいくつかある。
帰るとしよう。
「──ただいう゛っ」
家の扉を開けると、いきなり腹に衝撃が走った。
ミツキが突進してきたようだ。
「ミツキ?」
「…………」
抱きついて動かない幼馴染の本日の髪色は、夕焼け色。
手に掬うと、目が冴えるような美しさで流れていく。
「何かあったのか?」
「………」
言葉を返さず、グリグリと腹におでこを擦り付けてくる。
可愛い。
可愛いけど、ここは玄関なのだ。
「ほい、ほい、ほい、ほい」
玄関で立ちぼうけていても進まないので、ペンギンのようにリビングまで運んだ。
荷物をコマちゃんに預け、ソファにそのまま倒れ込む。
「どうしたんだ?」
「う゛〜〜〜」
「ミツキー」
「う゛〜〜!」
人語を発することができなくなってしまったらしい。
……まさか魔素が!?
登場したキャラクター等の名簿的なものは必要か否か
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いる
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いらない