【マンガ化】焼肉スコスコスコティッシュフォールド【進行中】   作:goldMg

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33_ペットは車には載せられない

 一緒に入った子達がどうなったか。

 仔細を想像する必要は無い。

 戦い、負けた。

 それだけだ。

 こんな若い子がと心が痛くなるものだが、それでも良くある事でしかない。

 他の業種を置いてけぼりにする危険度の高さ。

 これが探索者だ。

 

 監視員は慣れた様子で端末を操作している。

 まさに慣れた事、といった様子だ。

 

「状況把握のために、彼の付き添いをお願いしても良いか?」

 

「ええ、とはいえ俺も一部始終を見ていたわけでは無いんですけどね」

 

「それでもだ」

 

「わかりました」

 

 少年は救護所で横たわらせている。

 搬送した方が良い容態にも見えるが、意外と安定しているらしい。

 

 回復薬ってやっぱすげえんだよな。

 高いけど、それに相応しい効果を備えてる。

 点滴も輸血もこの場でできるし、搬送を待つ間くらいは持つだろう。

 

「これしかなくて悪いが……」

 

 コトリと置かれた缶コーヒー。

 何も問題は無い。

 コーヒーは好きだ。

 

「取り敢えず、彼が起きるまでに君の知っていることを教えてもらえるか?」

 

「はい」

 

 めちゃくちゃ説明した。

 

「──うーん、君の言うとおりだな」

 

「まあ、はい」

 

 俺が見たのは、這々の体で逃げてきた少年の姿だけだからな。

 正直、参考になるようなものはない。

 一応、俺が何をしに入ったのかも説明はした。

 

「モートーリね……またマイナーなやつを……」

 

「何事も経験ですよ」

 

 みんなはあんまり、虫取りとか好きぢゃないカナ!? 笑

 

「取り敢えず、もう自由にして良いから──とは言っても帰るのは流石に待って欲しいけど」

 

「はい」

 

 探索者には他人を助ける努力義務というものがある。

 搬送車を待って、一緒に乗り込んだ。

 

 改めて少年の容姿を見る。

 この世界は時代が進んだ影響なのか、あるいは魔素の影響なのか容姿の優れた人が多い。

 この少年も例に漏れずだ。

 綺麗な見た目をしてる。

 肩くらいの金髪に、整ったまつ毛、小さな口。

 俺はここまでイケメンじゃない。

 ブサイクじゃないけどな。

 

 おそらく、この子は探索者になったばかりなのだろう。

 筋肉のつき方は薄く、とても戦う人間とは思えない。

 何なら少しやわっこいくらいだ。

 俺は鍛えてたから、最初もこんななよっちくは無かったけど、アリサはこんなんだった気がする。

 コマちゃんもダンジョンの中で、この少年は弱いと言っていた。

 この子は一体、どんな目的でダンジョンに入ったんだろう。

 

 車の中、必要なことを受け答えした後は暇なことも手伝って、思考を巡らせてその理由を考えてしまった。

 意味なんか無いのにな。

 

 病院に来るのはひさしぶりだ。

 車から運び出された少年はすぐさま治療室へ。

 ここで、少年が三船黎人(ミフネレイト)と言う名前だと分かった。

 そしてここからは医師や看護師、そして商工会の領分になる。

 少しだけ関わった手前、彼を置いていくのは若干気が引けもするが、電話口のミツキが心配そうだった。

 流石に出会ったばかりの少年とミツキの間には、超えられない壁がいくつかある。

 帰るとしよう。

 

「──ただいう゛っ」

 

 家の扉を開けると、いきなり腹に衝撃が走った。

 ミツキが突進してきたようだ。

 

「ミツキ?」

 

「…………」

 

 抱きついて動かない幼馴染の本日の髪色は、夕焼け色。

 手に掬うと、目が冴えるような美しさで流れていく。

 

「何かあったのか?」

 

「………」

 

 言葉を返さず、グリグリと腹におでこを擦り付けてくる。

 可愛い。

 可愛いけど、ここは玄関なのだ。

 

「ほい、ほい、ほい、ほい」

 

 玄関で立ちぼうけていても進まないので、ペンギンのようにリビングまで運んだ。

 荷物をコマちゃんに預け、ソファにそのまま倒れ込む。

 

「どうしたんだ?」

 

「う゛〜〜〜」

 

「ミツキー」

 

「う゛〜〜!」

 

 人語を発することができなくなってしまったらしい。

 ……まさか魔素が!?

 

 

登場したキャラクター等の名簿的なものは必要か否か

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