【マンガ化】焼肉スコスコスコティッシュフォールド【進行中】 作:goldMg
ヒロさんは出されたものを片っ端から食べて行った。
「美味い! おかわり!」
「あらあら、相変わらず食いしん坊ね」
「何と言っても育ち盛りですからねえ! いくら食べてもお腹に入る! これは幸せな事ですよ! がはは!」
「先生はよく分かってるなあ」
「お父様はどうです?」
「俺はちょっと胃がね……」
「なら、俺がその分食べましょう!」
「うんうん」
胃の中がブラックホールなんじゃないかって勢い。
そんなに食べたら太っちゃうんじゃ……なんて心配になってくるけど、全く止まらない。
隣に置かれた食べ物が消えていく。
「アリサ、お前ももっと食べなきゃだぞ」
「無理っす」
「無理なもんか、今のうちに食べないと大きくなれないぞ」
「大きくなりたくないっす」
「そっかあ……」
(´・ω・`)な顔になってしまったヒロさんの様子に若干の罪悪感は覚えたけど、無理なものは無理なのです。
「ところでアリサ、さっきのあれは?」
「え? なに?」
「尻尾ぐるぐるーって」
「ぶえ──っふ!」
「ヒロさん!?」
思いっきり咽せたヒロさんは苦しそうに胸を叩き始めた。慌ててお水を渡すと、これまた勢いよく飲み干した。
……あ……間接キス……
「げっほ! げほっ!」
「加賀美くん?」
「んぐふっ!」
「どうかしたのかしら」
「い、いやぁ、ハハッ……」
「うふふ」
「お、お母様も人が悪い……」
「ええ〜? 何のことかしらねぇ、あなた」
「うん、何だろうねえ」
「…………ハハッ↑」
甲高い声を出す変なヒロさん。
だけど、私も気付いてしまった。
尻尾が。
勝手に。
ヒロさんの。
脚に。
巻き付いていた。
日差しに晒されたような感覚が顔を襲う。
何でヒロさんが咽せていたのかが分かってしまった。
バレたら絶対に揶揄われる。
解かなきゃ。
うぅ……自分の意思で動かしているわけじゃないから、いつのまにかこうなっちゃってるんだよ……
ご飯を食べ終えると、ヒロさんのお腹が風船みたいに膨らんでいた。
ツンと突く。
パンパンだ……
「こら、やめい」
「んふっ」
「先生、よくあんなに食べられたな。俺が若い時でも流石に……」
「探索者は身体が資本ですから」
「なるほどなぁ」
心なしデブになった声で父さんとやり取りをするヒロさんは、尻尾が巻き付いていたことなんて全く気にしていないように見える。
……どう思われてるのかな。
「──え? こそばゆい」
部屋に戻った時に聞いてみたら、あっけらかんと教えてくれた。
それだけ?
「別に嫌とかでは無いけど……あ、流石にご両親の前でされると通報のリスクが……」
「そ、それはごめんなさいっ、でも私の意思じゃ無くて……嫌なら全然、本当、一生しないんで……」
「猫は嫌いじゃ無いから、そこまで気にしなくて良いよ」
「え?」
「うん?」
「あの、私は人間なんですけど」
「でも耳と尻尾は猫だろ?」
「…………!」
私は猫だった……?
あまりにも衝撃的な事実に、言葉が出ない。
猫ならつまり、ヒロさんに好きなだけ甘えてもおかしくないのでは?
「よいしょ……さて、ゲームすっか」
「にゃ、にゃー……」
「は?」
胡座をかいて座り込んだヒロさんの太ももに、恥を忍んで頭を乗せる。
「猫ですにゃー」
「……」
「……にゃ…………」
「……………………」
「……あ、あの、何か言ってください」
ヒロさんはヒクヒクと顔を痙攣させたまま、何も言ってくれない。
その顔の奥底でどんな感情が渦巻いているのか、言葉にしてほしい。
「──いん」
「は、はいっ」
「病院……行かなきゃ……」
「え」
「病院行くぞっ!」
「──ち、ちちちちがいますっ!」
「魔素の影響か! くそッ!」
「違うっす! 猫化が進行したとかじゃ無いっす!」
「え? ちがうの?」
「その……ほんの冗談っす!」
「あ、冗談かあ! わり、若い子のそういうのあんま分からなくてさ」
「そ、そうそう! 最近流行ってるんすよ!」
「なるほどね、だからあいつも──」
「は?」
登場したキャラクター等の名簿的なものは必要か否か
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いる
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いらない